モーセ1,,高価なる真珠 モーセの書 第1章
モーセ1,*-*,第1章 モーセの見たる示現
モーセ1,*-*-1,1830年6月に予言者ジョセフ・スミスに啓示されしままを誌す。
モーセ1,1,モーセある時いと高き山の中に捉えられ行きしが、その時彼に語りたまいし神の言。
モーセ1,2,モーセ神と顔を合わせ相見、神と相語りけるが、神の栄光モーセの上にありき。これを以てモーセ神の
御前に在るに耐え得たり。
モーセ1,3,神、モーセに語りて言いたまえり。見よ、われは全能の種なる神にして永劫とはわが名なり。われは寿命
の始めなくすなわち齢の終りなければなり。誠にこれ永劫にあらずや。
モーセ1,4,見よ、汝はわが子なり。これを以て汝を見よ、さらばわれ汝にわが手に成る工を示さん。されどすべてに
はあらず。わが手に成る工は限りなければなり。わが言もまた然り、そはわが言は決して止むことなければなり。
モーセ1,5,これを以て、人びともことごとくわが手に成る工を見得る者なし、ただわが栄光をすべて見る者のみこれ
を見る。而して、何人もわが栄光をすべて見得たる後、この世に肉親をもてそのまま在る者なし。
モーセ1,6,わが子モーセよ、われ汝に為さすむる1つの業あり。而して汝はわが生みたる独子の生写しなり。わが
生みたる独子は今も将来も救い主とならん。そは彼は恩恵と真理に充てる者なればなり。されどわれより高き神
なくよろずのものわれと共に在り。そはわれよろずのも
モーセ1,6-1,ことごとく知ればなり。
モーセ1,7,さて見よ、わが子モーセよ。われこの1事を汝に示す。そは汝この世に在れば、今やわれ汝にそれを示
すなり。
モーセ1,8,すなわち、モーセは目をあげて彼の創られしこの世を見たり。モーセこの世と、創らるるすべての人の子
らと嘗て創られしすべての人の子らとを御手、これらのことをいたく驚く怪しめり。
モーセ1,9,而して、神モーセを去りて上りたまいしかば、神の栄光今やモーセの上にあらざりき。モーセは独り残さ
れたり。而してモーセ独り残されし時彼は地に倒れたり。
モーセ1,10,多くの時を経て、モーセ初めて人心地つき誠に元の力を戻しけるが、独りごとを言いけるは、さてこれを
以てわれ知る、人は物の数にもあらざるを。この事を嘗てわれ考えたることもなかりき。
モーセ1,11,されど、今やわれこの目を以て神を見奉りき。されど、肉眼にてはあらず霊眼を以て見奉りたるなり。何
となればわれ肉眼にて見奉り得る筈なかりし故なり。そは、神の御前に於てはわれ枯れ萎みて死にしならんため
なり。されど、神の栄光わが上にありて、われ御顔を
モーセ1,11-1,これ神の御前に於て、わが身に変りし故を以てなり。
モーセ1,12,さて、モーセこれらの言を語りたりし時、見よサタン来りて彼を誘惑し言いけるは、人の子モーセよ、わ
れを礼拝せよと。
モーセ1,13,モーセ、サタンを打ち眺めて言いけるは、汝は誰なりや、見よ、われは神の独子の生写しなる1人の神
の子なり。われ汝を礼拝すべきその栄光いずこにありや。
モーセ1,14,見よ、われは神の栄光わが身に及び、御前に於て力添えらるるにあらざれば神を拝し奉るを得ざりし
に、われは汝を肉身のままにて見るを得。まことに然らずや。
モーセ1,15,わが神の御名に祝福あれ。そは、神の”みたま”ことごとくはわが身より上りたまわざればなり。神の栄
光なくんば、汝の栄光何所にありや。そはわれにとりて暗黒なればなり。われは汝と神を区別するを得。神は、わ
れに神を礼拝せよ、而してこの神にのみ仕うべしと
モーセ1,15-1,たればなり。
モーセ1,16,汝、退け。サタンよ、われを欺かざれ。神われに汝はわが生みたる独子の生写しなりと宣いたればな
り。
モーセ1,17,神はまた、かの燃ゆる棘の中よりわれを呼びたまいし時、誡命を与えて宣えけるは、わが生みたる独
子の名によりて神を呼びてわれを礼拝せよ、と。
モーセ1,18,モーセ再び言いけるは、われは神を呼ぶことを止めじ。われは神に尋ねる他のことあり。神の栄光わが
身の上に下りたまいたれば、この故にわれ神と汝を区別するを得。サタンよ、退け。
モーセ1,19,さて、モーセこれらの言を語りたりし時、サタン大いなる声を挙げて叫び、地の面を劈きて命じ言いける
は、われこそは独子なり、われを礼拝せよ、と。
モーセ1,20,この時モーセは極めて怖れ出でけるが、怖れ出でたる時に地獄の惨苦を目にしたり。されども、神を呼
びし故に力を与えられて命じ言いけるは、サタンよ、退け。この唯一の神のみをわれ礼拝せんと欲す、こは栄光
の神にましますなり、と。
モーセ1,21,今や、サタンおののき出でて地は揺れ動きぬ。然るにモーセ力を与えられ神を呼びて言いけるは、独子
の御名によりて言う、サタンよ退け、と。
モーセ1,22,サタン大声を挙げて叫び、涙を流し、泣きわめき、歯がみして誠にモーセの前より立ち去り行きしかば、
そお姿彼に見えずなりぬ。
モーセ1,23,さて、このことに就きてモーセ証をなしたりしが、罪悪のため人の子らの中にこれを知る者なし。
モーセ1,24,サタン、モーセの前より立去りたりし時、モーセその目を天に向け、父と子の証をなしたもう聖霊に満さ
れて、
モーセ1,25,神の御名を呼び求めしに、再び神の栄光を見たりき。そは神の栄光彼の上に在りたればなり。而して1
つの声ありて彼に語るを聞けり。曰く、祝福なるかを汝モーセよ、そは全能の神なるわれ汝を選びたればなり。而
して汝は多くの海よりも強くせられん。そは海も汝が
モーセ1,25-1,如くその命に従えばなり。
モーセ1,26,見よ、われは汝と共にあり。すなわち汝の命数属くる日までも共にあり。汝はわが民、すなわちわが選
民なるイスラエル人を束縛より解き放つべければなり。
モーセ1,27,その声いまだ耳にある中に、モーセその目を放ちてこの世を見たり。すなわちこの世にあるすべてのも
のを見たり。彼の見ざりしもの塵1つなかりき。彼はそれを神の”みたま”にて見極めたるなり。
モーセ1,28,モーセ、またこの世に住める人々を見たり。彼の見ざりし者1人も残ることなし。而して、彼は人々を神
の”みたま”によりて見極めたるなり。その数はいと多くして実に浜の砂の数え切れぬ如く多かりき。
モーセ1,29,モーセまた多くの土地を見たり。その1つ1つは陸と呼ばれ、その陸の面にはそこに住む人々ありき。
モーセ1,30,モーセ神を呼びて言いけるは、願わくは語りたまえ。何故にこれらのことかくのごときや。神は何をもて
これらのものを造りたまいしや。
モーセ1,31,見よ、主の栄光モーセの上にありければ、モーセ神の御前に立ちて神と顔を合せて物言いたり。主なる
神モーセに宣いけるは、われ自らの目的ありてこれらのものを造りたり。ここにわが智恵ありて、われと共に存
す。
モーセ1,32,われわが力の言によりてこれらのものを創りたり。そのわが力の言とは、わが生みたる独子のことにし
て恩恵と真理とに満てる者なり。
モーセ1,33,われは、無数の世界を創りたり。而して、またこれらはわれ自らの目的ありて造りしなり。而して、わが
子によりてこれらの世界を創りたり。わが子とは、わが生みたる独子のことなり。
モーセ1,34,すべての人の最初なる者、われこれをアダムと名づく。而してこれは数多なり。
モーセ1,35,されど、この世とこの世に住める人々の話のみを汝にして聞かす。見よ、わが力の言によりて過ぎ行け
る多くの世界あり。また今ある世界多くあり。これらは人にとりて数限りなし。されど、よろずのものはわれにとりて
数えらる。そはよろずのものはわものにして、わ
モーセ1,35-1,知れなばり。
モーセ1,36,モーセ主に申して言いけるは、神代、僕を憐みたまいてこの世とこの世に住める人々と、また諸天のこ
とを語りたまえ、さらば僕の心足りぬべし、と。
モーセ1,37,主なる神モーセに宣いけるは、諸々の天は数多し、人にとりては数知れず、されどわれにとりては数え
られたり、諸々の天はわがものなればなり。
モーセ1,38,1つの世界とそれにつける天に過ぎ行く時は、誠に別の世界を生ず。かくしてわが業にもまたわが言に
も終りなし。
モーセ1,39,見よ、これわが業にしてわが栄光、すなわち人に不死不滅と永遠の生命とをもたらすなり。
モーセ1,40,さて、わが子モーセよ、われ汝の立てるこの世に就きて語らんと欲す、これより語らんとする所を記すべ
し。
モーセ1,41,人の子らわが言を無視し、汝の記す書より多くのことを取り猿。暁に、見よわれ汝の如き者を今1人起
さん。而して汝の記すところのものは、人の子らの中、将来これを信ずる者すべての中に再びあらん。
モーセ1,42,(これらの言は、かの山の中にてモーセに語られたるが、その山の名は人の子らの中に知らるることな
かるべし。而して、今やこれらの言汝に語られたり。信ずる者の他にこれを示すことなかれ。誠に然り。 アーメ
ン)。
最終更新:2008年07月05日 04:36