「醜い鬼どもは俺が殲滅する」
漫画『鬼滅の刃』の登場人物。読みは「しなずがわ さねみ」。
アニメの担当声優は
関智一
氏。
鬼殺隊最高位隊士の一人「風柱」を担う幹部格の青年。
竈門炭治郎と
竈門禰󠄀豆子の処遇を決める柱合裁判にて初登場。
柱の中でも特に言動が荒々しい上に、際立って鬼への敵意が強く、鬼を庇う行動を取った人間にも刃を向ける事を厭わない。
このため、炭治郎を出会って早々に馬鹿隊員と侮蔑し、伊黒小芭内と共に兄妹を処刑する事を最も強く進言していた隊士であり、
鱗滝左近次が手紙で「禰豆子が人を襲った場合は炭治郎・鱗滝・冨岡が腹を切って詫びる」
と保証人になる旨を書いていた事を聞いても「何の保証にもならない」と歯牙にもかけず、
あまつさえ産屋敷耀哉が「襲わないという根拠が無いのと同様に襲う根拠もない」と論理的に指摘。
さらに柱ですら遭遇したことが無い
鬼舞辻無惨が兄妹に直接
刺客を送るなど自発的な排除行動を見せた、
つまり無惨に繋がる現状唯一の手掛かりになると明かされ、同様に反対していた
他の柱達ですら押し黙る中でなおも納得せず、
「鬼の醜さを証明する」として刀で自らの腕を傷つけて血を禰󠄀豆子の箱に垂らし、
刀を箱の中の禰󠄀豆子に突き立てた上で蓋を弾き飛ばし箱から出てきた彼女に腕の傷から滴る血を突きつけ、
傷ついた鬼が人を食って自分の身体を回復させるように禰󠄀豆子を傷つけて食人衝動を誘発、体よく始末しようとする強硬手段を取っている。
そのため、登場当初の読者の印象は最悪なものであった
(この行動には仲間の
胡蝶しのぶですら表立って止めはしなかったが顔をしかめている)。
しかし、禰豆子は強靭な意思で食人衝動を抑え込んで拒絶し、皮肉にも不死川の行動が原因で無害な鬼と明確に証明されてしまう。
おまけに一連の行動のせいで滅多に苦言を言わない産屋敷から伊黒と共に名指しで「後輩をいじめ過ぎないように」と釘を刺されてしまい
*1、
この顛末を微塵も想定していなかったらしい不死川は呆然としながら「不問」の決定を認めざるを得なかった。
とはいえ、同時に産屋敷は不死川も含めた柱の凄さを炭治郎に諭す形でフォローもしており、
不死川が産屋敷と会話する際は炭治郎への態度が嘘のように非常に真面目な顔と口調で話していた他、
煉獄杏寿郎など既存の鬼の習性を口実に禰󠄀豆子の処刑を進言していた柱もいた中で、
不死川の場合は明らかに鬼という種への私怨を隠しもしない言動であったため、一連の描写には彼もまた悪人というわけではなく、
炭治郎と同じく無惨と鬼に人生を狂わされた者であるが故の強硬な態度だったのではないかと考えられる余地もあった。
また、弟に「不死川玄弥」(しなずがわげんや)という人物がおり、彼も同じく鬼殺隊の一員ではあるものの、
全集中の呼吸が使えず剣の才能にも乏しいこともあって愚図と罵倒するなど、兄弟仲は最悪のように見えるが…。
MUGENにおける不死川実弥
「鬼殺隊として人を守るために戦えるゥ?
そんなことはなあァ、ありえねぇんだよ馬鹿がァ!」
出場大会
*1
不死川は柱になったばかりでまだ産屋敷の人柄を理解していなかった頃、彼のことを安全圏でふんぞり返っているとみなして暴言を吐いたことがあるが、
その時ですら産屋敷は反論することなく涼しい顔でその言葉を受け止めていた。
なお、不死川は後でその場にいた柱達からガミガミ怒られたのだがそれはまた別の話
よって、産屋敷が上記のように隊士に苦言を呈する事は本当に滅多にない出来事である。
最終更新:2023年08月05日 19:25