教16,,教義と聖約 第16章
教16,*-*,1829年6月、ニューヨーク州フエイヤットにて予言者ジョセフ・スミスによりてピーター・ホイットマー(2代
目)に給まりし啓示。第14章の前書を見よ。ピーター・ホイットマー(2代目)は、後にモルモン経の8人の見証者の
中の1人となる。
教16,1,わが僕なるピーターよ聞け。而して汝の主、汝の贖い主なるイエス・キリストの言に耳を傾けよ。
教16,2,見よ、わが腕は全世界を支配すれば、われ鋭きと能力とをもって汝に語る。
教16,3,而してわれは、われと汝ひとりのほか、何人も知らざることを聞かすべし。
教16,4,すなわち、汝は汝にとりて最も価値ある事を知らむと度々われに願いたればなり。
教16,5,見よ、汝はこの事により、またわが誡命に従いて、汝に語りし事を宣べたるにより幸福なり。
教16,6,さて見よ、われ今汝に告ぐ、すなわち汝にとりて最も価値ある事は、汝今の代の人々に悔改めを宣べて
人々をわれに導き、以て彼らと共に父の御国に休まんことなり。 アーメン。
教17,,教義と聖約 第17章
教17,*-*,1829年6月、ニューヨーク州フエイヤットにて予言者ジョセフ・スミスによりて
オリヴァ・カウドリ、デビッド・
ホイットマーおよびマーテン・ハリスの3人に給まりし啓示。この啓示は彼らがモルモン経を載せたるかの彫刻したる
版を目にする以前に給まりたるも
教17,*-*-1,ジョセフ・スミスと彼の書記オリヴァ・カウドリとは、モルモン形の版に誌せるある章句を翻訳することよ
りして、3人の特別なる見証者の氏名せられん事を知り居りたりき。
イテル書第5章、2節乃至4節、
ニーファイ第2書
第11章、3節および同じく第27書、1
教17,*-*-1-1,見よ。オリヴァ・カウドリ、デビッド・ホイットマーおよびマーテン・ハリスの3人は特別なる3人の見証
者となる望みを霊感によりて与えられたり。予言者スミス主に伺いてこの啓示を”ウリムとトミム”を通じて答えらる。わ
が教会の歴史、第1巻、52頁(英文)
教17,*-*-1-1-1,以上の3人は、条件付にてモルモン経の版のみならず、またモルモン経の記録にある他の神
聖なる遺物をも目にするを許さるべし。との約束を賜わる。古えの予言者にも比すべき信仰によりてのみ、彼らはか
くの如き特権を給わることを得。彼らはすなわち見せらるべき
教17,*-*-1-1-1-1,為すべきなり。ジョセフ・スミスの厳粛なる宣言は擁護すべし。主、わが生くる如くこの翻訳は
真実なりと宣う。
教17,1,見よ、われ汝らに告ぐ、汝らわが言に頼らざるべからず。而して汝らもし誠心よりわが言に頼らば、かの金
版と、胸当、レーバンの剣、”ウリムとトミム”すなわちジェレドの兄弟が山の上にて神と向き合いて語りし時与えられ
たるものと、また紅海のほとりなる荒野に
教17,1-1,リーハイが与えられたる不思議なる指示器とを汝らに一目見すべし。
教17,2,汝らこれらのものを見ることを得るは信仰によるなり。すなわち、古えの予言者の持ちたる信仰によるなり。
教17,3,汝ら信仰を得て、これらのものを両の眼をもて見たる上は、神の力によりてこれらのものの証をなすべし。
教17,4,而して、わが僕ジョセフ・スミス(2代目)の亡ばされざらんために、而もわれこの業を為して人の子らにわが
義しき志を果たさんがために汝らこの事を為せ。
教17,5,また、汝らかく証をなすべし。すなわち汝らは、わが僕ジョセフ・スミス(2代目)が正にこれらを見たる如く
汝らも見たり、彼のこれらを見たるはわが能力により、また彼の信仰を有ちしによる、と。
教17,6,また彼はその書を、正にわが命じたる部分を翻訳したり、而してこの事は汝の主、汝の神生きたもうが如く
真実なり、と。
教17,7,それがために、汝らは彼と同じ能力と同じ信仰と彼に賜りたると同じ賜とを得たり。
教17,8,而して汝らわが与えたるこの最後の誡命を守らば、地獄の門も汝らに打ち勝つ能わず。そはわが恩恵は
汝らに充ち満ちて、汝らは終りの日に高く挙げらるればなり。
教17,9,而して汝らの主、汝らの神なるイエス・キリストこの事を汝らに語るは、人の子らにわが義しき志を果さんが
ためなり。 アーメン。
教18,,教義と聖約 第18章
教18,*-*,1829年6月、ニューヨーク州フエイヤットにて予言者ジョセフ・スミス、オリヴァ・カウドリおよびデビッド・
ホイットマーたちに与えたまいし啓示。この末の代に於ける12使徒お召の知らせ、且つまた完全なる福音に則りキ
リストの教会を創立することに関し、
教18,*-*-1,これに含まるる指図の知らせアロン神権の授与に際しメルケゼデク神権授与の約束あり。第13章の
前書を見よ。この儀に関し更に偉大なる知識を与えたまえとの熱烈なる祈願に答えてこの啓示を給わる。わが教会
の歴史、第1巻、60乃至64頁(英文)を見よ。勤勉
教18,*-*-1-1,訓戒。オリヴァ・カウドリ、デビッド・ホイットマー、古えの使徒パウロの召を以て召さる。人の価値を
強調。人をキリストの福音に帰依せしむるに伴う大いなる悦び。福音を施す働きを助けるために12使徒を召す予
表。ここに於て弟子と呼ばるるも後に12使徒と名
教18,*-*-1-1-1,12人は、誠心誠意キリストの御名をわが身に引き受くる願いを持つ者の中より選ばるべし。オリ
ヴァ・カウドリとデビッド・ホイットマーにこの12人を捜し出すことを委任さる。
教18,1,さて見よ、わが僕なるオリヴァ・カウドリよ。汝われより聞かんことを乞い願うにより、これらの言を汝に告ぐ、
教18,2,見よ、われこれまでしばしばわが”みたま”を以て汝の今までに誌すところの真実なるを示したり。それがた
めに汝その事の真実なるを知る。
教18,3,而して見よ、汝すでにその事の真実なるを知らば、われ汝に1つの誡命を与う。すなわち、汝その誌され
たるところのものを信頼すべし。
教18,4,そはわが教会の基礎と、わが福音と、わが磐とに関することはすべてその中に誌されたればなり。
教18,5,これを以て、汝らわが福音とわが磐との基の上に教会を築かば、地獄の門も汝らに打ち勝つこと能わざら
ん。
教18,6,見よ、世の罪は熟しつつあり。今や人の子らは異邦人もイスラエルの家も、両つながら御名振い立ちて必
ず悔改めざるべからず。
教18,7,それがために、わが僕ジョセフ・スミス(2代目)にわが命じたる如く、汝は彼の手によりバプテスマを受けた
れば、彼はわが誡命を履み行いしなり。
教18,8,さて、わが目的のために彼を召したるを驚きあやしむことなかれ。わが目的はわれこれを知る。それがため
に、彼もし勉めてわが誡命を守らば、彼は永遠の生命を恵まれん。その名はすなわちジョセフなり。
教18,9,さて、オリヴァ・カウドリよ。またデビッド・ホイットマーよ。今われ汝らに誡命の言を告ぐ。見よ、われは遍く
人々にことごとく悔改めを命ずるを以てなり。われは正にわが使徒パウロに語りし如く、これを汝らに語る。そは汝ら
はパウロの召されたると同じ召を以て
教18,9-1,召さるる者なればなり。
教18,10,汝ら、人の値は神尾前に大いなることを憶えよ。
教18,11,見よ、そは汝らの贖い主なる主は肉体にて死を受けたればなり。これを以てかれはすべての人々の悔
い改めて彼に来らんために、すべての人々の苦を受けたり。
教18,12,彼はすべての人々悔い改むるならば彼に連れ行かんために、死人の中より再びよみがえれり。
教18,13,而して、悔い改むる人を見て彼の悦びは如何に大いなるか。
教18,14,これを以て、汝らは今の世の人々に悔改めを叫ばんために召さるるなり。
教18,15,而して汝らもし生涯今の世の人々に向かいて悔改めを叫ぶことに力を尽し、唯1人の人たりともわれに
導かば、わが御父の国に於て彼と共に汝らの悦び如何ばかりぞや。
教18,16,さて、わが御父の国にわれの許に導きたる唯1人の人につきて汝らの悦び大いならば、汝らもし多くの
人を導き来らばその悦びは果して如何ばかりぞや。
教18,17,見よ、わが福音、わが磐、わが救いは汝らの前にあり。
教18,18,汝ら必ず受くべきを信じて、信仰を以てわが名により御父に願うべし。さらば、人の子らの為になるすべ
ての事を示す聖霊を受くべし。
教18,19,汝らもし信仰、希望、慈悲の3つを有たざれば何事も為す能わず。
教18,20,悪魔の教会のほか、如何なる教会とも争うことなかれ。
教18,21,イエス・キリストの御名を身に引き受けて真面目に真理を語るべし。
教18,22,而して悔改めを為し、イエス・キリストなるわが名によりてバプテスマを受け、終りまで忍ぶ者はことごとく
救われん。
教18,23,そもそもイエス・キリストとは、御父より賜わりたる御名にして、この名のほかにはよりて以て人類の救われ
得る名1つもなし。
教18,24,これを以て、すべての人々は御父より賜わりたるこの名をわが身に引き受けざるべからず。そは、この名
によりてこそ人々は最後の日に呼ばるべければなり。
教18,25,これを以て、人々もし呼べるべきこの名を知らざれば御父の国に於て居るべき所を得ず。
教18,26,さて見よ、汝らのほかにまたわが福音を異邦人とユダヤ人との両方に宣べ伝うるために召さるる者あり。
教18,27,然り、すなわち12人あり。而してこの”12人はすなわちわが弟子たるべき者にして、彼らはわが名をその
身に引き受けん。誠に、この”12人”こそ誠心誠意わが名をその身に引き受けんと願う者たちなり。
教18,28,彼らもし誠心誠意わが名をその身に引き受けんと願わば、彼らはわが福音をことごとく生くる者に伝えん
として全世界に出で行くために召さるるなり。
教18,29,而して彼らは記されたる如くわが名によりてバプテスマを行うために、あれより聖職に按手任命せらるる
者たちなり。
教18,30,而して、記されたるものは汝らの前にあり。これを以て汝ら記されたる言に従いてバプテスマを執り行わ
ざるべからず。
教18,31,われ今汝ら”12人”に告ぐ、見よわが恵みは汝らに充ち満ちたり。わが前に正しき満ちを履みて罪を犯
すことなかれ。
教18,32,而して見よ、汝らは祭司および教師を按手聖任するために、われよりその職に按手聖任せらるる者たち
なり。また汝らの内に在す聖霊の能力と、人々に賜わる神尾召と、神の賜とによりてわが福音を宣ぶるために任ぜ
られたる者たちなり。
教18,33,汝らの主、汝らの神なるイエス・キリストなるわれこれを語れり。
教18,34,これらの言は世の人々より出でしにもあらずまた人間の言にもあらず、われより出でし言なり。この故に汝
らはこの言がわれより出でし言にして、人間より出でしにあらざることを証すべし。
教18,35,この言を汝らに語れるはわが声なり。そはわが”みたま”によりて汝らに与えられ、わが能力によりて互い
にこれを読むを得るなり。されどもしわが能力によらざれば、汝らこれを有つこと能わざらん。
教18,36,これを以て、汝らわが声を聞きわが言を知るを証するを得べし。
教18,37,さて見よ、オリヴァ・カウドリおよびデビッド・ホイットマーよ。われ汝らに命ず。わが語れることを為さんと願
う”12人”を尋ね出すべし。
教18,38,而して、彼らはその願いと行いとによりて知らされん。
教18,39,而して、汝ら”12人”を尋ね出したる時は彼らにこれらのことを示し、
教18,40,汝らひざまずきて、わが名によりて御父を拝すべし。
教18,41,また、汝らかくの如く言いて世の人々に説き教えざるべからず。すなわち”汝ら悔い改めて、イエス・キリ
ストの御名によりてバプテスマを受けざるべからず”と。
教18,42,そは、すべての人は悔い改めてバプテスマを受けざるべからざればなり。ただ男のみならず女も受けざ
るべからず、また自己の責任を知り得る年齢に達したる子供らもまた然り。
教18,43,さて汝らこれを受けたる後は、すべての事に就きてわが誡命を守らざるべからず。
教18,44,われは汝らの手によりて彼らのなしたる多くの罪を覚らしめ、悔改めをなして御父の国に来らせんため
に、人の子らの中に1つの驚嘆すべき業をなさん。
教18,45,これを以て、わが汝らに与うる祝福は何物よりも勝れたり。
教18,46,而して汝らこれを受けたる後、もしわが誡命を守らずば御父の国に救わるることを得ず。
教18,47,見よ、汝らの主、汝らの神、汝らの贖い主、われイエス・キリスト、わが”みたま”の能力によりてこのことを
語りぬ。アーメン。
教19,,教義と聖約 第19章
教19,*-*,1830年3月、ニューヨーク州マンチェスターにて予言者ジョセフ・スミスによりてマーテン・ハリスに下し
たまいし神の誡命にして、人より出でしものにあらず、かの永遠なる者の誡命なり。キリスト、その全能を断言したも
う。悔改めなき罪の結果は、必ず罰と苦
教19,*-*-1,至ることを宣べたもう。”永劫”の苦しみと、”永劫”の罰の字義の説き明かし。肉に於て自ら苦しみを
受けたることの真実なるを再び断言したもう。祈りの必要を強調。マーテン・ハリスに特別に誡命をたもう。
教19,1,われはアルパにしてオメガなり。主なるキリストなり。すなわちわえは始めにして終りなり。代の贖い主なり。
教19,2,われはわれを生みたまいし者、すなわち父のわれにかかる御意を完成し終れるを以て、すなわちこの事
を為したるを以てすべての者をわれに従わせ、
教19,3,この代の終りに於て、またこの世に住める人々の上に下してあらゆる人をその為したる行為とその働きとに
よりて裁く最後の居生名る審判の日に於て、サタンとその仕業とを打滅ぼすすべての権能を保持す。
教19,4,されば、誠にあらゆる人々は悔い改めざるばからず、然らすんば必ず苦しみを受けん。われ神は”永劫”
なればなり。
教19,5,それがために、われはわが行うべきさばきを取消すことなくして、わが左に置かるる者には泣き悲しみ歯を
咬むなどの禍出で来らん。
教19,6,然はあれども、この苦しみに終りなしとは記されずして”永劫”の苦しみとは記されたり。
教19,7,また”永遠”の罰とも記され垂れ場、これを以てその字義他の経典よりも一層明らかにして以て人の子らの
胸に強く響き、全くわが成の栄光を表すなり。
教19,8,これを以て、この奥義を汝らに解き明さん。汝らは正にわが使徒としてこれを知るは至当なればなり。
教19,9,われは今このことに於て使徒として選ばれたる汝らに、正に1人に告ぐる如くに告ぐ。汝らのわが安息に入
らんがためなり。
教19,10,見よ、神の神たる奥義、如何に計り知るばからざるかを。そはよく見よ、われは”永劫”にして、われの手
づから罰はすなわち”永劫”の罰なり。そは、わが名は”永劫”なればなり。
教19,11,さればすなわち”永劫”の罰とは、”神の罰なる。
教19,12,”永劫”の罰とは、”神の罰なり。
教19,13,これを以て、われ汝に悔い改めよと命ず。而してわが名によりて、わが僕なるジョセフ・スミス(2代目)の
手より受けたる誡命を守るべし。
教19,14,而して汝この誡命を受けたるは、わが全能なる能力による。
教19,15,この故に今われ汝に命ず。悔い改めよ。わが口のしもとと、わが怒りと、わが憤りとを受けて汝の痛苦甚
しからざらんがために悔い改めよ。すなわちその痛苦の如何に甚だしかを汝知らず、その如何に強烈なるかを汝
知らず、また如何に堪え難きかを汝知らざるなり。
教19,16,見よ、われは神なるに、人もし悔い改むるならばこの苦しみを受けざらんがために、すべての者に代りて
この苦しみをわが身に受けたり。
教19,17,されど、人もり悔い改めずば誠にわれと同じ苦しみを受けざるべからず。
教19,18,その苦しみたるや、われ神、すなわちすべての中最も大いなる者なりといえども痛苦のために身をふる
わせ、あらゆる毛の孔より血を湧かせ、身と霊と両つながらを苦しめ、すなわちこの苦きさかずきより呑まずしてしり
ごみするも可ならんことを欲したり。
教19,19,然はあれども、父なる神は讃むべきかな。さればわれはこの苦しみをなめ、人の子らの為に準備を為し
終りたり。
教19,20,これを以て、再びわれ汝に命ず、われ全能の能力を以て汝を挫かざらんために汝悔い改めよ。なおま
た、われ汝に今言いたる懲しめを与えざらんがために汝その罪を告白せよ。懲しめのいと小さきものすら、否最も
微妙なるものすら、われ汝よりわが”みたま”を取り去
教19,20-1,汝すでになめて知りしところなり。
教19,21,われ汝に命ず。汝悔改めのほか何の教えをも説くことなかれ。而してわが智恵の汝に命ずるまでは、こ
れらのことを世の人々に示すことなかれ。
教19,22,世の人々今は肉に耐えずして、乳を飲まざるべからざる時なり。これを以て、彼ら亡びざるためにこれら
のことを知るべからず。
教19,23,われに就きて学び、わが言を聴き、わが”みたま”の柔和なる道を歩め。さらば、汝われに在りて安きを得
ん。
教19,24,われは、イエス・キリストなり。われは父の御こころによりて来り、その御こころを為す。
教19,25,われ汝に再び命ず。汝の隣人の妻を貪り、また隣人の生命を取らんとすることなかれ。
教19,26,われ汝に再び命ず。汝の持つ財産を貪ることなくして、真理と神の言を載するモルモン経を印刷するた
めに惜しむことなく汝の財産を頒つべし。
教19,27,すなわち、この書の言は異邦人に与うるわが言にしてユダヤ人に速に伝えられ(ユダヤ人の遺れる者は
レーマン人なり)かくて彼らが福音を信じ、すでに来りたる救い主の来るを待ち望むことなからんがためなり。
教19,28,われ汝に再び命ず。汝心の中にても祈りまた声を出しても祈るべし。然り、人々の前にても祈りまたひそ
かにても祈り、公にても祈りまた陰にても祈るべし。
教19,29,また喜びの音ずれを宣ぶるに、山の上、あらゆる高き所、また会い見るを許されたるあらゆる人々の中に
於てすべし。
教19,30,また、このことを為すには全くへりくだりてこれを為し、われを身体し、そしる者をそしり返すことなかれ。
教19,31,汝は様々の教義を談することなくして、悔改め、救い主を信ずる信仰、バプテスマによる罪の赦し、およ
び火すなわち聖霊による罪の赦しを宣ぶるべし。
教19,32,見よ、こはこのことに就きてわが汝に与うべき1つの大いなる最後の誡命なり。何となれば、これは汝が
日々行いて尽きず、充分生命の終りまでも足ればなり。
教19,33,汝もしこれらの助言を軽んずれば悲惨を招く、すなわち汝の生命と財産とを亡ぼさん。
教19,34,汝の財産の1部を頒て、すなわち土地の1部と、汝の家族を不要する分を除きたるすべての頒ち与え
よ。
教19,35,印刷業者に借りたる汝の負債を支払いて束縛より免れよ。
教19,36,家族の者に会わんとする時のほかは、汝の家と家庭とを離れ、
教19,37,すべての人に自由に語るべし。すなわち高声に喜びの声を挙げて教えを説き勧め真理を宣べ、ホザナ
よ、ホザナよ、主なる神の御名は讃むべきかな、と叫ぶべし。
教19,38,絶えず祈れ。さらば、われ汝にわが”みたま”を注がん。さらば汝の恩恵を大いなるべし。すなわちその
恩恵は、もし汝この世の宝と朽つるものまで得たりとすともそれより大いならん。
教19,39,見よ、汝心に喜びなくして、また喜びに胸ふくるることなくしてこれを読み得るや。
教19,40,または、汝この上盲目なる手引きとしてあなたこなたと奔走し得るや。
教19,41,または汝へりくだり、柔和にしてわが前に賢く振舞うことをなし得るや。誠に、汝の救い主なるわれに来
れ。 アーメン。
教20,,教義と聖約 第20章
教20,*-*,1830年4月、予言者ジョセフ・スミスによりて給まりたる教会の組織管理に関する啓示。この啓示を予
言者が記録する以前に彼の書きたるものあり、記して曰く”予言と啓示の”みたま”によりて、イエス・キリストより次の
啓示を受く。すなわちわれらは”みたま
教20,*-*-1,多く知らせを受けしのみならず、また主の御旨と誡命とに従い、この読に今1度キリストの教会を組織
するに取りかかるべきっくわしき日取を指示せられたり”と。主は、再びモルモン経の正真なることを証したもう。バ
プテスマに関して誡命を給う。神権の中にある2
教20,*-*-1-1,職掌を明らかに定めたもう。教会員の義務をくわしく述べらる。バプテスマの様式と、パンと葡萄液
による聖餐式執行の次第とを規定さる。教会員たる人々の記録をとる様指図せらる。
教20,1,この末の代に於けるキリストの教会の起りはこれなり。而して時はわれらの主、われらの救い主なるイエス・
キリストが、肉身を以てこの世に来りたまいてより1830年にして第4の月の6日、神意と神命によりて、わが国の国
法に従い正式に組織創立せられたり。
教20,2,すなわちこの神命は、神に召されイエス・キリストの使徒の聖職に按手任命せられて、当教会第1の長老と
なりたるジョセフ・スミス(2代目)に下りたるものなり。
教20,3,またこの神命によりイエス・キリストの使徒に召されて当教会代2の長老となり、しかもジョセフ・スミスにより
聖職に按手任命せられたるオリヴァ・カウドリにも下りたり。
教20,4,而してこのことは、われらの主なる救い主、イエス・キリストの恩恵によるなり。願わくは、主イエス・キリスト
にすべての意回向、今もとこしえにも限りなくあらんことを。アーメン。
教20,5,この第1の長老は、自らの罪の赦しを得たることを真に明らかに示されたる後、再び世の虚栄に心を惑わ
されしが、
教20,6,彼悔改めて真心よりへりくだりたる後、信仰によりて神は1人の聖き・の使者によりて彼に導きと恵みを施し
たり。その天の使の顔はいなづまの如く輝き、衣は如何なる白さにも勝りて純く白かりき。
教20,7,而して、神は誡命を下して彼に霊感を与え、
教20,8,前より備えたりし方法により、モルモン経を翻訳するために天より能力を与えたり。
教20,9,この書の中には、堕落したる或る民の記録と、異邦人並びにユダヤ人に与うるイエス・キリストの完全なる
福音とを載せたり。
教20,10,またこの書は霊感によりて与えられ、天の使たちも導きと恵みによりて他の人々に対して確認され、この
人々によりて世に宣べ伝えられ、
教20,11,聖典の真実なることと、神は人々に真に霊感を与えて古えの代と同じくまた今の代にも神の聖き業に
人々を召すことを世に証す。
教20,12,これを以て、また神は昨日も今日も世々限りなく同じ神にてあることを示すなり。アーメン。
教20,13,この故に、かくの如く大いなる証人あるにより、世の人々はこれらの人々によりて審判を受くべく、また将
来この業を知る人々も皆正に同じく審かるべきなり。
教20,14,されば、信仰をしてこれを受け入れ義しい行いをなす人々は永遠の生命の栄冠を受くべし。
教20,15,されど信ぜずして心を頑固にし、これを受けいれざる人々はこのこと己れが罪せらるる所以となるべし。
教20,16,何となれば、これを主なる神語りたまいたればなり。而して、われら教会の長老たちおれを聞き、いと高き
ところに在す栄光の帝の御言を証す。願わくは、いと高きところの神に世々限りなく栄光あれ。アーメン。
教20,17,これらによりてわれらは知る。神天に在すことを。この神は限りなく且つ永遠にして、とこりえよりとこしえに
至り変ることなき同じ神にして、天と地とその中にあるすべてのものを仕組みたまいし者なり。
教20,18,この神はまた人を男と女とに創り、これらを己が姿に象りて己が象さながらに創りたまえり。
教20,19,而してこれらに、唯一の生ける誠の神なる彼を愛してこれに事えよ。而も、彼らの礼拝すべき者はこの唯
一の神なり。と誡命を与えたまえり。
教20,20,されど人はこの神聖なる律法を破りて肉欲と悪魔とに附き、堕落せる人となりたり。
教20,21,これを以て全能の神はその生みたまえるただ1人の御子を与えたまいしものにして、このことは神の下し
たまいし聖典に誌されたるが如し。
教20,22,彼は誘惑を受けたまいしがこれを心に留めたまわず、
教20,23,彼は十字架につけられ死して3日目にまたよみがえり、
教20,24,天に上りて御父の右に坐し、御父の御旨に従い、全能の能力を以て代を治めたもう。
教20,25,そは、信じて彼の聖き成によりてバプテスマを受け、信仰を以て終りまで忍ぶ者は何人もみな救われん
ためなり。
教20,26,すなわちその救いを受くる者は、ただにイエス・キリストが”時の絶頂”にこの世に肉身を受けて来りたま
いし後に彼を信じたる者のみならず、またすべて始めより在りし者も、すなわちまだキリスト来りたまわざる以前に在
り、すべてのことに於て彼をキリストなりと
教20,26-1,なしたる聖霊の賜により霊感を受けて語りたる聖き予言者たちの言を信じたる者も永遠の生命を得べ
く、
教20,27,また後に来らん者にして、御父と御子とを証する聖霊による神の賜と召とを信ずる者も永遠の生命を得
べし。
教20,28,この父と子と聖霊とは1つの神会を為す神に在して、限りなく、終りなく、永遠なる者なり。アーメン。
教20,29,わえらこの事を知る。すなわち、すべての人々は悔改めてイエス・キリストの御名を信じ、その御名により
て御父を拝し、キリストの御名を信じて終りまで忍ばざるべからず。然らずんば、神の王国に救わるることを得ず。
教20,30,われらまたこの事を知る。すなわちわれらの主、救い主イエス・キリストの恵によりて儀とせらるることは正
しい真なり。
教20,31,また、われらは知る。すなわちわれらの主、救い主イエス・キリストの恩恵によりて聖くさるることは、神を
愛し、勢力をつくし、精神をつくし、能力をつくして神に仕うるすべての人々にとりて正しく且つ真なり。
教20,32,されど、人は時として恩恵より堕落し、生ける神より離るることなしとせず。
教20,33,この故に、教会員は誘惑に陥らざる様用心して絶えず祈るべし。
教20,34,真にすでに聖くせられたる者すらもまた用心すべし。
教20,35,これらのことは真実にして、かの聖典すなわちその書の予言に少しも増すことも減らすこともなきヨハネ
の黙示録に由り、また神の身声すなわち聖霊の賜と能力とによりてこの後来るべき神の啓示、または天使の導きと
恩恵に由ることをわれらは知る。
教20,36,こはまた主なる神の語りたまいしところにして、願わくは聖き御名に誉と能力と栄光、世々限り無くあらん
ことを。アーメン。
教20,37,また、神の誡命としてバプテスマの仕方に就きて教会員に下されたるところ次の如し。およそ神の御前
に自ら低くへりくだりてバプテスマを受けんと心に願い、真にへりくだりたる心と悔いる精神とを以て進み出で、真に
自己の罪をすべて悔改めたることを教会員の前に
教20,37-1,進んでイエス・キリストの御名をその身に引き受け、而して終りまでキリストに仕えと決心し、罪の赦を
得るまで”キリストのみたま”を受けたることをその行いによりて誠に明らかにする者は、すべてみなバプテスマにより
てキリストの教会に受け入るべし。
教20,38,長老、祭司、教師、執事およびキリストの教会の会員たる喪nの義務は次の如し。使徒は長老にして、バ
プテスマを施すは彼の天職なり。
教20,39,また他の長老、祭司、教師および執事を按手聖任し、
教20,40,またキリストの肉と血の象徴なるパンと葡萄液とを頒つ式とを執り行い、
教20,41,またバプテスマを受けて教会に入りたる者に、聖典の示すところに則り、火と聖霊とのバプテスマを受く
る按手を施して教会員たることを確認し、
教20,42,また教え、釈き、勧め、バプテスマを行い、教会を守護し、
教20,43,また按手を施して教会員たることを確認して、聖霊を与え、
教20,44,またすべての集会を指導することを以てその天職とす。
教20,45,長老は神の誡命と啓示に則り、聖霊の導くままに集会を指揮すべき者とす。
教20,46,祭司の義務は説き、教え、釈き、勧め、バプテスマを施し、聖餐式を執り行うべきことなり。
教20,47,また各会員の家庭を訪れ、かれらが声を挙げてもひそかにても祈りをなし、またすべて家庭の務めにい
そしむように勧め、
教20,48,また他の祭司、教師、執事を按手聖任することを得、
教20,49,また1人も長老居らざる時は、集会を指導すべきものなりとす。
教20,50,されど長老その場に在る時は、ただ説き、教え、釈き、勧め、バプテスマを行うべきのみ。
教20,51,また各会員の家庭を訪れて、彼らが声を挙げてもひそかにても祈りを為し、すべて家庭の務めにいそし
むよう勧めをなすなり。
教20,52,すべてこれらの義務に於て、祭司はもし必要あらば長老を助くべきものとす。
教20,53,教師の義務は常に教会員を守護し、彼らと共にありて彼らを強くすべきものとす。
教20,54,また教会員の中に邪曲なきよう、互いの間に頑固なることのなきよう、また虚言、蔭口、悪口などもなき様
注意すべきものとす。
教20,55,また教会員のしばしば集会することをはかり、またすべての会員にその義務をつくすようになさしむ。
教20,56,もし長老または祭司不在の時は、教師は集会を指導すべきなり。
教20,57,而してもし必要あらば、教会員中に於ける教師のすべての義務に就きて常に執事の助けを受くべきもの
とす。
教20,58,されど教師と執事とは、何れもバプテスマを行い、聖餐式を執り行い、または按手を施す権能なし。
教20,59,されど彼らは警告を与え、釈き勧め且つ教えて、キリストに来る様すべての人々を勧誘すべきなり。
教20,60,長老、祭司、教師または執事はことごとく各々に賜わる神の賜に按手聖任せらるべく、これを聖任するも
のの中にある聖霊の能力によりて按手聖任さるるものとす。
教20,61,このキリストの教会を組織する諸長老は、3ヶ月毎に1回大会を開きて集合すべきものとす。またはその
大会に於て命ぜられ、または指定されたる所に従い時々会合すべし。
教20,62,その大会は、その当時為すべき必要なる教会の事務を何事によらずこれを為すべきものとす。
教20,63,長老たるものは、所属教会の指示の挙手に由り他の長老より或いは大会より免除を受くべきものとす。
教20,64,各祭司、教師または執事たち、ある祭司によりて按手聖任せられたる場合には、当時仮に正銘書をその
祭司より受くることを得。而して、この証明書を長老に提出する時は免状を交附せらるべし。而して、この免状により
てその天職たる義務を執行する権能を得るものな
教20,64-1,または、ある大会よりその免状を受くるもの差支えなし。
教20,65,正式に組織せられたるわが教会支部のある所にありては、何人といえどもその教会支部の指示を挙手
によらずしてはわが教会内のいかなる職にも按手聖任さるる能わず。
教20,66,されど管理長老、巡回監督、高等評議員、大祭司および長老は、指示の挙手を得べき教会支部のなき
地方に於て聖職に按手任命する特権を有つことを得。
教20,67,大神権の各長(すなわち管理長老)、監督、高等評議員、大祭司などは、いずれも高等評議員会または
総会の司令により聖職の按手任命を受くべきものとす。
教20,68,バプテスマによりて受け入れられたる後の教会員の義務は左の如し。長老または祭司たちは、新会員
の聖餐に与りまた長老たちの按手によりて教会員たることを確認さるるに先だち、何事も生前と行わるるよう、わが
キリストの教会に関する全般の事項を釈き教うるに充
教20,68-1,事実を費すべきものとす。
教20,69,而して会員たる者は、聖典に適える行為と信仰あらんために、すなわち主なる神の前に聖き道を履み得
んために、彼らが会員たる資格のあることを信仰深き行為と会話とを以て教会員および長老たちの前にて明らかに
示すべし。
教20,70,すべて御名、子女を有するキリストの教会員は、その子女を集会に於て長老たちの許に連れ来り。長老
たちはイエス・キリストの御名によりて按手を施し、且つ御名によりてこれに祝福を授くべきものとす。
教20,71,神の前に自己の責任を知る年齢に達し、且つ悔改めを為す能わずんば、何人といえどもわがキリストの
教会に受け入れらるる能わず。
教20,72,およそ、すべて悔い改むる者には左の方式によりてバプテスマを施すべし。
教20,73,神の召を受け、イエス・キリストよりバプテスマを施す権能を授けられたるものは、バプテスマを宇検と出
頭したる男、または女と共に水中に下り立ち、その男または女の姓名を呼び上げて次の如く言うべし”われはイエス