キン肉バスター

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キン肉バスター - (2019/12/23 (月) 10:23:37) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/10/03(日) 07:02:20
更新日:2024/04/14 Sun 09:30:24
所要時間:約 9 分で読めます




漫画『キン肉マン』に登場する必殺技。別称「五所蹂躙絡み」(ごどころじゅうりんがらみ)。
主な使用者はキン肉スグルキン肉万太郎。一応テリーマンも使える


概要

キン肉マンがハワイ遠征の際に、元ハワイチャンピオンであるプリンス・カメハメから授けてもらった「48の殺人技」の一つ。
つまりキン肉王家直伝の技ではない

相手の両股を手で掴み頭上に逆さに持ち上げ、相手の首を自分の肩口で支えた状態で高所から着地し、その衝撃でダメージを与える。
首折り背骨折り股裂きの要素を含んだスーパー・フェイバリット・ホールドである。


『第21回超人オリンピック ザ・ファイト編』の決勝戦で初めて使われ、強敵ウォーズマンを倒した。
以降キン肉マンの代名詞的な技となり、その強烈な破壊力で数多の悪行超人をリングに沈めてきた。

またあくまで関節に作用する技であることからプラネットマンの「魔技・人面プラネット」の対抗策として用いられた。もっとも宇宙地獄によって破られたが。
バリエーションが多く存在し、他超人や後生の世代に派生技を作り出されることもあった。

しかしその強烈さとは裏腹に、というかその強烈さのために、研究し尽くされた結果返し技が増え色々と破られることの多い技でもある。

破り方


1.リベンジ・バスター

初めてキン肉バスターを破った方法で、『7人の悪魔超人編』にてバッファローマンが使用。
技の最中フリーになっている両足を左右に動かしその反動を利用して上下の体勢ごと掛け手を入れ替え、逆にキン肉バスターを放つというもの。
その様は正しく「6」が「9」になるものであり、全国のちびっこ達を感嘆させたとか。

尚これを行う為には相手の10倍の超人強度が必要とか言われているが、そんなことおかまいなしにポンポン使われていた。
だってゆでだもの……

2.火事場の逆噴射

前途のリベンジ・バスターでバッファローマンに体勢を入れ替えられ逆にキン肉バスターを掛けられかけた際に使用。
体を回転させ、逆に上昇する。そして、天井に着地して、(ネオ)・キン肉バスターを極める。
名前に『火事場の』と付いているが、極めたあとの空中でパワーが緩んだところをしかけるためか、
火事場のクソ力を使えないテリーマンでも使用しようとしていたので出来ないことはないと思われる。

3.ネック・エスケープ

一見しっかりと相手をホールドにしているかのように見えるキン肉バスターだが、実際は首のフックが甘く
落下中に首を曲げて掛け手の背後に頭を潜りこませることで体勢が崩れ、簡単に技から逃れられることができる。

『黄金のマスク編』のアシュラマンとの戦いでキン肉バスターの進化形である阿修羅バスターをこの方法で破るも、
それは自身の必殺技の弱点を露呈したことに他ならず、新たな必殺技を開発せざるを得なくなってしまった。

4.パラシュートアンカー

キン肉バスターをかけるために飛び上がった際、
相手に滞空されたらどうなるのか…それを実際に
やってのけたのがオメガ・ケンタウリの六鉾客の一人パイレートマンである。
技の最中空中に飛び上がるのと両手がフリーなことを利用し自らのコートを掴み、
パラシュート状にすることで落下を防いで破っている。


そんな訳で決して完全無欠な必殺技ではないが、使い手の技量やパワー次第で上述の弱点もある程度カバー可能という事もあって
十分強力な技であり未だ第一線で活躍している。



バリエーション

ネオキン肉バスター

キン肉バスターをかけられている時フリーになっている両足を反動をつけて回転させ、両手で上昇気流を起こし、
天井に着地することで逆にキン肉バスターを放つというもの。
6→9理論で返してくるバッファローマンに対して使われ、以降もちょくちょく登場した。

キン肉バスター返しに対するカウンター技ではあるが、状況によっては単独でも使える。


ダブルキン肉バスター

ネオキン肉バスターを放った後、6→9理論で体勢を入れ替え地上にキン肉バスターを放つ。
要はバスター二連発の大技で、バッファローマンとの死闘に終止符を打った。

ただし、あとほんの僅か体勢を入れ替えるのが遅れていたら逆にやられていたかもしれない博打でもあった様子。


口裂けキン肉バスター

両足の代わりに相手の両顎を掴んでキン肉バスターをかける。
『黄金のマスク編』でスニゲーターに使用し、「ワニ形態の」スニゲーターを撃破した。
性質上巨大な口を持っている相手にしか使えないと思われる。


阿修羅バスター

悪魔六騎士の一人、アシュラマンの必殺技。
六本ある腕を使い、四本での両足を、二本の腕で両腕をがっちり固めて放つキン肉バスターで、別名「トリプルキン肉バスター」。
首折、背骨折、股裂に加え、足首折りチキンウイングアームロックの効果が付随し、その威力は本家キン肉バスターをはるかに超える。

しかも手足が完全にホールドされていることで、6→9どころかネオキン肉バスターすら使用できない。
ただし首のフックの甘さだけはキン肉バスターと同様でありそこを突かれて破られてしまう。

当初はキン肉バスターのコピーだと思われていたが、幼少期にサムソン・ティーチャーより伝授されたものと後に判明した。


サイドキン肉バスター

着地の際、リングではなくロープに落下しその反動を使って横に飛び、競技場の壁で放つキン肉バスター。
「黄金のマスク編」で悪魔将軍に使用しその鎧を砕いたが二発目はロープを掴まれサイドキン肉バスター返しを受けた。
ただしアニメでは壁に着地せず直前で悪魔将軍を壁に投げつけるというバスター技とカウントしていいのか分からない物になっている。

ゲームでは万太郎のマッスル・ミレニアムと同時に使用してリング中央で激突するタッグ技「マッスル・コラボレーション」を使用している。


マッスル・ドッキング

空中でキン肉ドライバーをしかけている味方の両肩にキン肉バスターの体勢で合体、その体勢のまま落下して着地するタッグ技。
その威力はバスターやドライバー単体の10倍もあるとされる。
なお、『空想科学読本』の柳田理科雄氏が計算してみたところ、一番下のキン肉ドライバーをかけられている者だけ(そりゃそうだ)という限定ではあるが、
本当に衝撃が10倍前後になるということが判明*1。この結果を瞬時にはじき出したバッファローマンはマジ天才。

『夢の超人タッグ編』の「四次元殺法コンビ」戦で初披露、続く「はぐれ悪魔コンビ」戦で悪魔超人との戦いにケリをつけ、
決勝戦では「ヘル・ミッショネルズ」を撃破し完璧超人の野望を打ち砕いた。

『究極の超人タッグ編』ではキン肉マンが下になるのがα、上になるのがβと呼ばれ、βの方が遥かに威力が高い。

強いだけでなく、その美しさ、完成度の高さからファンからの人気は非常に高い。


改良阿修羅バスター

両足を固定していた腕の内二本を首のロックに使うことで、「首のフックの甘さ」を克服した阿修羅バスターの改良技。

弱点こそ無くなったものの、相手の首のロックに意識が集中してしまうこと、足の固定が首に回ってしまったこと等から
通常の阿修羅バスターよりも威力は劣ってしまう。

とはいえ大必殺技であることには変わりがなく(というか上記設定は二世で付けられたもの)、
『夢の超人タッグ編』では「ニューマシンガンズ」のジェロニモを血祭りにあげた。


バスターバリエーションPART5

一人の相手に対し二人でキン肉バスターを放つ(相手の首を挟んで並び、各々が片方の足をホールドする)タッグ技。
『夢の超人タッグ編』でキン肉マンとテリーマンがビッグ・ザ・武道に仕掛け、その正体を暴くこととなった。
『究極の超人タッグ編』で万太郎とケビンマスクも使用。
この際はライトニングに仕掛け、正義崩壊のフィナーレで下側になっていたサンダーを着地点にしたため二人同時にダメージを与えている。
PART1~4が何かは明言されていないが、キン肉バスター、ネオキン肉バスター、サイドキン肉バスター、マッスル・ドッキングが妥当なところか。

バスターズ・ドッキング(バスターバリエーションPART6)

完璧超人始祖編にてネメシスポーラマンがザ・マシンガンズに対して使用。
掛け手はお互い背中合わせに立ち、相手2人の脚を片方ずつ持ってキン肉バスターをかける。
実はゲームからの逆輸入技であり、ゲームではキン肉マン親子やスカーフェイスやバッファローマンといったバスター技の使い手を組ませると
使用可能になるバスターバリエーションPART6として登場した。

ブラッドユニット阿修羅バスター

改良阿修羅バスターの拘束を、ジャスティスマンに外されてしまったアシュラマンが咄嗟に繰り出した技。
6本の腕全てを頭部のロックに集中させる事で、頭部の破壊だけに特化させた阿修羅バスター。

ペルフェクシオン・バスター

ネメシスが使用。ペルフェクシオンは完璧の意。
自身の足で相手の腕をホールドすることで脱出を困難にしている。
かけ手のネメシスがM字開脚で落下しているので、見た目がものすごく恥ずかしいのは気にしないであげよう。

バイキングバスター

パイレートマンが使用。
相手の胴体を両腕で固定しているだけ(相手に手の甲を向けており、掴んですらいない)で、相手は首以外全てフリーという、ゾーリンゲンの鈍色刃以上の力任せの技。
パイレートマンの極めて高いパワー故に脱出は困難だが、どこも極めてない上に一番最初に落下するのはパイレートマンの尻という、バスター技としてはダントツで完成度が低い*2が、何故かキン肉マンを吐血させる程の威力がある。
一応落下の衝撃により、固定していた相手の胴体に手の甲が裏拳の要領で食い込んでダメージを与えたのだろうという推察はできる。

ターンオーバー・キン肉バスター

通常版とは相手を逆向きにして放つ。
『一期生・二期生入れ替え戦編』でキン肉バスター返しを行うスカーフェイスに対して万太郎が使用。
喰らう側の体勢が通常のキン肉バスターと異なる為、バスター返しに対して多少効果がある様子。

なお通常版キン肉バスターも万太郎は得意としているが、父スグルとは技の入りが異なるのが特徴。
(スグルは正面から組んで担ぎ上げ、万太郎は背中合わせの状態から担ぎ上げる)

アルティメット・スカーバスター

スカーフェイスの使用するキン肉バスターの改良版。
キン肉バスターに両足による三角絞めを加えたことで、首のロックを完全なものにした上威力も向上した正に究極のバスター技。
また、一撃で倒せなくても三角絞めの要素が含まれているので絞め技として絞め落とすこともできる。

現実にやったら確実に相手を殺しかねんが、それ以前に掛けてる側も凄く背中と肩と腰がキツそう。
アシュラマンに使用した際には、首のロックを自分の顎を粉砕するという手段で外されてしまい失敗したが、
並大抵の超人に出来る方法ではなく、弱点とは言いがたい。
ただし正攻法でも、後に使われたアルティメット・阿修羅バスター破りと同じ方法が使用可能であると思われる。

入れ替え戦でキッドを打ちのめし、以降も数々の戦いで使われるが、強力すぎるためかどうにも成功率が低い。


アルティメット・阿修羅バスター

再生(リボーン)アシュラマンが使用。
通常の阿修羅バスターにアルティメット・スカーバスターの三角絞めを加えることで、
阿修羅バスター以上の破壊力と改良以上のホールドを可能にした超必殺技。
ちなみにアシュラマン曰く、阿修羅バスターの発展として行き着いただけで、スカーバスターの三角絞めを真似たわけではないらしい。

従来のバスターの弱点全てが克服されているが、万太郎は三角絞めにあえてさらに体をねじ込み
フックを広げてから首を引き抜くという方法でこの技を破って見せた。


NIKU→LAP

万太郎がキン肉バスターをかけている相手にケビンマスクがOLAPを仕掛け、その体勢のまま思いっきり地面で衝突させるタッグ技。
悪魔の種子編でボルトマンを仕留めた。


マッスル・G(グラヴィティ)

キン肉バスターの体勢で落下する際に火事場のクソ力を発動することで強烈なG(重力)を発生させ、
体がまるでヨットの帆のように反り返った相手の両腕を両足で挟んで固定、そのまま着地することで
従来のキン肉バスターに両腕折り、肋骨折り、内臓損傷を加えた万太郎最強の必殺技。
掛け手と受け手の体勢が技名のごとく「G」のようにも見える。
くらった相手は思いっきり腹が裂ける。あとなんか伸びる
Gの効果で今までに存在したバスター返しがまるで通用せず、現時点で一度も破られてはいない正に究極のキン肉バスターである。

『悪魔の種子編』のコンステレーション戦で原型が生まれ、その後の特訓で70%、再生阿修羅マン戦で遂に完成し苦しい戦いに幕を下ろした。
アニメ版ではケビン戦でマッスルミレニアムを破られた状況でとっさに開発し、原作で敗北したケビンに勝利した。

そんな無敗の必殺技であるが、『究極の超人タッグ編』にて、超加速能力を持つ時間超人タッグに一人で挑まねばならず、
「2対1のマッスルGでは一方を倒してももう一方に技の直後の隙をつかれ負ける」ということで新技開発が必要になった。


Wキン肉バスター

一人で二人の相手に対してキン肉バスターをかける荒業。
カオスが興行の際に使用。


マッスル・エボルシオン

マッスル・Gを放つ万太郎を、別の相手にジャパニーズ・レッグクラッチホールドを仕掛けるカオスが
キングジャーマンスープレックスで投げ、同時に地面に叩きつけるタッグ技。
『究極の超人タッグ編』で2000万パワーズ及びマシンガンズを撃破し、レジェンドに二連勝を果たした。


ちなみに、『銀魂』には、長谷川バスターなるものが登場する。


現実におけるキン肉バスター

派手な見た目からフィクション限定の技と思われがちなキン肉バスターだが、実は現実にも存在する
メキシコのプロレス「ルチャ・リブレ」で使われていた古典技「ラ・マテマティカ」がその原型である。
元々は相手を抱え上げたままの体勢でゆっさゆっさと相手の関節を締め上げるジャベ(間接技)であった。

日本では、メキシコにプロレス留学していたサムソン冬木が持ち帰り、独自の改良を加えた上で「サムソン・ストライカー」の名で使用。
相手を抱え上げてそのまま尻餅をつき、一気に相手の体を破壊するという技になった。
キン肉バスターは、現在でこそ天高く飛び上がったり、壁に着地したりといったアクロバティックなイメージがついているが、初出のウォーズマン戦では
ほとんどジャンプしておらず、このサムソン・ストライカーの形に非常に近い。

なお、ゆでたまごはマテマティカから着想を得たのではなく、独自に考案したと主張している。
のちに実在すると知った時は非常に驚いたとか。

後には、リアルでもモハメド・ヨネやサモア・ジョーといった『キン肉マン』世代のレスラーが漫画へのリスペクトを込めてフィニッシュに使用しているが、如何にレスラーとはいえ二人分の体重をモロに背骨にかけてしまうのは危険なので後ろに倒れ込むような形で使用される場合が多い。

他作品におけるキン肉バスター

『キン肉マン』という作品を代表する必殺技ということもあって、後年の漫画やアニメ、ゲーム作品などでもパロディ・オマージュとしてキン肉バスターが使用されている。
特に鉄拳シリーズのキングやデッドオアアライブシリーズのバースといった3D対戦格闘ゲームのプロレスラーが有名か。
(両者ともにゲームシステムの都合上、スカートを穿いた女性キャラにも容赦なくバスターを仕掛けることが出来る。ひでえ。)
一方、喰らう相手が独特の体勢になることから、わざわざ別の画像を用意する必要のある2D対戦格闘ゲームではあまり見かけないが、
キン肉マンが参戦しているDSゲーム『JUMP ULTIMATE STARS』ではバトルキャラとして参戦している全てのキャラクターにキン肉バスターを喰らった際の演出が用意されている。芸が細かい。


「アカウント消すかエッチ画像100枚プレゼントでもしない限り怒りは収まらんて」
「ヒィッ」
「別にそこまでせんでいい…そうだな、追記、修正してくれたら許す」

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