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トンデモ一行知識の世界(P.061〜080)

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『トンデモ一行知識』をもっと楽しく読み込むためのガイド

トンデモ一行知識の世界 P.001〜020 P.021〜040 P.041〜060 P.061〜080 P.081〜100
P.101〜120 P.121〜140 P.141〜160 P.161〜180 P.181〜220
トンデモ一行知識の逆襲 P.001〜020 P.021〜040 P.041〜060 P.061〜080 P.081〜100
P.101〜120 P.121〜140 P.141〜160 P.161〜180 P.181〜220


【野口五郎】

富山県と長野県の境に「野口五郎岳」 (2924m) がある。
『トンデモ一行知識の世界』P.061

歌手の野口五郎がこの山から芸名をとったのであって、
その逆ではないと書かないと面白くないと思う。
親切さと面白さの点で Wikipedia に負けている


【タンポポ】

タンポポはフランス語でピゾンリ(おねしょ)という。根が利尿剤になるから。
『トンデモ一行知識の世界』P.061

「根が利尿剤になる」ではなく「タンポポの葉をゆでた湯が利尿剤」


【アイスクリーム】

広東語では「アイスクリーム5つ」を「シッコウンコ」と発音する。
『トンデモ一行知識の世界』 P.64

「アイスクリーム」を意味する「雪糕」は「シッゴ」または「シュッゴウ」のように濁るため、
「シッコ」は少々無理がある。

http://www.tisen.jp/tisenwiki/?%A5%A2%A5%A4%A5%B9%A5%AF%A5%EA%A1%BC%A5%E0
(雪糕五個:syut-gou-ng-go)正しくはしっごうんご

http://linggaai.blog20.fc2.com/blog-entry-761.html
雪糕とは『アイスクリーム』と言う意味で、おおよそ「しゅっごう」と聞こえます。
でもこれも発音すごくむずいです

http://blog.goo.ne.jp/kyari1107/e/abe29f2059f0692779ca2f467bfdd7ad
他に糕を使った言葉としては、蛋糕dan6gou1(ケーキ)、
雪糕suet3gou1(アイスクリーム)など。

「5つ」については、http://ja.wikipedia.org/wiki/漢数字 によると広東語の五は ng で、
http://www.relnet.co.jp/relnet/brief/r18-86.htm によると発音はウンと。
「5つ」にあたる数詞はないようなので「五個」と言うとして、この「個」も go と濁るようだ。

http://www.tcn.zaq.ne.jp/akacz509/cantonese5.html
《例》 「度有幾個」 (ni1 dou6 yau 5 gei2 go3 / ここに何個かある)

ただ、濁らないで、「コ」に聞こえるという意見もある。

http://kawaratei.exblog.jp/i6/
5個・・・ンー コ

唐沢俊一トリビアをそのままコピペのサイト以外での、「シッコウンコ」説も一応あった。

http://www.hat.hi-ho.ne.jp/nom2/cam2/49gaikoku/Hongkong/honkon.html
そのエンジェルさんが、突然「シッコ」「ウンコ」なんだから、まいった、まいったである。
今にして思うと、ちょっと違う発音だったかも知れないけれど、
「シッコ」「ウンコ」としか聞こえなかった。
「アイスクリーム」「5個」ということだそうだ。



【スラング】

コレ系の、外国人に見せるとヤバい名前にはいろんなものがある。
飲み物では
JIVE……小便
スマック……ゲロ
のふたつがやはり筆頭だろう。 商品名をつけるにはいろいろ会議も
開かれるだろうし、英語の辞書なども引いたりするのだろうが、どうして
こうよりによって、というような意味のものをつけてしまうのか。
『トンデモ一行知識の世界』 P.64

goo の辞書 (http://dictionary.goo.ne.jp/ 三省堂提供「EXCEED 英和辞典」) 、
excite の辞書 (http://www.excite.co.jp/dictionary/ 研究社 新英和中辞典)、
yahoo の辞書 (http://dic.yahoo.co.jp/ プログレッシブ英和中辞典、新グローバル
英和辞典) も試してみたけれど、jive に小便、smack にゲロの意味はない。
Urban dictionary (http://www.urbandictionary.com/) を参照した結果でも同じ。

jive は初期のジャズ、スイングの演奏またはダンスで、俗語では「難しい専門語」
「わけのわからない話」「嘘」という意味がある。smack は風味、気味、少量の意味で、
俗語では「ヘロイン」。研究社新英和中辞典には「舌打ち」「小型漁船」の意味も。

また、jive で Google の画像検索をしてみると、ダンスの写真がずらりと並び、JIVE を
ジャケットやバッグの名前につけている場合のあることもわかる。


【数学者】

数学者のポアンカレは、名前からして、“四角い点”という数学者風の名前である。
『トンデモ一行知識の世界』P.065

Poincare´ を、point (点) と carre´ (四角) の合成語として見るのは無理がある。
point ならぬ poin が点、care が四角の意味で派生したらしい語も見当たらず。
実際にはPoincare´ は "poing carre´" ―poing (拳) が carre´ (四角) ―の強い男
につけられたニックネーム。


【へべれけ】

へべれけの語源説のひとつに、イタリア語の「酒を飲んで踊ろう」という意味の言葉、
“ヘーベーエリュケ”が元、というのがある。
『トンデモ一行知識の世界』P.066

「へべれけ」の語源はギリシャ語のヘーベーエリュケ(Hebe erryke : 女神ヘーベーのお酌)と
いう説はググれば見つかるが、イタリア語だの「酒を飲んで踊ろう」だのはない。
ギリシャ語のヘーベーエリュケ説自体、と学会本でもネタにされたトンデモさんである
木村鷹太郎の説であり、唐沢はそれに独自の変形を加え、より根拠薄弱にして発表。


【花子】

日本ではありふれた名前の「花子」は中国語では「乞食」という意味になる。
雑誌『Hanako』は、中国では浮浪者情報雑誌になるのだろうか?
『トンデモ一行知識の世界』 P.66

この本の書かれた 1998 年の日本で、「花子」はそんなにありふれた名前だったか、
というのはおいといて。

中国語で乞食を意味する「花子」は「ホゥワズ」と発音する。(「花」という字には、時間や
金の浪費という意味がある)。

中国語で「花子(huazi)」「ホゥワズ」が乞食であっても、「Hanako」「ハナコ」は「乞食」
ではない。

ついでに、「浮浪者」は中国語では、「花子」ではなく「流浪者」。


【ボボ】

もちろん、「ボボ」とは大阪弁で女性のあそこを指す。
『トンデモ一行知識の世界』P.067

これはネタとして有名だと思うんだけどなあ、大阪弁ではなく九州弁。
プロレスラーのボボ・ブラジルの名前を九州興業の時に変えたとか、
アニメになった「ほえろブンブン」は村野守美の原作が「ほえろボボ」だったが、
九州地方でも放送するために変えたとか。


【ボボ・ブラジル】

テレビアニメ『タイガーマスク』にこのブラジルをモデルにしたレスラーが
登場したときには、名前が「ポポ・アフリカ」になっていた。ほかのレスラー
が実名ででているこのアニメで、彼だけが変名なのも、名前がマズいせい
だろう。
トンデモ一行知識の世界』 P.67

「ボボ・ブラジル」だけがアニメの中で変名になっていたのではなく、他の外人レスラーも
変名になっていたので、「彼だけが変名」は間違い。ルー・テーズがルー・ケーズになり、
フランク・ゴッチがフランク・ゴッツになったりしていた。

まあ、最初に2ちゃんのスレに書き込んだ人の言う通り、「ボボ」がマズい
からという理由なら、そこだけ変えて「ポポ・ブラジル」にでもすればよい話で、「ブラジル」
を「アフリカ」にする必要はなかっただろう。


【交通信号】

交通信号の変わる順番は青→黄→赤の順である。
『トンデモ一行知識の世界』P.069

なぜこれが雑学本の一行知識として書かれているのか、
最初に気がついたときは本を手にしたまま固まってしまったネタ。
2ちゃんねるのスレでは、信号機が始動した時に最初に点くのが青と
言いたかったのかもというフォローあり。
だとしても、「それがどーした?」と思わずにはいられないが。


【人間国宝】

人間国宝の定員は七十人。
『トンデモ一行知識の世界』P.070

文化財保護法は人間国宝(各個認定の重要無形文化財保持者)の定員を規定しない。
文化庁のサイト http://www.bunka.go.jp/bunkazai/shurui/mukei.html によると、
平成19年8月1日現在で各個認定の保持者 110人(109人)。←() 内は重複込みの人数。

ただし、1994年まで70名だったので、その頃だったらガセではなかったが、
この「トンデモない一行知識」の本は1998年刊。
その頃はすでに定員が撤廃され100人を突破していた。
この辺をそのまま通してしまうのは編集者の責任かな?


【イギリス王国の紋章】

イギリス王国の紋章に書かれている文句は「神と我が権利」。 なぜかフランス語で書かれている。
『トンデモ一行知識の世界』P.073

「神と我が権利」ではなく「神と我が正義」
英国大使館のページ (下に引用) に「神と我が正義」と書いてあるというのもあるけど、
同じくそこに由来として書かれている、
リチャード一世が選んだ「カウンターサイン(軍の合言葉)」とか
「その王権を神にのみ負っている者であることを意味」とかいうのに、
「神と我が権利」はそぐわないので。


【血液型】

A型の血は甘いので蚊に好まれる。B型はまずいので好まれない。
『トンデモ一行知識の世界』P.073

一般的に「O型の血液は蚊に刺されやすい」という話はよく聞く。
実際の研究でも「O型の血液の成分は花がもっている成分に似ていることから
蚊が好む」という報告もあるぐらい。
まだこの研究は確実なものではないが、
ネットを見る限りでも「A型が好まれる」も「B型が嫌われる」もこの本以外では
(この本に影響を受けた文章以外では)見うけることが出来ない。


【蚊】

江戸時代、蚊は江東に住む蚊母鳥という鳥が口から吐き出して
発生する、と考えられていた。
〈中略〉 中でも蚊母鳥の話はなかなかすさまじいイメージで好きで
ある。巨大な鳥で、常に口から一、二升の蚊を吐き出しているそうで
ある。そのくせ住んでいるのが人里離れた山奥、などではなく「江東」
というところがいい。江戸時代はファンタジーが身近にあったのだ。
『トンデモ一行知識の世界』P.075

そういう伝説があるのは事実。
だけど問題なのは「江戸時代はファンタジーが身近にあった」として
そのくせ住んでいるのが人里離れた山奥、などではなく「江東」というところがいい。
と書いている処。
この伝説は中国のもの
唐代李肇撰唐國史補敘述曰:
「江東有蚊母,亦謂吐蚊鳥,夏則夜鳴,吐蚊於叢草間。」
この「江東」は江戸の東ではなく、中国の江東のこと。



【カンヅメ】

カンヅメはナポレオンが考案させた。
『トンデモ一行知識の世界』 P.78

カンヅメの発明者、というか発案者はかのナポレオンで、ロシア遠征を
ひかえて彼は、 行軍用の保存食料の開発を命じ、その結果採用された
のが、「ニコラ・アペール (フランソワ・アペールという説もあり)」という
菓子屋が考案した、食品を密閉したカン (初期にはビンが使われた) に
保存するというアイデアだった。
『トンデモ一行知識の世界』 P.78 〜 P.79

唐沢俊一本人が書いている通り、ニコラ・アペールが考案したのは、あくまでも “瓶詰”。
密閉容器は彼のアイデアのため、缶詰の原理の発案者とはいえるかもしれないが、
缶詰の発明者はピーター・デュランド。

まあ、アペールを、缶詰の発明者と表現している資料もある。
しかし、続く唐沢俊一の文章では、製造原理だけではなく缶に保存するアイデアもアペール
のものだとしてしまっているので、間違いにカウントしてよいだろう。

また、唐沢俊一による表題の「ナポレオンが考案させた」はいいとして、「カンヅメの発明者、
というか発案者はかのナポレオン」や「せっかくのナポレオンの名案」にも違和感が。ナポレ
オンは懸賞金を出して保存食のアイデアを募集しただけで、具体的な案をもって製作を指示
したわけではないだろうに。


【ナポレオン軍】

カンヅメの発明者、というか発案者はかのナポレオンで、ロシア遠征を
ひかえて彼は、行軍用の保存食料の開発を命じ、その結果採用された
のが、「ニコラ・アペール (フランソワ・アペールという説もあり)」という
菓子屋が考案した、食品を密閉したカン (初期にはビンが使われた) に
保存するというアイデアだった。さっそくフランス軍はこれを何万と作って
戦地に持っていった。
ところが当時はまだ密封の技術に難があって、せっかくのナポレオンの
名案も、行軍途中ですべてのカンの中身が腐り、ガスが発生して破裂し、
オジャンとなってしまった。カンヅメに頼って食料補給のルートを確保して
いなかったため、冬将軍にやられて退却中の数万人のフランス軍が飢えで
死亡した。
『トンデモ一行知識の世界』 P.79

「カンの中身」とのことだから、ナポレオンが「冬将軍にやられ」たロシア遠征には、瓶詰
ではなく缶詰をもっていったということになるけど、アペールの考案した「これ」を作ったと
するならば、瓶ではなく缶だというのは変。

ロシア遠征は 1812 年で、金属製容器の発明された 1810 年の翌々年。「何万も作って
戦地に持って」いけるだけの大量生産体制がそんなに早く整うものかは疑問だし、何万
程度のオーダーでは、60 万人のナポレオン軍の 1 人につき 1 個も行き渡らない計算。
缶詰にしろ瓶詰にしろ、ロシア遠征にどれだけもっていけたか、そもそももっていけたか
どうかも、わからない。

仮に缶詰を大量にもっていけたとして、「カンの中身が腐り、ガスが発生して破裂」した
のだとしたら、夏から秋にあらかた缶詰の中身はダメになっていて、「カンヅメに頼って」は
いられないことは初期に判明していたはずという気もするし。冬将軍到来の頃になると、
密封が不完全だったとしても、カチカチに凍って、腐って破裂どころではないだろうから。

何より、「カンヅメに頼って食料補給のルートを確保していなかった」のではなくて、
ロシアの焦土戦術によって食料確保の道を断たれたと Wikipedia 等には書かれて
いるんだけど。


【カルメン】

メリメの小説で有名なカルメンとは“魔法の呪文”という意味である。
『トンデモ一行知識の世界』P.080

メリメのカルメンの綴りは Carmen で、ラテン語では「歌」や「詩」の意味。
cantamen なら「まじない」「呪文」(英語の spell, magic spell, charm)になるが、
cantamen =カルメンとは考えにくい。




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トンデモ一行知識の逆襲 P.001〜020 P.021〜040 P.041〜060 P.061〜080 P.081〜100
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最終更新:2017年06月01日 10:19