登録日:2010/04/03 Sat 05:06:51
更新日:2024/12/18 Wed 21:14:08
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人は、いつ戦争を忘れることができるのか?
GUNDAM F91
〈概要〉
元々はテレビアニメ用として製作されていたが、途中で劇場版に変更されたため宇宙戦等大幅にシーンがカットされている。
主題歌は「ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜」。
Zガンダムで後半OPを担当した
森口博子が務めた。
イメージソングは「君を見つめて -The time I'm seeing you-」。元々はこちらが主題歌の予定だったが、
富野由悠季が逆に使用したという逸話がある。
ちなみに
森口博子は「ETERNAL WIND」で
紅白歌合戦に出場している。
劇中では前作の「
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」より30年が経過しており、MSの小型化やビームシールド、ビームフラッグなどの新技術が多数登場している。
ただし、0096年の
UCから本作を視聴した人からは、UCが現実の時間で後年の作品である都合上(時代設定とは逆に映像面は当然UCが進化している)、技術的な進化を感じ取りにくいという人も。これに関してはF91特有の問題
というわけではないのだが。
本作において特筆すべきは、ガンダム映像作品では初めて
ジオンが出てこないという点である。
時代背景設定からもわかるよう、登場人物もメカも
世代交代がほぼ完全に行われており、過去作の面影はせいぜいロートル化した
ジェガンや戦争博物館に展示されている
ザク、
ドム、
ゲルググ程度である。
これは本作に与えられたテーマが「
新しい時代と人物による新しいガンダム」であったためで、そのコンセプトは後世の
アナザーガンダム作品群を先取りしたものといえるだろう。
そのコンセプトに加えて当時低年齢層を中心に人気が爆発していたSDガンダムとの同時上映だった事からもわかるように、既存ファンよりも新規層をターゲットとした作品になっている。
なお、「古いガンダム」の新作であるOVA「
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」も本作とほぼ同時展開されていることから、サンライズやバンダイとしても「新しいガンダム」が受け入れられるかどうか不安があったと見られる。
後述の「F90」やゲームでも敵はジオンの姿をしている。
そしてこの「新しいガンダム」は無事受け入れられたかと言うと……当時はちょっと微妙な所があったようで、
庵野秀明氏なんかからは「よくわからない映画」と評されていたりするし、興行的にも苦戦したようである。
そもそも本作は前述の通り新規層をターゲットとしており、既存のガノタはターゲットとしていなかったためガノタからのウケが悪かったのは半ば必然と言えるのだが、富野監督が逆シャアで授与したつもりだった卒業証書を大半のガノタは受け取っていなかった事を読めなかったのも一つの要因かもしれない。
ただ、本来ターゲットとしていた新規層、とりわけ子供達からの支持は得られたようで、SD界隈では比較的優遇されており、
リアル頭身では2024年現在でも立体化されていないベルガ・ダラスが立体化されていたりする。
尚、従来シリーズと特に繋がりを持たず「家族論」をテーマにした比較的シンプルでわかりやすい作風、かつ富野監督が「ストーリー的には成功」と評している通りこの作品単独で綺麗なエンディングを迎えるため、ガンダムシリーズ初心者にはよく勧められる作品である。
バグ関連とか結構陰惨な描写あるんですけどね
元々テレビシリーズとして企画されていたこともあって、作中では描ききれなかった設定やストーリーも多く、実際にテレビシリーズで続きを描くつもりだったようだが様々な要因が重なり企画は頓挫。
それでも90年代当時は富野監督がその続きを描く気があったようだが、その後
いろいろあった結果、監督が鬱を患ってしまい、
しばらくの間は監督業から外れていたため、2024年現在までF91の続きは描かれていない。(外伝漫画で多少描写されたレベル)
この事には富野監督も忸怩たる思いを抱えていたようで、後々「物語として完成させられなかった事が非常に悔やまれる」と語り、
シーブック役の
辻谷氏やセシリー役の冬馬氏に「売れるチャンスを自分のせいで不意にしてしまった」と謝罪している。
後に2人は声優として大成しているが、富野監督的には
古谷徹や
池田秀一レベルに鍛え上げたかったのかも知れない。
ただし映像作品ではなく漫画作品であるが、続編として「
機動戦士クロスボーン・ガンダム」が制作されている。
「F91」から10年後の宇宙世紀133年を舞台とした、原作を富野監督自らが手掛けた作品で、登場人物やモビルスーツのいくつかも続投している。
外伝「
機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート」以降は富野監督はノータッチで、第一作で作画を担当した
長谷川裕一氏がシナリオ等も担当しているが、
それでも平成から令和にかけて続編が書かれる人気シリーズとなっている。
他、「新しいガンダム」を作ろうとしていたのは事実らしく、この年代付近の外伝作品は非常に多い。
アニヲタwikiに記事があるだけでも「
機動戦士ガンダムF90」や「
機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91」「
機動戦士ガンダム シルエット・フォーミュラ フォーミュラ91の亡霊」が存在し、また
ゲームでも「機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122」が発売されている。
スーパーロボット大戦シリーズやコンパチヒーローシリーズ等のバンプレストのゲームにも積極的に登場し、前述のSDガンダムブームも相まって当時の子供たちに新しい姿のガンダムをアピールしていたのは事実だろう。SDじゃないガンプラも非常に多く登場している。
なのだがそれら「F91外伝ブーム」は一過性のもので終わっている。結局は「宇宙世紀=ジオンとの戦い」の方が受けたこともあり、これらの作品はほぼ全てコミックス一巻分が関の山という状態であった。
とはいえ「SDガンダムGジェネレーション」にそれらの外伝のシナリオが収録され知名度はそれなりにあったが、それでも乗り切れなかったのが現状である。
だが2022年頃から状況が変わっている。
ジオンという組織に対して視聴者読者の考えや受け取り方が変わってきたことや「
機動戦士ガンダムUC」にてジオンとの一応の決着がついたこと、そしてとっ散らかった「F91-MSV」をまとめた漫画「
機動戦士ガンダムF90 FastestFormula」が連載されたことで再びこの年代が注目されている。
もしかしたらアニメはともかく何らかの手段でコスモ・バビロニア戦争の全てが明らかになる日が来る!かもしれない…。
〈あらすじ〉
シャアの反乱から30年が過ぎ、
ジオン公国の名も忘れ去られようとしているU.C.0123年。
多くの人々は
地球を離れ
コロニーへ移り住んでいた。地球連邦政府も大規模な争乱もなく弱体化・腐敗して行った。
そんな中、企業集団ブッホコンツェルンの主導者マイッツァー・ロナは、『人々の上に立つ者は、人々の模範となるようなより良き精神を持つ者であるべき』という「コスモ貴族主義」を唱え、私設軍隊「
クロスボーン・バンガード」を作り上げる。
そして理想実現のため、ラグランジュⅠのコロニー「フロンティアⅣ」に強襲をかけるのだった。
〈主な登場人物〉
本作の主人公で、工業科に通う高校生。17歳。
普通を絵に描いたようないいヤツで家族思い。名前からして見本みたいな好青年。
母親がF91の開発をしていたことから、なりゆきでパイロットをすることになり、徐々にニュータイプとして覚醒していき、バグがフロンティア・サイドを襲来する終盤では感応波により、セシリーとの無線会話まで行うようになる。
コミックボンボンの漫画版では
ウッソくんもビックリな
悪魔の様なド外道キャラになっている。
本作のヒロインでシーブックと同じ高校に通う。17歳。
学園祭の美人コンテストで優勝するほどの金髪美人。
実はロナ家直系の人物であり、次代のアイドルを担う者としてドレルに迎えに上がられたあとは、ベラ・ロナとして実家に帰還することになった。
ニュータイプとしての才能にも秀でており、乗ってから日が浅い
ビギナ・ギナですぐにモビルスーツ部隊の編隊を組めたことから、ザビーネにニュータイプの存在を確信させることとなった。
シーブックの妹。10才。
あやとりでF91の回線のヒントを伝えた。
家庭を蔑ろにして仕事に没頭する母に複雑な感情を抱いている。
両親の呼び方は「お父ちゃん」「お母ちゃん」。
小学生とは思えないほどしっかりしているいい子。
(^ω^)リィズちゃんペロペロ←という風に美少女マニアのアイドルになる事を嫌がられシーブックと同じような顔になった。…それでも可愛い為余り意味を為していないが。
シーブックの父親。47歳。
元々は金属工学の権威だったが、夫婦揃って家を留守にしがちな職業だったため「子どもたちと一緒にいたい」
との理由で科学者の仕事を辞め、コロニー外壁の溶接工になったなど、シーブックとリィズ双方にとって良い父親であった。
しかし、最後はシーブックを救うために体を張り、帰らぬ人となった。
漫画版では最初から死んでいるようで、全然登場しない。
シーブックの母親。44歳。
かなりの仕事人間らしく、子供達を夫に任せてサナリィでF91のバイオ・コンピュータ開発に没頭していた。
とはいえ人格的に歪んでいる訳ではなく、シーブックとリィズに再会した際には謝罪している。
バイク走行中によそ見をしてコケる
ドジっ娘。
開発者であったことからF91のシステムには詳しく、F91のサイコミュとレーダーの座標を重ね、戦闘後に行方不明になったセシリーを捜索に尽力した。
だってよ…アーサーなんだぜ?
普通科の生徒でシーブックの友人。
何でもこなせる万能キャラ。
シーブックの友人。
工学科で、スペースボートの操舵手を担当した。
割と好戦的な性格で、初めは彼がF91に乗ろうとした。
ちなみに、レズリー父さんはジョージのことを「アズマ君」と呼び、サムに対しては「サム君」と呼んでいる事から、アノー家とは親しかった様だ。
シーブックの通う学校の
生徒会長で、シーブックから見ると先輩に当たる。
宇宙軍准将の息子だがヘタレ。
避難時には役立たずだったが徐々にリーダーシップを発揮し、スペースボートの長となる。セシリーのことが好きだった模様。
演じるのは後々
ゼクス・マーキスや
ギム・ギンガナムを演じる事になる
子安武人。
普通科の生徒。
父親は政府高官で、結構イイ所の
お嬢様。
おっぱい。
派手な姿をしているが、保護した子供達の面倒を一手に引き受ける良い娘。
シーブックに恋心を抱いてたらしい。
演じた
折笠愛女史は「
新機動戦記ガンダムW」にて同名のキャラとデキる少年の役を演じる。
練習艦「スペースアーク」の艦長代行。22歳。堕落しきった連邦軍の中で珍しい良い人。
F91にガンダムと命名した名付け親である。
退役軍人で、レジスタンスを率いてCVに抵抗している。58歳。
誰に対しても高圧的で、所構わず威張り散らす嫌なオヤジ。シーブック達を無理矢理戦わせようとする。
バズーカを持って、フロンティアⅠに実験的に放たれたバグを迎撃するが、バグの回転アタックに巻き込まれ殉死した。
展開当時の漫画版ではスペースアークの艦長。幸い漫画版では割とマトモな好人物であり、シーブックのボケにツッコミを入れるコミカルなシーンが多い。
パイロット候補生。
ヘビーガンを使う。22歳。
割と皮肉屋だが、実力を発揮し始めたシーブックに言葉をかけるなどいいヤツだった。フロンティアⅠ内に放たれた無数のバグに対し
ヘビーガンで抵抗するも捌き切れず戦死。
フロンティアⅣにあるロイ戦争博物館の館長。武器マニア。60歳。
連邦軍の元軍人であり、フロンティアⅣ襲撃時は学芸員のローバーとクリス(CV
法術師ニュー)を引き連れて
ガンタンクR-44を駆り議事堂奪還に向かうが、
周辺警戒していたデナン・ゲーに砲塔を斬られ、その際の爆発に巻き込まれ死亡する。
クリスは生存。ロイ本人も小説版では何とか生き残るが
ローバーはどちらでも死ぬ。
なお
ガンタンクR-44のRは自分の名前の頭文字から、44はその年齢の時に入手したことから命名された名前であり、この通り自己顕示欲がめっちゃ強い。
漫画作品『
機動戦士ガンダム デイアフタートゥモロー ―
カイ・シデンのメモリーより―』では
ズム・シティで行われた一年戦争展にモビルスーツ関連の展示物、特にジオン系の機体を大量に貸し出している。
その他の展示物が「
ガンキャノンのコクピットがコアブロックシステムではなく
ジェガンと同じ」等という、彼に言わせれば子供騙しに等しいお粗末な内容だった為、自ら兵器関連のオブザーバーを買って出ていた。
ちなみにロイ自身は地球にある
ハヤトのMS博物館も訪れており、こちらはその辺もしっかりしていたとか。
ナディアの再婚相手でセシリーの育ての親。40歳。
フロンティアⅣでパン屋を営んでいたがC.V.と内通しており、セシリーをロナ家に引き渡した。
後にナディアと共にロナ家を訪問するが暗殺されてしまう。
若い頃は小説家を目指していた。セシリーの趣味がパン作りなのは彼の影響である。
ナディアと付き合い、セシリーと暮らしていた当初は普通の庶民の娘として真っ当に育てようと考えており、最初から内通していたわけではない。
セシリーの母親でマイッツァーの娘。
カロッゾと結婚しセシリーを授かるも、マイッツァーやカロッゾの提唱する貴族主義についていけず、幼いセシリーを連れ、シオと駆け落ちする。
言及はほとんどないが実兄ハウゼリーとも仲が悪くなっていたであろうことは想像に難くない。
しかしその後、C.V.のフロンティアⅣ襲撃事件が起こる前にシオの元からも離れ、本編ではフロンティアIのレジスタンスに参加していた。
ロナ家に訪問した際に共にいたシオが
暗殺され、自らは拘束されてしまう。その後の行方は不明。
CV軍の偵察小隊隊長。16歳で見習い士官なのに最新鋭MS「
ダギ・イルス」を駆るエリートパイロット。
しかしザビーネとの確執により連邦軍に寝返ってしまう。
子供たちに慕われるなど私人としては穏やかで善良な女性なのだが、戦場にも感情を持ち込んでしまう悪癖がある。
カロッゾの実子の長男だがセシリーとの血縁の無い義理の兄(カロッゾの亡くなった先妻との子)。
「黒の部隊」隊長。24歳。
マイッツァーの思想に共感する騎士道精神の持ち主で、マイッツァーの意思に反して暴走しバグで虐殺を始めたカロッゾを不審に思い、ジレを粛正し彼の指揮していたザムス・ガルの動きを封じ、戦況を見守った。
また、カロッゾのラフレシアが倒されたものの、戦況的には自軍が勝利していた為、半壊したF91ともはや戦う力のないスペース・アークを見逃し帰投した。
小説版では、当時16歳のアンナマリーと
セックスしている描写などキャラクターが深掘りされているが、他のキャラクター同様に漫画版では「ベラ様!こいつをぶっとばしてください!!」とチンピラ然な別人となっている。
漫画
機動戦士クロスボーン・ガンダムにも登場。
鉄仮面の片腕ともいえる腹心の部下。39歳。
バグやラフレシアの管理もしており、フロンティアⅠにバグを解き放った張本人。
貴族主義に反した行為と判断したザビーネに粛清される。
「SF91」では連邦軍と裏取引を行っており、ダークタイガー隊をダシにしていた。
演じるのは後で
エギーユ・デラーズを演じる事になる小林清志。
ロナ家の家長。セシリーの祖父でナディアの父。69歳。
コスモ貴族主義の提唱者であり、理想の宇宙国家コスモ・バビロニア建設に燃える。
劇中は高潔で孫に優しく振舞う老人だが、家に招いた入り婿のカロッゾの暴走を止めることは出来なかった。
「過激な部下を暴走を抑え込めない敵対組織の最高指揮官」という役回りは、
ギレン・ザビに対する
デギン・ソド・ザビや、
バスク・オムを制御出来なかった
ジャミトフに通じる所もあると言えよう。
というかドン・サウザー以来富野作品じゃおなじみのタイプ。
また、カロッゾの「人類の10分の9を抹殺しろと命令されれば〜」というセリフや、拉致されたセシリーが「他にしようがないって思えたから!」とC.V.のアイドルとなりまた戦場へ赴いたように、その高潔さは「周囲を『そうせざるをえない』状況に追い込む」卑怯さや老獪さの裏返しであることが察せられる。
本編後の動向は不明。
小説版では大幅にクローズアップされ、増えすぎた人口を危惧していたこと、ブッホ・コンツェルンの財力と政治力を使い地球連邦政府に人口制限政策案を幾度も提出するも受け入れられなかったこと、実の息子であり本来の後継者と見込んでいた長男のハウゼリーをテロで暗殺されたことが語られるが、やはり実際に行動には移さないという温和な一面が覗ける。
ドレルとセシリーの実の父。通称「鉄仮面」。CV最高指揮官。推定45歳。
入り婿だったがセシリーの母親ナディアに娘諸共逃げられ、あまりの不甲斐なさで自ら仮面を被る。
先述の通り本来のロナ家及びC.Vの後継指導者は義兄であるハウゼリーであり彼が亡くなった事で
彼の代わりとして不得手な指導者の責務を務めようと躍起になっていたのも暴走の一因である。
最後には自分を
強化人間として改造し人間として歪んでしまった。
バグとラフレシアを使い、人類の10分の9を抹殺しようとする。
生身で宇宙に飛び出す、コクピットを素手で引きちぎる、銃弾を受けても無傷等、もはや人間をやめている。
死に際に放った「化け物かっ!」という台詞は皮肉以外の何者でもないだろう。
マイッツァー・ロナの長男である男性。故人。
地球連邦政府で議員を勤めており、「一年以内に退去しない地球の不法移住者には衛星軌道上からビーム攻撃をすべし」と後のカイラスギリーのようなものから、「過剰な延命治療をするものは厳罰に処すべし」「
安楽死を推奨すべし」といくつもの法案を連邦議会に提出していた。しかし、これは却下されてしまった。
ハウゼリーはプロジェクト・チームを結成し、この時代、地球にいる不法居住者の実態は連邦政府の官僚、閣僚であると各所に宣伝し回った切れ者であり、前述の議会への提案も過激ながらも宇宙世紀120年代の問題を直視し、解決案をシンプルに提案しただけのことであった。
ハウゼリーの登場シーンで延命治療で無駄に寿命を延ばした老人いう問題が提起されたが、小説・漫画・アニメ『
機動戦士ガンダムNT』で冷凍睡眠しているルオ・ウーミンはこの設定と結ぶ付くと思われる。
漫画「
機動戦士ガンダムF90 FastestFormula」では「世界中の闇の組織を糾合してギレン・ザビの理想を復活させる」という思想やクロボンのカラス先生やVのドゥガチといった
ガイキチヤバい人脈の後付け設定が追加された。
〈主な登場MS・MA〉
〈機動戦士ガンダムF91 プリクエル/エターナルウインド〉
F91の30周年を記念して連載された漫画作品。作者はおおのじゅんじ。
小説版(後述)の要素を取り込みつつ、オリジナルキャラクターも交えてF91本編が始まる前の話を描くタイトル通りの
前日譚である。
フロンティアサイドの話をシーブック、
クロスボーン・バンガードの話をザビーネ、そしてサナリィの話をモニカの視点から描いており、時系列も割とまちまち。
クロスボーン・ガンダムのような派手なアクションこそないものの、異様に似ている安彦エミュの絵柄や、濃いめながらもしっかりと「F91」で味付けされたストーリーはファン必見。
シルエットガンダムの存在にも触れられている。
プリクエルの完結後、F91の本編を描く「エターナルウインド」の連載も開始された。
〈余談〉
放映当時に描かれた漫画版(ボンボンF91)もあるが、シーブックはあんな乱暴な言葉使いではありません……
小説版では上下巻構成でロナ家や
クロスボーン・バンガードの成り立ちについて詳細に描かれており様々な事情が分かりやすい。
……のだがそのせいで上巻の大部分がロナ家や
クロスボーン・バンガードの成り立ち、アノー家の家庭の事情などの解説で占められた後
ようやく学園祭のシーン(=劇場版の本編に当たる部分)が始まる構成になっているのはご愛敬。
大人の都合だけで追記・修正されてたまるか……!
- あのトミノがこんな至って健全なロボットアニメ(バグは健全じゃないけど)をガンダムシリーズで作ったのが驚き。鬱になる前だろうか? -- 名無しさん (2013-09-16 21:56:05)
- ↑∀「信じられんよなー」 この後にVガンダムだしなー -- 名無しさん (2013-09-16 22:17:19)
- F92がアニメ化出来ていたらマイッツァー・ロナの本性も見れたんだろうか? -- 名無しさん (2013-09-16 22:46:14)
- ニュータイプの意義、スペースノイドの独立とそれの為に起こる戦いは逆シャアまでで一段落したからシンプルな作風を目指したんだよ、まぁ逆シャアで(その時の)ガンダムの最終回という印象が強かったのか反応が芳しくてこれ一作で未完→黒本へ、その後作ったVはサンライズの泥沼が原因で…後は言わんでもわかるな -- 名無しさん (2013-11-25 23:55:27)
- ↑↑そういう意味ではゴーストもいいけとそろそろ空白の十年の話も見たいな… -- 名無しさん (2013-12-04 16:33:41)
- セシリー金髪? -- 名無しさん (2014-04-27 01:39:38)
- ↑どっちかというとオレンジな感じではあったね -- 名無しさん (2014-04-27 09:09:12)
- 井上漫画のシーブックは……だったが、某鉄火マンみたいに、自分の境遇知って、自分が明るいヒーローじゃなかったと的外れに涙する鬱クラッシャー路線にしてもらえる主人公がいても良いじゃんか?と思ったらあれはあれでと思った。 -- 名無し (2014-05-16 00:01:23)
- 当時のバンダイのシリアス路線復活のための第二段階 -- 名無しさん (2014-06-07 17:51:05)
- この映画のラストって連邦軍が勝ったワケではないんだよね。 -- 名無しさん (2014-11-17 00:19:23)
- OVAで本来想定していたシナリオやってくれないかな・・・ -- 名無しさん (2014-12-17 20:35:24)
- ↑OVAが無理だとしてもせめて小説か、富野さん原作+安彦さん作画でコミック化とかね -- 名無しさん (2015-07-09 19:43:16)
- さわりの部分しかないことを考えると、仮面ライダー真にも通ずる感じがするな -- 名無しさん (2015-07-09 19:47:17)
- 今からでも起承転結の承転結を描いてほしい -- 名無しさん (2015-07-09 20:59:10)
- あのじいさんいい人に見えたけど、カロッゾに命令出来るのこの人だもんなぁ… -- 名無しさん (2015-11-21 11:46:51)
- F91やVを見てると科学技術が進歩しても文化は全く変わらない。貴族制度やギロチン云々… -- 名無しさん (2016-04-30 22:54:35)
- ↑2 マイッツァーはそんな命令出してないのにカロッゾが曲解した説や後付かもだけど木星帝国の命令だった説もあるけどね。F91自体細部がわからんからどうとも言えてしまうけどもマイッツァーが粛清発言する必要性もあるのかないのかよくわからんし -- 名無しさん (2016-06-21 16:40:49)
- セシリーに対して「(コスモ・バビロニアの)象徴と言ってもアイドルのようなものだ。」「大衆というものは絶えずアイドルを要求するものだ。」と力説している場面が個人的に印象的で、俺の中でマイッツァー氏はアイドルおじさんの異名を持っている。 -- 名無しさん (2016-06-21 16:47:40)
- ↑2 小説版が詳しいけど、あの爺さん自身が、コスモバビロニアが治められる数以上の人間は要らないって考えてるから。バビロニアの暗部を自任する鉄仮面としては、だれの心も痛めない機械による無作為の粛清って形でそれを実現しようとしただけ。そういう極論に走るのは、鉄仮面が弱くて、頭でっかちの学者だから。 -- 名無しさん (2016-10-04 18:17:48)
- ↑ なるほどなぁ -- 名無しさん (2016-10-05 10:19:46)
- コスモ貴族主義って「自分たちはデブリ回収業という危険な仕事をして人を守っている→自分達こそが高貴である」って論法? -- 名無しさん (2016-10-05 18:49:46)
- ↑ニコニコ大百科からの抜粋、マイッツァーの父シャルンホルスト・ブッホが連邦の退廃ぶりに失望を禁じえず、その遠因を民主主義や平等主義に求め、選挙に依らない選ばれたエリート集団による社会運営を模索。最終的に旧世紀における18世紀以前のヨーロッパ貴族社会に答えを見出し、貴族趣味に走り始める。と書いてあります、貴族といってもシャルンホルスト・ブッホの時に名家であったロナ家の家名を購入し、シャルンホルスト・ロナを名乗ると書いてあるのでセシリーの代でも4世代めなので実質貴族といえるのかなー。 -- 名無しさん (2016-10-05 19:37:57)
- クロスボーン・バンガードが連邦打倒に成功したとしても、遅かれ早かれギャラルホルンみたいになってただろうな… -- 名無しさん (2017-01-24 17:58:23)
- オルフェンズが終わったら、クロスボーンも含めて是非TVシリーズ化して欲しいわ・・・。 -- 名無しさん (2017-03-24 19:15:41)
- ↑ やるならOVAでやってほしいよね。時間かけてでもいいのが見たいし。 -- 名無しさん (2017-03-24 19:21:59)
- トワイライトアクシズはこれの後日談なんだっけ -- 名無しさん (2017-03-24 19:38:44)
- ↑ あれはUCの後でF91の前だよ。 -- 名無しさん (2017-10-08 20:50:02)
- TVアニメ化してたら評価は最初から悪くなかったのかな?題材的に凡庸と言われてたかもだけど。 -- 名無しさん (2017-12-05 23:45:29)
- カロッゾがどれだけはっちゃけるか(&はっちゃけの事情説明をするか)にも寄るかなー。TVだと規制があったろうし -- 名無しさん (2018-02-07 15:33:13)
- カロッゾは勿論だけどその温床になったマイッツァーのコスモバビロニア思想も根幹に静かでゆるぎない狂気があるしね。 -- 名無しさん (2018-09-19 21:12:45)
- 辻谷耕史さんの御冥福をお祈りします。遂にガンダム主人公が鬼籍に入ってしまったのね -- 名無しさん (2018-10-24 21:12:27)
- F90も漫画化で再始動したようなとこあるし閃ハサ辺り終わったらF91以降の再構成やらないかなぁ -- 名無しさん (2019-09-11 12:17:32)
- 「UCはパラレル。時系列の繋がりはない」ってどこにそんな情報あったの?監督が明言でもした? -- 名無しさん (2020-03-11 19:07:04)
- あと「ユニコーンからF91を視聴した人には退化してるように見える」ってのもいらんでしょ -- 名無しさん (2020-03-11 21:40:01)
- ここには書いてないけど小説版だとコスモ貴族主義=白人至上主義でもあるんだよね。マイッツァーがそうだからアンナマリーはあまりいい扱いを受けなかったとか… -- 名無しさん (2020-04-04 22:40:09)
- よく「CVは民間人に危害は加えなかったけど連邦は民間人を巻き込んでも気にしなかった」とか言われるが、避難する余裕もなく奇襲攻撃を受けてた以上足元の市民を気にしてる余裕なんかないわけだし、そもそも連邦がその「市民を無視した戦い」をしなきゃならなかったのは紛れもなくCVが先に戦争ふっかけてきたのが原因なわけで、CVが民間人に危害を加えなかったのも単なるコスモ貴族主義に基づいた自己陶酔以上のものじゃなかった気がする。ごく一部のトップしか知らなかったとはいえ、結局バグで市民も虐殺してるし(よく勘違いされるけどカロッゾの独断ではない) -- 名無しさん (2020-07-13 07:35:04)
- CVが危害を加えなかったってMS戦だけだわなそりゃバグの印象強いし。あとシオとレズリーの顔が似すぎてて混乱とか言われててワロタ。 -- 名無しさん (2020-09-10 13:09:33)
- 小説だとセシリーの尻をじっくり眺めて「こいつ処女なんかなあ…」と妄想するシーブックは良くも悪くも高校生らしい -- 名無しさん (2020-09-10 15:37:27)
- ↑3 アムロが過去にインテリは過激な事しかしないって内容の発言をしているけどまさしくそれの事だなって思う。 -- 名無しさん (2020-09-12 20:35:41)
- 違反コメントを削除しました -- 名無しさん (2021-03-22 22:05:59)
- ボンボン版作者はこの後デラボンでめっちゃグロい漫画を描いていた。そりゃF91も原作よりスプラッタ描写多くなるわという話 -- 名無しさん (2022-06-17 12:04:47)
- 開始1分で戦闘が始まるし、メカもかっこいいし、アクションもよくできてて、旧作とのシナリオ面での直接のつながりも薄い。ガンダム入門にはピッタリな作品だと思う。 -- 名無しさん (2022-06-17 12:50:43)
- マイッツァーさんが最期、自分の理想の過ちや狂気を理解して逝けたのかが気になるわ -- 名無しさん (2022-07-21 18:28:51)
- ドレルとセシリー(ベラ)は確かに異母兄妹ではあるが、父は同じカロッゾなんだからちゃんと血縁はあるぞ…… -- 名無しさん (2022-09-03 18:19:00)
- え?!ハウゼリーさん「ちゃんと真っ当な方法で政界に進出し、マイッツァーの人口制限政策を実現しようとしたら暗殺されマイッツァーの動向がおかしくなってしまった人」と思ってたら、その人口制限政策の内容が「地球の不法居住者を地表ごと焼き払う」「延命治療の禁止」とかそんな国ぐるみの虐殺をやろうと本気で訴えてた人だったの?!……シェリンドンすらあれでも「ハウゼリーの娘」としてはだいぶマシな方だったのか…… -- 名無しさん (2022-11-13 09:03:10)
- ドレルの欄で「カロッゾの実子の長男だがセシリーとの血縁の無い義理の兄(カロッゾの亡くなった先妻との子)」ってあるけど、2人ともカロッゾの子で血縁関係あるよね?母親が違ってドレルは元々ロナ家では無いけど。 -- 名無しさん (2022-12-31 13:48:17)
- 前日譚までマンガ化してるなら本編の続きもやって欲しいなぁ -- 名無しさん (2022-12-31 14:26:23)
- ナディア・ロナ、ネグレクトした上で都合の良い時だけ母親面するめちゃくちゃ身勝手な女だがあんまり悪女だのなんだの言われんよね -- 名無しさん (2023-02-14 00:43:21)
- ハウゼリーってギレンやジャミトフと同じ危険思想の持ち主だったんだね。そりゃ敵が多いわけだわ。 -- 名無しさん (2023-02-17 02:43:27)
- >自分たちはデブリ回収業という危険な仕事をして人を守っている→自分達こそが高貴である っテクノーラ社? -- 名無しさん (2023-02-17 02:45:07)
- ↑3 出番がそんなにないうえにロナ家やクロスボーンバンガード側にもっとやべーやつが揃ってるから印象が薄いというのもありそう -- 名無しさん (2023-07-21 18:58:29)
- 「UCから先に観た人には技術的な進化が分かりにくい」ってとこ削っていい?ポケ戦や0083に対するZや逆シャアにだって同じことが言えるのに、さもF91特有の問題点かのように書く意味が分からない。 -- 名無しさん (2023-07-21 19:29:25)
- 見た目のせいで兵士から遠回しに尻軽扱いされるドロシー「あたしの子じゃないよ」 -- 名無しさん (2024-06-02 12:23:47)
最終更新:2024年12月18日 21:14