闇属性(遊戯王OCG)

登録日:2011/08/20(土) 03:54:47
更新日:2025/03/20 Thu 05:16:56
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フフフ……は飢えている……。


闇属性とは、遊戯王OCGにおけるモンスターの属性の1つ。
光属性とは対の扱いを受けている。



概要

闇属性というと悪役のイメージが強そうだが、遊戯王では数ある属性の中で最も優遇されている属性である。
該当モンスター、そして属性サポートカードの総数は普遍的なイメージの強い地属性を超えて全属性No.1。
さらに個々のカードの性能も高いので質・量共に群を抜いていると言える。
意図的に【闇属性】寄りの構築にせず普通に強力なモンスターを採用するだけでも、結果的に闇属性サポートを自然に投入できる構築になっていることもしばしば。

パッと名前が挙がる定番カードだけでも《終末の騎士》や《闇次元の解放》《闇の誘惑》、各種ウイルスカード等多数。
新規テーマはこの属性に配属された時点である程度のサポートは確約されるため勝ち組と言って良い
(ただし11期以降はこうした属性サポートよりも強力なカテゴリサポートが充実しているため、必ずしもこれらの恩寵を受けているわけではない)。
最初に出た《終末の騎士》がかなり強く、その後出た他属性のものはクセが強い騎士シリーズは闇優遇の代表例である。

OCGに加え、現状アニメのみに登場したテーマでも割と雑にこの属性に設定されるカードやテーマは数多い。
混沌魔龍 カオス・ルーラー》・《トポロジック・ガンブラー・ドラゴン》・【未界域】・【ティアラメンツ】など、かつて環境を荒らしたカードにも闇属性が多い。
汎用枠のカードとしても《S:Pリトルナイト》・《アクセスコード・トーカー》など豊富なラインナップ。
そのため特定の属性しか特殊召喚できなくなるデメリットが発生するカードも、闇属性は攻めや制圧の候補に全く困らないためあまりデメリットになっていない。
一方で自分だけが闇属性を使うことが前提の《ダークゾーン》や《深淵の結界像》は殆ど評価される機会すら得られない有様。
環境によって主流のデッキやモンスターが変化するとはいえ、大抵どこを向いても闇属性なのである。

悪魔族アンデット族魔法使い族には特に闇属性が多い。
闇属性にはテーマも数多く存在し、【ブラック・マジシャン】や【レッドアイズ】をはじめ、【インフェルニティ】・【BF】・【甲虫装機】・【暗黒界】・【ワイト】などが含まれる。

ここまで闇属性が優遇されている理由は原作にあるのかもしれない。
遊戯王は元々《闇》をテーマにした作品である為、必然的に《闇》をイメージしたカードが多くなってくるわけだ。
次作GXですら、「破滅の光」に対して「正しき闇の力」等と言い出したほど。

カオス系等、カード効果において光属性と対の扱いを受けることが多い。


代表的な闇属性関連カード

個別項目のあるものは下線付きで表記。これ以外は タグ:闇属性 も参照。

メインデッキの闇属性モンスター

通常モンスター

原作主人公の武藤遊戯、そして闇遊戯のエースモンスター。おそらく遊戯王OCGの中では最も有名な存在。
最上級通常モンスターで攻撃力2500は抜きん出た数値でないが、魔法使い族らしく多彩な専用魔法・罠カードを駆使して戦う事ができる。

効果モンスター

  • 捕食植物(プレデター・プランツ)オフリス・スコーピオ》(☆3)
  • 捕食植物(プレデター・プランツ)ダーリング・コブラ》(〃)
どちらも捕食植物に属するモンスターで、《捕食植物オフリス・スコーピオ》は召喚・特殊召喚時、手札のモンスターをコストに捕食植物1体をリクルート可能。
《捕食植物ダーリング・コブラ》は捕食植物モンスターの効果で特殊召喚時、「融合」or「フュージョン」魔法カードをサーチ可能。
「オフリス召喚→ダーリングをリクルート」という動きだけで容易に融合召喚の準備ができる上、この2体からランク3のX召喚やリンク2のL召喚にも繋げられるため、もはや【捕食植物】と関係無しにあらゆるデッキへ出張できる融合出張セットとして有名に。
結果、《捕食植物オフリス・スコーピオ》については制限カードにも指定されてしまった事がある。

  • 《キラー・トマト》(☆4)
  • 《キラー・ポテト》(〃)
リクルーターの中でも特に使いやすいナス科のコワモテ野菜たち。
《キラー・トマト》は戦闘破壊された場合に攻撃力1500以下の闇属性モンスターを攻撃表示でリクルートできる効果を持つ。
第24期辺りまでよく使われ、これを主軸にしてリクルートした《首領・ザルーグ》や《魂を削る死霊》でハンデスを仕掛けるのが【トマハン】である。
後に登場した《キラー・ポテト》は(同名カード以外という縛りを除いて)リクルート対象が同じで、こちらはトマトと違って効果破壊された場合に発動可能。

第10期現在では戦闘を介するというタイミングの遅さから採用率は高くないが、選択肢としては覚えておきたいカード。
海外では強力な《オルターガイスト・マルチフェイカー》をリクルートする為に10期でも採用された実績がある。

  • 終末の騎士》(☆4)
  • 《ダーク・グレファー》(〃)
闇属性専用の墓地肥やしができるレベル4の戦士族たち。
《終末の騎士》は召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時に発動でき、《ダーク・グレファー》は手札の闇属性モンスター1体を捨てて発動できる。
トリガーの緩さとサーチのしやすさでは前者、攻守ステータスの高さや墓地肥やしの効率では後者が勝るので、どちらを採用するかはデッキに合わせて選ぼう。

闇堕ちしたアームド・ドラゴン。通称「ダムド」。
「自分の墓地の闇属性モンスターが3体の場合」という条件でのみ特殊召喚でき、墓地の闇属性モンスターを除外してフィールドのカード1枚を破壊できる効果を持つ。
除去効果持ちとしてはそこそこ高い攻撃力も持つが、昨今ではサポート豊富な闇属性といえども墓地肥やしの手間と耐性効果の蔓延もあり、かつてほどは評価されていない。

儀式モンスター




エクストラデッキの闇属性モンスター

融合モンスター



シンクロモンスター

TGシンクロモンスターの1体。
自分・相手のどちらかがS召喚に成功する度に1枚ドローできるという効果を持つ。
S素材に縛りが無い事も相まって、連続S召喚が得意なデッキ全般では有用なドローソースとなる他、相手のS召喚を牽制するのにも一役買ってくれる。
水晶機巧-ハリファイバー》などの強すぎるシンクロサポートが禁止化されてもなお脅威の存在であるのは言うまでもなく、現在は制限カード指定。

エクシーズモンスター

エクシーズ次元の戦士・ユートのエースモンスター。
X素材2つを消費して、相手フィールドのモンスターを弱体化させつつ自己強化できる効果を持つ。
実質使い切りではあるものの癖が無い効果なので使いやすく、現在はここから更に《天霆號アーゼウス》へ繋げるというコンボも可能。

アニメARC-Vでは「レベル5以上のモンスター」しか対象にできなかったため、「エクシーズ次元出身なのにエクシーズモンスターには効果が効かない」などと突っ込まれていた。

リンクモンスター

  • 《見習い魔嬢》(L2)
属性強化リンクモンスターの闇属性担当。
「闇属性モンスター2体」をL素材に指定する。《見習い魔女》のリメイク。
相反する光属性モンスターを弱体化しつつ、強化と回収という2つの効果で闇属性をサポートする。



魔法・罠カード

  • 《悪夢再び》(通常魔法)
  • 《ダーク・バースト》(〃)
どちらも闇属性モンスターをサルベージできる通常魔法で、前者は守備力0のモンスター2体、後者は攻撃力1500以下のモンスター1体が対象。
墓地に送った闇属性モンスターを回収したり必須カードを使い回したりと用途は様々。

  • 《終わりの始まり》(通常魔法)
自分の墓地に闇属性モンスターが7枚以上存在する場合、そのうちの5枚を除外することで3枚ドローできる。
ドロー枚数は多いが《貪欲な壺》よりも条件が厳しく、闇属性デッキに重要な墓地リソースの消費が大きいため使いづらい。
…とされていたが、【未界域】の登場で活躍の場を得た。
カードイラストが「遠目に見れば真っ黒にしか見えない」という点でも注目を集めたカード。

  • 《闇の誘惑》(通常魔法)
カードを2枚ドローした後、手札から闇属性モンスター1体を除外する通常魔法。
ただしドローした段階で手札に闇属性モンスターがなければ手札を全て捨てなければならない。
闇属性デッキでは手軽なドローソース&手札交換として使えるカードで、不要なモンスターを除外することで手札の質を上げることができる。
《ネクロフェイス》のトリガーとしたり、《虚空海竜リヴァイエール》で除外したモンスターを呼び戻せると尚良い。
【闇属性】の活躍具合に応じて制限カードになったり無制限に戻ったり何かと忙しい1枚。

  • 《奈落との契約》(儀式魔法)
闇属性儀式モンスターであれば何でも儀式召喚できる汎用儀式魔法カード。
ただし多くの専用儀式魔法と異なり、レベルの合計は儀式召喚するモンスターと同じになるようリリースしなければならない。
デーモンの降臨》はこのカードを儀式召喚の方法として指定しているが、後に登場した《高等儀式術》に立場を奪われてしまっている不遇な1枚。

  • 闇黒世界(あんこくせかい)-シャドウ・ディストピア-》(フィールド魔法)
フィールド上の表側表示モンスターを闇属性にし、効果発動のコストを相手フィールドの闇属性モンスターで肩代わりさせる事ができるフィールド魔法。
「カードの効果を受けない」or「リリースできない」耐性を持つモンスターでない限り、このカードと組み合わせれば事実上あらゆるモンスターの除去が可能になる。
エンドフェイズにはターンプレイヤーのフィールド上に「シャドウトークン」が生成される効果も持つので、【幻獣機】との相性も良い。

  • 死のデッキ破壊ウイルス》(通常罠)
  • 《影のデッキ破壊ウイルス》(〃)
  • 《魔のデッキ破壊ウイルス》(〃)
  • 《闇のデッキ破壊ウイルス》(〃)
言わずと知れたウイルスカード達。特定のステータスを持つ闇属性モンスター1体をリリースして発動できる。
いずれも重めの発動コストと引き換えに、3ターンの間ピーピングを行いつつ指定された相手のカードを全て破壊するという強力な効果を持つ。
発動コスト・破壊対象のカードはそれぞれ異なるので、詳細は個別項目を参照。

  • 《闇次元の解放》(永続罠)
除外されている自分の闇属性モンスター1体を帰還させられる永続罠。
数少ない汎用帰還カードで、蘇生制限を満たす闇属性であれば何でも使用可能。
ダーク・アームド・ドラゴン》のコストとして除外されたカードに使用すれば無駄が無い。

リビングデッドの呼び声》と異なり、このカードが破壊されると帰還していたモンスターは墓地へ行かず除外されるという点は一応注意。
もっとも、これを利用して《ネクロフェイス》を再度使い回す等のプレイングも考えられる。



原作・アニメでの主な使用者


ユベル丸藤亮サイバー・ダーク)、エド・フェニックスD-HERO)、藤原優介(クリアー)、ダークネス

ジャック・アトラスクロウ・ホーガン(BF)、鬼柳京介(インフェルニティ)、プラシド、ディアブロ(A・O・J)、パラドックスSin



草薙翔一(コードブレイカー)、鴻上了見(トポロジック/ヴァレット/ヴァレル)、財前晃ティンダングル)、クイーン(魅惑の女王)


このように闇属性を主体としたデッキを使うデュエリストは多く、彼らが使ったカードがOCG化する度に、闇属性にまた新たな可能性が生まれる。




闇の衝撃が追記に導く。
畏れなせ、偉大なる真の修正──。

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