教81,,教義と聖約 第81章
教81,*-*,1832年3月、オハイオ州ハイラムにて予言者ジョセフ・スミスによりて給える啓示。フレヂリック・ジー・ウ
イリヤムス召されて大祭司および当教会大管長会副管長となる。
教81,1,誠にまことに、わが僕フレヂリック・ジー・ウイリヤムスに告ぐ、汝語る者の声に、主なる汝の神の言に耳を
傾け、また汝が召されて、すなわちわが教会の大祭司となり。またわが僕ジョセフ・スミス(2代目)の副管長となるそ
の召を聴け。
教81,2,われはジョセフ・スミスに王国の鍵を授けたるが、こは大神権の大管長会に常に属するものなり。
教81,3,この故に、われ誠に彼を承認して祝福を授けん。また汝評議に、すなわちわが任じたる職務に忠実にし
て、また常に声を出しても心の中にも公にも秘にも祈る祈りに、また生ける人々の国と汝らの兄弟の間に導きと教え
を施す業に忠実ならば汝にもまた祝福を授けん。
教81,4,これらのことを為して、汝は汝の同胞に最上の善を行いまた汝の主の栄光をいや増さん。
教81,5,これを以て汝忠実なれ。而してわれに命ぜられたる職務に服し、弱き扶け、垂れたる腕を挙げ、かよわき
ひざを強うすべし。
教81,6,而して汝終りまで忠実ならば、汝はわが父の家にわが備えたる住居にありて、不死不滅の冠と永遠の生
命とを与えられん。
教81,7,見よ、みよ、こはアルパにしてオメガ、すなわちイエス・キリストの言なり。 アーメン。
教82,,教義と聖約 第82章
教82,*-*,1832年4月26日、ミズーリ州ジャクソン郡にて予言者ジョセフ・スミスに給まりたる啓示にして、エノクに
給まりたる制度とその時代に於ける教会とを示したもう。此時は当教会の大会議にしてこの会議に於て予言者ジョ
セフ・スミスは大神権の大管長たることを
教82,*-*-1,支持せられたり。而して、スミスはこの大管長の任には1832年1月25日、オハイオ州アムハストに於
ける大祭司、長老、および会員らの大会に於て先に按手聖任されたりしなり。わが教会の歴史、大1巻、267頁(英
文)を見よ、めずらしき名前の説明には、大
教82,*-*-1-1,前書を見よ。主は罪を戒め悔改めを賞したもう。主の聖旨を尋ね求めて、然る後その聖旨に副わ
ざる者は罪人なり。主の誡命に従えば、主は必ず約束を果したもう。聖徒らに管理の役を執行する誓約をなすこと
を命ぜらる。利己主義を抑えて、あらゆる人はその隣人の利
教82,*-*-1-1-1,求むべきこと。
教82,1,誠にまことにわれ汝らに告ぐ、わが僕らよ。汝ら互に罪を許したれば、主なるわれも正にその如く汝らを許
すなり。
教82,2,それにも関わらず、汝らの中には今や甚しく罪を犯したる者あり、否、汝ら全部すら今や罪を犯したり。さ
れど、われ誠に汝らに告ぐ、痛き審きの汝らの頭上に下らざらんため、今より後警めて罪より遠ざかれ。
教82,3,およそ、多く与えらるる者は多く求められ、また一層大いなる光に抗らいて罪を犯す者は、一層大いなる
罪の宣告を受くべければなり。
教82,4,汝らわが名を呼びて啓示を求む。されば、われはこれらを汝らに与うるなり。されど、わが汝らに与うる言を
守らざれば罪人となる。正義と審判とはわが律法に附きたる応報なり。
教82,5,この故に、われが1人に向いて言うことは、すべての人に向かいて言うことなり。汝ら警めよ。悪魔はその
領分を拡げ、暗黒は支配せり。
教82,6,而して、神の怒りはこの世に住める人々に向いて燃ゆ。而も善を行う者1人もなし、皆正しき道より外れた
ればなり。
教82,7,さて、われ誠に汝らに告ぐ、主なるわれ、今汝らに罪を負わせざるべし。汝ら往きて今より罪を犯すなか
れ、罪を犯す者には前の罪彼に帰るべしと主なる汝らの神言う。
教82,8,またわれ汝らに告ぐ、汝らに就けるわが意旨を覚らしめんために、今新しき1つの誡命を与う。
教82,9,すなわち言い換うれば、汝らの救いのためになるために、汝らわが前に如何なる行いを為すべきかを指
示す。
教82,10,汝らわが言うところを行わば、主なるわれこれに対して責任あり。されど、汝ら何ら約束を受けず。
教82,11,この故にわれ誠に汝らに告ぐ、わが僕アラムとアハシダ(ニューエル・ケイ・ホイットニー)、マハラリールと
ペラゴラム(シドニー・リグドン)、わが僕ガゼラム(ジョセフ・スミス)、ホラーとオリハー(
オリヴァ・カウドリ)、シャレマナ
セとマヘムソン(マーテ
教82,11-1,ハリス)らは、審判の直ちにつずきて下らざる限り汝ら銘々の管理の役に罪によりて破り得ざるきずな
と誓約とによりて共に繋がれ、
教82,12,すなわち貧者のための事務、およびシオンとシネハ(カートランド)両地の監督職に就けるすべての事務
を処理するは必要なることなり。
教82,13,今は、将来時来たらばいと高き神の聖徒とシオンのステーキ部の為に、われシネハ(カートランド)の土
地を聖くしたればなり。
教82,14,すなわちシオンはその美と聖とを増し、その教生きは拡がりそのステーキ部は堅うせられざるべからず。
われ誠に汝らに告ぐ、シオンは起ちてその美しき衣服を着けざるべからずと。われ誠に汝らに告ぐ、シオンは起ち
てその美しき衣服を着けざるべからずと。
教82,15,されば、われ汝らにこの誡命を与う。すなわち汝らこの誓約によりて責任あり。而して、そは主の律法に
由りてなさるべきなり。
教82,16,見よ、汝らのため、ここにまたわれに智恵あり。
教82,17,汝らは平等たるべし。言い換うれば、汝らの管理人の職に関する事を処理せんために、正当なる必要あ
らばすべての者その必要に応じて財産を要求する平等なる権利あるべきなり。
教82,18,こはすべて生ける神の教会のためにして、すべての人その財産を利用増加せしめ以て財産を殖して利
益を得、またこれを100倍して主の暗に納め入れ、これが全教会の共有財産とならんためなり。
教82,19,すなわち、すべての人その隣人の利益を図り、誠心誠意神の栄光を顕すためにすべての事を為すな
り。
教82,20,この精度は、汝ら罪を犯さずば、汝らにとりてまた汝らの子孫にとりて永遠の精度となるためにわが定め
たるところなり。
教82,21,而して、この誓約に対して罪を犯し心を頑固にする人は、わが教会の律法に従って処理し贖いの日に
至るまでサタンに付して打ち叩くに任せられん。
教82,22,さて、われ誠に汝らに告ぐ、汝ら不義の財を以て己が友を得よ。こは智恵あることなり。然らば、彼らは汝
らを滅ぼすことなからん。
教82,23,審判はただわれひとりに任せよ。そは審くことはわが事にしてわれ応報を与えん。平安汝らと共にあれ。
わが祝福はいつまでも汝らと共にあれ。
教82,24,汝らもし堅固にして堕落せずば、王国は正になお汝らのものにして永遠に然あらん。誠に然り、 アーメ
ン。
教83,,教義と聖約 第83章
教83,*-*,1832年4月30日、ミズーリ州インデペンデンスにて予言者ジョセフ・スミスによりて給える啓示。この啓
示は、予言者スミスが兄弟らと共に会議に列席したる時に給まりたり。婦女小児らの、夫および父親らに扶助を求
むる権利。寡婦または孤児らの教会に扶助を
教83,1,教会に属せる者にして夫または父親を失える婦女および小児らに関し、教会の律法に附け加えて誠に主
かくの如く言う。
教83,2,妻たる者は夫の死に至るまで夫に扶養を要求する権利あり。而して彼らもし罪を犯すことなくば、教会の
中に在りて正会員たる資格を得ん。
教83,3,彼らもし忠実ならずば、教会の中に在りて正会員たる資格を得ず。されど国の法律に従ってそのゆずりの
土地に留ることを得。
教83,4,すべて子女たる者丁年に達するまで養育の義務を両親に要求する権利を有す。
教83,5,丁年に達したるのちその両親相続物として彼らに与うるもの無き時は、教会すなわち言い換うれば主の倉
庫に向かいて要求する権利を有す。
教83,6,而してこの倉庫は教会員の捧物によりて支えられ、寡婦孤児および貧者も同じくこれより給与を受くべし。
アーメン。
教84,,教義と聖約 第84章
教84,*-*,1832年9月22日および23日に、オハイオ州カートランドにて予言者ジョセフ・スミスによりて給える啓
示。9月の月中に長老たちは東部諸州の伝道より帰り始め、また彼らの働きの報告を作製し始め居たりき。以下の
啓示を受けたるは、この喜びの時節に彼らが
教84,*-*-1,居りたる時のことなりき。予言者はこれを神権に関する啓示と名づく。わが教会の歴史、第1巻、286
頁(英文)を見よ。1つの神殿は、この代の中にシオンの地に建てらるべきこと。モーセよりさかのぼりてアダムに至
るまでの聖なる神権の系譜。聖なる神権と小神
教84,*-*-1-1,間の関係。これら両つの神権を保有する者はモーセおよびアロンの各息子らと呼ばるること。これ
ら神権に達する者の祝福と特権。罪の束縛。新しい且つ永遠の誓約。”みたま”の賜、明記さる。主、その僕らを共
と呼びたもう。伝道の働き最も必要なり。邪悪のため、
教84,*-*-1-1-1,来らんとす。
教84,1,こは、神お僕ジョセフ・スミス(2代目)と6人の長老たち心を合わせて天に声を挙げたる時、これらの者に
下したまえるイエス・キリストの啓示なり。
教84,2,誠にその予言者たちの口によりて語りたまえる如く、主の民を回復する目的を以てまた新エルサレムの市
となるべきシオンの山に立つためにその聖徒らを集むる目的を以てこの末の世に創立せられたる主の教会に関す
る主の御言なり。
教84,3,而してこの市は、ミズーリ州の西境に在りて示したまい、またジョセフ・スミス(2代目)および主の御旨に適
いし他の者たちの手によりて献ぜられたる神殿の敷地より始めて建てられん。
教84,4,誠にこは主の御言にして、すなわちこの新エルサレムの市は聖徒らの集合によりてまずこの場所より始め
て建てらるべし。すなわちこの場所とは神殿の敷地にして、またその神殿は今の代に建てらるべきものなり。
教84,5,誠に主のために1つの宮居建てらるるまでは、今の代はことごとくは過ぎ行かざるべし。雲その宮居の上
にかかり、その雲はすなわち主の栄光にして而もその栄光宮居の中に満つるべし。
教84,6,さてモーセの子孫は、モーセが妻の父なるエツロの手より受けたる聖なる神権によりこの神権を受けつ
ぎ、
教84,7,エツロはカレブの手よりこれを受け、
教84,8,カレブはエリフの手よりこれを受け、
教84,9,エリフはエレミの手よりこれを受け、
教84,10,エレミはガドの手よりこれを受け、
教84,11,ガドはイザヤスの手よりこれを受け、
教84,12,イザヤスは神の御手よりこれを受けたり。
教84,13,イザヤスはまたアブラハムの時代に在りて、彼より祝福を受けたり。
教84,14,而してこのアブラハムはメルケゼデクよりこの神権を受け、メルケゼデクは代々父の系統によりてこれを
受けつぎノアに至るまでさか上る。
教84,15,また代々父の系統によりてノアよりエノクに至り、
教84,16,エノクよりアベルに至る。こおアベルは、その兄弟の陰謀によりて殺されし者なるが、彼は神の命により
人間の始祖なるアダムの手よりこの神権を授けられたり。
教84,17,この神権は、すべての世に神の教会連綿として在り。而して生命の始めなく齢の終りなくあるなり。
教84,18,主はまたアロンとその始祖の末に至るまで1つの神権を確認したまい、この神権もまた、神の最も聖き神
権に等しきかの神権と共に連綿として代々いつまでも在るものなり。
教84,19,而してこの大神権は福音を授け、また王国の奥義の鍵、すなわち神の知識の鍵を保つものなり。
教84,20,この故に、これを以て礼式を執り行う時に神の能力顕る。
教84,21,而して、この神権を以てする礼式と神権の権能なくしては、肉身を持てる人間に神の能力顕るることな
し。
教84,22,そはこれなくしては、何人も神の御顔、すなわち御父の御顔を見て生き得る者なければなり。
教84,23,さてモーセは、荒野に於てイスラエルの子たちにこの事を明らかに教え、その民神の面を見ることを得ん
ために孜々として彼らを聖くせんことを努めたり。
教84,24,されどその民その心を頑固にしたれば、神の御前に出るに堪えざりき。故に主の憤り彼らに向って燃え
たれば、主は怒りたまい、彼ら荒野に在る間主の休息に入るべからずと誓いたまえり。この休息とは、すなわち主の
無上完全なる栄光なり。
教84,25,この故に、主はモーセを彼らの中より取り去りたまい、またかの聖なる神権も同じく取り去りたまえり。
教84,26,されど小神権は続きたり。而して、この神権は天使の人を助くる鍵と備えの福音の鍵とを保つ。
教84,27,またこの福音は悔改めとバプテスマ、罪の赦し、肉体に関わる誡命の律法の福音にして、主は怒りの中
にアロンの1家と共にイスラエルの子らの中にこれをヨハネに至るまで続かせたまえり。而してこのヨハネ網これを育
て上げたまい母の胎より聖霊に満たされたる者な
教84,28,ヨハネいまで幼かりし時バプテスマを受け、神の天使により生れて8日にしてこの神権に按手聖任せら
れて権能を受けたるは、ユダヤ人の王国をたおし、その民の目の前に主の満ちを直くし、すべての能力を御手の
中に持ちたもう主の来りたもう時のためにその民を預め
教84,28-1,置かんためなりき。
教84,29,更にまた長老と監督との職は、大神権に属する欠くべからざる附属の職なり。
教84,30,更にまた教師と執事との職は、小神権に属する欠くべからざる附属の職にして、この小神権はアロンとそ
の子孫に確認せられたるものなり。
教84,31,この故にわれモーセの息子らにつきて言いし如く、すなわちモーセの息子らとまたアロンの息子らとは、
主の宮居の中にありて神の喜びたもう捧物と犠牲とを奉るべし。而してその宮居は、わが指定したる如き聖くされた
る土地に今の代に主のため建てらるべきものなり
教84,32,またモーセとアロンの息子らは、シオンの山上主の宮居の中に在りて主の栄光に充たさるべく、而して
汝らはモーセとアロンの息子たちなり。またわれの召して、わが教会を打ち建てんために遣わしたる多くの者たちも
また然り。
教84,33,およそ忠実にしてわが今語れる2つの神権を得、而してその天よりの召を全力を尽して遂行する者たち
は、”みたま”により聖められてその肉体再新さる。
教84,34,これらの者はモーセの息子たちょとなり、アロンの息子たちとなり、アブラハムの子孫となり、また教会員
にして王国の民となり神の選民となる。
教84,35,主は言う、またすべてこの神権を受け入るる者は、われを受くるなり。
教84,36,そは、わが僕らを受け入るる者はわれを受ければなり。
教84,37,また、われを受け入るる者はわが父を受くるなり。
教84,38,而して、わが父を受け入るる者はわが父の王国を受くるなり。この故にわが父のもてるすべては彼に与
えらるべし。
教84,39,而してこは神権に属ける誓詞と誓約によりて然るなり。
教84,41,されど何人にまれ1度この誓約を受けて後これを破り、またことごとくこれに違背する者はこの世に於ても
未来の世に於ても罪の赦しを受くることなかるべし。
教84,42,而して汝らが受けたるこの神権に来らざる者はすべて禍なるかな。この神権は今日比所に居る汝らの上
に、天よりわが声によりて今やこれを確認し、且つまたわれは正に天の衆軍とわが天の使たちに汝らを預けたり。
教84,43,われ今汝らに1つの誡命を与えて汝ら自らを警めしむ。すなわち汝ら永遠の生命なる言に努めて心を留
めよ。
教84,44,そは、汝ら神の口より出るすべての言によりて生くべければなり。
教84,45,主の言は真理にして、およそ真理なるものはすべて光なり。およそ光なるものはすべて”みたま”にして、
すなわちイエス・キリストの”みたま”なり。
教84,46,”みたま”は世に来るあらゆる人々に光を与え、また”みたま”はその声を聴く全世界のあらゆる人々を照
すなり。
教84,47,この”みたま”の声を聴くすべての人は神に来る。すなわち、御父の許に来るなり。
教84,48,御父はこの者に、汝らに新に結びて確認したまいし誓約を教えたもう。而してこの誓約は汝らのために
確認したまいしものなれども、ただに汝らのためのみならず、また全世界のために為したまいしなり。
教84,49,されど全世界の人々は罪の中に伏し、暗黒と罪のかせとにうめき苦しめり。
教84,50,これに由りて汝らは、彼らが罪のかせの下にあることを知るを得。そは彼らわが許に来らざるによりてな
り。
教84,51,およそわが許に来らざる者は罪のかせの下にあればなり。
教84,52,またわが声を受け入れざる者はわが声を知らず、故にわれに属ける者にあらざるなり。
教84,53,これに由りて、汝ら義しき者と悪しき者との区別を知り得ん。然も、全世界の人々は今なお罪と暗黒との
下にうめくのを知り得ん。
教84,54,而して汝らの心は過ぎにし時に暗かりき。そは汝らの不信仰なるため、また汝らが受けたるものを軽んじ
たるためなりき。
教84,55,すなわち、その虚栄と不信仰とは全教会をして咀いを受けしめたり。
教84,56,而して、この咀いはシオンの子らすなわちすべての子らの上に留りたり。
教84,57,されば人々悔い改めて、新なる誓約すなわちモルモン経と先にわが与えたる以前の誓約とを思い起し
て、ただにこれを口にするのみならず、またわが誌したる所に従いてこれを実行するまで以前この咀いの下にある
べし。
教84,58,すなわち、これ御父の王国に適う実を結ばんためにして、然らざればシオンの子らの上にはなお下るべ
き1つの懲しめと審き残るべし。
教84,59,そもそも、王国の子たちはわが聖地を汚してよきか。まことにわれ汝らに告ぐ、決して然らず。
教84,60,誠にまことにわれ今わが言を聞く汝らに告ぐ。その言はわが声にして、汝らこれらのことを受くれば幸福
なるかな。
教84,61,すなわち、われ汝らの罪を許してこの誡命を与う。その誡命とは、汝らに伝えたるこれらのことを全世界
に証するに、汝らの心の中に厳かと祈りの精神とを確く執りて失わざることなり。
教84,62,この故に汝ら全世界に出で行くべし。われ何所にても汝らの行く能わざる所に汝らを遣わさん。かくし
て、証は汝らより出で全世界に知られ、一切の生くる者に及ぶなり。
教84,63,而して、われわが使徒たちに語りし如く汝らに告ぐ、そは汝らはわが使徒にしてすなわち神の大祭司た
ちなり。また汝らはわが父のわれに与えたまいし者なり。汝らは誠にわが友なり。
教84,64,この故に、われわが使徒たちに語りし如く更に汝らに語る。すなわち、およそ汝らの言を信じ、罪を赦さ
れんため水によりてバプテスマを受くる人はすべて聖霊を受けん。
教84,65,而して、信ずる者にはこれらのしるしともなわん。
教84,66,すなわち、わが名によりて彼らは多くの驚嘆すべき業をなし、
教84,67,わが名によりて悪霊を追出し、
教84,68,わが名によりて病める者を医し、
教84,69,わが名によりて盲者の目を平木、みみしいの耳を明け、
教84,70,おしの舌、言葉を出し、
教84,71,毒を盛らるることも害を受けず、
教84,72,蛇の毒も彼らを害する力なからん。
教84,73,されど、われ彼らに1つの誡命を与う。すなわちこれらのことを誇ることも、世の人々の前に語ることもなか
れ。そはこれらは、汝らの益と救いとのために与えらるればなり。
教84,74,誠にまことにわれ汝らに告ぐ。汝らの言を信ぜず、聖霊を受くるために、罪を赦されんためわが名により
て水に入れてバプテスマを受けざる者は罪の宣告を受け、父とわれの在るわが父の王国へ来ることを得ず。
教84,75,而して、汝らに与えたるこの啓示と誡命とは、今直ちに全世界に施され、またこの福音をいまだ受けざり
しすべての人々に及ぼすべきなり。
教84,76,されど、誠にわれ、わが王国を与えられたるすべての者たちに言う。彼らは以前の悪行を悔い改むべし
と、汝らより彼らに向いて宣べざるべからず。何となれば、彼らは神を信ぜぬ悪心のため咎めらるべき者なればな
り。また、シオンに於ける兄弟たちにも、われ汝らを
教84,76-1,時これに叛きたることに対して咎めらるべし、と宣べざるべからず。
教84,77,われまた汝らに告ぐ、わが友よ。以後、われ汝らを友と呼ぶべし。汝らは、わが能力によりて福音を説く
ためにわれと友い在りて旅したる時代に於けるわが友の如くなるべしと言う、この誡命を汝らに与うるは必要なるこ
となり。
教84,78,何となれば、われは彼らに財布も旅のふくろも、また2つの上衣も携うることを許さざりし故なり。
教84,79,見よ、われ世の人を試さんために汝らを遣わす。而して働く者はその値を得るに適わし。
教84,80,およそ、出で行きてこの王国の福音を宣べてすべての事に終始忠実なる者は、何人も心に衰えを感ず
ることなく、また心暗くなることもなし。体も手足も関節も衰えず。神知りたまわずにはその頭髪一筋も地に落つるこ
となく、また飢ゆることも渇くこともなかるべし。
教84,81,この故に、明日のことを思いわずらうことなかれ。何を食い、何を飲み、また何を着んと憂うることなかれ。
教84,82,野の百合の如何にして育つかを思え。労せず、紡がざるなり。されど、この世の王国全盛の時だにも、そ
の装いこの花の1つにも如かざりき。
教84,83,天に在す汝らの父はこれらのものすべて汝らになくてならぬことを知りたもう。
教84,84,この故に、明日のことは明日の憂うるに任せよ。
教84,85,汝らまた預め何を言わんと憂うることなかれ。ただ終始生命の言を心に蓄うべし。さらば必要の時に当
り、すべての人に適いたる言うべき言を与えらるべし。
教84,86,この故に、この誡命は神により福音を宣ぶる働きのために教会より召されたるすべての忠信なる者に与
えらるるなれば、汝らの中何人にても出でてこの王国の福音を宣ぶる者は、今この時より財布と旅のふくろを携うる
ことはかれ。
教84,87,見よ、われは世の人々のなせるすべての義しからざる行為を責め、また来るべき審判に就きて教うるた
めに汝らを世に遣わす。
教84,88,誰にても汝らを受け入るる者には、われもまたそこにあらん。そは、われ汝らの前に先立ちて行くべけれ
ばなり。われは汝らの右に在り、また左に在らん。わが”みたま”は汝らの心の中に在り、またわが天使らは汝らを囲
みて懐き支えん。
教84,89,誰にても汝らを受くる者は、われを受くるなり。故にこの者たちは、汝らに糧と衣服と金銭とを与えん。
教84,90,而して、誰にても汝らに糧か、衣服か、金銭かを与うる者は必ずその報いを失わじ。
教84,91,而して、およそこれらのことを為さざる者はわが弟子にあらず、故にこれによりて汝らわが弟子を知るを得
ん。
教84,92,汝らを受け入れざる者には、汝らのみ独りこれより離れ去りて、熱くとも冷くとも、水すなわち清き水もて
汝らの足を洗い清め、天に在す汝らの父にその証を為して再びその人の許に帰るべからず。
教84,93,而して如何なる村、また如何なる市に入るとも汝ら同じく為すべし。
教84,94,さりながら勉めて尋ね、能力を惜しむなかれ。汝らを拒み、または汝らの言を拒み、またはわれに関する
汝らの証詞を拒む、その家、村、或いは市は禍なるかな。
教84,95,われ重ねて言う。汝らを拒みまたは汝らの言を拒み、またはわれに関する汝らの証詞を拒むその家、村
或いは市は禍なるかな。
教84,96,そは、全能者は世の人々の邪悪を懲さんとて諸々の国民の上にわが手を置きたればなり。
教84,97,また、疫病出で来りてわが業の完うせらるるまでこの世より止むことなからん。而して、わが業は正義に適
いて短くせられん。
教84,98,すなわち、ついにいと小さき者より大いなる者に至るまでことごとく、その中に留まれるわれを知りて主に
就ける知識に充たされ、目と目と相見人々声を挙げ共に声を合せてこの新しきうたを唱わん。すなわち、
教84,99,主は再びシオンを興しませり。主は恵みもてその民イスラエルを選び、かれらを贖いたまえり。そは、先
祖の信仰と誓約とによりて恵みに入りしなり。
教84,100,主はその民を贖いたまえり。サタンは縛られたり、もはやこの世の時なし。主は万物を1つに集めたまえ
り、主は天よりシオンを下したまえり。主は下よりシオンを挙げたまえり。
教84,101,地は生みの苦しみをなし、その力を出せり。真理はその中に建てらる。天は地にほほ笑み、地はその
神の栄光をまとう。神はその民の唯中に立ちたまえばなり。
教84,102,栄光も、名誉も、力も、威勢もわが神に帰し奉る。神は愛憐に充ちたまえばなり。義しきと、恵みと真理
と平和、ときはかきはに神にあれ、アーメン。
教84,103,また、われ誠にまことに汝らに告ぐ、汝ら出で行く者ことごとくわが栄光の福音を宣べ、また家族あれば
贈物として金銭を受け、またこれを彼らに仕送り、または神の命じたもう如く彼らのために利用するは必要なること
なり。かくの如くそはわれに善しと見ゆればなり
教84,104,すべて家族を有たざる者にして而も金銭を受くる者は、啓示を公にし、これを印刷に附し、またシオン
を設立するために聖くする目的にてこれをシオンの監督またはオハイオの監督に送れ。
教84,105,何人にても、もし汝らの中の誰かに1着の上衣または衣服を与えなば、古きものをとりてこれを貧しき者
に与え喜びて行くべし。
教84,106,もし汝らの中、誰にても”みたま”の力強き者あらば、弱きところの者を伴い、かくしてこれを至極おだや
かに教え導きて以て彼もまた強くならしむべし。
教84,107,この故に、汝ら小神権に按手聖任せられたる者を伴い、汝らに先立ち行きて約束をなさしめ、その途
の備えをなさしめ、而して汝ら自ら充たす亜他業る約束を充たさしむ。
教84,108,見よ、古えのわが使徒たちがわれに教会を樹てたる次第はかくの如し。
教84,109,この故に各人皆自らの職務を守り、自らの天職を努め、頭の足に向いて入用なしと言わしむるなかれ。
そは足なくして、いかで体の立つことを得んや。
教84,110,また体はあらゆる他の部分を要するなり。かくしてすべて互いに強め養いて、その系統完全に保たるる
なり。
教84,111,見よ、大祭司は皆旅に出ずべきなり。また長老も小神権の祭司も皆旅に出ずべきなり。されど執事と教
師とは、皆教会を護るために任命を受けて教会常任の教職者となるべし。
教84,112,而して監督ニューエル・ケイー・ホイットニーもまた巡回してすべての支部教会の中を廻り、貧しき者を
探ねて富める者おごれるものの謙りによってその乏しきを賑わしめよ。
教84,113,彼はまた代理者を1人雇い、彼の命ずるに従いて彼の俗務を処理せしむべし。
教84,114,さりながら、監督はまたニューヨーク、アルバニーまたはボストンなどの市に行き、高き声を上げ福音の
言もてこれらの市のすべての人々に、もし人々誠にこれらのことを拒まば大いなる荒廃と完全なる滅亡近きにある
ことを警むべし。
教84,115,もし彼ら誠に福音を拒むときは、彼らの審かるる時は近くその家は荒れ果つるに任されん。
教84,116,彼はわれを信ずべし。さらば、あわて惑うことなからん。而して、神知りたまわずには彼の頭髪一筋だに
地に落つることなからん。
教84,117,われ誠に汝らに告ぐ、その余のわが僕らは事情の許す限り銘々の天職を有ち、大いにして名ある町村
に出で行き、世の人々を正義の上よりその不義と不信仰なる行為をすべて責め、末の世に於ける荒らす憎むべき
ものを明白に而も納得する様に述ぶるべし。
教84,118,主なる全能者言う。汝と共に、われ彼らの王国を破らん。また地を揺り動かすのみならず、星の満ちた
る天をも震わしめんと。
教84,119,主なるわれ、天の力を振わんために手を伸べたり。汝ら今それを見る能わず。されど、今暫しの中に汝
らそれを見てわれ在るを知らん。而も、たまわれ来りてわが民と共に統べ治むることを知らん。
教84,120,われはアルパなりオメガなり、始めなり終りなり。アーメン。
教85,,教義と聖約 第85章
教85,*-*,1832年11月7日、オハイオ州カートランドにて予言者ジョセフ・スミスによりてミズーリ州シオンに於け
る聖徒らに関して給える啓示。わが教会の歴史第1巻、298頁(英文)を見よ。シオンに於けるゆずりは奉献により
て受け納れらるべきこと。聖徒間のゆず
教85,*-*-1,する準備為さる。
教85,1,主の任命したまいたる主の書記の為すべき義務は教会の歴史を記録し、またシオンに起るあらゆる出来
事、また財産を奉献して監督より適法にゆずりを受け取るすべての者に関し、
教85,2,また、その者たちの生活状態、その信仰および行為、またゆずりを受け取たる後教会に叛きたる者などに
就きて一般的教会記録をなすことなり。
教85,3,神の与えたる律法に適いたる奉献によりてゆずりを受け取らざる者たちの名を、神の民の名と共に登録す
るは神の旨と誡命とに背けり。而して、この律法とは、神が応報と焼滅ぼしの日に備えてその民に什分の一を納め
させんがために下したるものなり。
教85,4,これらの人々の系図を誌すことあるべからず。或は教会の歴史または記録に見出され得る如何なる所に
もこれを載することもあるべからず。
教85,5,万群の主言う。これらの人々の名もまたその父その子らの名も、決して神の律法の書に誌すことなかれ。
教85,6,そのささやく如何なるものをも貫き透し、その現わるるやしばしばわが骨までおののかしむるかの静かなる
細き声かく言う。
教85,7,すなわち、われ主なる神1人の強くして力ある者を遣わさん。その手には笏を持ち、その体には光明の衣
を着け、而してその口は言、すなわち永遠の言を発せん。同時にその腹は真理の泉にして神の家を整え、割当に
よりて聖徒のゆずりを取極めん。而してそれらの者の
教85,7-1,律法の書に見出され、その父、その子らの名はまた神の律法の書に登録せらる。
教85,8,然るに、神に召され人を受けたるに、神の匱を抑えんとして手を差出すその人は、まばゆき1条の電光に
撃たるる木の如く忽ち撃たれて死のほこに倒るべし。
教85,9,而して、覚えの書に載せられざる者たちは、すべてその日にゆずりを与えられずして寸断にせられ、彼ら
の受くべき分は不信者の中に定められ、その所にて悲しみ切歯することあらん。
教85,10,これらのことはわれより言うにあらず、この故に主はその言いたもう如くまた成就したもうべし。
教85,11,また、大神権を有する者はもちろん小神権を有する者、教会員たちにして律法の書にその名を見出さ
れざる者、或いは教会に叛きたること知られまたは教会より絶縁せられたること知られたる者は、その日に於ていと
高き神の聖徒の中にあるゆずりを見出すことなかるべ
教85,12,故にエズラの書第2章61乃至62節に誌されたる如く、祭司の子らになされたると同じくこの者たちにもま
たなさるべきなり。