登録日:2012/03/15 Thu 03:32:42
更新日:2026/09/30 Wed 13:44:23
所要時間:約 7 分で読めます
完璧・無量大数軍とは、漫画『
キン肉マン』に登場する勢力・カテゴリーの一つ。
「夢の超人タッグ編」で初登場した
完璧超人の本隊にして、
「真の完璧超人」とも称される、選りすぐりのトップエリート集団である。
【概要】
無量大数軍の最大の特徴は、構成員がそれぞれ「完○」という形式の二つ名を持ち、さらに、その名を冠した奥義を備えていることである。
また、「神に最も近い」と自称する完璧超人の中でも、超人の生死を司る超人閻魔から不老不死の祝福を授けられているという、極めて特殊な立場にある。
かつて完璧超人の
首領を名乗っていた
ネプチューンマンと
ネプチューン・キングは、実のところ
完璧超人界から追放された集団の長に過ぎない、いわば
堕落者であった。
ネプチューンマンは「
完狩」、ネプチューン・キングは「
完傑」の称号を持つ
無量大数軍の一員だったが、ネプチューン・キングは慢心・堕落したことで破門され、宇宙支配の野望に走った。
そんな彼に率いられる
偽の完璧超人というのが、かつて登場したはぐれ完璧超人たちの正体だったのである。
さらに
無量大数軍の登場によって、旧作の頃から「超人の生死を司る者」として語られていた超人閻魔こそが、
天上の神々に代わって地上(キン肉マン世界における宇宙)の超人界を管理する者であり、同時に完璧超人の真の首魁であることも明らかになった。
すなわち、
完璧超人こそが、長きにわたって超人界の裏側を支配してきた存在だったのである。
無量大数軍は、完璧超人の
首領・超人閻魔直属の
親衛隊であり、完璧超人の本来の使命である「この世の治安の維持」=
下等超人が力を持ちすぎないように監視し、目に余る場合には粛清することを司っている。
しかし、彼ら自身は超人閻魔の正体を知らされておらず、さらに始まりの完璧超人である
完璧超人始祖についても、その存在こそ知っていたものの、彼らが何者なのか、そして完璧超人という存在が本来何を目的としていたのかまでは知らされていなかった。
完璧超人における評価基準はあくまで「強さ」のみであり、建前上は超人閻魔を頂点として、始祖、無量大数軍といった肩書きが存在するものの、これらは本来、明確な序列を意味するものではなく、あくまで立場や区分を示すものとされている。
しかしながら、超人閻魔を含む始祖と、無量大数軍を含めた一般完璧超人との間には、実力面で天と地ほどの差が存在する。そのため、実際には両者の間に明確な上下関係が成立しており、ネメシスは完璧超人の歴史や真実が明かされる以前から、超人閻魔を「様」付けで呼んでいた。
実際のところ、超人閻魔が真に心を留めていたのは、出奔した者を含めた始祖だけだったようである。
無量大数軍の結成理由まで考慮すれば、彼らはあくまで始祖たちに代わって、その役目を担うための代理集団という位置付けだったと考えられる。
そもそも、無量大数軍が結成された本当の理由や閻魔の真意を把握していたのは、当事者である超人閻魔と始祖(の中のさらに一名)だけであった。
そのため、無量大数軍の構成員を含めた一般完璧超人には、完璧超人という存在が本来何のために在るのか、その真実が伝えられてすらいなかった。
「完璧な強さ」のみを誇示し、他属性の超人を管理されるべき存在として見下す現在の完璧思想は、本来の完璧超人の理念を見失った末に生まれたものであり、むしろ完璧超人自身の成長を止めてしまう歪みの根源であるとして、完璧超人の内部からも批判されている。
作中では、正義・悪魔・完璧の各勢力による三属性不可侵条約に、自分たちが代表者として認めていないネプチューンマンが勝手に調印したことへ反発。
自らの存在を明かすとともに、条約の破棄、「
真の完璧超人」の実力を全世界に知らしめること、そして
正義・
悪魔超人の粛清を目的として宣戦布告した。
その戦闘力はまさに圧倒的であり、他者を侮蔑するエリート意識も、過去に登場したヘル・ミッショネルズや
殺人遊戯コンビと共通している。
ただし、追い詰められると姑息な手段や卑劣な策に走った彼らとは異なり、
無量大数軍は自分たちを有利にするための小細工をほとんど用いない。
むしろ、あえてアウェーのリングで対戦相手を待ち受け、敗北した際には「完璧の掟」に従って速やかに自害するなど、
完璧超人としての信念と矜持を最後まで貫き通すストイックな姿勢が強く描かれている。
この点でも、「完璧の掟」を自ら破り、ネプチューンマンを失望させたネプチューン・キングのような「堕落者」とは対照的な存在と言える。
一方で、あまりにも厳格な掟ゆえに、彼らが貫く
「敗北すれば即自害」というルールは、裏を返せば完璧超人の傲慢さを象徴するものでもある。
そのため、対戦相手との死闘を通じた相互理解や、敗北からの成長を重視する正義超人からは、強く批判されることになった。
対して悪魔超人軍は、全員が
「あのお方」からの勅命のみを行動原理とし、完璧超人の殺害を辞さない姿勢でこの戦いに臨んでおり、正義超人とは異なる立場を取っている。
【メンバー】
・第一陣
◇『完武』ストロング・ザ・武道
無量大数軍のリーダー格。口癖は「グロロ~」。
完璧超人の理念を体現したかのような超人で、その性格は冷徹にして苛烈。
正義超人の甘さ、悪魔超人の卑劣さ、そして掟を守らず堕落したネプチューン・キングのような「名ばかりの完璧超人」を等しく軽蔑し、憎悪している。
初登場時から、他の
無量大数軍とは明らかに一線を画す存在として描かれており、シリーズの重要人物として読者から大きな注目を集めた。
その恐るべき正体については
当該項目を参照。
◇『完裂』マックス・ラジアル
所属:完璧超人
出身:フランス
身長:256cm
体重:423kg
超人強度:4800万パワー
CV:小林親弘
騎士の甲冑を思わせるバイザーと、両肩に装備された巨大なタイヤが特徴の巨漢超人。口癖は
「バルルーン」。
そのタイヤによって対戦相手を完膚なきまでに切り裂くことから、「完裂」の異名を持つ。
非力な者や体格に恵まれない小兵を見下す傲岸な性格で、
国辱コンビを瞬殺した後、
テリーマンと対戦する。
詳細は
当該項目を参照。
◇『完遂』ターボメン
所属:完璧超人
出身:シリア
身長:215cm
体重:180kg
超人強度:4000万パワー
CV:野島健児
両腕に、針を備えた回転式弾倉のような凶器「リボルバー・フィン」を装備するロボ超人。口癖は
「ボシュー」。
完璧超人らしい冷淡な合理主義者だが、時には対戦相手の矜持を酌み、相手を認めるような行動を見せることもある。
詳細は
当該項目を参照。
◇『完掌』クラッシュマン
所属:完璧超人
出身:パキスタン
身長:283cm
体重:880kg
超人強度:3000万パワー
CV:富岡佑介
背面から五指を思わせる配置で生えた、分厚い金属板が特徴の超人。口癖は
「ギガギガ」。
この金属板は本人の意思によって自在に曲げ伸ばすことができ、標的を完全に包み込んで、握り潰すように破壊する。
詳細は
当該項目を参照。
◇『完牙』ダルメシマン
所属:完璧超人
出身:
イギリス
身長:190cm
体重:97kg
超人強度:2500万パワー
CV:
檜山修之
白黒の斑模様を持つダルメシアン犬の化身超人。口癖は
「ウォンウォン」。
嚙みつきやスピードといった犬の特性だけでなく、自分の体の模様さえも変幻自在の武器として用いるテクニシャン。
詳細は
当該項目を参照。
◇『完刺』マーリンマン
完璧超人って名は伊達じゃない
水中戦も完璧なら陸上戦も完璧だ──っ!
所属:完璧超人
出身:フィジー
身長:202cm
体重:134kg
超人強度:2200万パワー
CV:尾高慶安
上顎に鋭く尖った口吻「カジキ通し」を備えた、カジキの化身超人。口癖は
「ピョピョー」。
見た目の通り水中戦を得意とし、自分こそがこの世で最も完璧な水棲超人であると嘯く。
詳細は
当該項目を参照。
◇『完恐』ピークア・ブー
所属:完璧超人
出身:ニュージーランド
身長:178cm
体重:105kg
超人強度:4200万パワー
CV:石毛翔弥
小柄な体躯に赤ん坊の扮装をした完璧超人。
「ピークア・ブー(いないいないばぁ)」という名の通り、素顔は手の平を象ったマスクに覆われている。
知能も赤ん坊相応で、いつもは
「ホンギャホンギャ」としか話せず、少し攻撃を受けただけで泣き出してしまうが……?
詳細は
当該項目を参照。
・第二陣
◇『完肉』ネメシス
所属:完璧超人
出身:不明
身長:205cm
体重:104kg
超人強度:6800万パワー
CV:
草尾毅
キン肉族の特徴を持ち、キン肉族に伝わる諺を口にし、さらには
「マッスル・スパーク」まで使いこなす謎の超人。
キン肉族三大奥義を扱えることを抜きにしても、非常に高いフィジカルと巧みなテクニックを併せ持ち、正々堂々と戦う姿はまさに完璧超人の鑑とも言える男。
その正体は
当該項目を参照。
◇『完昇』マーベラス
所属:完璧超人
出身:中国
身長:198cm
体重:130kg
超人強度:1800万パワー
CV:川原慶久
中華風の甲冑を身にまとい、両肩から
「紅龍」と
「蒼龍」と呼ばれる双龍が生えた超人。口癖は
「キュワキュワ」。
世代こそ異なるものの、かつては
ラーメンマンと同じ寺院で修行した超人拳法の伝承者だった。
「勝って笑うか負けて死ぬか」という超人拳法の理念をどこまでも貫く求道者。
詳細は
当該項目を参照。
◇『完流』ジャック・チー
所属:完璧超人
出身:イタリア
身長:195cm
体重:301kg
超人強度:3500万パワー
CV:松本忍
その名の通り、上半身が蛇口を模したパーツで構成された化身超人。口癖は
「ジャジャー」。
両肩のバルブを回すことで冷水や熱湯を噴射し、それを武器として使用する。
いわゆるギミック超人だが、戦闘スタイルそのものは意外にもかなり正攻法。
詳細は
当該項目を参照。
◇『完幻』グリムリパー
所属:完璧超人
出身:不明
身長:206cm
体重:102kg
超人強度:不明
CV:
諏訪部順一
ハットと細身のドレスを身にまとい、顔にメイクを施した道化師のような超人。
常に丁寧な口調で話す一方、その態度は極めて傲慢であり、まさに慇懃無礼。
さらに他の完璧超人を馬鹿にしたり、足蹴にしたりするなど、無量大数軍の中でも特に非道な一面が目立つ。
透明化や発火、さらには
完璧超人秘奥義・サンダーサーベルなど、多彩な技を操るうえ、単純な膂力も並外れている。
その正体は、悪魔将軍ことゴールドマンと同格である完璧超人始祖の一員、“拾式”サイコマン。
詳細は
当該項目を参照。
◇『完力』ポーラマン
所属:完璧超人
出身:ノルウェー
身長:278cm
体重:325kg
超人強度:7200万パワー
CV:松山鷹志
白熊の化身超人。口癖は
「パギャパギャ」「ボッフォボッフォー」。
異名が示す通り、
無量大数軍の中でもかなりの巨体を誇り、圧倒的な怪力と高い超人強度を武器とする。
無量大数軍の中でも古株らしく、ネメシスとの付き合いも長い様子が描かれている。
詳細は
当該項目を参照。
・元無量大数軍
◇『完傑』ネプチューン・キング
時と場合によっては完璧超人も凶器を使うことがあるわい
所属:完璧超人
出身:日本
身長:290cm
体重:320kg
超人強度:5000万パワー
かつて
無量大数軍の中でも一際優秀な完璧超人だったネプチューン・キングは、
始祖の一人に師事し、直々に
マグネット・パワーの使い方を伝授された。
しかし、もともと邪な目的で接触を図っていたのか、マグネット・パワーを会得すると次第に増長。その結果、師であった
始祖から
無量大数軍としての資格を剥奪される。
その後、同じ無量大数軍だったネプチューンマンをはじめ、殺人遊戯コンビなど総計1000人の弟子を引き連れて離脱。
そして、このはぐれ集団が完璧超人の本隊を名乗って地上へ殴り込みをかけた……というのが、かつての宇宙超人タッグトーナメントにおける真実だったのである。
不老不死の栄誉を授かっていたはずの
無量大数軍であるネプチューン・キングの素顔が、醜悪な落ち武者そのものになっていたのは、離脱した時点で不老不死の祝福を剥奪されていたためではないか、とする考察もある。
詳細は
当該項目を参照。
◇『完狩』ネプチューンマン
所属:完璧超人
出身:イギリス
身長:240cm
体重:210kg
超人強度:2800万パワー
ネプチューンマン自身も、かつては無量大数軍の一員だった。
宇宙超人タッグトーナメントでザ・マシンガンズと死闘を繰り広げた末、「人狼煙」の掟によって自爆。その後、完璧超人の未来を憂う穏健派の完璧超人たちによって蘇生され、復活を遂げる。
以降は正義・悪魔超人が完璧超人に伍するほどの実力を身につけたことを確信、自ら改革派のリーダーとして完璧思想に異を唱え、他属性の超人たちと切磋琢磨することで互いに強さを磨き、その過程で相互理解を目指すべきだと主張するようになる。
この思想に賛同する完璧超人が増え、やがて改革派は完璧超人の主流となっていった。
キン肉星王位争奪編でキン肉マンに助力した後、完璧超人の代表として不可侵条約の締結に臨むが、超人閻魔の命を受けて強硬策に出た無量大数軍に襲撃され、手ひどいリンチを受けた末に拘束されてしまう。
その後、正義・悪魔超人連合軍との戦いによって無量大数軍が壊滅し、さらに始祖までもが地上に姿を現す事態となる中、ピークア・ブーによって解放された。
ピークを連れてネメシス戦を翌日に控えたキン肉マンに接触し、発破をかけた後、キン肉マンとネメシスの決戦を陰ながら見守るが、最終的には完璧超人を救う道を示すため、完璧超人陣営へ復帰する。
改革を掲げて離脱していたとはいえ、堕落者であるネプチューン・キングとは大きく異なり、超人閻魔からも優秀な実力者として認められていた模様。
その姿からは老害マンの影も形も無いが……。
詳細は
当該項目を参照。
・新加入
「完璧超人始祖編」での死闘の後、新たに無量大数軍へ格上げされた超人たち。
◇『完抉』スクリュー・キッド、『完球』ケンダマン
完璧な遂行をお約束しておいて誠に面目…ございません…
"完球"の称号を授かったこのケンダマンを舐めるなよ!!
所属:完璧超人
出身:アメリカ合衆国・ネバダ州/デンマーク
身長:215cm/248cm
体重:105kg/213kg
超人強度:1300万パワー/1500万パワー
「夢の超人タッグ編」でヘル・ミッショネルズによって粛清されて以来、長らく消息不明だったが、何らかの処置によって復活を遂げていた。
その後、超人閻魔の密命を受け、
「スクリュー・キッド調査団」として、とある地域の調査に赴く。
しかし、
何者かに襲撃され、交戦状態に陥り……。
彼らの詳細は
個別項目を参照。
【完璧超人と無量大数軍の真実】
太古の昔、当時の超人界は、超人たちの私利私欲によって凄惨な戦乱の世と化していた。
調和の神をはじめとする神々は、当初こそ、自分たちの似姿として創造した超人という種族の進歩と成長に期待していた。
しかし、やがて彼らを「失敗作」とみなし、神の怒りともいうべき
カピラリア七光線によって絶滅させることを決定する。
だが、ある一人の神が、少数の優秀な超人だけでも救うべきだと提案。
自ら神の座を捨てて超人となり、選び抜いた者たちを「完璧な存在」へと鍛え上げることを誓った。
この時地上へ降りた元・神と、彼に選ばれ、その下で完璧を極め、神の怒りから逃れる資格を得た超人こそ、現在「完璧超人始祖」と呼ばれている超人たちである。
そして「完璧超人」とは、彼らの系譜を継ぎ、元・神の教えに則って完璧を極めた超人を指す。
つまり、本来の意味で「完璧超人」と呼ぶことができ、「神に最も近い」と称する資格を持っていたのは、神々に代わって世界の管理を担ってきた始祖たちだったのである。
その始祖以降に生まれた完璧超人の中でも、特に厳選された強者が無量大数軍であり、彼らは元・神本人である超人閻魔から、始祖と同様に不老不死の祝福を授けられている。
その意味では、無量大数軍は当時の完璧超人の中で、最も始祖に近い立場にある集団だったと言える。
「
オメガ・ケンタウリの六鎗客編」では、かつて超人閻魔に雇われてキン肉マンと戦った
ジ・オメガマンの完璧超人入りの経緯が明らかになるとともに、
無量大数軍が定員制の少数精鋭部隊であったことも判明した。
つまり、本編で登場した12名の超人が、あの時点における
無量大数軍の全メンバーだったのである。
自分たちを「
真の完璧超人」と豪語する超人閻魔直属のエリート部隊でありながら、ネプチューンマンが主導していた改革派の方が「主流派」と呼ばれていたのも、こうした体制を考えれば納得できる。
その人数が限定されているのも、
無量大数軍が、集団として機能しなくなった
完璧超人始祖の代替として考案された枠組みだったからなのかもしれない。
完璧超人となった者の中でも、その地位に甘んじず、鍛錬を怠らず、完璧に完璧を極めようとする超人だけが、無量大数軍に選ばれる資格を得る。
敗北した無量大数軍が自害するのも、不老不死という特権を与えられた身でありながら、一介の下等超人に敗れることは許されないと考えられていたから。
かつてネプチューン・キングに率いられていた「はぐれ完璧超人」とは比較にならないほど「完璧の掟」に殉じており、それこそが彼らの誇りでもあった。
しかし、不老不死の祝福を授かっているとはいえ、その意味するところは始祖たちとは大きく異なっていた。
始祖が掲げていた本来の完璧超人の理念は、超人という種そのものの成熟を見守り、それを脅かすものと戦うことにあった。ところが、この使命は無量大数軍には引き継がれていないどころか、そもそも知らされてすらいなかった。
無量大数軍に与えられていたのは、超人閻魔と成り果てた主から命じられた、下等超人が進化する可能性を叩き潰し、徹底した管理体制を維持するという役目だったのである。
長い苦悩の果てに、慈悲の神から憤怒の鬼へと変貌してしまった超人閻魔は、無量大数軍に対して、かつて始祖たちが担っていた崇高な使命を託すことができなかったのかもしれない。
ジャック・チーとポーラマンは、自害する直前に「ようやく負けて死ぬことができる」「これで永遠の命から解放される」という趣旨の言葉を残している。
こうした事実を踏まえると、彼らのように、「目標のない不老不死」に苦しむ者が現れるのも必然だったと言えなくはないだろうか?
……それでも、彼らより格上であり、超人閻魔にとって真の同志にして愛弟子でもある始祖たちからの評価は、様々、というよりむしろ散々なものだった。
完璧超人界への入門を預かる
ミラージュマンからは家族のように扱われる一方、
ガンマンからは「
閻魔の取り巻き」と呼ばれ、元
始祖である
悪魔将軍からは「閻魔に飼いならされた今の完璧超人には興味がない」と侮蔑されている。
シルバーマンも、どれほど優秀な人材であろうとも、たった一度敗北しただけで自ら何もかもを放棄してしまう自害の掟──すなわち、真に完璧たる
始祖には及ばないがゆえに生じた頑迷さを批判している。
さらに、現在の超人閻魔の実質的な右腕であるサイコマンからは、「始祖である自分と超人閻魔が自由に動くための隠れ蓑」「いくらでも替えが利く捨て駒」とまで割り切られていた。
そして何より、当の超人閻魔自身が、悪魔将軍に対して「奴らがどれだけ完璧たろうとしても、かつてのお前たちには遠く及ばない」と断言している。
無量大数軍の襲来に端を発した一連の戦いを経て、完璧思想の源流として世界を預かってきた始祖たちは、そのほとんどがこの世を去った。
無量大数軍もまた壊滅し、完璧超人の旧体制そのものが大きく揺らぐことになる。
それでも生き残った者たちは、全員が敗北を経験しながら、始祖たちが託した使命と、その果てにある「超人という種の成熟」の萌芽を目の当たりにすることになった。
改革派のネプチューンマンも完璧超人へと復帰し、完璧超人はようやく、「始祖の後継者としての歴史」を歩み始めた段階に入ったと言える。
また、最終決戦となった悪魔将軍と超人閻魔の決着時に交わされた約束から、戦争を生き残った始祖、そして無量大数軍についても、不老不死の祝福は取り払われたものと考えられる。
追記・修正は不老不死の力を授かってからお願いします。
最終更新:2026年09月30日 13:44