沸苦(ウルトラ忍法帖)

登録日:2025/02/09 Sun 20:44:02
更新日:2025/07/01 Tue 21:54:28
所要時間:フフフ、約 5 分で読めるんですよ首領!




沸苦(フック)とは、漫画『ウルトラ忍法帖シリーズ』に登場する迷路顔忍獣である。


概要

鶴亀の国征服を目論む悪の組織・朧党(おぼろとう)に所属する忍獣の一人で、首領・冥府羅州烈風斎(メフィラスれっぷうさい)に仕える科学者。
忍装束ではなく割烹着チックな服を着ている。

モチーフは、『ウルトラセブン』に登場する集団宇宙人フック星人

『疾風』「出現!!ニセセブンの巻」でめひらすにウル忍の偽者を作り出すことを提案し、ウル忍で一番手ごわいセブンに化けて悪事を働く忍獣として初登場。
その後はしばらく音沙汰がなかったが、『寿』「大科学者沸苦!!の巻」で再登場、そのままレギュラーとして定着する。
みどーも「ネタに困ったら沸苦の発明品で1本作れる」と重宝がっており、再登場後は最後までフェードアウトすることなく漫画に貢献し続けた。


プロフィール

  • 所属:朧党(幹部)
  • 性別:男性
  • 生年月日:11月
  • 出身地:鶴亀の国


人物像

自身が発明した発明品でめひらすの鶴亀の国征服を支援するが、発明品に変な機能が付いてたり肝心なところで欠陥が生じて作戦がおじゃんになってめひらすに大目玉を食らうことが多い。

初登場時はめひらすに迷路扱いされるほどの幾何学的な顔だが、荒神流編終了後の「ずるる~んなカンジの巻」で「長いこと描いてないから、みどーが顔を忘れた」という理由でぐちゃぐちゃな顔で描かれ、それからも登場毎に顔を描き変え、しまいにゃ顔全体をベタ塗りされたりと何度も顔の描き直しがされたが、ページ数が残り半分を切ったぐらいでやっと元の顔に戻った。

一時期エースと文通していたこともあった。


発明品

彼が制作する品はロボットから細菌兵器まで幅広いが、ギャグ漫画なので変な機能を持ったもの・作戦の役に立つのか分からないようなものが多く、また予算の都合で肝心な部品(コンピューターとか)を組み込めなかったり、ヒドい場合には材料が段ボールといった子供の工作レベルのお粗末な品が完成してしまうなんてこともままある。
一方で、ごくまれにウル忍を苦しめるほど強力な品も出てくるので中々侮れない。

  • ニセセブン
セブンに汚名を着せてウル忍から追放させるために全国から技術者を呼び寄せ、朧党の科学力の粋を集めて作り上げたセブンの偽者。
……なんだが、実際は段ボール製の頭に被るだけのマスク、しかもパーツの接着にはご飯粒を使用という子供の工作以下の代物で、その出来のお粗末さはめひらすが情けなさのあまり気絶するほど。
めひらす「何が科学力の粋を集めたロボットだ!!」「怪夢瑠(ケムール)が段ボール箱かぶってるだけじゃないかーっ!!」

「私が自分でこれを被って作戦を遂行しますから!」と泣いて頼んだことでめひらすに許可され(というか匙を投げられ)、町で悪事を働くが、当然ながら町人には偽者どころか「箱を被った変なヤツ」としか認識されず、通報を受け駆け付けたウル忍と戦闘に。
アホなマンだけは本気でセブンと間違えたこともあり、一度は有利に立ち回ったが、箱を前後逆にされて視界を封じられた上で燃やされ、脱ぎ捨てたところをマンに倒される。

  • 日焼けライト
一見懐中電灯のような見た目だが、光を当てると全身が真っ黒に日焼けしてしまう。
国中の人たちを日焼けさせ、下記の日焼け落としクリームを販売してボロ儲けを企てる。
エースへ使用した際は電池切れになったため、体の半分だけが日焼け状態になってしまった。

  • 日焼け落としクリーム
上記の日焼けライトのセットとして作られた、日焼けライトによる日焼けを落とせるクリーム。
価格は1個2万円(期間限定でもう1個付いてくる)。

地下に巨大帝国を建国するために開発されたロボットで、3体が作られた。
左腕の鉄球から繰り出されるパンチは強力だが、頭脳はコンピューターではなくそろばんであるため、自分たちの所属を「ソボロ党」と言い間違えたり、ジャニーズ事務所所属だと思ってる奴までいたり、めひらすへの呼び方を間違える、ジャンケンで鉄球の左腕の方を出すなどすっげーアホで、さらに動力はコンセント式。右腕の銃からは破壊光線ならぬハッカ入り光線墓石光線を放つ。
地下に暮らすテレスドン族を奴隷としてこき使っていたところを子供テレスドンから事情を聞いたマン率いるタロウたち鶴亀忍小の児童と対峙、2体が児童によってバラバラに解体された上でトイレ付きユニットバスに再改造され、残った1体も墓石光線でマンの動きを封じ、モーニングスターに変形した左腕でトドメを刺そうとするが、勢い余ってコンセントコードが抜けてしまい停止した。

ウル父主催のカーレース「バカ1グランプリ」に出場するために造り上げた怪獣兵器。
巨体と口からの火炎が武器で、レース終盤でマンとエースが乗るタタミカーを火炎で燃やし、マンたちを轢き潰すが、最後はマンとめひらすがゴールを廻って激闘を繰り広げる中、呑気に居眠りしていた。
ちなみにボンボンKCのおまけコーナー「朧党忍獣大図鑑」では「偉いのは乗せた人と動かしている人で恐竜自体は偉くない」と言われている。

  • 石化ライト
日焼けライト同様、懐中電灯のような見た目だが、こちらは光を当てた対象を石化させる。あと何故かAMラジオ付き。
ウル忍打倒のために作ったまともな発明品だが、めひらすの「相手を石にするのはありきたりだし、ギャグ漫画らしいユーモアがないからダメだ」という理不尽な理由で却下された。
メタ的には「前回が超シリアス回だったからギャグやらないと心身が持たない」というのが真の理由。

  • 石化ライトⅡ
上記の石化ライトの改良型。
……なのだが、こちらは使用者が逆に石化するという本末転倒な代物。
ユーモアを付けたつもりで怪夢瑠からは好評だったが、めひらすに「自分が石になっちゃ征服できねーだろ!荷物まとめて家に帰れー!!」とキレられた上クビにされかけた。

  • ねんビラ銃

―それでも沸苦はくじけなかった―

上記の石化ライト2点が却下され、泣きの3度目として開発した、光を当てた対象を粘土に変える光線銃。正式名称「ねんどにしちゃうぞームイト光線」。
石と違って動けるが手裏剣や忍法や光線技も含め攻撃も全て粘土になってしまうため無力化が可能。丸めてしまえば本格的に何もできなくなるし、変な形に捏ねてしまうこともできてギャグ漫画らしさも確保。
今度はめひらすも名前以外は絶賛し、櫃保痢斗(ヒッポリト)に使わせてウル忍を粘土化させるが、粘土だから刀で体を貫こうが首ちょんしようが相手はな~んの痛みもないし死ぬこともないという欠陥が判明。
結局、櫃保痢斗は合体して団子になったウル忍に飲み込まれて千日手になってしまった。
めひらすは怪夢瑠に「最初から石化ライトで行ってればうまくいってたんじゃないですか?」とツッコまれ、反省する羽目に……。ついでに沸苦曰く、元に戻す方法はないとのこと。
まぁ次回で何事もなく戻っていたけどね!

ウル忍と荒神流が戦っている間に作っていた生物兵器。本当は3月号で使う予定だったが、荒神流編が5か月も続いたので6月号掲載の話に登場した。
吸い込んだ相手の弱い部分に悪影響を与えるアレルギー性の花粉をばら撒き、エースとタロウ、ティガ、ダイナ、マンを花粉症にして苦しめるが、ジュラン本人は戦闘力は大したことなく、戦闘手段もチョップと称して根っこで叩くのみ。
最期は脳みそが全部流れ出て動けるようになったマンのスペシウム光線で倒された。

  • オナラデロリン
服用した対象のオナラが止まらなくなる薬。
マンに服用させて臭さに耐えかねた町人に引っ越しさせ、もぬけの殻になったところを征服しようと企んだ。
前回のジュランと合わせ「鼻水→オナラ」という実にひどいコンボだが、これはみどーが荒神流編で「まじめ脳」を使い果たした反動によるもの。(この反動は次のシリアス長編でさらに悪化する)


  • おねしょ薬
服用した対象が寝小便してしまうようになる成分が入った薬。
国営アパート「つるかめ荘」にウル忍その他と共同で暮らすことになった朧党がウル忍の生活面での常識の無さに嘆き、彼らをつるかめ荘から追放しようと企んだ際に用いた。
一度服用するとたとえ水分補給を控えていようがオムツしていようがお漏らししてしまうが、一緒に住んでいたアミアと21には何故か影響はなかった。またマンは寝しょんべんだけでなく寝グソまで漏らしてしまったが、その後の調査によると大便には作用しないらしい。どーゆーことなの?

  • ノビール銃
光線を当てると無機物・有機物関係なくなんでも伸縮させる光線銃。
ダイヤルをマイナスに合わせれば元に戻る。

  • 人の癖を100倍に強める薬
対象の性質を過剰に増幅させる作用を持つ成分が入った薬。
魅伊羅(ミイラ)人間(ニンゲン)の包帯に染み込ませ、コスモスの「怒ると見境がなくなる」癖を利用してウル忍との同士討ちと鶴亀の国壊滅を図った。

  • どんロボウイルス
感染者の体内を機械化させるウイルス。

  • 原子破壊銃
当たったものを何もかも消滅させてしまう光線を発射するガチの抹殺兵器
ウル忍打倒のために用意されていたのを怪夢瑠十人衆がこっそり持ち出し、マンを倒してめひらすに見直してもらおうとするが……。

  • パソコン
ウル忍が新しいパソコンに買い換えたウル父からお下がりのパソコンを貰ったことを知って僻んだめひらすからの依頼を受け、150円という低予算で作ったパソコン。
もちろん150円でまともな材料が用意できるわけもなく、段ボール箱の中に入った五郎が持ち主の命令に沿っていろいろなことを行う。

  • 巨大化スプレー
対象を巨大化させるスプレー。
怪夢瑠が殺虫剤と間違えてハエを巨大化させてしまい、そのハエがウル忍に倒されてからはゲームの最中におつかいを頼まれて不満を抱えていたエレちゃんを巨大化させ、憂さ晴らしするよう唆して鶴亀の国壊滅を図った。


戦闘能力

科学者なので自分で戦うことは基本的にないが、忍者としての実力はそこそこ高く、ニセセブンとして戦った際は発明品に頼らずウル忍の面々とほぼ互角の戦闘を繰り広げた。


「「追記・修正お願いします」と書け!!」

つみ木・水星おねがいします

一同「「「「おお~~~っ!!」」」」

めひらす「…って、字まちがってるぞ!」

「すいません、予算のつごうでプログラムはそろばんなんです」

めひらす「コンピューターじゃないのか~~っ!?」

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最終更新:2025年07月01日 21:54

*1 資料によって「きょうりゅうせんしゃ」だったり「きょうりゅうタンク」だったりとまちまちだが、『ウル忍』では前者