転売屋

登録日:2011/12/07(水) 17:16:12
更新日:2020/03/23 Mon 19:50:47
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転売
意味:ある人から買ったものを、そのまま他の人に売ること。

三省堂の国語辞典より。


【概要】

転売屋とは上記の意味通りにそのものを楽しむのではなく、
他者に転売する目的で同人誌、限定グッズや流行の品、需要が供給を遥かに超えた商品などを買占め、
専門店やヤフーオークションなどのネットオークションサイト等に売る業者を指す。
「転売」と「バイヤー」をかけて「テンバイヤー」と呼ばれたりもする。

転売自体は商売の基本であり違法ではない。例えばスーパーでも原価いくらで入荷したものに少し値上げして売っている。
個人で行う例としては、レアな本を探してはオークションにかける「せどり」という行為も儲けを目的とした転売の一種であるが、これはこれで各地の在庫に埋もれている本を欲しがっている人の手に届けるというありがたい面があるうえ、相場を逸脱した値付けをされることは少ないため、あまり問題視されていない。

しかし悪質な転売行為を行う業者や個人は、本来その物やサービスを欲する人から転売厨という蔑称で呼ばれたりして忌み嫌われている。

食糧などの生活必需品を買い占めたり転売を試みて、正常な流通や経済行為を阻害するのは法で戒められているが、
無くても生活に困らない娯楽品を買い占めや転売することは法律や国の介入する対象とはならない。
これは娯楽品はあくまで欲しい人だけが買えばいい上に、売り方の性質も多種多様で
あえて販売数を絞って 希少価値やプレミアを付与してそれも商品価値のうちとしている 品もあるので
そういうものが転売されて買えない客が出たとしても販売側が対策を取りなさいよという話になるためである。(後述のダフ行為を除く)


【なぜ嫌われてるの?】

主に「買い占め」が問題になっている。なぜ買い占めるのかといえば、プレミアをつけるためである。
新作ゲーム機や人気特撮番組やアニメの商品などを、メーカー公式の販売サイトを不正な多重アクセスや人を雇い行列に並ばせる人海戦術まで駆使して買い占め、高値をつけて転売するという行為が横行しているために問題視されてきた。
買う側としては単純に値上がりするために余計な出費を強いられるため、金銭的にも精神的にも負担が増えることになる。
売る方としても、転売屋が値を釣り上げたせいで本来買えていたはずのファンに物やサービスが届かなくなった結果、ファンが離れていくことに頭を抱えている。場合によっては転売屋の不正アクセスによってサーバーがダウンしてしまうなど、明確に業務に支障をきたすこともある。

メーカー側から見た場合商品単体の「買い占め」行為は売上に直結せず買ってくれる以上問題ないように見えるがそんなことはなく、一つの商品を買った人が同じジャンルの関連商品や、後に続くシリーズ商品まで買ってくれることが往々にしてある(特に嗜好品の類はその傾向が強い)。
そのための資金が転売で外へ流れてしまうと最終的にメーカーにわたる利益が減ってしまうので、転売屋の存在は存外深刻な問題である。

具体的な例をあげてみると、ゲーム機本体の値段を吊り上げられた場合、本来残りのお金でゲームソフトが買えるはずだったものが買えなくなり、業界は売り上げが落ち、ユーザーは遊べるソフトが減ってしまう…といった具合。
ライブのチケットなら、チケットの値段が釣り上げられるとファンが物販でグッズを買えなくなってしまう。「チケット代だけではほとんど儲けが出ない」という話はよく聞かれるが、その状況下で物販の売上げが減ればどうなるかは言うまでもないだろう。

同人界隈でもコミックマーケットなどの同人誌即売会などでサークルチケットの不正入手、大勢で徹夜に並ぶなど不正な事を行い、みんなが欲しいと思ってるグッズを大量に買い占めて他の人が買えないようにし、プレミア価格と称して高額な値で売り出している。
そもそも営利目的でない場合が多い同人活動は嫌儲の空気が強いため、ファンでも無い人間が儲けの為に商品を独占するのは特に忌み嫌われている。
また「転売屋が買い占めるため欲しいものが手に入らない→手に入れられる確率を上げるために徹夜列に加わる」という負のスパイラルも発生する。

ネットが普及する前は大量確保しても捌ききれず、中古屋に買いたたかれてしまうため利ざやが少なかったがネットオークションの登場で短期間に大量の商品を捌くことができるようになった為、個人での転売行為が話題に上った。
が、最近は先述の不正アクセスなどの手法が開発されたために、ある程度の設備・人員を動員して大量買い占めを行うようになった転売業者が増えたことが問題視されている。



【対策】

そういった転売屋の対策として、先着ではなく抽選券の配布などで公平性を出そうと努力している。
企業によっては不自然に購入回数が多い人間は指名手配すらしている。
ライブや遊園地の場合は、オークションサイトを監視、高額で転売されたチケットは利用できなくするようにしている。
チケットを電子制にして本人以外は入場できないようにし、そもそも転売できなくするようにしたりも。
同人界隈においては、一部のサークルなどでは限定本を出さない、1人1冊のみ販売などの販売制限対策をとっている。
しかしそういった対応すら、「使い捨てのアカウントを作りアカウントごと売り渡す」「人海戦術で買い漁る」「IP匿名化ツールを利用してダークウェブで密売する」「店員とグルになって商品を横流しさせる」などの手口ですり抜ける輩が出ている。

全く逆の対策として販売を制限せず「買われる限り製造を続ける」という対策を採る企業も存在する。


【実際に儲かるの?】

実はこの転売はかなりリスクがあったりする。
新作のゲーム機などだと競争相手がいて同様に儲けが無かったり、モデルチェンジや定価の値下げで大損したり、
メーカー側の供給が追いつき在庫がダブついたりと「誰でも簡単にぼろ儲け」など出来ない。
特に同人誌はまず商売として買い集めるのが難しい上に、思った以上に売れなくて骨折り損になったりする。



【ダフ屋】

主に人気アーティストのライブチケット、サッカーワールドカップなどスポーツ試合の観戦チケットなどのチケットを買い、
開催場所周辺やオークションで買いたい人や買えなかった人に売りさばく者を指す。今ではかなり減ったが。
県条例で取り締まられていたがそれに加えて 特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律 が東京オリンピックを控えた2019年に施行されて摘発例も出ている。
なぜチケットの転売を狙い撃ちで取り締まっているのかというと昔から ヤクザの資金源 になっていたためだが
表向きは「舞台とか興行の座席は数が決まっていて容易に増やせないので、他の商品と違って生産数を頑張って増やして転売を防ぐのは限界がある」という建前となる。


万引き

転売屋自体が迷惑な行為だが、さらに酷い連中は高額で売れる商品を万引きして売ろうとする。
元手はタダだからどんなに買い叩かれても利益が出るが、無論立派な犯罪である。


追記・修正は転売屋から物を買った事が無い人がお願いします。

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