【アダム・マルコビッチ】

アダム・マルコビッチ とは、【メトロイド(漫画)】?のキャラクター。

プロフィール

アダム・マルコビッチ

他言語

Adam Malkovich

種族

【人間】

性別

職業

【司令官】

所属

銀河連邦

声優

日本語:小山力也
英語:Dave Elvin

初登場

【メトロイド(漫画)】?
【メトロイド フュージョン】

寡黙にして聡明な銀河連邦司令官。かつてはサムスの上官でもあり、彼女の過去についても知る理解者であった。

作品別

【メトロイド フュージョン】

名前のみ登場。
サムス曰く非常に優秀な司令官だったものの、サムスのことをレディー呼ばわりして神経を逆撫でするようなデリカシーに欠ける面もあったという。

本作でサムスは「B.S.L」における任務を銀河連邦から引き受けるにあたり、連邦が支給したスターシップに搭載されていたコンピュータが彼女の司令官を務めることになったが、そのコンピューターの淡々とした語り口調が彼を思い起こすものだったため、心の中で大いなる敬意とささやかな皮肉を込めてアダムと呼んでいた。
……しかし、このコンピュータは本当にアダムその人と言える存在であった。

【METROID Other M】?

フュージョンよりも前の時系列となる本作でようやくゲーム内に登場。
第07小隊を率いて、スペースコロニー「ボトルシップ」で作戦行動中に、救難信号を追って駆け付けたサムスと再会を果たす。
当初は(サムス曰く如何にも彼らしく)彼女のことを「部外者」として扱いあまり積極的に接しようとしなかったものの、任務遂行のために彼女の力が必要だと知り、作戦参加を認める。

回想では彼女の上官として働いていた頃の姿が描かれており、普段はジョークなど決して口にしない堅物だったものの、ブリーフィングの最後、 「異論は無いな?レディー」 と、毎回サムスに同意を取ろうとするのがお決まりだった。
それに対し、サムスは上官のブリーフィングへの合意のサインであるサムズアップではなく、 サムズダウン でそれに応えていた。
当時のサムスは悲惨な過去を持った反動で、周囲の人間から子どもや女性扱いされることを極端に嫌い、意地を張り心を閉ざしていた。
「レディー」の呼び名はそんな彼女の繊細な心根を理解した彼なりの心遣いであり、厳格で誰よりも正しい上官である彼に対し、サムズダウンという形で反発できる余地を与えてもらうことで、サムスは心の安らぎを得ていたのた。
幼くして両親を失ったサムスにとって彼は父親のような存在であり、彼女の心を理解し受け入れてくれた唯一かけがえの無い存在であった。

しかしある日、彼が率いる小隊がルシタニア号の救出任務を担当した際、事件が起きる。
当初は簡単な作業だと思われていたものの、ルシタニア号のエンジンのドライブユニットは予期せぬ暴走を起こしてしまい、このままではルシタニア号の乗客300人はおろか、彼含む小隊全てが最悪の事態に陥りかけた。
やむなくアダムはドライブユニットを切り捨てることで解決を図るが、それはドライブユニットの側で修理を担当していた、彼の弟であるイアン・マルコビッチを見殺しにすることを意味していた。
サムスはイアンを助けるための出動許可を求めるが、アダムは受け入れず、ドライブユニットを切り捨てた。
結果的にすべての乗客とイアン以外の隊員の命は救われたものの、当時のサムスは納得できず、それがきっかけで連邦軍を抜けてしまった。
サムス自身はそのことについて「彼の判断は正しかった。一番苦しい立場なのはアダムだったはずなのにそんな彼のことを責めることしかできなかった」「私は子供だった」と今もなお酷く後悔している*1

その後、サムスはアダムがボトルシップで実行されていたメトロイド軍事化計画のレポートを纏めた張本人だと知る。
そのレポートは実際には軍事利用を推奨したものではなく「凍結以外の対処が非常に困難なメトロイドを兵器として使うことがどれだけ危険か」について訴えたものであり、軍の大多数の者からの理解は得られていた。
しかし一部の過激派がそのレポートから「逆に言えば凍結という弱点を克服できたメトロイドは無敵の兵器となる」という点に目を付けて悪用し、それがボトルシップで量産化されている「凍らないメトロイド」というどう考えても対処しようのない悪夢の兵器誕生のきっかけとなったのだった。

最終的にサムスですら対処が困難な新型メトロイドを纏めて滅ぼすため、メトロイドが製造されていたセクターZEROを内部からの衝撃で自爆装置を起動させることでメトロイド諸共爆破することを決意。サムスに後のことを全て託す。
サムスはパワードスーツの装着すら出来なくなるほど動揺し、彼のことを必死になって止めようとするが、別れ際の「異論はないな…レディ」の一言に対し、涙を流しながら昔のようにサムズダウンで応える。
その後、セクターZEROはボトルシップから排出され、緊急自爆装置が発動。アダムはその身を犠牲にして「凍らないメトロイド」という悪夢の兵器に引導を渡したのだった。

事件解決後、ボトルシップは施設ごと爆破処理されることが決定したが、その直前にサムスは無人となった施設に侵入し、アダムが使っていたヘルメットを回収。
彼の形見となったヘルメットに「待たせたな、アダム さあ、帰ろう」と語り掛け、ボトルシップを後にしたところで本作の物語は締めくくられる。

【大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U】

Wii U版に作戦行動中の姿でフィギュアが収録。

【大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL】

スピリットが収録。アートワークは制服姿。

【メトロイド(漫画)】?

本作で初めて姿が描かれた。第3話から登場。
銀河連邦に知的生命体として認められない種族が多い事を棚に上げるスペースパイレーツに一喝して情報を聞き出す、焦って単身ゼーベスへ向かおうとするサムスを止めずに軍が48時間後に出撃する事を知らせる等、サムス達の頼れる上官として描かれている。

おもなセリフ

  • 「異論は無いな? レディー」
    部下だったころからサムスへと投げかけていた言葉。サムスはこれに対してサムズダウンで返していた。
    『フュージョン』のサムスは「私の神経を逆撫でするデリカシーに欠いた発言」と振り返っていたが、実際にはガチガチに凝り固まっていた若き日のサムスが、上官に対して反発できる心の猶予を与えてくれた気遣いだということを、他ならぬサムス自身が知っていた。
  • サムス「やめてくれ、アダム! 私が行こう!私ならそのメトロイドだって倒せるかも知れない!」
    サムス「可能性に賭けるべきだ!お願いだアダム!私が信じられないのか?ただ私を信じて、少しだけ時間をくれないか!」
    アダム「サムス、私はリドリーと戦えない」
    アダム「そうだ、君のように…銀河を守れはしない…ただの人間だ」
    アダム「だが君を守れる」
    サムス「まて!アダム! 行かないでくれ アダム! いやだ! アダム!まってくれアダム! アダム!』
    アダム「異論はないな…レディ」
    サムスとの最期のやり取り。
    サムスからは実の父親のように慕われていた彼だったが、彼自身もまた最期までサムスのことを想い続けていた。

関連キャラクター

余談

  • 前述の通り名前の初出が『フュージョン』なのだが、同作品はサムスがスマブラに出演したことでシリーズ知名度が上がったのをきっかけに作られた、前作から 9年ぶり の続編である。
    そのため64やGBAユーザーのメイン層には『フュージョン』で初めてメトロイドシリーズに触れたという人も少なくなかったのだが、そのせいで(当時は情報サイトがそれほど普及してなかったこともあり)サムスのモノローグを見て、彼のことをシリーズ初期キャラクターだと勘違いした初見プレイヤーもそれなりにいた様子。

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最終更新:2024年07月09日 22:56

*1 ただし、サムスは「今の自分が同じ立場にあったとしても可能性に賭ける方を選んだだろう」と振り返っている