念話
[解説]
エーテルを介した通信魔法の一種。
思考したことを他者に送ることができる。
古くから存在し、この魔法を使用できる人間は魔導士の才覚があると考えられていた。
現在では通信魔導器の普及により念話の魔法的価値が下がったため、魔法科を選考する魔導士志望の生徒などが学ぶ魔法となっている。
思考したことを他者に送ることができる。
古くから存在し、この魔法を使用できる人間は魔導士の才覚があると考えられていた。
現在では通信魔導器の普及により念話の魔法的価値が下がったため、魔法科を選考する魔導士志望の生徒などが学ぶ魔法となっている。
仕組みについては下記を参照。
[念話の基本原理について]
念話の基本的な原理としては次のように3つの工程で説明することができる。
2.[繋がったエーテルパスを通じて、伝えたいイメージを相手に送る。]
それぞれの工程について細かく見ていこう。
まず、1つめの工程は、念話を送るためのルートを確立するためのものであり、念話を使用するにあたって、相手のエーテル波長を知っていなければならない理由はここにある。
具体的には「相手のエーテル波長をマーキングした上で、そのエーテル波長と自分のエーテル波長を細い糸で繋ぐイメージで術式を構築していき、意志の伝達を行うエーテルパスを完成させる。」というもので、理論上はエーテルの続く限り相手がどこにいようともエーテルパスを伸ばすことができる。
ただし、当然、距離が長くなれば長くなるほど消費されるエーテル量は増えるほか、エーテルパスそのものの維持難易度も跳ね上がっていくことになるため、国家間規模の遠距離の相手との念話を行う際には、神代の魔導士レベルの実力が必要となる。
まず、1つめの工程は、念話を送るためのルートを確立するためのものであり、念話を使用するにあたって、相手のエーテル波長を知っていなければならない理由はここにある。
具体的には「相手のエーテル波長をマーキングした上で、そのエーテル波長と自分のエーテル波長を細い糸で繋ぐイメージで術式を構築していき、意志の伝達を行うエーテルパスを完成させる。」というもので、理論上はエーテルの続く限り相手がどこにいようともエーテルパスを伸ばすことができる。
ただし、当然、距離が長くなれば長くなるほど消費されるエーテル量は増えるほか、エーテルパスそのものの維持難易度も跳ね上がっていくことになるため、国家間規模の遠距離の相手との念話を行う際には、神代の魔導士レベルの実力が必要となる。
また、この時に構築する術式を相手にエーテルパスを繋げた段階で止めると一方通行にしか情報を送れないものとなるが、そこから再び自身までエーテルパスを伸ばし、円環状に繋ぐことで、双方向に情報を送りあえるものとなるため、相手からの返答が必要な場合や相手の反応を得たい場合には双方向になるよう円環状エーテルパスを構築する必要がある。
当然、双方向となると、術式構築、維持の難易度が上がり、使用者の実力に合わせて念話可能な距離が短くなってしまうほか、消費エーテル量も単純に2倍とはならないものの、それなりに増えてしまうことには注意しなければならない。
当然、双方向となると、術式構築、維持の難易度が上がり、使用者の実力に合わせて念話可能な距離が短くなってしまうほか、消費エーテル量も単純に2倍とはならないものの、それなりに増えてしまうことには注意しなければならない。
このほか、エーテルパスを構築するために使用する属性としては下位五属性であればどれでも使用可能であるが、それぞれの属性ごとに性質や使用難易度に違いが存在していることにも注意する必要があるだろう。
一般的には最も性能と使い勝手のバランスが良い雷属性を使用することが多いが、必要に合わせて、違う属性を用いることもある。
※それぞれの属性ごとの特徴については、余談となるため、下のまとめを参照のこと。
一般的には最も性能と使い勝手のバランスが良い雷属性を使用することが多いが、必要に合わせて、違う属性を用いることもある。
※それぞれの属性ごとの特徴については、余談となるため、下のまとめを参照のこと。
次に、2つめの工程についてである。
この工程では、1つめの工程において繋いだエーテルパスに伝えたい言葉や思いを乗せて、相手まで流すイメージで相手に情報を送ることになるのだが、この時、頭に思い浮かべているものが相手に流れていくことになるため、上の空であったり、考え事をしていた場合それが混線してしまう可能性があり、念話を行なう際には、あらかじめ伝えたいことを頭の中で整理しておく必要がある。
当然これは並列思考などを行えるほどの魔術師であれば、意識するまでもなく普通にできる程度のことではあるが、念話を習得したばかりで慣れていない場合などは、あらかじめ伝えることを目に見える形で書き起こしておき、それを読み上げる形で伝えるなどすると良いだろう。
この工程では、1つめの工程において繋いだエーテルパスに伝えたい言葉や思いを乗せて、相手まで流すイメージで相手に情報を送ることになるのだが、この時、頭に思い浮かべているものが相手に流れていくことになるため、上の空であったり、考え事をしていた場合それが混線してしまう可能性があり、念話を行なう際には、あらかじめ伝えたいことを頭の中で整理しておく必要がある。
当然これは並列思考などを行えるほどの魔術師であれば、意識するまでもなく普通にできる程度のことではあるが、念話を習得したばかりで慣れていない場合などは、あらかじめ伝えることを目に見える形で書き起こしておき、それを読み上げる形で伝えるなどすると良いだろう。
念話で伝えられるものは基本的には声や文字といったものであるが、高位の魔術師であれば、自身の視界や記憶、脳裏に浮かんだイメージなどを映像や画像のような形で相手に伝えることも可能となる。
次に、3つめの工程についてである。
双方向のエーテルパスを繋げられた相手は、エーテルパスを通じて工程2と同じように返答を返すことになるのだが、不意に双方向のエーテルパスが繋げられた場合などには、冷静に返す言葉を整理して対応できない可能性もあるため、一般的には、一方通行のエーテルパスを繋いだ段階で、双方向のエーテルパスをこれから繋ぐ旨を一旦知らせてから接続するのがマナーとされている。
もっともあくまでマナーであるほか、これをするためには一度術式構築を途中で止める手間がある為、面倒がって直接繋いでしまう事例もあるだろう。
双方向のエーテルパスを繋げられた相手は、エーテルパスを通じて工程2と同じように返答を返すことになるのだが、不意に双方向のエーテルパスが繋げられた場合などには、冷静に返す言葉を整理して対応できない可能性もあるため、一般的には、一方通行のエーテルパスを繋いだ段階で、双方向のエーテルパスをこれから繋ぐ旨を一旦知らせてから接続するのがマナーとされている。
もっともあくまでマナーであるほか、これをするためには一度術式構築を途中で止める手間がある為、面倒がって直接繋いでしまう事例もあるだろう。
最後に、念話という魔法を使う上で、気をつけなければならない注意点や欠点についても触れておこうと思う。
まず、後の通信魔法ではこの辺りは改善も行われているのだが、念話の時点では受信側は受信するかどうかを選択することはできないという欠点が存在している。
結果として、その念話を受けたいか受けたくないかにかかわらず、一方的にエーテルパスが接続されることとなってしまうのだ。
ただし、接続後であれば、自身のエーテルをぶつけることでエーテルパスを破壊し、切断することは可能である。
まず、後の通信魔法ではこの辺りは改善も行われているのだが、念話の時点では受信側は受信するかどうかを選択することはできないという欠点が存在している。
結果として、その念話を受けたいか受けたくないかにかかわらず、一方的にエーテルパスが接続されることとなってしまうのだ。
ただし、接続後であれば、自身のエーテルをぶつけることでエーテルパスを破壊し、切断することは可能である。
また、送信元、受信際が抗魔結界内やデタライトによる魔素撹乱環境にいる場合、珍しいケースでは、暗黒闘気などにより反物質を身に纏っているような場合には、そもそもエーテルパスを繋ぐことが困難になるほか、魔界や魔素減衰地帯などにいる場合には、エーテルパスを維持するためのエーテル消費量が嵩んでしまうという点も念話を使用する上で覚えておくべき注意点だと言えるだろう。
[念話における、各属性ごとの違いと応用]
ここではエーテルパスを構築する際に、使用する属性によって、生じる違いを簡単に説明しておく。
なお、光属性を用いる場合には下位5属性の利点のみを集めたような最高峰のエーテルパスを構築することが可能であるが、そもそも聖痕を持っていなければ扱うことすらできない例外的なものである為、ここでは下位5属性についてのみ紹介する。
なお、光属性を用いる場合には下位5属性の利点のみを集めたような最高峰のエーテルパスを構築することが可能であるが、そもそも聖痕を持っていなければ扱うことすらできない例外的なものである為、ここでは下位5属性についてのみ紹介する。
火属性
火属性は最も念話に向かない属性と言われている。
それは火属性で作られるエーテルパスは、イメージの伝達速度、消費エーテルあたりの伝達可能距離共に5属性の中で最も小さい上、火を用いた安定したルートというものがイメージしにくいことから、エーテルパスの維持難易度も高く、念話が途切れやすいという欠点を持っているためである。
また、これに加えて、火属性で作られるエーテルパスには感情が乗りやすいという特徴もあり、伝えたいイメージがやや過剰に伝わってしまいやすい。
しかし、士気高揚のための檄文など、ダイレクトに感情を伝える必要がある場合などには、あえて火属性を用いるという手法がとられることもある。
火属性は最も念話に向かない属性と言われている。
それは火属性で作られるエーテルパスは、イメージの伝達速度、消費エーテルあたりの伝達可能距離共に5属性の中で最も小さい上、火を用いた安定したルートというものがイメージしにくいことから、エーテルパスの維持難易度も高く、念話が途切れやすいという欠点を持っているためである。
また、これに加えて、火属性で作られるエーテルパスには感情が乗りやすいという特徴もあり、伝えたいイメージがやや過剰に伝わってしまいやすい。
しかし、士気高揚のための檄文など、ダイレクトに感情を伝える必要がある場合などには、あえて火属性を用いるという手法がとられることもある。
水属性
水属性は雷属性についで念話に向く属性と言われている。
水属性で作られるエーテルパスは、その伝達速度、消費エーテルあたりの伝達可能距離こそ、並ではあるが、イメージを乗せて流れる水流としてイメージを作りやすいため、エーテルパスのイメージを持ちやすく、維持難易度が5属性の中で最も低いという特徴を持っている。
そのため、念話を習得しようとする魔術師は、まずこの水属性を用いたエーテルパスを習得することを目指すことが多い。
水属性は雷属性についで念話に向く属性と言われている。
水属性で作られるエーテルパスは、その伝達速度、消費エーテルあたりの伝達可能距離こそ、並ではあるが、イメージを乗せて流れる水流としてイメージを作りやすいため、エーテルパスのイメージを持ちやすく、維持難易度が5属性の中で最も低いという特徴を持っている。
そのため、念話を習得しようとする魔術師は、まずこの水属性を用いたエーテルパスを習得することを目指すことが多い。
一方で、火属性とは逆にやや感情をのせにくいという特徴を持つため、伝えるイメージの内容によらず、無機質な冷たい印象を与えてしまいやすいという点には注意しなければならない。
風属性
風属性は雷属性、水属性と並んで念話に使いやすい属性で、使用者も多い。
水属性と比べると伝達速度でやや劣る代わり、消費エーテルあたり伝達可能距離ではやや優れる。
しかし、火属性や後述する土属性と比べるとまだイメージは持ちやすいものの、不可視である風でエーテルパスを繋ぐというイメージが持ちにくいため、維持難易度はやや高い。
風属性は雷属性、水属性と並んで念話に使いやすい属性で、使用者も多い。
水属性と比べると伝達速度でやや劣る代わり、消費エーテルあたり伝達可能距離ではやや優れる。
しかし、火属性や後述する土属性と比べるとまだイメージは持ちやすいものの、不可視である風でエーテルパスを繋ぐというイメージが持ちにくいため、維持難易度はやや高い。
一方、感情は並みに伝わるため、普通に使用する分には使いやすい部類ではある。
土属性
土属性は、性能こそ高いものの扱いが非常に難しいため、使用者は非常に少ない。
土属性で作られるエーテルパス自体の性能は、雷属性についで伝達速度が速く、消費エーテルあたりの伝達可能距離は5属性中最も長いなど、非常に高いポテンシャルをほこっているのだが、その一方で、感情をのせにくく、何より硬度が高く柔軟性をイメージしにくいものが多い土属性を用いて作られるエーテルパスは破断しやすく、5属性の中で最もエーテルパスの維持難易度が高い。
つまるところ、誰にでも使いやすい属性ではないのである。
もちろん、高位の魔術師であれば、解決できる問題ではあるため、神代の魔術師や、現代においても高位とされる魔術師が遠方に念話を送る際などには、土属性を用いた念話を利用することも多いようである。
土属性は、性能こそ高いものの扱いが非常に難しいため、使用者は非常に少ない。
土属性で作られるエーテルパス自体の性能は、雷属性についで伝達速度が速く、消費エーテルあたりの伝達可能距離は5属性中最も長いなど、非常に高いポテンシャルをほこっているのだが、その一方で、感情をのせにくく、何より硬度が高く柔軟性をイメージしにくいものが多い土属性を用いて作られるエーテルパスは破断しやすく、5属性の中で最もエーテルパスの維持難易度が高い。
つまるところ、誰にでも使いやすい属性ではないのである。
もちろん、高位の魔術師であれば、解決できる問題ではあるため、神代の魔術師や、現代においても高位とされる魔術師が遠方に念話を送る際などには、土属性を用いた念話を利用することも多いようである。
雷属性
雷属性は5属性の中で最も念話に向く属性とされている。
これは、伝達速度が5属性の中でも最も速く、消費エーテルあたりの伝達可能距離も土属性についで長いという性能上の優位があることも理由の一つではあるが、それ以上に雷のイメージから相手へ伸びるの直線的な線をイメージしやすいため、水についでエーテルパスの構築、維持の難易度が低いことや、感情も過不足なく伝えやすいという性質を持つため、ある程度、魔法を学んだものであれば誰でも使え、日常での使用にも向いているという部分が大きいと言えるだろう。
雷属性は5属性の中で最も念話に向く属性とされている。
これは、伝達速度が5属性の中でも最も速く、消費エーテルあたりの伝達可能距離も土属性についで長いという性能上の優位があることも理由の一つではあるが、それ以上に雷のイメージから相手へ伸びるの直線的な線をイメージしやすいため、水についでエーテルパスの構築、維持の難易度が低いことや、感情も過不足なく伝えやすいという性質を持つため、ある程度、魔法を学んだものであれば誰でも使え、日常での使用にも向いているという部分が大きいと言えるだろう。