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トンデモ一行知識の世界(P.021〜040)

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『トンデモ一行知識』をもっと楽しく読み込むためのガイド

トンデモ一行知識の世界 P.001〜020 P.021〜040 P.041〜060 P.061〜080 P.081〜100
P.101〜120 P.121〜140 P.141〜160 P.161〜180 P.181〜220
トンデモ一行知識の逆襲 P.001〜020 P.021〜040 P.041〜060 P.061〜080 P.081〜100
P.101〜120 P.121〜140 P.141〜160 P.161〜180 P.181〜220


【新潟県】にいがたけん

旧「新潟県」と「柏崎県」が統一されて現在の新潟県になるとき、
どちらの名前を残すかでもめて、
結局、両県知事が相撲をとって決めた。
『トンデモ一行知識の世界』P021

明治4年11月に明治政府がもうけた府県序列「第7位新潟県」相手では、
柏崎県は実質的に吸収合併、相撲で決めるという対等の関係とは考えにくい。
相撲エピソード自体、実際にあったかどうか怪しいし、
実話だとしても酒宴での話。

「新潟県は相撲で県名が決まったわけじゃないと思う」に根拠として
書いた一つの「明治政府がもうけた府県序列『第7位新潟県』」について。
また、明治政府は、明治4年11月に、3府72県に統廃合し、「新たに設置した府県に、
明確な序列をもうけ」、「第1位東京府、第2位京都府、第3位大阪府、第4位神奈川県、
第5位兵庫県、第6位長崎県、第7位新潟県」と「長崎と新潟は、神奈川(横浜)・兵庫(神戸)
とともに開港地であり、明治政府は3府とともに開港地を重視していた」
以上、『廃藩置県―「明治国家」が生まれた日』(講談社)に記載があるそうな。
「開港地を重視」したにしても、新潟県強い。第8位の埼玉県を押さえての7位。


【ファーブル昆虫記】

ファーブル昆虫記が始めて翻訳されたとき「昆虫社会」と訳されたために、
社会主義の本と誤解され、検閲でもめた。
『トンデモ一行知識の世界』 P.21

昆虫記を最初に翻訳したという大杉栄の本は、現在 Amazon でも売られている
(http://www.amazon.co.jp/dp/4750322458) が、題名は『ファーブル昆虫記』。

この本の題や本文に「昆虫社会」が使われていたから検閲の対象となったという話は、
捜しても出てこない。
「原題『昆虫学的回想録』に『昆虫記』の名を贈った」のが大杉栄であるという話ならば、
復刻版を出した出版社の紹介文にある。
また、この明石書店のページに載っている章題の一覧にも「昆虫社会」の文字はない。

ファーブルの原題『昆虫学的回想録』に『昆虫記』の名を贈ったのはこのときの
大杉栄だった。

大杉栄自身は無政府主義者で、他の件では何度か検閲をくらっているようだけど、
さすがに『昆虫記』はその対象とならなかったらしい。



【南海ホークス】なんかいほーくす

南海ホークスは創立当初の名が「近畿グレートリング」だったが、
「グレートリング」が英語のスラングでわいせつな意味を
持っていることがわかり、変更した。
『トンデモ一行知識の世界』P022

創立時の名前は「南海軍」で、「近畿日本」を経て「グレートリング」になった。
常識的に考えれば、改名の主な理由は親会社の変更によるものである。

「グレートリング」がどんな意味のスラングなのかは不明。
いくつかの資料に観戦したアメリカ兵が大受けしていたとされるが
その意味は資料によってバラバラ。
『南海ホークス四十年史』→「女性器」
『南海ホークスとともに(鶴岡一人著)』→「男性器」
『南海ホークス物語(五百崎三郎著)』→「性行為」
しかしスラング辞書などにはこの言葉は掲載されていない。


【牛耳る】ぎゅうじる

牛耳る、という言葉は夏目漱石の造語。
『トンデモ一行知識の世界』P022

造語というより中国の春秋戦国時代の故事が由来。
確かに動詞化したのは夏目漱石だと、夏目漱石の授業を受けた
金田一京助が話していたと、息子の金田一晴彦がエッセイに書いているが。
短い言葉で書く一行知識だとしても説明不足で誤解を招きやすい。


【日本猿】にほんざる

日本猿にはボスがいない。
『トンデモ一行知識の世界』P023

動物園の日本猿や、日光の日本猿は、日本猿ではないという見解か?
「野生の日本猿の群れにはボスがいない」ならば、有力な説になっている。
(動物園などで飼われていなくても、餌付けされると序列関係が発生し、
ボス猿と言われるリーダー猿の存在も確認されるようになるとのこと)。


【ルター】

宗教改革のマルティン・ルターが天啓を受けた場所は、トイレの中。
『トンデモ一行知識の世界』P023

ルターが、「塔の体験」と呼ばれる天啓を受けた場所は、
ヴィッテンベルク大学学生寮の塔内の図書室とされている。
ただお腹がかなり弱く、トイレにこもる事も多かったとは言われているが。


【吸血鬼】きゅうけつき

吸血鬼の死体の左目は、開いたままになっている。
『トンデモ一行知識の世界』P023

基本的に吸血鬼は死ぬと灰になるので、正しくは吸血鬼になりかけの死体。
しかし別の説では「左眼が開いている死体は吸血鬼になる」という伝承がある。


【使い捨てカイロ】つかいすてかいろ

最初の使い捨てカイロは、アメリカが朝鮮戦争に用いたもの。
『トンデモ一行知識の世界』P024

確かに1950年頃、アメリカ兵が寒い朝鮮半島での戦いの最中に
水筒のような容器に鉄の粉と食塩を入れてカイロとして利用した
という記録があるが、それは使い捨てカイロの元祖ではなく
ハクキンカイロの元祖と言われる。


【ユダ】

キリストを裏切ったユダが着ていた服は黄色。
『トンデモ一行知識の世界』P024

聖書には服の色は書かれていない。
ユダが黄色の服を着ている宗教画は多いが、全てがそうとは限らず、
ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」では青と緑の服を着ている。


【ルーマニア語】

ルーマニア語で「あなた」は「ドゥムネアヴォアストラ」と言う。
『トンデモ一行知識の世界』P025

ルーマニア語で「あなた」を意味する言葉の一つに dumneavoastra は
確かに存在するが、一般的にはルーマニア語ではtu や voi 。
しかし一行知識として、これ面白い?


【サッポロ一番】

サッポロ一番は「サンヨー食品」、ミツカンは「中埜酒店」、
金鳥は「大日本除虫菊株式会社」の商標である。
『トンデモ一行知識の世界』P025

ミツカンは「中埜酒店」ではなく「中埜酢店(なかのすみせ)」
やはり、そもそも一行知識として面白いのか不明。


【ライオン】

雄ライオンの一日のセックス回数は120回に及ぶ。
『トンデモ一行知識の世界』P025

ライオンの 1 日120 回は、無理がある。
確かに 1 回の交尾は数秒とか、10〜30分で回復とか、
ハネムーン期には睡眠時間も削ってやるとか言われているけど、
10分に 1回を 20時間継続は……。
少なくとも、平均的な個体の叩きだせる数字ではないと判断してよさそう。
ちなみにドイツでの研究結果では1週間で約360回という記録がある。


【大阪弁】

大阪弁の「わや」は「旺惑」という語が変化したものである。
『トンデモ一行知識の世界』P026

「旺惑」ではなく「枉惑(おうわく)」。
枉惑とは道義に反する言動によって人を惑わすこと。また、そのさま。
旺惑という漢字表記の言葉は存在しない。


【歩道橋】

総武線亀戸駅にある歩道橋は上から見ると「亀」の形をしている。
『トンデモ一行知識の世界』P026

これは間違いではなく実際に亀の形をしている。
なぜダメなのかというと、このネタ、26ページと39ページに重複掲載されている。
唐沢俊一のガセも酷いが、編集者の校正がまったくダメ。


【狂犬病】

「狂犬病」という病気は日本国では昭和三十年代以来報告がなく、
むしろワクチンの副作用の方が心配な状態。

「狂犬病」という病気ではなく狂犬病にかかった犬はという話。
1970年(昭和45年)に、日本で発病した人の報告がある。
さらに狂犬病は死に至る病気なので「ワクチンの副作用の方が心配」と言い切るのもどうかと。


【パンダ】

パンダの学名は“エイルロポータ・メラルウクス”
『トンデモ一行知識の世界』P027

「Ailuropoda melanoleuca アイルロポーダ・メラノレウカ」。
外国語 (ギリシャ語) のカタカナ表記の揺れとするには、「タ」や「ウクス」に無理がある。


【覆面レスラー】

ストロング金剛は前座時代、覆面太郎というリングネームだった。
『トンデモ一行知識の世界』P.026

これはガセビアじゃないけど、
「覆面太郎は日本人初の覆面レスラー」というトリビアを
スルーするのはもったいない。

現役時代のリングネーム「ストロング小林」を、「ストロング金剛」に改名したのは、
腰痛でセミリタイアしてタレント活動メインになってからで、
角川映画「伊賀忍法帖」に妖術僧の役で出演したのを機に――というのも、
山田風太郎好きを公言している唐沢さんなら触れてくれてもよさそうなのに。



【男根】だんこん

「士」という字は勃起した男根の形象である。
『トンデモ一行知識の世界』P027

という説がある、を中学生レベルの興味でこういう説だけをポンとかかれても。
中学男子だったら馬鹿笑い出来るネタかもしれない。


【コンドーム】

イギリス人はコンドームのことを“フランス人の手紙”と呼ぶ。
フランス人はコンドームのことを“イギリス人の外套”と呼ぶ。
『トンデモ一行知識の世界』P028-029

“イギリス人の外套”ではなく“イギリス風の頭巾”
フランス語では「capot anglais」capotは外套では無く頭巾の意。
形状からいっても頭巾でしょう。


【はんぺん】

ハンペンは駿河の半平という人が発明した。
『トンデモ一行知識の世界』P030

諸説ある中のひとつなので間違いでは無いけど、
これだけポンと書いて事実かのような書きぶりには違和感。


【ガソリン】

ガソリンはもともとコールタールを抽出した廃棄物のリサイクルだった。
『トンデモ一行知識の世界』P033

■ガソリンはもともとパラフィン抽出の副産物として廃棄されていた。
■コールタールの蒸留液からもガソリンをつくることができる。
の 2 つが意味不明に混同されたものと推測される。


【マツダ自動車】

マツダ自動車のマツダの綴りが「mazda」になったのは、マツダが日本人の名字由来だと、
商標登録できないので、発音の似た「アフラ・マズダ」の綴りをつかって
「これは名字ではなくて外国の神の名だ」ということにして、マツダを登録商標した。
『トンデモ一行知識の世界』P034

……何だかヒドい悪文というか、係り受けも壊れているような。
とにかく TOYOTA や HONDA や SUZUKI はどうやって商標登録したのか
明確に説明してもらうまで、「日本人の名字由来だと、商標登録できない」は
ガセ扱いさせていただく。


【君が代】

君が代には2番がある
『トンデモ一行知識の世界』P035

現行の「君が代」は明治25年に完成し、明治26年の文部省告示で
祝日大祭日歌詞並楽譜に規定された。
創作課程で存在していた2番、3番は正式には採用されず
幻のものとなっている。


【シラノ】

『シラノ・ド・ベルジュラック』の日本初演時のタイトルは
『白野弁十郎』だった。
『トンデモ一行知識の世界』 P.35

厳密に言えば間違い。

エドモンド・ロスタンの戯曲が最初に翻訳されたのは、1922 年の辰野隆、
鈴木信太郎共訳の『シラノ・ド・ベルジュラック』 で、これは 1931 年に二代目
市川左団次主演、帝国劇場で最初に上演された。

『白野弁十郎』は 1926 年の額田六福による翻案戯曲で、同年沢田正二郎
主演で有楽座で上演された。舞台は幕末の京都、主人公は会津藩士に
置き換えられているため、上記の翻訳の 『シラノ・ド・ベルジュラック』とは、
別演目として考えた方がよいと思われる。

翻案戯曲の『白野弁十郎』は、最近では島田正吾が 1993 年 〜 2000 年に
かけて毎年一人芝居を演じていて、2006 年には緒方拳が、やはり一人芝居
で演じている。



【ネコ】

猫の語源説のひとつに、虎に似ている(如虎〜ニャコ)から、というのがある。
『トンデモ一行知識の世界P.038

如虎の読みは
×ニャコ
○ニョコ



【アイスクリーム】

アイスクリームに入れる固形料のアルギン酸は、主にコンブから取れる。
『トンデモ一行知識の世界』P039

「固形料のアルギン酸」ではなく「安定剤に使われることのあるアルギン酸ナトリウム」
アルギン酸ナトリウムは、コンブに限らず、ワカメなどの他の海藻からもとれる。


【オウムガイ】

オウムガイは十種類の色覚細胞を持ち十原色の世界を見ている。
『トンデモ一行知識の世界』P039

オウムガイの色覚細胞に関してそのような能力があるのかは
研究者も知らないらしい。


トンデモ一行知識の世界 P.001〜020 P.021〜040 P.041〜060 P.061〜080 P.081〜100
P.101〜120 P.121〜140 P.141〜160 P.161〜180 P.181〜220
トンデモ一行知識の逆襲 P.001〜020 P.021〜040 P.041〜060 P.061〜080 P.081〜100
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最終更新:2017年05月22日 21:50