冒険者組合
[解説]
冒険者組合とは、冒険者のサポートと社会的な地位を保証するために、自由都市同盟政府が出資して立ち上げた組織である。
それまでの冒険者は、悪く言えばゴロツキ、良く言ってもフリーター同然であった。
それらの身分を保証し安定的に仕事を与える事で、間接的にそれらを管理する事も目的の1つであっただろう。
それまでの冒険者は、悪く言えばゴロツキ、良く言ってもフリーター同然であった。
それらの身分を保証し安定的に仕事を与える事で、間接的にそれらを管理する事も目的の1つであっただろう。
聖華暦500年、自由都市同盟が結成。
このとき同時に、冒険者組合の組織が立ち上げられる。このとき、同盟の発足に尽力した当時の有力者が、最初の組合長となった。
出資までは同盟政府によるものであったが、その後の運営は独立採算制であり、実際のところかなりの儲けも出したため、出資金は早期に同盟政府に返納している。
このとき同時に、冒険者組合の組織が立ち上げられる。このとき、同盟の発足に尽力した当時の有力者が、最初の組合長となった。
出資までは同盟政府によるものであったが、その後の運営は独立採算制であり、実際のところかなりの儲けも出したため、出資金は早期に同盟政府に返納している。
冒険者組合を実質的に管理運営しているのは、各部門の長として業績を上げた経歴を持つ者から選出されたメンバーで構成される、管理委員会である。
次期組合長を決定する際は、この委員会による投票で決定される。
委員会の権限、権力は非常に大きいため、委員会入りを目指して出世欲にかられる人間もいる。
次期組合長を決定する際は、この委員会による投票で決定される。
委員会の権限、権力は非常に大きいため、委員会入りを目指して出世欲にかられる人間もいる。
発祥が自由都市同盟であったためもあり、冒険者組合の本部は同盟首都たる中央都市アマルーナに存在する。
聖華暦800年代の現在において、冒険者組合はアルカディア帝国やカーライル王朝・聖王国においても多数の支部を持っている。
お国柄冒険者を好まない帝国では、帝都ニブルヘイムおよび北部と南部に1つずつしか支部が無いが、聖王国と同盟においては基本、大きな都市にはかならず1つ冒険者組合の支部が存在する。
聖華暦800年代の現在において、冒険者組合はアルカディア帝国やカーライル王朝・聖王国においても多数の支部を持っている。
お国柄冒険者を好まない帝国では、帝都ニブルヘイムおよび北部と南部に1つずつしか支部が無いが、聖王国と同盟においては基本、大きな都市にはかならず1つ冒険者組合の支部が存在する。
冒険者組合は、国家から独立した機関であるため、各国の政治、各国間の戦争や紛争に関わる事を禁じられている。
これは個々の冒険者においても同じ事であり、モグリを除けば冒険者が国家間の戦争、紛争に関与する事は無い。
しかし聖華暦834年に勃発したハウゼンシュトリヒ攻防戦において、この原則は破られる事になる……。
これは個々の冒険者においても同じ事であり、モグリを除けば冒険者が国家間の戦争、紛争に関与する事は無い。
しかし聖華暦834年に勃発したハウゼンシュトリヒ攻防戦において、この原則は破られる事になる……。
なお、傭兵協会は冒険者組合の傘下であるものの、そこに所属している傭兵については、この原則は適用されない。
傭兵が各国の政治に関わる事はまあ無いだろうが、各国間の戦争、紛争については堂々と参加している。
傭兵が各国の政治に関わる事はまあ無いだろうが、各国間の戦争、紛争については堂々と参加している。
ちなみに自由都市同盟においては、冒険者組合が無視できない巨大組織である事を踏まえ、組合長が同盟政府の特別顧問のような扱いを受けて議会に召集されることも、ままある。
この事もあり、冒険者組合自体が自由都市同盟寄りの組織である事は否めない。
この事もあり、冒険者組合自体が自由都市同盟寄りの組織である事は否めない。
- 管理委員会
- 営業部(冒険者への依頼関係は、ここの仕事)
- 経理部
- 人事部
- 発注部(必要機材などの発注、調達を行う部門で、兵器開発局(鍛冶師部門)などとは縁深い)
- 兵器開発局(鍛冶師組合)(冒険者向けの機兵製造などを行う)
- 考古学部門
- 魔術師組合(魔導関連を研究している部門)
- 冒険者ギルド統括部(かつては営業部の直轄だったが、分離独立)
- 傭兵協会
ちなみに勘違いされやすい事だが、冒険者ギルドと冒険者組合とは別物である。
冒険者ギルドとは集団で活動する大規模な冒険者パーティーの総称であって、これもまた冒険者組合により管理される存在だ。
その規模は、数人で構成される小さな物から、数百人の大ギルドまで存在している。
詳しくは別項で、冒険者ギルドについて解説する。
冒険者ギルドとは集団で活動する大規模な冒険者パーティーの総称であって、これもまた冒険者組合により管理される存在だ。
その規模は、数人で構成される小さな物から、数百人の大ギルドまで存在している。
詳しくは別項で、冒険者ギルドについて解説する。
魔導砲の販売と貸与
魔導砲とは古くから機兵の武装として用いられ続け、今では対魔獣戦闘や機兵戦で無くてはならない存在となっている。
しかし現実問題として軍隊組織を除いた魔導砲の普及率は機兵用近接武器と比較して約半分である。
その理由としては操手に対して射撃の技能が求められるという点もあるが、やはり一番の理由は費用の問題だろう。
しかし現実問題として軍隊組織を除いた魔導砲の普及率は機兵用近接武器と比較して約半分である。
その理由としては操手に対して射撃の技能が求められるという点もあるが、やはり一番の理由は費用の問題だろう。
800年代で冒険者向けの機兵が必要とされる依頼の報酬の相場は最低30万ガルダ前後であり、これは機兵を一機新造するのとほぼ同額である。
そして依頼で戦闘が発生した場合、機兵の損害を極めて低く見積もった場合の修理費用は10万ガルダ前後となる。
また上記の修理費は極めて低く見積もった場合の金額であり、実際の依頼での修理費はより高額になると考えられ、その後の維持費も考えるとより支出は増える。
そして依頼で戦闘が発生した場合、機兵の損害を極めて低く見積もった場合の修理費用は10万ガルダ前後となる。
また上記の修理費は極めて低く見積もった場合の金額であり、実際の依頼での修理費はより高額になると考えられ、その後の維持費も考えるとより支出は増える。
次に使用するルーンに限らず一般的な砲弾は一発8000ガルダ程であり、一般的な魔導砲の弾倉一つには25発前後の砲弾が装填されていることから弾倉一つの相場は2万ガルダ程である。
また一度の依頼で冒険者が使用する砲弾の数は平均して60発前後と言われていて、これは弾倉二つを使い切り、三つ目を使用しているということである。
つまり一度の依頼での弾薬費は6万ガルダ程になるということだ。
さらに通常弾頭だけでなく榴弾やその他の特殊弾頭を使用した場合、弾薬費は上記の倍以上にも膨れ上がる。
また一度の依頼で冒険者が使用する砲弾の数は平均して60発前後と言われていて、これは弾倉二つを使い切り、三つ目を使用しているということである。
つまり一度の依頼での弾薬費は6万ガルダ程になるということだ。
さらに通常弾頭だけでなく榴弾やその他の特殊弾頭を使用した場合、弾薬費は上記の倍以上にも膨れ上がる。
以上の支出により、機兵を用いた依頼での報酬額は実際には半分が手元に残るか残らないかという具合になっている。
これにより操手達は敵へ接近するというリスクを犯しながらもより高い報酬金を得るために近接戦闘を好む傾向になっている。
これにより操手達は敵へ接近するというリスクを犯しながらもより高い報酬金を得るために近接戦闘を好む傾向になっている。
さらに機兵の使用する弾頭は詳細に差異があれど三国では機兵以上の危険物としてその販売には厳しい制約が掛けられ、複雑な手続きを要する。
この規制のため魔導砲及び弾頭の販売は各企業の小売店での販売が主流となっていた。
また700年代頃から急速に増加した中古機兵販売業者では手続きを面倒に思って魔導砲や弾頭の取り扱いを行っていないことが殆どであり、現代での機兵普及率に対して魔導砲の普及率が低くなっている一因にもなっている。
この規制のため魔導砲及び弾頭の販売は各企業の小売店での販売が主流となっていた。
また700年代頃から急速に増加した中古機兵販売業者では手続きを面倒に思って魔導砲や弾頭の取り扱いを行っていないことが殆どであり、現代での機兵普及率に対して魔導砲の普及率が低くなっている一因にもなっている。
700年代頃には中古機兵販売の活発化により所謂700年代の冒険ブームが起こり冒険者が急増した。
この時期に冒険者になった者はこれまでの機兵所持者と比較して資金に乏しく、魔導砲を所持していない者が殆どだった。
彼らは操手としても冒険者としても経験が乏しく、魔獣との戦闘では多くの死傷者が発生した。
この事態を重く受け止めた冒険者組合は702年に吸収合併した傭兵協会が結んでいた企業との契約を拡大、これまで傭兵達に向けて行われていた魔導砲や砲弾の貸与、販売を冒険者にも行うようになった。
この時期に冒険者になった者はこれまでの機兵所持者と比較して資金に乏しく、魔導砲を所持していない者が殆どだった。
彼らは操手としても冒険者としても経験が乏しく、魔獣との戦闘では多くの死傷者が発生した。
この事態を重く受け止めた冒険者組合は702年に吸収合併した傭兵協会が結んでいた企業との契約を拡大、これまで傭兵達に向けて行われていた魔導砲や砲弾の貸与、販売を冒険者にも行うようになった。
冒険者組合は契約により企業から砲弾を安く大量に仕入れることが出来たため、組合から冒険者に供給される砲弾は通常の半額程の価格になった。
また砲弾は個人の事前購入から依頼達成後に使用した分の金額だけを報酬から減額する形になったことで、より低額で魔導砲を使用する事ができるようになった。
また砲弾は個人の事前購入から依頼達成後に使用した分の金額だけを報酬から減額する形になったことで、より低額で魔導砲を使用する事ができるようになった。
また700年代中期からは武装だけでなく、引退した冒険者から引き取った機兵を整備して別の冒険者に貸与するようになり、冒険者は自分の物を所有していなくても組合から機兵戦力を供給してもらうことが可能になった。
中古機兵販売業者と冒険ブーム
当初は小さな集団による小規模な事業だったが、そのうちのいくつかは徐々に力を付けて巨大な組織となり、700年代には企業としての体制を持つようになった。
ジャイアントモートルやガリヴァートラベルに代表される中古機兵販売業者は同盟各地で安価な機兵を民間人に売り捌くことで、大衆の間では冒険者やトレジャーハンターに転職する者が増えた。
これを後に700年代の冒険ブームと呼ぶ。
これを後に700年代の冒険ブームと呼ぶ。
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