ロジャー・ラビット
ストーリー
1947年、ハリウッド。
ここでは人間(実写)とトゥーン(アニメキャラクター)が共に暮らしている。つまり、アニメーションはトゥーンが俳優として出演している作品なのである。
私立探偵
エディ・バリアントは数々のトゥーンの事件を解決し、トゥーンからの支持も厚かったが、トゥーンに弟の
テディ・バリアント*を殺されて以来、酒浸りの日々が続いていた。恋人の
ドロレスに借金を返すため、久々にトゥーンの仕事を受けることになった。依頼人はマルーンで、ロジャーの妻・ジェシカの浮気現場を押さえてロジャーに諦めさせて収録に集中してもらう、という内容だった。エディはジェシカの歌うナイトクラブに行く。いよいよ、ジェシカのステージが始まる。なんとジェシカはウサギではなく人間の姿をしたトゥーンだったのである。
ステージ後、ジェシカの楽屋でジェシカとアクメの密会の場面を写真に押さえることに成功したエディ。これを突き付けられたロジャーはショックを当然ショックを受ける。悲しみに暮れるロジャーに酒を勧めるマルーンだが、ロジャーは酒を飲むと機関車のように暴走し始める体質であった。
翌日、頭から金庫を落とされたアクメの遺体が発見される。疑いの目は、妻を奪われたロジャーにかかる。そこへ現れたジェシカは、愛するロジャーだからこそ、仕事に集中してほしいという一心で、わざと偽の浮気現場をエディに撮影させた、と言う。事件現場に現れた
ドゥーム判事*は事件解決に乗り出すと宣言する。金庫を頭に落とすというアニメのような手段から、犯人はトゥーンだと断言し、トゥーンを溶かす
ディップ*(溶解液)を作りだし、ロジャーの逮捕を狙っているようだ。
事務所へ帰ったエディはベビー・ハーマンから殺人の罪を着せられた友人のロジャーを守ってほしい、と頼む。ハーマンが言うには、真夜中までにアクメの遺言が見つからないと、トゥーンの住む町・トゥーンタウンは
クローバーリーフ*に買収されてしまい、それが気がかりなのだという。エディは、彼を頼って逃げ込んできたロジャーと出会う。ロジャーにウケ狙いで手錠をはめられたところへ、ドゥームの配下のイタチ(
トゥーン・パトロール*)がロジャーの情報を知り、やってきた。エディはその場しのぎでロジャーを庇うことにする。
手錠を外してもらおうと、エディとロジャーはドロレスのもとを訪れる。外してもらったところに、ドゥームがロジャーを探してやって来た。ドゥームがアニメ的なリズム(タンタカタンのタンタン)で椅子を叩き、ロジャーは本能で反応してしまう。見つかったロジャーは、ドゥームにディップで溶かされそうになるが、エディの機転で酒を飲んで暴走し、バーを後にする。ドゥームのバンに閉じ込められていたロジャーの旧友・黄色いタクシーの
ベニー・ザ・キャブ*を救出し、共に逃げる。ベニーは感謝し、行きたい方向へ親指を向ければ、どこからでも駆けつける、と言う。
映画館へ逃げたエディとロジャーは、ドロレスと合流する。ロジャーは相変わらずアニメをみて大はしゃぎしている。アニメが終わると、ニュースが始まり、がっかりするロジャー。そのニュースによると、マルーンがクローバーリーフにパシフィック鉄道を売却することを知る。
エディはマルーンに「アクメの遺言状を持っている」と嘘をつき、マルーンのスタジオへ向かう。ロジャーに車を見張らせ、マルーンのもとへ向かうエディ。しかし、ロジャーはフライパンで何者かに殴られ、連れ去られてしまう。ロジャーを殴ったのは、なんとジェシカだった。
エディは偽の遺言状として、ジェシカの気を引くためにロジャーが書いたラブレターを提示する。エディはマルーンを殴り、計画を聞き出す。マルーンはクローバーリーフがスタジオを買ってもいいと言ったが、アクメがトゥーンタウンを売り渡さない限り、スタジオは売らないと反対したのだという。そして、アクメを脅迫するために、エディに「ジェシカの浮気現場の写真を押さえてほしい」と偽り、実際にはアクメの密会現場の写真を手にしたのだという。アクメの遺言状が0時までに見つからなければ、トゥーンタウンが取り壊され、トゥーンが消されてしまうことも告げる。アニメスタジオの所長マルーンはアニメキャラクターを消させたくなかったのだと言うが、何者かに射殺されてしまう。
窓から、銃を持って逃げるジェシカを目撃したエディは、ジェシカがマルーンを殺したと思い、真相を確かめるためにトゥーンタウンへ向かう。トゥーンタウンの路地裏で撃たれそうになったエディは、ジェシカに命を救われる。アクメを殺し、マルーンを撃った犯人はドゥームだった。ドゥームは逃げ出し、取り残されたエディとジェシカはトゥーン・パトロールに追いかけられそうになり、行き先に親指を向け、ベニーが駆け付ける。
ドゥームにディップを撒かれ、タイヤを溶かされてしまうベニー。アクメの工場に連れてこられたエディとジェシカ。そこへ、ロジャーが救出に来るが、捕まってしまう。ロジャーとジェシカはロープで吊るしあげられてしまう。エディは音楽を流し、歌いながら踊り始める。これを見たトゥーン・パトロールは、トゥーンの弱点である笑い死にする。エディはドゥームが強力接着剤で、ディップ用トラックのローラーに貼り付けようとしてきたところをかわし、ドゥームは潰される。
潰されたはずのドゥームがペシャンコになって動き出す。ドゥームはなんとトゥーンだったのである。聞いた事のある金切り声にハッとするエディ。ドゥームこそが。エディの弟・テディを殺した犯人だったのだ。トゥーンの武器を駆使し、エディに襲いかかるドゥームだが、エディの跳び出るハンマーで、ディップのスイッチをオンにする。ディップをかけられ、溶けだすドゥーム。
ロジャーとジェシカを助けたエディ。そこへ、ベニー、ドロレス、事件担当の
サンティーノ警部補*、トゥーンタウンの住人たちが駆け付ける。ロジャーはアクメは天才だと言うが、ベビー・ハーマンは遺言状を残さなかったことを指摘する。エディはロジャーにジェシカのためのラブレターを読むことを勧める。ラブレターを読み始めるロジャー。なんと、その紙こそがアクメの遺言状だった。そこには、「健全な精神と肉体を持ってトゥーンタウンをトゥーンたちに依存することをここに誓います」と書かれていた。喜ぶトゥーンたち。ロジャーはエディに酒浸りの日々も終わりだと言い、握手を求める。それは、ロジャーの悪ふざけで「ビリビリハンド」だった。怒るエディに騒然とする一同。冗談が通じないかと思われたが、エディはロジャーにキスし、本当はトゥーンたちが大好きであることを提示するのだった。
※ストーリーが複雑なため、まとめてあります。
概要
ディズニーとしては初となる全編にわたる実写とアニメーションの合成が話題となり、
アカデミー賞*を3部門で受賞、全世界で3億ドルを突破するヒットを記録した。
様々なキャラクターがいろいろな場面にカメオ出演しており、その数もさることながらかなり豪華なメンバーである。例えば、フィリックスは撮影会社所長が射殺されるシーンの写真立てに映る、『
ふしぎの国のアリス』(1951年)の
ドアノブは、エディが勢い良く閉じたドアのノブに一瞬だけ顔が現れる、
ピグレットは背景を高速で走るアニメの電車に影がくっついているだけ、など良く見ていなければ見落としてしまうキャラクターも多数存在する。
キャスト
- 吹替版:1991年9月21日発売。※Blu-ray・DVD・VHS収録
スタッフ
情報集計中…
楽曲
- マルーンのロゴ
- マルーンアニメーション映画
- かっこいい勇者が続々と
- イヤなヤツら
- ハンガリアン狂詩曲(ピアノ連弾)
- ドゥーム判事
- あんた、どうしてまっとうになれないの*
- トゥーン族には通用しない
- メリーゴーランドがぶっこわれた(ロジャーの歌)
- ジェシカのテーマ
- トゥーンタウン(漫画映画の登場人物達の住む街)
- エディーのテーマ
- ギャグ工場
- 意志
- 笑って、さあみんな、笑って
- これでおしまいだよ、皆さん!
- おわり
最終更新:2024年09月08日 18:41