ゼスト・コーポレーション
700年代初頭、ジオニスタ重工業は増やしすぎたレギオン生産工場の扱いに苦慮していた。
600年代に製造したレギオンは、コストと整備性に優れた名機であったが、モノコック構造を採用したこの機体の整備性は、損傷した腕、足などの部位を丸ごと交換、もしくは機体ごと予備機と交換し後方で修理する、というものであった。
それを可能とするためジオニスタ重工業は生産設備を次々と拡大、そして生産したレギオンをさらに売り込んで行き、
ついにはレギオンを史上最も売れたベストセラー機へと押し上げた。
600年代に製造したレギオンは、コストと整備性に優れた名機であったが、モノコック構造を採用したこの機体の整備性は、損傷した腕、足などの部位を丸ごと交換、もしくは機体ごと予備機と交換し後方で修理する、というものであった。
それを可能とするためジオニスタ重工業は生産設備を次々と拡大、そして生産したレギオンをさらに売り込んで行き、
ついにはレギオンを史上最も売れたベストセラー機へと押し上げた。
しかしそれ故需要そのものは先細りになっていった。この時期大きな紛争もなく、また更新しようにもレギオンの後継機はいずれも大型化の傾向があり、コスト面から大規模な導入は望めなかった。
このためジオニスタ重工業は生産拠点の大幅な削減を実施。整理対象の工場は分社化して、当時需要が伸びていた民生用従機の生産に転換させたのである。
もちろんこれは一方的なリストラであり、一部の工場はこれに反発した。とはいえすぐに打てる手はなく、雌伏して水面下で新たな道を模索し始めた。
もちろんこれは一方的なリストラであり、一部の工場はこれに反発した。とはいえすぐに打てる手はなく、雌伏して水面下で新たな道を模索し始めた。
彼らはレギオンの機体サイズを変えずに性能を大きく向上させれば、レギオンに合わせて整備された各種設備を利用できるため需要を見込める、と考えていた。
そして秘密裏にシリウス船団やアイオライト・プロダクションと接触、フラタニティ・フレームの技術入手に成功する。
並行してこの新事業に資金を出してくれるスポンサーも募り、これに反応したのが、家庭用魔導器小売業で急速にシェアを伸ばした、ゼスト・カンパニーであった。
そして秘密裏にシリウス船団やアイオライト・プロダクションと接触、フラタニティ・フレームの技術入手に成功する。
並行してこの新事業に資金を出してくれるスポンサーも募り、これに反応したのが、家庭用魔導器小売業で急速にシェアを伸ばした、ゼスト・カンパニーであった。
聖華暦720年、ゼスト・カンパニーはこれらの工場を買収、ゼスト・コーポレーションと名を変え、軍需産業分野に乗り出すことを宣言。
同時に新機兵ファルコを発表。あらかじめ根回しして帝国軍への納入も内定させていた。
同時に新機兵ファルコを発表。あらかじめ根回しして帝国軍への納入も内定させていた。
華々しいデビューを飾ったファルコだが性能も申し分なく、何よりコストパフォーマンスに優れていたため軍への導入は広がり、ゼスト・コーポレーションは軍需産業の一角にしっかりと食い込むことに成功した。
だがそれは同時に、メンツをつぶされたジオニスタ重工業との長い企業間抗争の始まりでもあった・・・
だがそれは同時に、メンツをつぶされたジオニスタ重工業との長い企業間抗争の始まりでもあった・・・