アドバンス召喚(遊戯王OCG)

登録日:2011/12/15(木) 13:48:06
更新日:2025/05/05 Mon 09:32:58
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手札にあるブルーアイズを召喚するために必要な生贄は2体!


アドバンス召喚(旧名・生け贄召喚)とは、遊戯王OCGにおける召喚方法の一つである。
新エキスパートルールから導入され、当初は「生け贄召喚」という名称だった。
第6期が始まり、マスタールールに移行したときに「アドバンス召喚」に改称、さらに第13期からはテキスト上では「A召喚」と省略されるようになった。

なお、6期で改称された理由については公表されていない。
遊戯王5D'sの世界観に合わせたスタイリッシュなイメージを出すため、子供向けTCGとして「生け贄」という言葉が過激だったとも言われるが、
いずれにしても推測の域を出ておらず、改称後も「生け贄」という言葉自体はアニメのセリフやカード名などでは度々用いられている。

レベル5以上のモンスターを通常召喚する場合、自分の場にあるモンスターを決められた数だけリリースとして墓地に送らなければならない。
これがアドバンス召喚である。

レベル5・6の上級モンスターをアドバンス召喚するには1体、レベル7以上の最上級モンスターをアドバンス召喚するには2体のリリースが必要になる。

しばしば勘違いされるが、レベル9以上のモンスターをアドバンス召喚する際に必要なリリースも2体である。
オシリスの天空竜》などの三幻神三邪神などが3体のリリースを要求するのはカードごとの召喚条件として指定されているためである。
なお、原作アニメDMに限ればまた別の話ではある。

通常召喚が表側攻撃表示*1で出す召喚と裏側守備表示で出すセットに分かれる様に、アドバンス召喚もまた召喚とセットに分かれる。
表側表示でアドバンス召喚されたモンスターは「通常召喚されたモンスター」「アドバンス召喚されたモンスター」「召喚されたモンスター」のいずれとしても扱い、
裏側守備表示でアドバンス召喚された後に反転召喚されたモンスターは「通常召喚されたモンスター」「アドバンス召喚されたモンスター」「反転召喚されたモンスター」のいずれとしても扱う。
裏側守備表示ならアドバンス召喚として扱わない訳ではない。



【アドバンス召喚と関連のあるカード】

帝モンスター

攻守は2400/1000で統一された、アドバンス召喚されることで効果を発揮する上級モンスターたち。
光帝と闇帝は例外で召喚・特殊召喚でも効果を使用できる。
また、後に上位種である最上級モンスターの帝も登場した。

使いやすい性能でプレイヤーから親しまれ、第5期では【帝コントロール】を始めとする多様なデッキが活躍した。
第8期では「帝王」カードが登場してテーマとして強化されるようになった。
第9期にはリメイク版のストラクが登場し、再び環境に顔を見せるようになった。


インヴェルズ

インヴェルズ」と名のついたカードをリリースしてアドバンス召喚することで効果を発揮するモンスター。
アドバンス召喚に革命を起こしてくれることを期待されたが、帝と比べて癖の強いカードだらけであった。
特化すれば、相応の強さを持つデッキを構築する事も不可能ではないが……。
絶滅したかにみえたが……DT14弾で復活した。儀式モンスターとしてな!


ダブルコストモンスター

特定の種類のモンスターをアドバンス召喚する場合、2体分のリリースとして扱えるモンスター。
初出は光属性に対応する《カイザー・シーホース》であり、
後に特定の属性モンスターのアドバンス召喚限定でダブルコストになる6種類のモンスター達が揃った。

特定の属性でなおかつ通常モンスターをアドバンス召喚する場合のみダブルコストに出来る○○フレームというシリーズも存在する。
ステータスや種族によって扱い易さが前者よりも勝る場合もあるが、あくまで出てくるのはバニラであり、手間に見合うかは微妙。
特に対応するモンスターが事実上一種類しかいない*2ウィンドフレーム》は悲惨。

いずれにしても《古のルール》などを使った方が効率が良いため使うには工夫が必要。
環境が高速化した現在でそう何度も発動できる機会はないだろうが、モンスター故に再利用しやすいといった利点はある。

その後もカテゴリ専用ダブルコストモンスターが登場するなど時折数を増やしている。


スピリットモンスター

スピリットは基本的に特殊召喚不可なので、原則として上級・最上級モンスターはアドバンス召喚が必須となる。

特に強力なのは、戦闘ダメージを与えると次の相手ターン開始時のドロー前に全ハンデスを行う《火之迦具土(ヒノカグツチ)》と、
戦闘ダメージを与えた時に手札が5枚になるようにドローできる《八俣大蛇(ヤマタノドラゴン)》の2枚。


全部で三種類存在する、レベル10・神属性・幻神獣族のモンスター。
通常召喚する場合は、必ず3体のリリースが必要という非常に重いモンスター。
三幻神のうち二種類は特殊召喚も可能なのだが、その場合はターンの終わりに墓地に送られるため、
フィールドに維持したいならアドバンス召喚するしかない。ラーはようやく別方向の戦術が出来たが。
類似モンスターとして、三幻神と対になる三邪神が存在する。


血の代償

500LPと引き換えに自分メインフェイズ及び相手バトルフェイズに召喚権を得られる永続罠。
アドバンス召喚を早くしたいなら採用の余地もある…といったカードだったが、
1ターン中の回数制限がないことから度重なるインフレの果てに、このカードが
あれば簡単に1ショットキルを行えるようになってしまった。
現在は禁止カード


血肉の代償

《血の代償》の調整版として12期に登場した永続罠で、自分メインフェイズに1000LP払うことで通常召喚を3回まで、
相手バトルフェイズに500LP払うことで効果による召喚を1回行うことが出来る。
《血の代償》と比較して回数制限が付き小回りがきかなくなったものの、2回もの召喚権追加は
現代においても非常に強力であり、相手バトルフェイズでの召喚も土壇場での粘りや《拮抗勝負》を受けた時の立て直しなどに役立つだろう。


二重召喚(デュアルサモン)

《血の代償》と同じように召喚権を1回追加できる魔法カード。名前からもうかがえる通り、本来はデュアルモンスターサポートのカードに近い。
一回限りだが《血の代償》と違い魔法カードのため、即座に上級モンスターまで繋げられる。
手札消費が激しくなるため、無計画に採用できるカードではないものの、召喚権が重要となるデッキでは十分採用に値する。


クロス・ソウル

相手モンスターを対象に取り、リリースを行う際に自分モンスターの代わりに対象のモンスターをリリースしなければならない。
リリースであれば儀式召喚などのリリースも可能だが、原作でも《オベリスクの巨神兵》の召喚手段として使われているなどアドバンス召喚のカードの印象が強い。
相手モンスター除去をしつつアドバンス召喚が行えるが、バトルフェイズを行えないデメリットが付くためそのまま攻め込むことは不可能。
アニメでは原作効果に近い《クロス・サクリファイス》というオリジナルのカードが登場した。カードイラストは本家《クロス・ソウル》と同じ。


マジックカード「クロス・ソウル」

マジックカード「死者蘇生」》の後に登場した、マジックカードと名前の付くリメイク魔法カード第二弾で上記《クロス・ソウル》のリメイクカード。
モンスター1体のアドバンス召喚を行い、この効果によるアドバンス召喚は自分のモンスターだけでなく相手モンスターをリリースすることもできる。更にこの効果で召喚されたモンスターはこのターンの間リリースできない耐性を付与される。
その後このカードが墓地に行った際に相手も同じ効果が適用される。つまり一度の効果でお互いのプレイヤーがアドバンス召喚を行う、というデザイン。

本家《クロス・ソウル》から更にアドバンス召喚に特化した効果となっており、1体のみ対象だった本家と違い全てのリリース要員を相手モンスターで賄うことも可能。バトルフェイズを行えないという制約もなくなっている。
さらに、このカードの効果はモンスターが受ける効果ではないという裁定が出ているため、「○○の効果を受けない」といった非常に強固な耐性を持つモンスターも問答無用でリリースできてしまう。そのため展開を兼ねる捲り手段として非常に強力。
逆に自分のモンスターのみリリースも可能であり、アドバンス召喚限定とはいえ召喚権の増加手段として使うこともできるため《二重召喚》と似た使い方も可能と、結構色々な使い方ができる。
ただしデメリット効果として、アドバンス召喚後に相手も同じ効果を使うことができるため、自分の場の他のモンスターがリリースされる、意外なモンスターがアドバンス召喚されて立ち塞がるなどの危険性も秘めている。


サモンチェーン

チェーン3以降でのみ発動可能な速攻魔法。
ターン中に行える通常召喚の数を3回に増やすことができる。
ただし、他のチェーンカード同様、同名カードが同一チェーン上で発動されていないのが条件。

やや発動条件が難しいが、上の《二重召喚》同様に爆発力のあるカード。
コアガジェット】のキーカードである他、チェーンを積みやすい【トリックスター】の登場で再評価された。
まあ、これはアドバンス召喚の項目で関係ない話なのだけれども。


罠モンスター・トークン生成カード

召喚権をアドバンス召喚に使うために、リリース要員を特殊召喚する目的で使われる。
《スケープ・ゴート》や《BF-朧影のゴウフウ》などのリリースできないトークンもLモンスターに変換すれば疑似的にリリースが可能になる。


冥界の宝札

2体以上リリースしてアドバンス召喚すると2枚ドロー、というアドバンテージ回復カード。
ただし最上級モンスターのアドバンス召喚は上級モンスターのそれ以上に難易度が高い。
手札消費よりテンポを優先してリリース要員を展開できるようにすることが求められるだろう。
このカードを軸にしてカード消費の激しさを補う【冥界軸最上級多用】というやたら物々しい名前のデッキが存在する。


死皇帝の陵墓

1000LP払う事でモンスター1体、2000LP払う事でモンスター2体のリリースの代わりにして召喚ができるフィールド魔法。
LPの消費は大きいが、素早く上級・最上級のモンスターを展開したいデッキで使用される。
ただし、 アドバンス召喚扱いではないので、帝モンスターの効果などは使えない
……にも関わらずVBのサンプル帝デッキにこのカードが3枚積みされていた事がある。
また、神などのリリースを3体以上要求するアドバンス召喚に使用したり、1000LP+1体生け贄で最上級モンスター召喚といった使い方はできない。
当初のテキストでは「1000LP払う毎に生け贄を1体減らせる」といった表記だったため分かりにくかったが、
ストラクチャーデッキR-機械竜叛乱-での再録に際してエラッタされて実際の処理やできない事が分かりやすくなった。
昔のフィールド魔法故に相手も効果を使える点には留意されたし。


生贄封じの仮面

お互いに一切のリリースが出来なくなる永続罠。
アドバンス召喚は勿論、儀式召喚や各種コストのリリースのメタとなる。
ロックデッキでの駄目押しや、【】や【クリフォート】【壊獣】などの対策として積まれる事が多い。
ただし、現在は効果の薄いデッキも多いのでサイドデッキ向け。
ご存知の通り生け贄という用語は消滅したが、用語改名時にも流石に「リリース封じの仮面」にはならなかった。


生贄の抱く爆弾

アドバンス召喚したモンスターが攻撃宣言した際に発動可能で、相手の攻撃表示モンスターを全破壊して1000ダメージを与える。
決まれば全体破壊を行える上にバーンダメージまで通せるが、あまりにもピンポイントであるため当時から採用されることは稀だった。
原作バトルシティ編でイシズが使用したのが印象深いか。冒頭の台詞はその試合にて海馬が発した台詞。
もっとも効果の違いからOCGでのアニメ再現は不可能だが…。


アンデットワールド
場と墓地のモンスターを全てアンデット化するフィールド魔法。
専らアンデットサポートの範囲拡大を目的とした運用をされているが、隠された効果によりアンデット族モンスター以外のアドバンス召喚を無効にする効果も内蔵している。
フィールド魔法故に即効性があり、またこのカードをサポートするモンスター《屍界のバンシー》も存在するため、アドバンス召喚を使用するデッキに対する脅威度は比較的高い。


霧の王

最上級モンスターだが生け贄1体、ないし生け贄無しで召喚できるモンスター。
攻撃力は生け贄モンスターの攻撃力の合計となるため、高攻撃力を得る為にはそれなりの素材を用意してやる必要がある。
その効果は一言で表せば「生きた《生贄封じの仮面》」
罠カード故に即効性が低い代わりに奇襲性が高いあちらに対して、こちらはモンスター故にすぐに出せるが召喚権を消費する上に打点が低くなりがちと、一長一短。
どちらかと言えば《生贄封じの仮面》の方が人気か。


進撃の帝王

EXデッキからの特殊召喚が出来なくなるかわりに、アドバンス召喚したカードが効果の対象にならず、破壊されなくなる永続魔法。
自分の効果にも耐性を得るため、地縛神のデメリットも克服できる。
《王家の神殿》が禁止されていた時代には《聖獣セルケト》を維持する役割も。
このカードから帝王サポートのセルフアンチエクストラが始まった。


帝王の開岩

《進撃の帝王》と同じくEXデッキが使用できなくなるが、自分がアドバンス召喚に成功した時、
アドバンス召喚したモンスターとカード名が異なる「攻撃力2400/守備力1000」か「攻撃力2800/守備力1000」のモンスターをサーチできる。
明らかに帝モンスターのサポートとしてデザインされているが、
帝や新登場した帝の進化形態の他にも、ちゃっかり《イリュージョン・スナッチ》や《ダーク・アームド・ドラゴン》、《地球巨人 ガイア・プレート》もサーチ可能。


帝王の凍志

選択したアドバンス召喚モンスターの効果が無くなる代わりに、このカード以外のカードの効果を受けなくなる。
完全耐性がつくものの、発動条件が「自分のEXデッキにカードが存在しない場合」なので、《進撃の帝王》《帝王の開岩》よりさらに厳しくなっている。
いくら最上級打点に完全耐性をつけても《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》などでワンパンで沈むので決まったからと言ってもそこまで過信はできない。


帝王の溶撃

アドバンス召喚したモンスターには影響しない《スキルドレイン》。
しかし、発動条件の厳しさに見合っているかと言うと……しかもこちらの場にアドバンス召喚したモンスターがいないと自壊する。
さらに同じPRIMAL ORIGIN出身カードに、より使いやすい性能の《威光魔人》がいるのが余計に悲しい。
ただしその弱点を克服できるデッキでは強力な1枚であり、後述する真竜などで使われる。


帝王の烈旋

相手モンスターをリリースしてのアドバンス召喚を可能とするカード。
《クロス・ソウル》の相互互換的な効果だが、バトルフェイズを行えることと「帝王」カテゴリに属しているという強みがある。
癖が強い帝王サポートの中では使いやすい上に強力で電池メンでは烈旋充電池というワンキルコンボが存在する。


真帝王領域

自分フィールドのみにアドバンス召喚されたモンスターが存在し自分のエクストラが0の場合EXデッキから特殊召喚が行えなくなる効果と、
アドバンス召喚されたモンスターがモンスターに攻撃する場合に打点が800上昇する効果と、攻守2800/1000のモンスターを手札から見せることでそのモンスターのレベルをターンの終わりまで2下げる効果を持つ。
最初の効果が特に強力で相手によっては何もできなくなることもあったためか帝王カードの中では唯一制限カードまで規制された経験を持つ。


ギルフォード・ザ・ライトニング

モイスチャー星人

神獣王バルバロス

召喚時に3体のモンスターをリリースすると全体破壊効果を発動できるモンスターたち。
神並みに重い条件に相応しくステータスも高い。
《神獣王バルバロス》は逆にステータスを下げる代わりにリリース無しで召喚する事も可能。


偉大魔獣 ガーゼット

そのままでは攻守0の上級モンスターだが、アドバンス召喚した際にリリースしたモンスターの倍の攻撃力を得る効果を持つ。
特殊召喚が容易な高打点モンスターは数多く存在するため、それをリリースすればとんでもない攻撃力を得られる。


合成魔獣 ガーゼット

こちらは攻守0の最上級モンスター。アドバンス召喚のためにリリースしたモンスターの合計の攻撃力を得る効果を持つ。
召喚コストや効果の差などが災いし、上記の偉大魔獣よりもやや扱いづらい。


守護神エクゾディア

そしてこちらは攻守が?の最上級モンスター。アドバンス召喚のためにリリースしたモンスターの元々の攻守を合計した数値になる。
一見合成魔獣と同じだが、こちらは効果により5体のモンスターをリリースして召喚することも可能。
当然普通に狙ったら重すぎるなんてものではないが、決まった時のステータスはものすごいことになる。
ちなみにエクゾディアなので特殊勝利効果持ち。5体リリースした時に効果が発揮されるのだが狙って決めるのは非常に難しいため空気。そもそもそのまま殴れば大体勝てるし…


クリフォート

妥協召喚可能な上級のペンデュラムモンスター群。
妥協召喚・特殊召喚されると星4・攻撃力1800になる。
P召喚で数を並べ、それをリリースしてアドバンス召喚するというデザイン。
現代基準の動きにアドバンス召喚を取り入れ、かつ真っ当なアドバンス召喚を使いこなす貴重なテーマ。

また、《スキルドレイン》で相手モンスターの効果を封殺し、妥協召喚したクリフォートのステータスを元に戻して殴る【メタビート】的な戦術も得意。


真竜

アドバンス召喚の皮をかぶったナニカ
「モンスターの代わりに自分フィールドの永続魔法・永続罠カードをリリースできる」効果が特徴。
ちなみにセット状態でもリリース可能なため引いた直後の永続罠もリリースできる。
この方法、召喚権の不足を克服しつつ罠モンスターやトークン生成カードでも引っかかる「特殊召喚メタ」をすり抜けるというトンデモ具合である。
真竜魔法・罠の効果でアドバンス召喚を行う効果があるため1ターンに2,3回アドバンス召喚と言い張る何かができる。
どう見ても特殊召喚だが召喚なので特殊召喚するデッキでは使いにくい《命削りの宝札》等も上手く使える。

普通のアドバンス召喚よりも簡単に出てくるのに、その上でさらに強力な効果を備えていたこともあってか、登場早々に一部カードが規制された。
禁止カードになったカードの枚数こそ十二獣より少ないが発売から約半年で五枚も規制されたカード(内禁止カード2枚)を出した。


ふわんだりぃず

マスコットキャラクターのような可愛らしいイラストが特徴的な鳥獣族テーマ。
下級モンスターはどう見ても特殊召喚だが特殊召喚を使わずに展開とリソースの回収を兼ねた効果を持ち、特殊召喚メタの効果を持つ最上級モンスターを繰り出す。
テーマ内のカードでサーチが容易にできる《烈風帝ライザー》や《霞の谷の巨神鳥》との相性も良い。
総じてアドバンスの弱点を上手くカバーしており、高いメタ性能を持つ事から環境上位の一角として活躍した。


【原作遊戯王シリーズにおけるアドバンス召喚(生け贄召喚)】


◆遊☆戯☆王
原作漫画で生け贄召喚された記念すべき最初のモンスターは《魔導ギガサイバー》……と思いきや、実は《ブラック・マジシャン》。
17巻にて遊戯の病室で行われた城之内戦にて、表遊戯が《タイホーン》と《魔人テラ》を生け贄に召喚、勝負を決めている。
きっちり「モンスター2体を生贄にして召喚」と宣言して召喚している。《魔導ギガサイバー》は二番手。
なお、《魔導ギガサイバー》が出て来たデュエルにおいて城之内はレベル6の《魔導騎士ギルティア》を生贄なしで、いきなり召喚しようとするプレイングミスをしている。

最上級を大量に持つ海馬は何気に《オベリスクの巨神兵》以外で生け贄召喚することは少ない。
ちなみに遊戯が《ブラック・マジシャン》を生贄召喚したのは上記したが、スーパーエキスパートルールが公式に適用されたのはこの後の話である。
決闘盤のテストをやっていた海馬、レア・ハンターに襲われた城之内は王国ルールで対戦しているが、ルール自体は先行登場していたのかなどの詳細は不明。
ちなみにアニメ版ではどちらのデュエルも生け贄ありのルールで行われている(そのため絽場戦でのミスは若干描写を変えられている)。

ちなみに《生贄封じの仮面》や《生贄の抱く爆弾》のカード名でも察せる通り、原作では「生け贄」ではなく「生贄」表記である。
追記・修正する際には間違えないよう気を付けたい。
アニメDM出身カード*3は「生け贄」だったりOCGオリジナルカード*4は両者が混在していたりするので余計紛らわしくなっている。


遊戯王デュエルモンスターズGX
主人公の遊城十代融合召喚を多用し、《E・HERO ネクロダークマン》の生け贄シカト効果を使うこともあるので生け贄召喚を行うことは少なくなった。
最初に生け贄召喚を行ったのは初デュエルの相手となるクロノス教諭で、最初に生け贄召喚されたのは《古代の機械巨人》。
主人公の遊城十代が最初に生け贄召喚したのは《E・HERO ネオス》。

なお、アニメ第四期最初のデュエルで十代は
モンスターを手札融合→《融合解除》→素材を生け贄に《E・HERO ネオス》を生け贄召喚
という、手札5枚消費のものすごいアド損コンボを披露している。


遊戯王5D's
ここからアドバンス召喚に改名。
シンクロ召喚システム導入により、アドバンス召喚が使われることはほとんどなくなった。
最初にアドバンス召喚を行ったのは牛尾さんで、最初にアドバンス召喚されたのは《手錠龍(ワッパー・ドラゴン)》。
アドバンス召喚の地位が下がる一方、最初の敵がアドバンス召喚を使ってくる流れだけは以降も踏襲され続けることとなる。
主人公の不動遊星が最初にアドバンス召喚したのは《アースクエイク・ジャイアント》。

ちなみに、作中でダークシグナーの面々が「人間(と精霊の魂)を生け贄に捧げて」地縛神を呼び出すというリアル生け贄召喚をやらかしている。


遊戯王ZEXAL
エクシーズ召喚システム導入により、やはりアドバンス召喚はあまり使われない。
最初にアドバンス召喚を行ったのは神代凌牙で、最初にアドバンス召喚されたのは《ジョーズマン》。
主人公の九十九遊馬が最初にアドバンス召喚したのは《チャッチャカアーチャー》。


遊戯王ARC-V
主人公たちの住むスタンダード次元では融合召喚も含めてほかの召喚方法がほとんど無く、
最近になって特殊召喚が(公にはなっていないが)他の世界由来の召喚法として一部に普及し始めたという環境であるため、打って変わって使用者が多い。
本作の新システムであるペンデュラム召喚はクリフォートの例が示すようにアドバンス召喚と組み合わせられるのも追い風となった。
ついでに召喚口上付きの奴も出てきた。
物語が進むと他の召喚方法を使う世界での戦いが始まって影が薄くなっていったが、それでも格段にマシではある。
余談だがアドバンス召喚はあくまで基本要素であるため、スタンダード次元は(物語開始時になって誕生したものだが)ペンデュラム召喚の世界と言うべきだろう。
最初にアドバンス召喚を行ったのは権現坂昇で、最初にアドバンス召喚されたのは《超重武者ビッグベン-K》。
主人公の榊遊矢が最初にアドバンス召喚したのは《オッドアイズ・ドラゴン》。

また方中ミエルが《占術姫クリスタルウンディーネ》でアドバンスセットを行った。
遊戯王アニメでアドバンスセットを行ったのは何気にこれが初である*5


遊戯王VRAINS
リンク召喚の登場により以下略。
ARC-V同様、途中から他の召喚方法も使う作風にシフトしているが、アドバンス召喚の扱いはZEXAL以前と同程度である。
(省略を除いて)最初の敵であるハノイの騎士が完璧な手札から《ハック・ワーム》2体特殊召喚→《クラッキング・ドラゴン》アドバンス召喚を先攻1ターン目に行っている。
一方、主人公の藤木遊作/Playmakerは《コンデンサー・デスストーカー》のアドバンス召喚をリボルバー戦で行った。


遊戯王SEVENS
遊戯王ラッシュデュエルのアニメ。別のゲームになったことで再びアドバンス召喚が主流に返り咲いた。
ラッシュデュエルでは1ターンの召喚数に制限が無いため、下級モンスターを複数召喚し、即リリースして上級・最上級モンスターの召喚が可能である。
そのため召喚されたと思ったら次の瞬間リリースされる下級モンスターという出オチな光景も多々見られる。
特に攻撃力0の《はぐれ使い魔》などはリリース要員としての出番がほとんどで、紹介コーナーで「いつも超速でリリースされる猫」なんて言われてしまった。
まあ「生け贄」の呼称も使われなくなって久しいし、捨て駒というよりは縁の下の力持ちなポジションと言えよう。




【OCGにおけるアドバンス召喚】

  • 準備なしではモンスターをメインデッキに投入しなければならないため事故要因になりやすい
  • 1ターンに一度の通常召喚権を使用してしまう
  • 最上級モンスターをアドバンス召喚するとモンスターが1体減る。
  • 最上級モンスターを出すよりも下級2体で殴ったほうが合計攻撃力が高いことも多い
等の理由から、アドバンス召喚は帝などを除きあまり使われなかった。
帝以外でも《人造人間-サイコ・ショッカー》等はアドバンス召喚されることがあるが、こちらは《死者蘇生》等で蘇生しても問題ない。

しかも、6期でのS召喚の導入により、状況に応じてEXデッキから強力なモンスターが手軽に特殊召喚できるようになり、更にアドバンス召喚は斜陽の一途をたどることになる。
とはいえ、生け贄召喚登場当時から最上級モンスターの生け贄召喚は殆どされていなかったので、サポートが増えた現在の方がアドバンス召喚は使いやすくなってはいる。
また、大量展開が得意なデッキではEXデッキメタやミラーマッチを意識して、アドバンス召喚前提の強力な最上級モンスターを投入する場合もある(【征竜】における《オベリスクの巨神兵》等)。

現在は特殊召喚での展開が主流となった結果、多くの(サイド)デッキに特殊召喚メタ又はEXデッキメタとなるカードが投入されている。
しかし、アドバンス召喚主体のデッキは前述したように特殊召喚メタ・EXデッキメタが刺さりにくいという長所を手に入れている。
相手のデッキに積まれたそれらのカードを腐らせつつも、自分は安心して特殊召喚メタを使えるメリットは非常に大きい。
【帝】や【真竜】【ふわんだりぃず】といったデッキが結果を残す背景には、デッキパワーの高さのみならず、こうしたメタの引っ掛かりにくさも関係しているだろう。
2017年の新マスタールールでは、リンクモンスターを使わずに強力なモンスターを複数体展開できる召喚方法という点が強みの一つとなった(2020年に廃止)。


童帝チャウワー
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最終更新:2025年05月05日 09:32

*1 とあるカードを使った場合のみ表側守備表示でも可能

*2 登場から15年程経つ2022年現在でも、手札に存在する時に通常モンスターとして扱う《始祖神鳥シムルグ》と公式デュエルで使用できない《輝銀の天空船-レオ号》(Leonardo's Silver Skyship)しかいない。

*3 《埋葬されし生け贄》

*4 《生け贄人形》や《生贄の祭壇》など

*5 遊戯王5D's以前の作品ではOCGと異なり表側守備表示での通常召喚が行えたためセット自体が少なく、ZEXALでは仕様変更に伴ってセットの使用頻度が激増したがアドバンスセットは登場しなかった。