登録日:2011/10/01 Sat 01:12:42
更新日:2024/12/29 Sun 09:43:37
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「面白かったです。」
の一言では到底納得してくれず
原稿用紙数枚書かされるのは嫌がらせ以外の何者でもない
なにを期待している?なにを書かせたいんだ?
それをストレートに担任にぶつけた所で具体的なアドバイスをしてくれる教師はそう多くはない。大抵「それを考える為の読書感想文です」などととんちじみた事を突き返されて終わる。どうしろと。
読書感想文とは読んで字の通り、本を読んだ感想を文にすること。
学生時代に宿題で出されることが多く、長期休暇(主に
夏休み)の最大の壁として学生の前に立ちはだかる。
小学校~大学、さらに
専門学校で出されることもあり、日本人なら書いたことがない人を探す方が難しいだろう。
また、就職活動で読書感想文が課題になることが、まれにある。
出されたことはあっても、一度も提出したことがない困った人はいないよね?
これまた極々まれにだが、読書感想文が大好きだったり、得意な人もいる。
そういう人に意外と普段は本を読まないタイプがいたりする(逆に本が好きな人ほど読書感想文で無駄に悩む人もいる)。
◆本を選ぶ
まず最初にやるのが、当然本を選ぶこと。
読まなきゃ感想は書けません。
漫画や(特に萌え系の)
ラノベは基本ダメである(駄目じゃないところもある。特に後者。)。
学校によっては推理小説や
ミステリーもダメなところもある。
本を読まずとも映像化作品を見れば感想文が書けてしまうからだろうか。実際の理由は別にして
何を読んだらいいかわからない人のために
課題図書というものがある。
これは、
PTAなどのおすすめ本のような位置付けのものであり、ためになると大人たちが思っている本とも言える。
それらは内容的には、戦争体験記や偉人たちの話が多い。
それが好きな人にとっては、大変便利な本であるが、少しお堅い内容の本が多い。
もちろん、全てがつまらない
というわけではない。案外ハマるかもしれない?
結局は、自分が読みたい本をいくつか読み、面白いと思った本で書けばいいのだが、
多くの人は滅多に行かない図書館に足を運び、長い間本棚の前で悩む羽目になってしまう。
本を選ぶコツとしては、薄い本を選択するのも一つの手段。薄いと言っても
こっちの意味じゃないよ。
我々が普段読むアレではなく、文字通りページ数の少ない本のこと。
読む量が少なければ、それだけ早く終わるという単純な話。
ただ、あんまり量が少ない本は違う本を題材に再提出のおそれがあるので、注意しよう。
逆に映像作品との違いを指摘して感想の違いが出たことを書くのもいいだろう。
原作本と映像作品の制作時期が違うのであれば、そこから歴史関連や価値観の変化等で突っ込むこともできる。
注意点としては、有名な本は避けること。
これもまた、再提出のおそれがある。
しかし、本を読むことはとてもためになる。なにより、いったんハマれば
他のメディアに勝るとも劣らない楽しさと興奮と感動をもたらしてくれる超一級の娯楽と化す。
普段漫画しか読まない人も、これを良い機会だととらえ、ぜひ1冊読んでみてはどうだろうか。
あなたにとって忘れられない、素敵な本と出会えるはずだから。
…多分。
ちなみにさすがに学校では無理なようだが、学習塾等では「時刻表」や「電話帳」を呼んで読書感想文を書くところもある。
なお、読書感想文コンクールの「公式ルール」では、電子書籍でなければ本の種類は問わないとされる。
極端な話、
ライトノベルどころか
漫画やゲームの攻略本でさえOKという事
である。
まぁ学校の宿題では認められないだろうし、審査員達にどう思われるかは別問題だが。
◆感想を書く
読んだら書いてみよう。
気をつけなければいけないのが、あらすじばかり書いてしまうこと。
これが結構多い。
あくまで感想文であり、本の内容を紹介するものではない。
あなたが思ったこと、感じたこと、考えたこと、求められているのはこれらであることを忘れてはいけない。
あらすじはそのあとの感想を説明するための添え物程度に書くのがいいだろう(全くないのは読む側が困るので)。
別に方向性としては「面白かった」ではなく「つまらなかった」とか「この作品にはこういう問題がある」でも、
感想文なので本来は構わない
先生によっては駄目なところもあるが、忙しいのにそういう感想を読みたくないという意見もわからなくはない。
カニレーザー…もといカズレーザーのように
桃太郎を読んで経済の話につなげるもよし、
某あっちゃんのように「この世界にはニ種類の人間しかいない」で書き始めてもいい。
ただどういう方向性で書くにしろ、なぜそう感じたのか、という理由を書く必要性がある。
「こういうところが」「こういう理由で」「〇〇だった」などが書けていればあとは作文の基本ルールを守るだけである。
まぁ要はその本を読破してその内容を要約しつつ、夫々の箇所に対し感じた事、分析した事(作者の意図や物語の趣旨など)を書き連ねていくのが理想。そういう読解力や発信力を鍛える為の作文である。
また、本を選んだ理由やどう言う話なのかをタイトルから考えたかというのも有効ではある。
具体的な例を挙げるなら、「ハリーポッターと賢者の石」を読んで、「序盤のハリーがいじめに遭っているところが可哀想だと思った。」や、「ハッフルパフは〜、グリフィンドールは〜」と各寮の説明をして、「自分ならグリフィンドール寮に行けそうだ」と書くことも感想ではある。
読むのが苦手なので親に音読してもらった、など、本自体や読み方に関するエピソードを書いても良いかもしれない。
どうしても書けないという人は、読書感想文の書き方なるものが山のように出版されているので、それを読んでみるのもいいかもしれない。
読む本が1冊増えてしまうが。
◆読書感想文について回る問題
・代筆
誰かに書いてもらっちゃおう。
有力候補は親である。
頼む子供も悪いが、書いてしまう親はもっと悪い。何よりも本人のためにならない。
勉強のできる友人に書いてもらおうなんてのは、もはやイジメである。
……字が下手なので代筆してもらっただけ?
近年は「読書感想文(宿題)代行サービス」なるものが密かに流行っている。
文字通り、有償で読書感想文を書いてくれるというサービスだ。ヒマな学生や片手間の副業として請け負ってる人が増えている。
ウチの坊ちゃんは受験戦争真っ最中で学校の宿題なんぞやってる暇はない
ザマスよ!な意識のお高い親御さんが代行を依頼する事もあるようだ。
懐に余裕があり別に提出して認められればそれでいいや(鼻ホジ)な人は依頼してみるのもアリ…かもしれない?
また、現代では生成AIに文章を書かせるサイトがいくつか存在しており、それを悪用して感想文を書かせる人が多いらしい。
もちろんそのままだと機械的かつどこか不自然な文章になるのであっさりバレる事が多い。
なのでなるべく手を加えて自然な文章にする人もいるが、それでも勘の鋭い教師はAIを使ったなと見抜くとか。
・丸写し
つまり盗作。
昔は、読書感想文の優秀作品を写すのが主だった。
優秀作品は本として出版されているために手に入り安かったからである。
近年は、ネットの普及によってインターネット上から写すようになってきている。
Googleで『読書感想文』と検索すると、書き方に次いで出てくるのは、
コピペ、文例、パクりである。
もはや定番ネタのようになっているが、代筆や丸写しのまま提出したものが、優秀作品に選ばれることがある。
小学生とは思えない素晴らしい内容だ(親が書いてるからね)。
この作品こそ優秀作品にふさわしい(優秀作品の丸写しだからね)。
ばれてしまうと、とんでもない説教が待っていることは想像に難くない。
他人からすれば笑い話だが、本人たちにとっては大恥。
武勇伝として語る不届き者には、冷ややか視線を送ってあげよう。
担任の中にはそういう不埒者に備えてある程度そういう
コピペなどを見ている者もあり、最悪教室のド真ん中で「お前これネットのパクリだろ?見たぞ。」と公開処刑される事も…。
・大胆アレンジ
丸写しよりも高度だがイチから考えて書くよりは手っ取り早く仕上がる方法
優秀作品を読み、それと全く真逆の感想を書いたりしてパクリだとバレないようにする。
コンクールでは入賞できないかもしれないけど単に宿題を片付けたいのであればこれでもいい。
・映画
最近多い、人気小説を映画化しました!
…な作品を実際に映画で見る。
旧作のDVDレンタルなら100円程度で済みます。
ただし上述の通り、メディアミックスに際してアレンジされる作品には注意。有名どころなら今は誰かしらネットにまとめてるだろうが。
読書感想文は、提出することに意味があるのではなく、自分で書くことに意味があることを忘れてはならない。
宿題以外にも、読書感想文のコンクールは数多く開かれている。
賞金(図書券が多い)が付くものもあるので、ぜひチャレンジしてみよう。
ちなみに「後書き」を噛み砕いて、自分の言葉に直すとあら不思議!!読書感想文の出来上がり...なんて事をする奴もいる。
そのまますぎるのは問題だが、読書感想文の練習としてならちょうど良いかもしれない。
また文章構成の参考資料としてなら世の中『読書感想文の書き方』なる本がいくらでもあるし、今はYouTubeで講座やYouTuber自らが無茶な条件で読書感想文を書く動画もたくさん存在する。
ちびまる子ちゃんのはまじのモデルである浜崎憲孝氏は自著『僕、はまじ』にて学生時代
一度だけどうしても読書感想文が書けず、読む暇もないため架空の本を適当にでっちあげて仕上げた旨を告白している。
当時はインターネットもなかったため「先生だって全部の本を知ってるわけではないだろう」と踏んでの行為だったらしい。
ある意味現代では不可能な、時代を感じさせる対処法である。
なお、マンガと同じく夏休みの宿題を溜め込んでいたさくらももこ氏も
1/3くらい読んだ『赤毛のアン』について、1/3までの内容で感想を書くという、それはそれで難しいんじゃないかと思えるような方法で切り抜けたことをエッセイに綴っている。ある意味、氏の文才を垣間見ることのできるエピソードである。
余談だが、BBSで学生発言や年齢晒しはしないように注意しましょう。
守れない人は、読書感想文を明日までに3つ提出すること。
追記・修正は、8月31日までにお願いします。
- 「なんで批判的な感想文だと再提出なんだよ!」と憤る気持ちもわかるが、「なんでそんな自分に合わない本チョイスしたんだよ」と思わなくもない -- 名無しさん (2020-11-17 22:47:14)
- ↑悪口を書くのが楽しいってこともあるじゃん? -- 名無しさん (2020-11-17 23:33:33)
- どんな本かは実際は読んでみるまでわからんし、作者の意見にイエスしか言わないのも良くないと思う -- 名無しさん (2020-11-18 00:21:27)
- 受験でも国語に実質作文ある学校多いからな 読書感想文すら人任せの人間って受験できる学校が限られると思うぞ まあ自己責任 -- 名無しさん (2020-11-18 00:23:11)
- 小学校の六年間、同じ内容の感想文出してた -- 名無しさん (2021-06-30 21:38:29)
- 推薦図書は勧められる年齢 -- 名無しさん (2021-07-20 21:07:26)
- ↑途中送信、勧められる年齢ぐらいだと大概面白くない、興味を持ちにくいラインナップな気がする -- 名無しさん (2021-07-20 21:08:35)
- 最近は動画サイトで本の要約とかも流行っているからな。そういうので済ますっていう人もいそうだ。 -- 名無しさん (2021-07-20 21:39:32)
- 感想の咀嚼、出力、その技術を養いたいのは解る。けど原稿用紙何枚にも渡るそれを語彙の乏しい小中学生に求めるのは余りに酷過ぎる。間違い無く活字離れとやらの一因 -- 名無しさん (2021-10-24 04:29:49)
- これのせいで本嫌い読書嫌いになった人は多いはず -- 名無しさん (2021-10-24 06:59:07)
- 小論文形式問題やら会社のエントリーシートやら、将来に向けて文章を書く力を養う必要があるのは分かるけど小学生にはちょっと荷が重いかも。てかむしろ高校大学でこの手の文章作成訓練が無い方が問題かもしれない -- 名無しさん (2021-10-24 13:24:36)
- 新しいもの読むのめんどいから2年前ぐらいの読んだ本の感想書いたりしたな。 -- 名無しさん (2021-10-24 13:42:05)
- 大人になってから子供の手伝ったらスラスラ文章か浮かんだことにびっくりした。強制されないとできるもんだなあ。 -- 名無しさん (2022-08-30 17:37:10)
- 課題にされた本が「作者の実体験を元にした小説」なのに歴史的に矛盾する箇所が多々あったから、そこに突っ込みを入れる感想文書いたら赤点食らった思い出 -- 名無しさん (2022-08-30 19:00:57)
- 読書感想文よりも、新聞やニュースで好きなものをひとつ選んで、それについて自分の考えを書かせたほうが時事も学べてためになる気がする。ただ、小学校低学年にはちょっと厳しいか -- 名無しさん (2022-08-30 20:55:22)
- 課題図書とか言って大して人気無い本を子供に買わせようとする商売で金儲けさせるためにある宿題だと思ってる -- 名無しさん (2022-12-16 11:18:23)
- ↑というかね、本読まない子は指定しないと何買っていいかわかんないんだと思うよ。塾講師してた時にそういう子珍しくなかったんだわ。 -- 名無しさん (2022-12-16 12:34:19)
- マジかよ何をどう書くんだそれ……>学習塾等では「時刻表」や「電話帳」を呼んで読書感想文を書くところもある。 -- 名無しさん (2022-12-16 12:48:21)
- 昔Vジャンプか何かで「友人がキン肉マンの読書感想文で担任を感動させた」って投稿があったけど、どういう内容なのか未だに気になってる -- 名無しさん (2023-01-23 13:21:46)
- シーズンになると各出版社が自分の所の本で感想文を書かせようとアピールするが、中には「高校球児の発言を大量に集め適当にまとめたもの」という物理的に感想文を書きようがないものを無名出版社が薦めるようなケースもあるので注意 ↑×2 時刻表や電話帳は不特定多数の発言を適当にまとめたような代物でもレシピ本やゲーム攻略本のような「本単体で完結しないもの」でもないので…(少しページ数が多すぎるが) -- 名無しさん (2024-05-07 23:53:37)
- []2016/09/22 (木) 11:28:20 -- 名無しさん (2024-05-08 00:15:02)
- タグに「生まれ変わった項目」とあるが初版である2016年09月22日11時28分20秒の版を見ても今とほぼ変わらないので旧サイト時代の話と判断し外しました -- 名無しさん (2024-05-08 00:16:30)
- コメントのログ化を提案します。 -- 名無しさん (2024-05-22 14:30:02)
- 今の時代AIに頼るということも -- 名無しさん (2024-05-22 16:16:33)
- 中学の授業で読書感想文の読み合いしたとき思いっきりネタバレ食らったのは未だに許してない -- 名無しさん (2024-05-22 16:39:18)
- コメントをログ化しました。 -- (名無しさん) 2024-05-29 13:13:22
- 大嫌いだったなあこれ。ネタバレ前回であらすじ9割書いて、最後の三行ぐらいでクッソつまんなかったと正直に書いて知らん顔してた -- (名無しさん) 2024-07-19 14:27:45
- 本に対して感想を持ったとて、それを言語化できない。もしくはどう引き延ばしても規定枚数に届かないという巨壁が立ちはだかる。 -- (名無しさん) 2024-08-28 15:48:31
- ↑2 こんなもん好きな奴探す方が難しい -- (名無しさん) 2024-12-29 09:46:51
- ↑1 文系科目が得意で自分の意見や感想を言うのが好きな人は得意みたい -- (名無しさん) 2024-12-29 10:46:02
最終更新:2024年12月29日 09:43