バイオハンター・シルバ


「バイオ粒子反応あり!破壊!破壊!破壊!」

東映特撮『スーパー戦隊シリーズ』8作目『超電子バイオマン』の登場キャラクター。
シルバー(=silver)」ではないし、仮面ライダーフィフティーンザ・バイオハンターでもない(元ネタの一つではあろうけども)。
第37話「殺し屋シルバ!」から登場。担当声優は 林一夫 氏。
後に『激走戦隊カーレンジャー』のSSパマーンや『星獣戦隊ギンガマン』の剣将ブドーも演じている。
デザインの担当は出渕裕氏で、デザインモチーフはハカイダーとの事。

かつて「反バイオ同盟」が切札として巨大戦闘ロボット「バルジオン」と共に製作した殺人ロボット。
その誕生は高度な文明によって栄えたバイオ星にて物質活性化を促進させる、
高エネルギー粒子の一種「バイオ粒子」を発見して平和利用に役立てようとした「バイオ星平和連合」、
こうした動きを戦争のための兵器を作っていると誤解してバイオ星平和連合と対立した「反バイオ同盟」の戦争が発端であった。
両陣営の間で引き起こされた戦争はバイオ星全土へと拡大し、やがて荒廃の末に星そのものの滅亡という結末を迎えたが、
シルバはこの争いの中でバイオ粒子根絶のために作られた存在だった。
バイオ星の消滅とともに滅んだと思われていたが、実はその寸前に脱出して生き延びており、長い放浪の末に地球へと到達。
大気圏突入のショックでバルジオンとはぐれてしまい探していた所で、
バイオ星平和連合の遺産であるバイオロボが地球にいることを知り、
バイオマンはおろか、新帝国ギアにまで攻撃を仕掛け、両陣営を引っ掻き回す第三勢力として活動するようになる。
バイオマンのサポートロボであるピーボはバイオ星平和連合の実験助手として開発された際、上記の惨劇を目の当たりにしていたため、
地球でシルバと遭遇した際にはバイオロボによる救助活動を中断し、敵前逃亡するまでにビビり倒していた。

主な武器は反バイオ粒子エネルギーを放つ拳銃「バイバスター」。
一度バイオ粒子反応を感知するやわずか0.03秒もの早撃ちで高い命中率を誇り
威力も新帝国ギアが初代イエローフォーの殺害に用いた「バイオキラーガン」を上回る。
さらに戦闘時に両肘から伸びて展開される「シルバニードル」も新帝国ギアのメカ人間を軽々と射抜く威力を誇る。
他にも体を銀色に発光させ、星型の飛行体となって高速移動する能力を持つ。
切り札は反バイオ同盟がシルバと共に造り上げた巨大戦闘ロボットであるバルジオンだが、
上記の経緯から当初は見失っており、バイオ粒子を持つ存在達の破壊と並行して、
バルジオンの捜索というもう一つの目的の達成のために行動していた。

バイオ粒子を根絶することを使命としてインプットされており、
バイオ粒子反応を確認するとそれが生物・非生物を問わず破壊するために周囲のいかなる被害も辞さずに行動する。
一方で無感情というわけではなく、人格の面は尊大かつ傲慢で他者の意見や説得を意に介さず、
戦いで負けそうになった時は「おのれ……バルジオンさえあれば……!」と負け惜しみを度々口にする一面も。
いずれにせよバイオ粒子の根絶が全てでそれ以外は眼中に無いように作られており、
シルバ自身もそれ以外の思想を持たない上に変える気も新たに学ぶ気も無い。
ロボットキャラではおかしくない気もするが、本作の新帝国ギアは機械帝国であるにもかかわらず上から下まで自我が強く
(この手の組織だと比喩でなく傀儡にされることが多いロボットの戦闘員ですら感情がある)、
シルバの行動は結構斬新に感じられた。
「アンチ・バイオロボ」「悪のバイオロボ」としてデザインされたライバルメカのバルジオンも、
出番こそ少ないものの出渕裕氏の秀逸なデザイン含めて人気がある*1

「お前のロボットでは勝てぬ。
 バイオロボを倒せるのは俺のバルジオンだけだ!」

第50話「突撃ネオグラード」では紆余曲折を経てバルジオンの奪還に成功し、南極を舞台にバイオロボと決戦。
強力無比かつバイオ粒子を抑制するバルジオンを駆り、バイオロボを完膚なきまでに叩きのめすシルバであったが、
ピーボとの合体によってバイオ粒子エネルギーを増大させたバイオロボにより、土壇場で圧倒的優位を覆された末にバルジオンを撃破されてしまう。
辛うじて脱出してなおバイオロボに銃口を向けるなど命令遂行に対する執着を示したシルバであったが、限界を迎えて爆発。
自身が死の淵に瀕した状態ですら最期までバイオ粒子の根絶以外眼中に無いままその生涯を終えた。
その姿を見て放った郷史朗/レッドワンの下記の言葉は、シルバという存在を的確に評していると言える。

「バ、バイオ粒子反応あり!
 バイオ粒子反応…あり!
 破壊……破壊……!!」

「バイオハンター・シルバ、最後まで戦闘ロボットだった……」

+ ライダー粒子反応、感知!破壊!
2012年公開の映画『スーパーヒーロー大戦』には、キャプテン・マーベラス率いる「大ザンギャック」の幹部「ライダーハンター・シルバ」として登場。
外見はバイオハンターと全く同一(声も同じく林一夫氏が担当)であるが、バイオハンターとは別個体である。
バイオ粒子ではなく「ライダー粒子」なる未知の粒子を感知する機能を持ち、仮面ライダー達を次々と倒していった。
しかしその実態はライダーのみならずスーパー戦隊をも討伐対象としており、マーベラスを利用していたに過ぎなかった。
最後には戦隊粒子まで感知してスーパー戦隊にも牙を剥いたが、
仮面ライダーオーズから託された託されたコアメダルでゴーカイチェンジし、5人のオーズと化したゴーカイジャーの総攻撃を受け、
俺の粒子反応消失…破壊!!」とのたまって爆発四散する最期を遂げた。
結局ライダー粒子や戦隊粒子、更には俺の粒子に関する説明は一切されずに終わった
なお本作ではバイオマンのレッドワンもオリジナルキャストの坂元亮介氏が演じており、
シルバに苦戦するゴーカイシルバーに「本物のシルバーの力を見せてやれ!」と助言を送っている。

+ ゲーム作品におけるシルバ
コンパチヒーローシリーズの『SDバトル大相撲』では、「戦隊部屋」所属の力士としてプレイアブル化
(他の力士は戦隊ロボで構成されており、戦隊メンバーは影も形もないため、キャラとしての登場はシルバが唯一)。
また以降の作品ではスーパー戦隊シリーズの参戦自体がなくなったため、コンパチヒーローシリーズで唯一プレイアブル化した戦隊キャラと言える。
必殺技ではバイバスターやバルジオンを召喚して攻撃する。


MUGENにおけるバイオハンター・シルバ

ガ・タキリ・バ氏の製作したキャラが公開中。
スプライトはファミコン用ソフト『SDバトル大相撲 平成ヒーロー場所』を元に作られており、
「つっぱり」「うわてなげ」「ばいばすたーつきだし」など元ゲームの技で戦う。
超必殺技は1ゲージ消費の「ばるじおん」。
つまり特撮ヒーロー関係のキャラと思ったらまさかのSUMOUである。


「バイオ粒子反応あり!
 宿敵バイオロボを倒せ!バルジオン!!」

出場大会

  • 「[大会] [バイオハンター・シルバ]」をタグに含むページは1つもありません。


*1
シルバは「バルジオンがあればバイオマンなど楽勝」という趣旨の発言を度々繰り返していたため、
「これだけ言うからには一体どれだけ強いんだ…?バイオマン(とバイオロボ)は勝てるのか…?」と、視聴者の期待(と不安)を煽る要素にもなった。
そして最終盤についに登場し、バイオマン・シルバ・新帝国ギアによる三つ巴の争奪戦も重なって物語の最高潮を大いに盛り上げた。


最終更新:2025年10月27日 16:11
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