前転キャンセル

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前転キャンセル - (2010/05/25 (火) 11:18:57) の編集履歴(バックアップ)


ケン「させるか(ブン)おっ(ブン)させるk(ry」

エドモンド本田「そぉ~rハッハッハッ!、ふnハッハッハッ!」


前転キャンセルとは、『CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001』に存在するバグ。
「前キャン」「RC (Rolling Cancel)」「ロリキャン」などと通称されている。

前転キャンセルとは

C・A・Nの各グルーヴを選択すると使える回り込み(通称「前転」)の出始め3F以内を必殺技キャンセルすると、
前転に存在する投げ以外への無敵27Fをキャンセルした必殺技にそのまま付加できるという、とんでもないバグ。
このバグにより「何の変哲もない突進技が、飛び道具をすり抜ける」「リバーサルで出した超必殺技が、ただの必殺技で一方的に潰される」
といった現象が起こる。
性質的にシンのバグ技「ムテキング?」に近いものがあるが、あちらと違って慣れればそこまで高い難易度ではないというのが大問題。
このバグが発見された途端、「前転キャンセルをかけた隙の少ない技を連発する」というローリスクハイリターンな戦法を使うプレイヤーが急増。
闘劇04(ヌキ対サワダ戦)では、通常では食らうはずのサガットのキャノンがベガの前キャンサイコクラッシャーを前にスカってしまい
バグが勝因になるという事態を晒してしまい、結果的に闘劇から削除される要因になってしまった。
カプエス2というゲームでの対戦を一気に衰退させてしまったバグとして、非常に悪名高い。
なお開発側もこれには頭を抱えていたようで、幸い後のPS2ベスト後期版以降の家庭用では修正され使えなくなっている。
だがアーケード版では未だに問題無く使えてるため、新規プレイヤー参入の高いハードルのひとつの理由になってしまっている。
そういった経緯もあり、MUGENでは再現されていないキャラが多い。*1

現在では対策が練られ、読み合いの一つとして認識されているのが殆どだが、
それでも理不尽な行動であることに変わりは無いため、このバグを嫌うプレイヤーは多い。
「RCによってバランスが保たれている」と言われることもあるが、
実際はグルーヴ間格差を増長している要因でしかない。*2

前転キャンセルの入力方法

前転後3Fという非常に短い時間内にキャンセルする必要があるので、超人でも無い限り特殊な入力方法が必要。
というか、コマンド認識の関係上スクリューなどはどんなに頑張っても普通の入力では出せない。
一般的なコマンド、例としては波動拳コマンド(236P、数字はテンキー表記)の場合、
前転のコマンドは弱P+弱Kであるが、これを入力してから236Pを入力しても到底間に合わない。
そのため、前転する前に出来るだけコマンドを仕込んでおく必要がある。前転ボイスと共に必殺技が出たら成功。
しかしながら、23・弱P+弱K・6Pと入力すれば、前転後に6Pを入力するだけで必殺技が完成するので、
常人でも練習次第で十分安定して3F以内に入力できるようになる。

同様に、タメ系コマンド(4タメ6P)なら1or4タメ5・弱P+弱K・6Pまたは1or4タメ123・弱P+弱K・6P、
連打系コマンド(P系ボタン5回入力)なら弱P・中P・強P・弱P+弱K・出したい強さのP、同時押し系コマンド(PPP)なら弱P+弱K・中P+大Pなど。
基本的に必殺技の入力が完成する直前で前転し、その後ほぼ最速で必殺技の入力を完成させるとRC必殺技となる。
これらを応用しても入力できないRC必殺技は、そもそも前転できない状態(例えば空中など)でしか出せない必殺技か、
前転の入力に必要なボタンを押しっぱなしにして放すコマンドの必殺技(PPP押し続けて放すなど)のほかに、
下記の他の必殺技が被るという特殊な場合のみ。

前キャンの入力方法には、前転の入力部分が他の必殺技の完成に被ると、被った必殺技が暴発するという弱点がある。
例えば二階堂紅丸は「真空片手駒」(63214K)と「紅丸コレダー」(632146P)という必殺技を持っているが、
「紅丸コレダー」には通常では前キャンをかけることが不可能とされている。
何故ならRC「紅丸コレダー」の入力は63214・弱P+弱K・6Pとなるが、63214・弱P+弱Kと前転まで入力したとき、
「真空片手駒」の63214Kコマンドが同時に完成してしまうため、前転よりも入力優先度が高い必殺技である「真空片手駒」が暴発してしまうからである。
(格闘ゲームの入力優先度は特殊な場合を除き、超必殺技>必殺技>特殊技>通常技となっている)
だが最近の研究によって、被った必殺技の暴発無しにRC必殺技を出せるテクニックまで開発された。

前転キャンセルと相性の良い技

  • ガードされても不利にならない技
    優秀な牽制手段。固めや牽制狩り、削りにも適する。
  • コマンド投げ
    暴れをそのまま吸えるため、特に起き攻めで強力。普通に使っても強い。外しても投げスカりモーションの長さ次第では反撃を食らわずに済むのも魅力。
  • 突進技
    飛び道具を抜けて攻撃したり、移動距離を利用して逃げ手段として活用したり。
  • 移動技
    逃げ手段として有効。リバーサルで出せば起き攻め回避にも。
  • 発生が遅い技
    普通に使うよりはローリスクに技が振れる。
  • 空中判定になる技
    空中投げを持たないキャラには完全無敵技として機能する。
  • 自キャラの上方向に攻撃判定が存在する技
    対空技として機能するようになる。
  • 連打入力系必殺技
    ランRC連打系必殺技というテクニックが使える。

前転キャンセルと相性の悪い技

  • 技後の隙が大きい技
    無敵が付いても隙が大きければ普通に反撃を貰う。安易には振れない。
  • 当て身投げ系の技
    当身が取れなくなってしまうため無意味。
    MUGENでは無敵(NotHitBy)と当て身投げ判定は(ReversalDef)は両立させうるがCVS2では出来ない。
  • スーパーコンボ(超必殺技)
    前キャン自体は出来るが、暗転中に無敵が切れるため意味が無い。

RC必殺技に対処する主な対策

  • 投げる
    投げ以外への無敵しか持たないのだから投げてしまえば良い。基本であり理想。
  • しゃがみ技を当てて潰す
    前転の特徴として足元から無敵が消えていくため、そこにタイミング良く重ねられれば潰せる。
    相手の攻撃判定が高めでないと先にこちらの技が潰されるのが難点。
  • ジャンプ、バックステップで回避する
    無敵技だろうと、当たらなければどうということは無い。
    特にRCコマ投げを起き上がりに完璧に重ねられると投げ抜けも暴れも出来ないため、
    投げ無敵を持つ技や1F以内に空中判定になる技を持たない一部のキャラはこうする他に対処法が無い。
  • 無敵技を合わせて潰すor回避する
    無敵技は基本的に隙が多いので、リスクと釣り合うかよく考えること。
  • RC必殺技を後出しして潰すor回避する
    C、A、Nグルーヴ限定。目には目を、歯には歯を、RCにはRCを。
    同じRCならこちらが後に出せば相手の無敵が先に消えるのは当然。
  • ブロッキングする
    Pグルーヴ限定。無敵だろうが何だろうがブロを決めれば有利になる。ハイリスクハイリターン。
    前転をキャンセルしている分通常よりもタイミングが遅れる点や、投げには無力なのに注意。
  • ジャストディフェンスする
    Kグルーヴ限定。仕切り直せるが、硬直が少ない技や距離が離れる技には大きな効果は見込めない。
    こちらもタイミングや投げには要注意。
  • 避け動作で回避する
    Sグルーヴ限定。完璧なタイミングで連発すれば投げ以外に無敵となる。
    そもそもSグル使うのがネタとかは言ってはいけない
  • ガードする
    確定反撃があるようなら最も安定。
    逆にこちらが不利になったり、削りダメージやガードクラッシュ目的や投げ技なら苦しくなる。


*1
皆無という訳ではなく、rei氏製作のバルログとtukemon氏製作のリュウが再現しているのが確認されている。
前者はAIも設定次第で使用してくる。

*2
対策をもってしてなお、前キャン自体がローリスクハイリターンな為、今でも好まれていない.
アーケードではこの仕様は削除されていないため、無敵が必殺につくというバグを使用する人も多く
結果的にカプエスというゲームが衰退する原因の一つとなってしまった。
なお前キャンが批判されると、一部プレイヤーから「前キャンが削除されたらKが最強だ」という意見もあるが、
根拠に乏しく何よりKのゲージ自体が時間性であるため前キャンがなくとも、現状のAのようにKが最強になることはありえない。
前キャンというバグが普及してしまったことにより本来の地上戦のやりとりを
ローリスクで無敵のつく前キャンに頼る人間が増えてしまった結果と言えるだろう。
後になって出たXBOX版とゲームキューブ版では削除されているという点からして、
そういった一部のプレイヤーを除いて、新規や他ユーザー・開発側からは望ましい状態ではなかったようだ。

関連項目: 格闘ゲームテクニック一覧