モーセ7,,高価なる真珠 モーセの著 第7章
モーセ7,*-*,1830年12月、予言者ジョセフ・スミスに啓示されしままを誌す。(続)
モーセ7,1,エノクその語ることを続けて曰く、見よ、わが父祖アダムこれらのことを教えたるに、多くの者信じて神の
子となりぬ。されどまた多くの者は信ぜずしてその罪の中に亡びぬ。彼ら今苦悩の中に怖れを抱きて眺めつつあ
り。そは神の憤り烈火の如く怒りて彼らの上に注が
モーセ7,1-1,以てなり。
モーセ7,2,その時より、エノク予言し始めて民に告げて曰く、われ旅しける折マフヤと言える地に立ちて主に呼ばわ
りたるに、天より声あり、汝戻りてシオンの山に上れ、と。
モーセ7,3,われ立ち返りてその山に上りぬ。而してその山に立ちたる時、われ天開くを見て栄光に包まれたり。
モーセ7,4,われ主を見たり。主はわが面の前に立ちたまえり。あたかも人、互いに顔と顔を相見て語るが如し。主わ
れに言いたまいけるは、見よ、さらばわれ幾世に亘りて汝にこの世を示すべし、と。
モーセ7,5,われシュムの谷にて見たり。見よ、天幕の中に住める多くの人々あり、こはシュムの民なりき。
モーセ7,6,また主われに宣いけるは、汝見よ、と。われ来たの方を見たるに、天幕の中に住えるカナンの民を見た
り。
モーセ7,7,主、われに言いたもう。予言せよ、と。われ予言して言えり。見よ、大勢のカナン任陣立をなしてシュムの
民へ戦に行かん。而して彼らを殺して1人も余すところなくこれを滅ぼさん。而して、カナンの民分れてその土地に
住むに、土地は不毛にして収穫なく、カナンの
モーセ7,7-1,民のほかには如何なる民も住うことなし。
モーセ7,8,見よ、主はその地を呪いて酷熱の地となし、そこはとこしえに不毛の地となり行かん。またすべてカナン
の子らの上に暗黒来り、彼らはすべての人々の中にありて賤められたり。
モーセ7,9,また、主われに言いたまわく、汝見よ、と。われ見たるにシャロンの地、エノクの地、オムネルの地、ヘニ
の地、シェムの地、ハネルの地、ハナニヤの地およびこれらの地に住めるすべての者を見たり。
モーセ7,10,主われに言いたまえり、これらの民に行きて言え、われ出で来りて咀いをもて彼らを打ち彼ら死なざる
ために悔い改めよ、と。
モーセ7,11,主、われに誡命をたまいてのたまわく、汝、父と恩恵と真理に充てる子と、父と子を証する聖霊の御名
によりて、バプテスマを施せよ、と。
モーセ7,12,而してエノクはカナンの民を除きて、その他すべての民に悔い改めよと呼びつずけたり。
モーセ7,13,エノクの信仰、神の民を率いるほどに大いなりければ、民の敵来りて彼らと戦えり。エノク主の言を出し
けるに、彼の命に従いて地は震い山は逃げ去りぬ。また皮はその流んぼそとに出で、獅子のほえ声荒野より聞
えたり。されば、すべての国民大いに怖れたり。実に、
モーセ7,13-1,エノクの言はさほどに力あり、神のエノクに与えたまいし言の力はさほどに大いなりき、
モーセ7,14,また海の深みより1つの陸出で来れり。神の民に敵する者供の怖れ大いなりける程に、彼ら逃れて遥
に離れて立ち、海の深みより出で来りたる陸の上に上り行けり。
モーセ7,15,而して、その国の巨人たちもまた遥に離れて立てり。而して神に叛きて戦えるすべての民の上に咀い
行きわたりぬ。
モーセ7,16,その時より彼らの中に戦と流血ありき。然るに、主来りてその民と共に住みたまいたれば、彼ら正義の
中に住みたりき。
モーセ7,17,主の民の上にありたる主の栄光甚だ大いなりければ、すべての国民主を怖れたり。主はその土地を祝
したまいたれば、民は山の上と高き所にて祝福を受け誠に栄えたり。
モーセ7,18,主、その民をシオンと呼びたまえり。彼ら心を1にし、精神を1にし、義に住みたればなり。されば彼らの
中に貧しき者1人もなかりき。
モーセ7,19,エノク神の民に義しきに適いて教えを説きつずけたり。而して、エノクの居たる肥大に彼は1つの市を建
て、それを聖なる市すなわちシオンと呼べり。
モーセ7,20,エノク、主と共に語り主に言いけるは、誠にシオンはとこしえに安らかに住まん、と。されど主エノクに宣
わく、われはシオンを祝福したれどその余の民を咀えりと。
モーセ7,21,而して、主エノクにこの世に住める者をことごとく見せたまえり。而して、エノクは見たり、みよ、誠にシオ
ンは時到りて天にとり挙げられたるを。主、エノクに言いたもう。わが住居をとこしえに見よ、と。
モーセ7,22,エノク、またアダムの子らなりしその余の人々を見たり。これらの者はカインのすえのほかは、みなアダ
ムのすえの交り合いたる者なり。そはカインのすえは黒木膚にして彼らの中に居る所なかりし故なり。
モーセ7,23,そのシオンの天にとり挙げられし後、エノクは見たり。実にこの世の国民すべて彼の前に在ることを。
モーセ7,24,かくて幾世を経たり。而してエノクは高きに挙げられ、すなわち父と”人の子”の懐の中にありたり。然る
に、みよ、サタンの力全地の面にありき。
モーセ7,25,エノク天より降る天使らを見たり。而して彼は、禍なるかな、禍なるかな、この世に住める者よ、という高
き声を聞けり。
モーセ7,26,またエノク、サタンを見たるに、サタンその手に大いなる鎖を持ち、そは全地の面を暗黒もて覆えり。サ
タン仰いで大いに笑い彼に属ける使たち喜べり。
モーセ7,27,また、エノク天より降る天使らを見たり。これらの天使は父と子を証せり。而して聖霊多くの者に下り、こ
れらの者天の力により捉えられてシオンに入れり。
モーセ7,28,天の神、遺る人々を見て泣きたもう。エノクその証をなして言う。如何なれば天泣きて山々に雨の降り
注ぐ如く涙を流すや、と。
モーセ7,29,また、エノク主に申さく、主は聖くしてとこしえよりとこしえに在すに、如何なれば涙するを得るや。
モーセ7,30,人もしこの世界と言う微粒子、げにかくの如き幾100万の世界を数え得たりとすれば、そは主の造りた
まいしものの数の始めにはあらざらん。然もなお且つ主のとばりはひろがれるなり。しかも主はかしこに在す、主
の懐はかしこにあり、また主は正しく在す。主はと
モーセ7,30-1,恵み深く慈しみを施したもうなり。
モーセ7,31,主はシオンをその懐に取り去りたまえり。すべて主の創りたまいしものより永遠より永遠に取り去りたま
えり。ただ平和と公正と真理のみ汝の御座の在所なり。また、慈愛は汝の御顔より出でて限りなし。如何なれば
汝涙するを得るや。
モーセ7,32,主、エノク新いたもう。見よ、これら汝の兄弟らを、彼らはわが手に成れる工なり。われ彼らを創りし日に
彼らの知識を与え、エデンの園に於て人に彼の自由意志を与えたり。
モーセ7,33,而して、われ汝の兄弟たちに語りまた誡命を与えたいり。すなわち汝ら互いに愛すべし、汝らの父なる
われを選びとるべし、と。されど見よ、彼ら何の愛情もなくして自らの血族を憎む。
モーセ7,34,されば、わが憤りの火は彼らに向かいて燃ゆるなり。われ烈しきもて洪水を彼らに出さんとす。わが激
しき不興彼らに向いて燃ゆればなり。
モーセ7,35,見よ、われは神なり、”聖なる人”とはわが名なり、”議る者”とはわが名なり、また”永劫”と永遠とはわが
名なり。
モーセ7,36,この故に、われはわが手を伸してわが創るところのすべての造られしものを支うるを得るなり。また、わ
が眼すべてのものを貫くに、わが手に成れるよろずの工の中に汝が兄弟らの中にある如き大いなる悪をいまだ
見ざるなり。
モーセ7,37,されど見よ、彼らの罪は彼らの父の頭に帰すべし、サタンは彼らの父となり、不幸艱難は彼らの破滅と
ならん。さればすべて諸々の天も、わが手に成れるすべての工なるものも彼らの不幸を泣かむ。この故に、これら
の為さるるを見て天これが為に泣かざらむや。
モーセ7,38,されど見よ、汝の眼見るところの者たちは洪水の中に亡びなん。見よ、われ彼らを閉じ込むべし。彼ら
のために1つの囚屋を備えたり。
モーセ7,39,而してわが選びし所の者、わg甘えにとりなしをなせり。この故にその者彼らの罪のため苦しまん。彼ら”
わが選びし者”のわが許に帰る火に悔い改むれば、その日に至るまで彼らは苦悩の中にあるべし。
モーセ7,40,これを以て、これが為に天もまた誠にわが手に成れすべての工なるものも共に泣かむ。
モーセ7,41,主、エノクに物言いて人の子らの為すわざをことごとく語りたまえり。この故にエノクこれを知りて人の子
らの悪事と不幸なるさまを見て泣き、両の手をさし伸べて彼の心は永遠の如くにふくれ拡がり、彼のはらわたちぎ
れる思いしてすべて永遠なるものふるえ動けり。
モーセ7,42,エノクまたノアとその家族を見たり。すなわちノアのすべての息子たちのすえ、この世の救いもて救われ
んことを見たり。
モーセ7,43,この故にエノク、ノアの箱船を造るを見たり。また、主これをみて打ち笑み、その御手の中にこれを支え
たもうを見たり。されど悪しき者たちの残れる者に洪水来りてかれらを呑みつくせり。
モーセ7,44,されど、エノクこれを見し時、身も霊も辛きを覚え、彼の兄弟たちのことを泣きて天に告げて曰く、われ
何としても慰さめるるを欲せず、と。されど主エノクに言いたまわく、汝心をはげまして喜び、且つ見よ、と。
モーセ7,45,エノクは見たり。ノアよりしてこの世に於けるすべての族を見たり。彼、主に叫びて言えり。主の日来る
は何時なるや。何時の日”義しき者”の血流されて、すべて歎き悲しむ者聖くせられ永遠の生命を得るや、と。
モーセ7,46,主宣く、そは”時の絶頂”、邪曲と応報の時代に来るべし。
モーセ7,47,見よエノクは見たり。”人の子”誠に肉体をとりて来る日を見たり。彼は身も霊も喜びて言えり。義しき者
は挙げられ”子羊”は創世の前より殺さる。われは信仰によりて父の懐にあり、見よ、シオンはわれと共にあり、
と。
モーセ7,48,エノク地の面を見たるに、地の中より呼わる1つの声を聞けり。曰く、禍なるかな、われは禍なるかな、
人間の母なるものよ。われは苦しめり、われは疲れたり、わが子供らの邪曲なるによる、何時の日われ休息せ
む。何時の日われより出でたる穢れより潔めらるるや。
モーセ7,48-1,われの創り主われを聖めたまいて、われ休息に入り且つ暫しの間わが面の上に正義の留るや。
モーセ7,49,エノク地の嘆きを危機し時、彼泣きて主に叫びて申さく、おお主よ、地を憐みたまわずや。ノアの子供ら
を祝したまわずや。
モーセ7,50,エノクなお主に祈りつずけて申さく、おお主よ、汝の生みたまえる独子、すなわちイエス・キリストの御名
によりて願い奉る。ノアとそのすえに恵を垂れたまいて、地が2度と洪水もて覆われざらんことを。
モーセ7,51,主、抑うる能わずしてエノクと誓約を為し、洪水を留め、ノアの子供らを呼ばんと誓を為したまえり。
モーセ7,52,また主、変改すべからざる勅を出したまい、彼の子孫の残れる者はこの世の或る限り常に万国の民の
中に見出さるべしと言いたまえり。
モーセ7,53,また主言いたもう、そのすえより救世主の出ずる者よ幸福あれ。そは、われは救世主なり、シオンの王
なり、永遠の如く広き天の岩なり、何人にても門より入り来りわれによりて昇者は決して倒るることなし。これを以
て、わが語りしmnoたちは幸福なるかな、彼らは
モーセ7,53-1,喜びの歌を唱いて出で来ればなり、と彼言えばなり、と。
モーセ7,54,エノク主に叫びて申さく、何時の日”人の子”肉体にて来りたまい、地は休息に入るや、願わくは、これら
の事を示したまえと。
モーセ7,55,主、エノクに宣く、見よ、と。エノク見たるに、人の仕方にならいて十字架に挙げられたる”人の子”を見た
り。
モーセ7,56,而して、エノク高き一声を聞くに天覆われ、神の創りたもう万物嘆き、地はうめきの声を出し、岩は裂
け、聖徒たちはよみがえりて栄の冠を着け”人の子”の右に在りて栄えを受けたり。
モーセ7,57,また、囚屋の中にありしすべての霊出で来りて神の右に立ちぬ。のこりし者は、大いなる日の審判来る
まで暗黒の鎖につながれて残されたり。
モーセ7,58,エノクまた泣きて、主に叫びて言いけるは、何時の日地は休息に入るべきか。
モーセ7,59,エノク”人の子”の昇りて御父の御許に至りたもうを見たり。エノク主を呼びて言いけるは、汝再びこの地
に来りたまわずや。汝は神にましませばわれ汝を知れり、汝われに誓をなしたまい、われに汝の生みたまえる独
子の名によりて願うべしと命じたまえり。汝われを
モーセ7,59-1,たまえり。われに汝御座に至る権を与えたまえり。これ、われによりてにあらず、汝の賜える恩恵によ
る。これを以て、汝再びこの地上に来りたまわずやと尋ね奉る。
モーセ7,60,主、エノクに宣く、われ生くる如く誠にわれ終末の世に来るべし、邪曲と応報の世に来りて、ノアの子ら
に就きてわが汝に為せる誓を果さん。されど、その日の来る前に天は暗くなり、暗黒のとばり地を覆わん。天も地
もゆる動くべし。また大いなる艱難人の子らの中に
モーセ7,60-1,われはわが民を護るべし。
モーセ7,61,われ天より正義を地に下さん。われ地より真理を出してわが生みたる独子の証となし死人の中より彼
の復活せる証となし、誠にまたすべての人々の復活の証となすべし。われまた正義と真理とをして洪水の如く地
をあらい去り地の4極よりわが賎民を集めて、わが備うべ
モーセ7,61-1,都に至らしめん。こは、わが民をして腰に帯しわが来る時を待ち望ましめんためなり。わが幕屋はそ
の地にあるべし。而して、そはシオン、すなわち新エルサレムと呼ばれん。
モーセ7,62,また主、エノクに言いたもう。それより汝とすべて汝の市の者は、わが賎民とその地にて逢わん。而して
われら、彼らをわれらの懐に受け入るべし。かくて彼ら、われらと相見ん。われら彼らの首を抱き彼らわれらの首
を抱きて互いに口づけせん。
モーセ7,63,而して、わが住む所あらん、そはシオンは、わが造りしすべての造られし物より出で来るべく、1、000
年の間地は休息を得ん。
モーセ7,64,エノクは見たり、末の世に”人の子”の来りたもう日を。”人の子”はこの日来りて1、000年の間正義の中
に地上に住みたもう。
モーセ7,66,されど、その日の前にエノクは悪人の中にある大いなる艱難を見たり。またエノク海も見たるに、そは荒
れ騒ぎたり。また人々気落ちして悪人の上に振りかかるべき全能の神の審判の来るを怖れながら待つを見たり。
モーセ7,67,主は、エノクにすべてのものを示したまえり。すなわち世の果までも示したまえり。されば、エノクは義し
き者の日、彼らの贖いの時を見、完全なる悦びを受けたり。
モーセ7,68,而して、エノクの時代に於けるシオンの代はすべて300と65年なりき。
モーセ7,69,エノクとそのすべての民は神と共に歩めり。彼はシオンの真中に在りしに、シオン無くなりぬ。神これを
とり挙げて、自らの懐に受入れたまいしが故なり。これよりして”シオン逃げたり”と言う言葉に出できたれり。
最終更新:2008年07月05日 04:40