モーセ6,,高価なる真珠  モーセの著 第6章
モーセ6,*-*,1830年12月、予言者ジョセフ・スミスに啓示されしままを誌す。(続)
モーセ6,1,かくてアダム神の御声に聞き従い、その息子たちに悔い改めむことを求めたり。
モーセ6,2,アダム再びその妻を知り、妻1人の男の子を生めり。かくしてアダムその子をセツと呼べり。アダム神の
御名を讚めてかく言えり。神カインの殺したるアベルに代りてわれに今1つの種を設けたまえり、と。
モーセ6,3,神セツに現われたまえり。セツ神に叛かずして彼の兄アベルの如く神の喜びたもう犠牲を捧げたり。セツ
に1人の男子生れ、彼これをイノスと呼べり。
モーセ6,4,それより、これらの者たち主の御名を呼ぶことを始めたれば、主彼らを祝福したまえり。
モーセ6,5,ここに1部の覚えの書誌さる、その中に誌すところはアダムの言にてなり。そは霊感の”みたま”によりて
書き誌すために、神を呼び求めたる者にみな与えられたればなり。
モーセ6,6,この者たちによりて、その子供たちは読書きを教えられ、その言は清くして穢れなかりき。
モーセ6,7,さて始めより在りしこの神権は、この世の終りにも在るものなり。
モーセ6,8,さて、アダム聖霊に感じてこの予言を語りたれば、1つの系図神の子たちに就きて保たる、これアダムの
系譜なりき。いわく、神人を造りたまいし日神の像に以せて彼を造りたまえり。
モーセ6,9,神自身の体に象り、男と女とを造りたまえり、彼ら造られて神の足台の上なる地に生ける”霊の結合体”と
なりたる時、神彼らを祝福し彼らの名をアダムと呼びたまえり。
モーセ6,10,アダム130才にして己れの像に似せ己に象りて1人の男子を生み彼をセツと呼べり。
モーセ6,11,アダム、セツを生みたる後の齢は800才にして、彼多くの息子娘たちを生みたり。
モーセ6,12,アダムのこの世に生きたる年齢はすべて930才にしてその齢に死せり。
モーセ6,13,セツは105才にしてイノスを生みたり。セツは一生予言をなし、その息子に神の道を教えたり。この故
にイノスもまた予言せり。
モーセ6,14,セツ、イノスを生みし後、807才生きて多くの息子娘たちを生めり。
モーセ6,15,而して、人の子たち全地の面に殖えて多くなれり。その頃サタンは人々の中に大いなる領分を有ち、
人々の心の中にて猛き威を振いたり。これより戦と流血と生じ、人はその手を自らの兄弟に下して殺害せり。こは
権力を求めんとする秘密の仕事による。
モーセ6,16,セツのこの世に生きたるはすべて912才にしてその齢に死せり。
モーセ6,17,イノスは90才にしてカイナンを生めり、而してイノスと神の民の中なる残りの者たちシュロンと言える地
より出で来りて、イノスがカイナンと呼べる己れの子の名をとりて名づけたる約束の地に住めり。
モーセ6,18,イノスはカイナンを生める後815才生きて多くの息子と娘たちを生めり。イノスのこの世に生きたるはす
べて905才にしてその齢に死せり。
モーセ6,19,カイナンは70才にしてマハラリールを生めり、而してカイナン、マハラリールを生める後840才生きた
り。而して、息子たちを生めり。カイナンのこの世に生きたるはすべて910才にしてその齢に死せり。
モーセ6,20,マハラリール65才にしてジェレドを生めり。マハラリールはジェレドを生みし後830才生きて息子娘たち
を生みたり。マハラリールのこの世に生きたるはすべて895才にしてその齢に死せり。
モーセ6,21,ジェレドは162才にしてエノクを生めり。ジェレドはエノクを生みし後800才この世に生きて息子娘たち
を生めり。而して、ジェレドはエノクに神の道をことごとく教えたり。
モーセ6,22,これアダムの子孫の系図にして、アダムは神の子にして神は自らアダムと共に言を交したまえり。
モーセ6,23,アダムの子孫は義の道を説く者にして、これを語り予言を為し、至る所の人々に悔い改めんことを求め
たり。而して、人の子たちに信仰教えられたりき。
モーセ6,24,ジェレドのこの世に生きたるはすべて962才にしてこの齢に死せり。
モーセ6,25,エノクは65才にしてメツセラを生めり。
モーセ6,26,エノクは、陸を旅して人々の中を行けり。而して彼の旅行きし時、神の”みたま”天より下りて彼の上に留
まれり。
モーセ6,27,彼、天より1つの声ありて言うを聞けり。曰く”わが子、エノクよ。この民に予言して言うべし。悔い改め
よ、とこれ主の言なり。われこの民を怒り、わが激しき憤り彼らに向いて燃ゆ。そは、この民の心かたくなり、耳鈍
くなり、眼遠くを見る能わざればなり。
モーセ6,28,われ初めて彼らを創りしよりこの方、多くの代々彼ら道を離れわれを否み、暗黒の中に自らの謀ごとを
求む。而して自らの憎むべき仕業の中に人殺しを企み、わが彼らの父アダムに与えたる誡命を守りしことなし。
モーセ6,29,これを以て、彼ら先に誓いを為したれば、その誓によりて自ら死を招きぬ。彼ら悔い改めずば、われま
さに彼らのために地獄を用意せり。
モーセ6,30,こはわが命ずるところにして、創世の時にわが口より、しかもこの世の基より世に遣わしたるものなり。
而して、わが僕らなる汝らの先祖の口によりてこの先この世の果に至るまで世に遣わさるるに命じたるところな
り”。
モーセ6,31,エノクこれらの言を聞きし時、彼主の御前に於て地にひれ伏して申さく、われ主の御目に適いしは何の
故なりや。われは年行かぬ者に過ぎず、すべての人々われを悪む。われは口重き者なればなり、いかで汝の僕
ならむや。
モーセ6,32,主、エノクに言いたもう。行きてわが命じたる如く為せ。然らば、何人も汝を貫くを得ず。汝の口を開け、
さらば充たさるべし。而してわれ汝に言うことを与えん。そはすべて肉ある者はわが手の中にあり、われ善しと見
る如くこれに為すべし。
モーセ6,33,汝この民に言え。汝らこの日選びとりて汝らを創りし主なる神に仕えよ、と。
モーセ6,34,見よ、わが”みたま”汝の上にあり、されば汝の言うところわれすべてこれを正しとせん。されば、山々は
汝の前より逃げ去り、河はその流るる途を変えん。汝はわれにありわれ汝にあり、この故にわれと共に歩け。
モーセ6,35,主、エノクに語りてのたまわく、汝の眼に粘土を塗りてこれを洗え、然らば汝見るを得ん。エノクその如く
為せり。
モーセ6,36,エノク神の創りたまえる数々の霊を見、また肉の眼をもては見えざりしものを見たり。さればそれより、
主その民に1人の聖見者を挙げたまえりとは、ひろくその地に言われし言葉となれり。
モーセ6,37,エノクその地の人々の中に出で行き、諸々の岡の上と高き所に立ちて大声を発して叫び、彼らの為した
る業に反対して証せり。これを以てすべての人々彼の故に怒る。
モーセ6,38,而して人々彼の言葉を聞かんとて高き所に出で来りて、天幕を守る者供に言えり。汝らここに留まりて
天幕を守れ、その間にわれらかしこに行きて聖見者を見ん。彼は予言を為す、この国の中に変りたることあり、わ
れらの中に1人の野生の人出で来りぬ、と。
モーセ6,39,彼らエノクの言葉を聞きし時、彼に手をかくる者1人もなかりき。彼の言葉を聞きたる者怖れを生じたる
による。エノクは神と共に歩みしが故なり。
モーセ6,40,ここにマヒヤと名づくる1人の者来りて彼に言えり。われらに明らかに告げよ。汝は何者にして何所より
来れるか。
モーセ6,41,エノク彼らに告げて曰く、われカインの地より出で来りぬ。こはわが先祖の地、今の代に至るまで正義
の地なり。わが父は神の道をすべてわれに教えたり。
モーセ6,42,われカイナンの地より東の海沿いに旅をしける時示現を見たり。見よ、われ天を見たるに、主われに語
りて誡命をたまえり。これを以てその誡命を守るためにわれこれらの言を語り出すなり。
モーセ6,43,エノクその語ることをつずけて曰く、われと共に語りたまいしその主は誠に天の神なり。そはわが神にし
てまた汝らの神なれば、汝らはわが兄弟なり。汝らなんぞ自ら議りて天の神を否むや。
モーセ6,44,彼は諸々の天を創り、地はその足台なり。地の基は彼のもなり。見よ、彼は地の基を据えたり。地の面
に大勢の人をもたらしたるは彼なり。
モーセ6,45,而して、死われらの先祖に来りたるにもかかわらず、われらはわれらの先祖を知りてこれを否むを得
ず、すなわちわれらの知る最初の先祖アダムをわれら知るなり。
モーセ6,46,そは、神の指もて教えられたる手本に従い、われらの中に覚えの書を誌し来れり。而してこれに載する
はわれらの用うる言葉なり。
モーセ6,47,エノクこれらの神の言を語り出でし時、人々ふるえおののきて彼の前に立つことを得ざりき。
モーセ6,48,これをもてエノク彼らに言いけるは、アダム堕ちたるが故にわれら今ここに在り。またアダムの堕ちたる
によりて死は来れり。この故にわれら不幸と禍とを味わう者とせられたり。
モーセ6,49,見よ、人の子らの中にサタン入り来り、人の子らを誘いてサタンを拝ましむる故に、人々肉欲を好み、快
楽に耽り、悪事を行うようになり、神の御前より締め出さるるに至れり。
モーセ6,50,されど神はわれらの先祖にすべての人悔い改めざるべからざるを知らしめたまえり。
モーセ6,51,而して神はわれらの父アダムを自らの声をもて呼んでのたまわく、われは神なり、われはこの呼を造れ
り。また人をその肉体をとらざる前に造りたり。
モーセ6,52,神はまたアダムに言いたまえり。もし汝われに心を向け、わが声を聴きて信じ、且つすべて汝の罪を悔
い改め、恩恵と真理に充ちたるわが生みし独子の名により、すなわちそれによりて後に人の子らの救わるる天下
に与えらるる唯一の名、すなわちイエス・キリストの名
モーセ6,52-1,水に入りてバプテスマを受くるならば、汝聖霊の賜を受くべし。而してすべてイエス・キリストの名によ
りて求むれば、何にてもあれ求むるところは汝に与えられん。
モーセ6,53,われらの父なるアダム、主に申さく、何が故に人は悔い改めて、水にてバプテスマを受けざるべからざ
るか。主、アダムに言いたもう。見よ、われ汝がエデンの園にて犯したる汝の罪を赦したり。
モーセ6,54,これよりひろく人々の中に次のこと言われたり。神の子子孫の罪を贖いたまえり。贖われたれば両親の
罪その子らの頭に帰すること能わず、彼らは創世の前より全ければなり、と。
モーセ6,55,また主、アダムに言いてのたまわく、汝らの子らは罪の中に宿さるる故に、すなわち空ら成長し始むる
やその心に罪を宿す。しかして善き事を賞美するを白んがために、苦きことを味わうなり。
モーセ6,56,而して彼らは善悪を区別する力を与えらる。然るが故に、彼らは自由意志をもつ者なり。されば、われ
汝に今1つの律法と誡命とを与えたり。
モーセ6,57,この故に、汝らの子らに教えよ、すなわちすべての人は何所にあるもことごとく悔い改めざるべからず。
然らざれば彼ら決して神の王国を嗣ぐこと能わず。汚れたる者は王国に住むこと能わず、すなわち神の御前に住
むこと能わざればなり。アダムの言にて”聖なる人”
モーセ6,57-1,御名なり。神の生みたもう独子の名は”人の子”なり。こはすなわちイエス・キリスト、義しき判士にし
て”時の絶頂”に来るべし。
モーセ6,58,故にわれ汝に1つの誡命を与えてこれらの事を汝らの子らに自由に教えしむ。曰く、
モーセ6,59,罪によりて堕落は来れり。その堕落によりて士は来れり。汝ら水と、血と、わが創りし霊とによりてこの
呼に生れたれば、塵よりして生ける”霊の結合体”になりぬ。されば、誠に汝ら水と”みたま”とによりて再び生れ、わ
が生みし独子の血によりて清められて天の王
モーセ6,59-1,入らざるべからず。かくして汝らすべての罪より清められ、この世に於て永遠お生命の言を受け、来
るべき世に於て永遠の生命、まことに不死不滅の栄光を受くるなり。
モーセ6,60,そは汝ら水によりて誡命を守り、”みたま”によりて義とせられ、血によりて聖めらるる故なり。
モーセ6,61,この故に、天の記録、慰め主、不死の栄光に属く平和なること、すべてのものの真理、すべてのものを
生かしすべてのものに生命を与うるもの、また智恵と憐みと真理と正義と審判とによりてすべてのものを知りすべ
ての権能を有するものを汝らの中に宿らしむ。
モーセ6,62,見よ、今われ汝に告ぐ、こはこれより”時の絶頂”に来るべきわが生みし独子の血によりて、すべての人
に来らしむる救いの計画なり。
モーセ6,63,見よ、すべての事物は創られて仮の世のものも霊にあるものもわれに就きて証をなす。すなわち天に
あるもの、地の上にあるもの、地にあるもの、地の下にあるもの、上にあるものも、下にあるものも、すべてのもの
われに就きて証をなす。
モーセ6,64,而して、主、われらの父なるアダムと語り終えたまいし時、アダム主に向いてよばわりたるに、主の”み
たま”によりとらえられ行きて水の中に引き込まれ、水中に沈められて、また水の中より引き出されたり。
モーセ6,65,かくの如く、アダムはバプテスマを受け、神の”みたま”彼に下れり。かくして、彼は”みたま”によりて生
れ、内なる人に於て生かされたり。
モーセ6,66,而してアダム天より語る声を聞けり、曰く、汝は火と聖霊とをもてバプテスマを受けたり。これ今よりとこ
しえに至るまで父と子の証なり。
モーセ6,67,また汝は永遠より永遠に亘りて、その寿命始めなくその齢尽きざる者の神権を受く。
モーセ6,68,見よ、汝われにありてひとつなり。神の子の1人なり。かくの如く一切の者はわが子らとなるを得ん。  
アーメン。
最終更新:2008年07月05日 04:39