火野映司

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火野映司 - (2017/10/11 (水) 10:26:35) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/08/28(日) 14:43:31
更新日:2024/03/07 Thu 10:22:06
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「あちこち行ったけど……楽して助かる命が無いのはどこも一緒だな!」




仮面ライダーOOO』の主人公。
仮面ライダーオーズに変身する青年。

演:渡部秀


年齢21歳。一人称は「俺」。
W劇場版AtoZで戦った泉京水曰くイケメン


【概要】

美術館警備のアルバイト中に右腕だけの怪人アンクのコアメダルを拾った事を契機に、
欲望を巡るグリード達の戦いに巻き込まれ、街中で暴れ廻るカマキリヤミーからアンクを守る為にオーズへ変身。
以降、グリード達と世界の存亡を賭けた戦いに挑んでいく事になる。


オーズになる前は定職も特定の住居も持たずに世界各地を放浪しており、
手持ちの荷物は明日のパンツ(本人曰わく「明日の」という部分が重要らしい)とわずかな小銭だけという世捨て人の様な生活だった。

どっかの2000の技を持つ冒険家に似ている気がするが、性格が全く違うので気のせい。
だが靖子にゃん曰く、本作は「21世紀のクウガ」をイメージしており、映司は彼の性格を元にしたとのこと。
某美少女戦士も同姓で家庭の背景が似すぎだが公式には言及ナシ。

映司が普段履き、財布代わりにしているパンツは常に派手な柄物。これは幼少の頃に祖父に言われた
「男はいつ死ぬか分からないから、パンツだけは常に一張羅を履いておけ」
という言葉に感銘を受けた為である。

その気ままに旅をする生き様から、下宿兼バイト先のレストラン『クスクシエ』店長の白石知世子からは彼女が目指す『理想の旅人』と気に入られている。



【性格】

他人の欲望や執着には一定の理解を示すが、当の本人は異常なほど欲望や執着を見せず、
飄々とした態度でマイペースに振る舞う為、周囲からは能天気な馬鹿と思われがち。
まだTV版の脚本が描かれる前に執筆された『MOVIE大戦CORE』では「貴様には全く欲が無い」と信長のクローンから吐き捨てられていた。
しかし長旅の経験による豊富な知識から時折鋭い部分も顔を覗かせたり、天然に見せて実は計算ずくの食えない行動をやらかすなど、
かなりイイ性格をしている。

恋愛に関しては人一倍鈍い。この事は本人もかなり気にしており、伊達明に相談したことも。
また、蛇が大の苦手で、ウナギカンドロイドを見て腰を抜かしたほか、ブラカワニコンボになった時も笛でヘビを操るのは嫌がっていた。

普段は穏やかな物腰で何物にも執着を見せない彼だが、他人の命となると人一倍の執着をみせる。

これはかつて内戦中の国を旅していた際、滞在中に仲良くなった少女が目の前で戦火に巻き込まれ、
その命が失われるのをただ見ている事しか出来なかった為である。
この時の後悔から、他者の命を軽視するアンクやドクター真木ィ!には、普段の温厚さとは真逆の本気で怒る姿を見せた。

似たような過去を持つ過労ウルトラマンがいたが、関係あるのかは不明。



以下、ネタバレ





【経歴】

元は裕福な政治家一家の生まれであり、本人曰く「欲しい物はすぐ手に入った」という苦労知らずのボンボン。
この御坊っちゃま育ちという過去故か、基本的に口調は丁寧であり、汚い言葉や乱暴な言葉遣いはしないという裏設定がある。
(『AtoZ』やTV序盤では設定が固まっていなかったためか、たまに乱暴になっていた)

その優しさは昔からの物で、友人がいない同級生の北村を気遣うなど、学生時代から面倒見が良い性格だった。
国外で寄付やボランティアも行っていたという。



そんな彼が現在の根無し草生活をする様になったのには訳がある。

前述の内戦に巻き込まれた際、映司は現地の武装勢力に囚われ、家族が身代金を支払った事で自分だけが解放される。
そして彼の家族はこの一件を「戦地に赴いた勇敢な政治家の息子」という形で人気取りの為の美談として利用したのである。

こうして他者の欲望の渦に晒された結果


「一つ!目の前で死に逝く少女を助けられなかったという無力感!」

「二つ!!他人も苦しむ中で自分だけが助かってしまった罪悪感!!」

「そして、三つ!!!信頼すべき家族にすら裏切られた絶望感!!!」


という強烈なトラウマコンボ(トラさんは関係ない)が生まれ、彼は自身のあらゆる欲望……自分の命にすらも執着を失ってしまい、
伊達さん曰わく「妙に乾いている」状態となる。

また、この一件で家族から距離を置く様になり、母方の姓の「火野」を名乗る様になったという裏設定がある。

メーンライターの小林靖子つながりか、政治に関わる一族、自分のレールを歩んでたはずが、無理矢理他人のレールの一部にされてしまった、
という部分で『未来戦隊タイムレンジャー』の浅見竜也を連想する人もいるではないだろうか。


【オーズの器】

800年前の初代オーズであった王はその欲深さ故に、欲望の塊であるコアメダルを暴走させて封印されたという経緯を持つ。

だが、上記の経験から自身の欲望や命に対する執着を無くした(欲望が空っぽとなった)映司は、
コアメダルを使っても初代の様に暴走させる危険が低く、「真のオーズの器」として、初代オーズの末裔である鴻上から色々な意味で期待をかけられていた。

しかし、中盤で紫のコアメダルが彼の空白の欲望に入り込み、
暴走する危険性と彼自身のグリード化という二つの危険を孕んだ爆弾の様な状態となってしまう。

実際、これ以降は人間を辞めつつある事を示す様に、
以前は感知出来なかったグリードやヤミーの気配を感知する事が出来る様になり、味覚の喪失や視覚の異常が起こる。
だが自身のグリード化の危険を省みず、激化するグリード達との死闘を繰り返していき……。



【映司の欲望】

映司は欲望を失いはしたものの夢は失ってはおらず、
地球規模という巨大過ぎる彼の夢は「夢の破壊」という欲望を持つユニコーンヤミーを恐怖させる程であった。

これに伴い終盤にて鴻上から紫のコアメダル制御の為に「自らの欲望を取り戻す」事を提案される。

その後、アンクとの対峙の中で自分の欲望が「誰かを助ける為の力が欲しい」事であった事に気付き、
欲望を失ったのではなくアンクのおかげでオーズになった事で、自分の欲望は既に叶っていた事を確信する。

直後ドクター真木ィ!の介入により映司グリードとして完全にグリード化してしまうが、彼の企む世界の終末を阻む為、更なる力を求める。



鴻上から提供された大量のセルメダルで真のオーズとなった映司は、暴走するメダルの器を使って世界の終末を狙う真木との最終決戦に挑む。

恐竜グリードとなった真木に相打ち覚悟でプトティラコンボグランド・オブ・レイジを叩き込むが、メダルの器の力によって撃破には至れなかった。
最後の手段として自身のグリード化によって映司が決着を挑もうとした瞬間、アンクの魂が宿ったコアメダルを託されタジャドルコンボに変身。



なお、メダルをベルトに入れる際、映司はグリード化が進み目が見えずらくなっており、
アンクのひびの入ったコアメダルに気付いていなかったともとれる描写がなされている。

気づいていなかったならば映司は完全にグリードになり果て、相棒の「死」にすら気づかぬまま戦ったという悲壮なシーン。
見えていたならば相棒の「死」を悟りながらもその意思を受け取り戦うという映司の覚悟が伺えるシーンになる。
とはいえ、アンクが自分のコアを渡したことはどちらの場合でも理解しているため、
後述するセリフのようにタジャドルへの変身はアンクがやりたいことを尊重した結果と言えるだろう。


紫のメダル七枚を使ったギガスキャンで真木ごとメダルの器を破壊する。

世界の終末を阻止した映司は、薄れゆく意識の中アンクに最後の別れを告げられ、帰りを待つ仲間達の元へと戻っていく。

そして自分一人では「どこまでも伸びる腕」は無理だが、みんなと繋ぎあった「腕」ならきっとどこまでも行けると確信する。

 (俺が欲しかった力。どこまでも届く俺の腕。それってこうすれば手に入ったんだ……)

 (でも、お前の手を掴んだのも絶対間違いじゃなかった。絶対……)

 「アンク……」



その後、平和を取り戻した世界にて仲間達はそれぞれの日常に戻っていた。

映司自身も再び気ままな旅人生活へと戻り、笑顔で世界を旅していた。
アンクの形見である割れたタカメダルをその手に、再び彼と出会える事を願いながら……。


MOVIE大戦 MEGAMAX

本編のその後が描かれ、割れたアンクのコアメダルを復元するため、鴻上ファウンデーションの協力者として世界を旅していることが明かされる。
隕石の落下に伴い帰国した所で消滅したはずのアンクと再会し、未来の仮面ライダー湊ミハルと関わることになる。
最終回で恐竜グリードとの戦いで所持していたコアメダル全て失われひびの入ったアンクのコアメダルだけを所持していたが、
アンクがポセイドンのコアメダルを奪い再びオーズに変身できるようになった。(プトティラコンボ)を除く。

かつて錬金術師ガラとの戦いで助けに来てくれた仮面ライダーフォーゼ/如月弦太朗
そして自分が助けた仮面ライダーWと共に財団Xの陰謀に立ち向かう。
手と手を繋いで行けばやがて世界は広がっていく、という、劇場版のEDを思い出すような流れとなった。
戦いのあと、いつか未来でアンクと再会することを改めて誓った。


仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦

大ザンギャックを率いるゴーカイレッドに敗れ消滅…と見せかけて亜空間で待機。
終盤で他の戦隊やライダー達と一緒に復活し、大ザンギャック&大ショッカー連合軍と戦った。
さらにコアメダルが変化した、自身の大いなる力となるライダーキーを(最終回消滅したプトティラコンボ含む)海賊戦隊ゴーカイジャーの6人に渡し、自身のコンボに変身させた。
仮面ライダーディケイド/門矢士とはこれが初対面。


【仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム】

如月弦太朗から話を聞き、アクマイザー3が復活させた怪人軍団に襲われたコヨミを助けに現れた。
いくらなんでも女の子にパンツを持っててとはないだろう。

その後は幻影としてライダーリングをウィザードとフォーゼに託した。
他には左翔太郎フィリップ照井竜後藤慎太郎の幻影もいる。*1
演者の渡部秀のスケジュールの都合上出演シーンは少ない他、この時だけ一人称が「僕」になっている。


【小説版】

三部作のトリを務める。
明言はされていないが、恐竜系と爬虫類系以外の全てのコアメダルを所持していることからMEGAMAX後と思われる。
内戦地帯で戦いを止めたいという人達と触れ合い、そういう人達の声を届かせ、話し合いさせるためにたとえ一時的でも戦いを完全に止めることを決意。
人間の軍隊相手にオーズの力を使い、全コンボをフル活用して一人で一軍を一人も殺さず完全に無力化するという無双ぶりを見せた。
先輩俺ですらできなかったことを…お前こそ真のヒーローだ!」
気づいた人もいるかもしれないが、この時の映司はかつてのオーズの変身者とは対照的に描かれている。



【余談】

渡部秀は小学生の頃から仮面ライダーのファンで仮面ライダー龍騎第49話で主人公である城戸真司が最終回を迎えずに死亡するシーンには衝撃を受けたという。



【台詞】
 「ライダーは助け合いでしょ!」

 「いけますって!少しの小銭と明日のパンツがあれば」

 「人の命よりメダルを優先させるな!」

 「セイヤーッ!!」

 「はい、変わったー」

 「お前も結構使えるグリードだと思うよ?」

 「手が届くのに手を伸ばさなかったら一生後悔する。それが嫌だから手を伸ばすんだ!」

 「そんなに簡単に無くならないですよ。人の欲って」

 「正義のためなら、人はどこまでも残酷になれるんだ」

 「人が人を助けていいのは、自分の手が直接届く所までなんじゃないかって」

 「綺麗事じゃない!これは欲望を満たす為の質問なんだろ?俺の欲望はこのくらいじゃなきゃ満たされない!」

 「誰であろうと、欲望や、命や、大事な物を弄んでいい筈がない!これ以上はさせないし、オマエが乗っ取ってる人も、絶対返してもらう!!」

 「俺は、俺は欲しかった。欲しかったはずなのに諦めて蓋して、目の前の事だけを……。どんなに遠くても届く俺の腕!力!もっと、もっと……!もう、叶ってた……お前から貰ってたんだ。一度も言ってなかった……アンク、ありがとう」

 「お前がやれって言うのなら……お前が本当にやりたいことなんだよな。アンク、いくよ……変身!」

タカ! クジャク! コンドル!
タ~ジャ~ドル~


(アンクの「あんな名前も知らない奴なんか放っとけ!」に対して)
「名前なら知ってるよ。仮面ライダー、だろ! せっかく同じライダー同士なら、俺はその手を掴みたい!」

(明日のパンツについて聞いたミハルの「俺にそんな覚悟があれば…」に対して)
「違う違う、大事なのは明日の、ってとこ。明日を生きるために今日を精一杯頑張るって事」

「君がくじけた今日は俺達が守るから!」




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