キン肉バスター

登録日:2010/10/03 Sun 07:02:20
更新日:2025/03/14 Fri 19:43:40
所要時間:約 9 分で読めます




猛進力に逆らうことなく敵の頭を左腕で捕獲
同時に頭を敵の左肩下に潜り込ませる

両腕の絡みを強固にして、大地の巨木を引き抜く心構えで敵の体を高くさしあげる
そして、両内腿をおさえ体の自由を奪ってしまう!
このまま鷹のごとく高く舞い上がり、稲妻のごとき勢いで敵をマットに叩きつければ、首・背骨・腰骨、左右の大腿骨の五ヶ所が粉砕される。

これぞキン肉族48の殺人技のひとつ…五所蹂躙絡(ごどころじゅうりんがら)み!!


またの名をキン肉バスターという!!




漫画『キン肉マン』に登場する必殺技。別称五所蹂躙絡(ごどころじゅうりんがら)み」
主な使用者はキン肉スグルキン肉万太郎
タッグパートナーであるテリーマンは一応キン肉バスター、キン肉ドライバー両方とも
マッスル・ドッキング時等に使用可能であり、またウォーズマンがキン肉バスターをオニキスマンに対して使用している。

概要

キン肉マンがハワイ遠征の際に、元ハワイチャンピオンであるプリンス・カメハメから授けてもらった「48の殺人技」の一つ。
つまりキン肉王家直伝の技ではなかった。
ただし、回想シーンではキン肉タツノリがキン肉バスターを使用してるシーンがある他、悪魔超人であるサタンクロスことサムソン・ティーチャーが(不完全ながらも)阿修羅バスターを開発していたシーンがあり、カメハメとキン肉王家、そしてサムソン・ティーチャーで偶然同じような技を考案した(そしてキン肉一族はスグルの代で失伝していた)という可能性は十分ある。

相手の両股を手で掴み頭上に逆さに持ち上げ、相手の首を自分の肩口で支えた状態で高所から着地し、その衝撃でダメージを与える。
首折り背骨折り股裂きの要素を含んだスーパー・フェイバリット・ホールドである。

原型は上記した通りカメハメ師匠の48の殺人技の一つである五所蹂躙絡みだが、この技だけは修行時点でも体格やパワーなどの点から弟子のキン肉マンの方が適性がある事を見抜き、伝授の際に「この技の名はお前が思うように名前を付け直せ」と申しつけ、キン肉マンは自身の技としてキン肉バスターと名付けた。
よって、この時に正式にキン肉王家の技のひとつとして登録し直された事で、二世での呼び方も決して間違ってはいない……という事になった。

『第21回超人オリンピック ザ・ファイト編』の決勝戦で初めて使われ、強敵ウォーズマンを倒すという鮮烈なデビューを飾った。
以降キン肉マンの代名詞的な技となり、その強烈な破壊力で数多の悪行超人をリングに沈めてきた。

またあくまで関節に作用する技であることからプラネットマンの「魔技・人面プラネット」の対抗策として用いられた。もっとも宇宙地獄によって破られたが。
バリエーションが多く存在し、他超人や後生の世代に派生技を作り出されることもあった。

しかしその強烈さとは裏腹に、というかその強烈さのために、研究し尽くされた結果返し技が増え色々と破られることの多い技でもある。
逆に言えば、それだけ相手にとって恐ろしい、そして素晴らしい技であるとも言えるのだが。

破り方


1.リベンジ・バスター(キン肉バスター返し)

初めてキン肉バスターを破った方法で、『7人の悪魔超人編』にてバッファローマンが使用。
技の最中フリーになっている両足を左右に動かしその反動を利用して上下の体勢ごと掛け手を入れ替え、逆にキン肉バスターを放つというもの。
その様は正しく「6」が「9」になるものであり、全国のちびっこ達を感嘆させたとか。

尚これを行う為には相手の10倍の超人強度が必要とか言われているが、そんなことおかまいなしにポンポン使われていた。
だってゆでだもの……

なおバッファローマンは、キン肉マンとアトランティスの試合を見て「見えたぞ、キン肉バスターやぶり」と嘯いているが、
実はこの時嶋田(ストーリー担当)の頭には具体的なやり方は浮かんでおらず、「来週の自分が何とかしてくれるだろう」と先送りにしていたという。
しかし、なかなかキン肉バスターを破る方法が思い浮かばず苦悩していたところ、中井(作画担当)がバスターを上下反転させても同じ体勢になることに気づき、
無事にキン肉バスター破りは有言実行されたのだった。

2.火事場の逆噴射

前途のリベンジ・バスターでバッファローマンに体勢を入れ替えられ逆にキン肉バスターを掛けられかけた際にスグルが使用。
技をかけられたまま体をプロペラのように回転させ、逆に上昇する。そして天井に着地して、(ネオ)・キン肉バスターを極める。
名前に『火事場の』と付いているが、極めたあとの空中でパワーが緩んだところをしかけるためか、
火事場のクソ力を使えないテリーマンでも使用しようとしていたので出来ないことはないと思われる。

余談だが書籍『空想科学大学』での計算によると回転せずに落下している状態から空中で上昇する程の回転を始めるためには
掛け手と受け手の一糸乱れぬ協力が必要となり、後にスグルとバッファローマンが固い友情で結ばれたのも頷ける…だとか?

3.ネック・エスケープ

一見しっかりと相手をホールドにしているかのように見えるキン肉バスターだが、実際は首のフックが甘く
落下中に首を曲げて掛け手の背後に頭を潜りこませることで体勢が崩れ、簡単に技から逃れられることができる。
上2つのように直接バスター系の返し技に繋がらないが、相手を大きく上回るパワーなどを必要としないため最も簡単な破り方といえる。

『黄金のマスク編』のアシュラマンとの戦いでスグルがキン肉バスターの進化形である阿修羅バスターをこの方法で破るも、
それは自身の必殺技の弱点を自分で露呈してしまったことに他ならず、新たな必殺技を開発せざるを得なくなってしまった。

4.パラシュートアンカー

キン肉バスターをかけるために飛び上がった際、相手に滞空されたらどうなるのか…。
それを実際にやってのけたのが、オメガ・ケンタウリの六鎗客の一人パイレートマンである。
技の最中空中に飛び上がるのと両手がフリーなことを利用し自らのコートを掴み、
パラシュート状にすることで落下を防いで破っている。


このように多数の対抗手段があり、バッファローマン戦以降は勝ち抜き戦か読み切りでもなければ相手が無策であっさり食らってくれることは殆どなくなった。


そんな訳で決して完全無欠な必殺技ではないが、使い手の技量やパワー次第で上述の弱点もある程度カバー可能という事もあり、
十分強力な技であり未だ第一線で活躍している。



バリエーション

キン肉マン自身や他の超人たちによって様々なバリエーションが開発されている。
使い手は比較的実力や格の高い超人が多い。

ネオキン肉バスター

キン肉バスターをかけられている時フリーになっている両足を反動をつけて回転させ、両手で上昇気流を起こし、
天井に着地することで逆にキン肉バスターを放つというもの。
ゆで世界の田園コロシアムには屋外だけど天井があるんだよ
6→9理論で返してくるバッファローマンに対して使われ、以降もちょくちょく登場した。

キン肉バスター返しに対するカウンター技ではあるが、状況によっては単独でも使える。


ダブルキン肉バスター

ネオキン肉バスターを放った後、6→9理論で体勢を入れ替え地上にキン肉バスターを放つ。
要はバスター二連発の大技で、バッファローマンとの死闘に終止符を打った。

ただし、あとほんの僅か体勢を入れ替えるのが遅れていたら逆にやられていたかもしれない博打でもあった様子。


口裂けキン肉バスター

両足の代わりに相手の両顎を掴んでキン肉バスターをかける。
『黄金のマスク編』でスニゲーターに使用し、「ワニ形態の」スニゲーターを撃破した。
性質上巨大な口を持っている相手にしか使えないと思われる。


阿修羅バスター

悪魔六騎士の一人、アシュラマンの必殺技。
六本ある腕を使い、四本の腕で両足を、二本の腕で両腕をがっちり固めて放つキン肉バスターで、別名「トリプルキン肉バスター」。
首折、背骨折、股裂に加え、足首折りチキンウイングアームロックの効果が付随し、その威力は本家キン肉バスターをはるかに超える。

しかも手足が完全にホールドされていることで、6→9どころかネオキン肉バスターすら使用できない。
ただし首のフックの甘さだけはキン肉バスターと同様であり、そこを突かれて破られてしまった。

当初は単なるキン肉バスターのコピーだと思われていたが、幼少期にサムソン・ティーチャーより伝授されたもの*1と後に判明した。キャラソンで思いっきり「キン肉バスターをまねりゃ3倍強力」って言っちゃってるけど
ただし、この時にサムソンが伝授した阿修羅バスターは不完全なものだったらしく、キン肉バスターを参考にして改良し、自身の技として完成させた……と解釈する事もできる。


サイドキン肉バスター

着地の際、リングではなくロープに落下しその反動を使って横に飛び、競技場の壁で放つキン肉バスター。
「黄金のマスク編」で悪魔将軍に使用しその鎧を砕いたが二発目はロープを掴まれサイドキン肉バスター返しを受けた。
ただしアニメでは壁に着地せず直前で悪魔将軍を壁に投げつけるというバスター技とカウントしていいのか分からない物になっている。

ゲームでは万太郎のマッスル・ミレニアムと同時に使用してリング中央で激突するタッグ技「マッスル・コラボレーション」を使用している。


マッスル・ドッキング

空中でキン肉ドライバーをしかけている味方の両肩にキン肉バスターの体勢で合体、その体勢のまま落下して着地するツープラトン(タッグ技)。
その威力はバスターやドライバー単体の10倍もあるとされる。
なお、『空想科学読本』の柳田理科雄氏が計算してみたところ、一番下のキン肉ドライバーをかけられている者だけ(そりゃそうだ)という限定ではあるが、
本当に衝撃が10倍前後になるということが判明*2。この結果を瞬時にはじき出したバッファローマンはマジ天才。

『夢の超人タッグ編』の「四次元殺法コンビ」戦で初披露、続く「はぐれ悪魔コンビ」戦で悪魔超人との戦いにケリをつけ、
決勝戦では「ヘル・ミッショネルズ」を撃破し完璧超人の野望を打ち砕いた。

『究極の超人タッグ編』ではキン肉マンが下になるのがα、上になるのがβと呼ばれ、『夢の超人タッグ戦』当初は、スグルに技を教え、自身の技でもあるカメハメがキン肉バスターを行い、キン肉マンがキン肉ドライバーを行うマッスル・ドッキングαを行っていたが、βではキン肉バスターを行うパワー担当のキン肉マンがテリーマンの的確な指示で荷重をつけて正確に落下するのでβの方が遥かに威力が高い。ネプチューンマンもβの方を評価していた。

強いだけでなく、その美しさ、完成度の高さからファンからの人気は非常に高い。


改良阿修羅バスター

両腿を固定していた腕二本で相手の頭を掴み自分の頭上に添えることで、ネックエスケープを克服した阿修羅バスターの改良技。
首折りがなくなった代わりに脳天砕きの要素が追加された。

大きな弱点こそ無くなったものの、相手の頭部のロックに意識が集中してしまうこと、腿を抑える腕が首に回ってしまったこと等から、
通常の阿修羅バスターよりも威力は劣ってしまう。

とはいえ大必殺技であることには変わりがなく(というか上記設定は二世で付けられたもの)、
『夢の超人タッグ編』では「ニューマシンガンズ」のジェロニモを血祭りにあげた。


バスターバリエーションPART5

一人の相手に対し二人でキン肉バスターを放つ(相手の首を挟んで並び、各々が片方の足をホールドする)タッグ技。
『夢の超人タッグ編』でキン肉マンとテリーマンがビッグ・ザ・武道に仕掛け、その正体を暴くこととなった。
『究極の超人タッグ編』で万太郎とケビンマスクも使用。
この際はライトニングに仕掛け、正義崩壊のフィナーレで下側になっていたサンダーを着地点にしたため二人同時にダメージを与えている。
PART1~4が何かは明言されていないが、時系列的にキン肉バスター、ネオキン肉バスター、サイドキン肉バスターは良いとして、PART4が口裂けキン肉バスター(巨大な口を持ってる相手にしか使えない)か、マッスルドッキング(単体でのバスター技ではない)で微妙に議論が白熱することがある。


バスターズ・ドッキング(バスターバリエーションPART6)

完璧超人始祖編にてネメシスポーラマンがザ・マシンガンズに対して使用。
掛け手はお互い背中合わせに立ち、相手2人の脚を片方ずつ持ってキン肉バスターをかける。
実はゲームからの逆輸入技であり、ゲームではキン肉マン親子やスカーフェイスやバッファローマンといった、
バスター技の使い手を組ませると使用可能になる「バスターバリエーションPART6」として登場した。


ブラッドユニット阿修羅バスター

改良阿修羅バスターの拘束を、ジャスティスマンに外されてしまったアシュラマンが、
咄嗟に頭部を掴む2本腕を残りの4本腕で支えるように組み直したバスター。
全ての腕を頭部のロックに集中させる事で、頭部の破壊だけに特化させた血束の阿修羅バスター。


ペルフェクシオン・バスター

ネメシスが使用。ペルフェクシオンは完璧の意。
自身の膝で相手の腕を挟むようにホールドすることで、脱出を困難にしている。
かけ手のネメシスがM字開脚で落下しているので、見た目がものすごく恥ずかしいのは気にしないであげよう。


バイキングバスター

パイレートマンが使用。
相手の胴体を両腕で固定しているだけ(相手に手の甲を向けており、掴んですらいない)で、相手は首以外全てフリーという、ゾーリンゲンの鈍色刃以上の力任せの技。
パイレートマンの極めて高いパワー故に脱出は困難だが、どこも極めてない上に一番最初に落下するのはパイレートマンの尻という、バスター技としてはダントツで完成度が低い*3が、何故かキン肉マンを吐血させる程の威力がある。
一応落下の衝撃が首にかかる時点で威力はあるほか、固定していた相手の胴体に手の甲が裏拳の要領で食い込んで、ダメージを与えたのだろうという推察はできる。


クァドラプルバスター

サタンクロスことサムソン・ティーチャーの必殺技。
4本の腕で相手の四肢をロックした状態で仕掛けるバスター。
アシュラマンはこの技を原型として、より強力な阿修羅バスターを習得した。
上記のように、アシュラマンが言うには「不完全な技だった」との事だが、確かに4本腕用の技であるクァドラプルバスターでは、6本腕のアシュラマンにとっては「不完全」であると言えるだろう。
カメハメ師匠の五所蹂躙絡みとの開発順序や時系列がどうなってるかは不明。*4


キン肉バスターイモータル

キン肉マンが超神マグニフィセント戦で繰り出した新しいキン肉バスター。
イモータルには「不死身」と言う意味もあるが、スグルの「わが師カメハメの遺した偉業にこの技を捧ぐーっ!!」と言う台詞からして「(人の功績・作品・名声などが)不朽の、不滅の、永久の」の意味も込められているのだろう。
通常ならハの字に固定する足をクロスして極めるのが特徴。
股裂き効果は失ったが、足がクロスしていることで食い込みが激しくなっているのかネックエスケープが通じない。
ぱっと見足へのダメージが少なそうだが、股裂きよりも腰の方にダメージが大きく、最悪脚の骨が骨盤から引っこ抜かれかねないえげつない技。
実際に喰らったマグニフィセントはこの技を受けた後もずっと足をクロスしたまま立とうとしても立てず敗北した。
ちなみにキン肉バスター(派生形含む)で決着がついた試合は初代ならアトランティス戦以来。Ⅱ世を含めてもデーク・棟梁(シングルなら再生アシュラマン)以来の久しぶりの勝利となった。


ターンオーバー・キン肉バスター

正面から見て相手の背中が見えるように、通常版とは相手を前後逆向きにロックして放つ。
『一期生・二期生入れ替え戦編』でキン肉バスター返しを行うスカーフェイスに対して万太郎が使用。
喰らう側の体勢が通常のキン肉バスターと異なる為、バスター返しに対して多少効果がある様子。

なお通常版キン肉バスターも万太郎は得意としているが、父スグルとは技の入りが異なるのが特徴。
(スグルは正面から組んで担ぎ上げ、万太郎は背中合わせの状態から担ぎ上げる)


アルティメット・スカーバスター

スカーフェイスの使用するキン肉バスターの改良版。
キン肉バスターに両足による三角絞めを加えたことで、首のロックを完全なものにした上威力も向上した正に究極のバスター技。
また、一撃で倒せなくても三角絞めの要素が含まれているので絞め技として絞め落とすこともできる。

現実にやったら確実に相手を殺しかねんが、それ以前に掛けてる側も凄く背中と肩と腰がキツそう。
アシュラマンに使用した際には、首のロックを自分の顎を粉砕して歯を砕きロックされた首の太さを変えるという手段で外されてしまい失敗したが、
並大抵の超人に出来る方法ではなく、弱点とは言いがたい。
ただし正攻法でも、後に使われたアルティメット・阿修羅バスター破りと同じ方法が通用すると思われる。

入れ替え戦でキッドを打ちのめし、以降も数々の戦いで使われるが、強力すぎるためかどうにも成功率が低い。

それだけならまだしも、究極の超人タッグ編ではセイウチン相手に完全に決まったにも拘らず、普通に耐えられた上に猛反撃を受け窮地に陥ってしまった。


アルティメット・阿修羅バスター

再生(リボーン)アシュラマンが使用。
通常の阿修羅バスターにアルティメット・スカーバスターの三角絞めを加えることで、
阿修羅バスター以上の破壊力と改良以上のホールドを可能にした超必殺技。
ちなみにアシュラマン曰く、阿修羅バスターの発展として行き着いただけで、スカーバスターの三角絞めを取り入れたわけではないらしい。

従来のバスターの弱点全てが克服されているが、万太郎にかけた際は過去のトラウマからロックが甘くなっており、
この隙をついて万太郎は三角絞めにあえてさらに体をねじ込み、フックを広げてから首を引き抜くという方法でこの技を破って見せた。


NIKU→LAP

万太郎がキン肉バスターをかけている相手にケビンマスクがOLAPを仕掛け、その体勢のまま思いっきり地面で衝突させるタッグ技。
悪魔の種子編でボルトマンを仕留めた。


マッスル・G(グラヴィティ)

技の始動は通常のキン肉バスターの体勢だが、落下中に火事場のクソ力を発動することで強烈なG(重力)が発生。
相手の体がまるでヨットの帆のように反り返り、首のロックもうなじではなく喉を肩に乗せる形に変化。この時点の相手の姿勢は、後述のスコーピオン・バスターにも通じるものがある。
そして相手の両腕を両足で挟んで固定した体勢でリングに激突し、従来のキン肉バスターに両腕折り、肋骨折り、内臓損傷のダメージを与える万太郎最強の必殺技。
掛け手と受け手の体勢が技名のごとく「」のようにも見える。
くらった相手は思いっきり腹が裂ける。あとなんか伸びる
相手の体がエビ反りになる過程で首のロックは一瞬外れるものの、Gの効果で今までに存在したバスター返しがまるで通用せず、現時点で一度も破られていない。
正に究極・最強のキン肉バスターであると言っても過言では無い。

『悪魔の種子編』のコンステレーション戦で原型が生まれ、その後の特訓で70%、再生アシュラマン戦で遂に完成し苦しい戦いに幕を下ろした。
アニメ版ではケビン戦でマッスル・ミレニアムを破られた状況で、ミートのアドバイスを思い出してとっさに開発し、原作で敗北したケビンに勝利した。

そんな無敗の必殺技であるが、『究極の超人タッグ編』にて、超加速能力を持つ時間超人タッグに一人で挑まねばならず、
「2対1ではマッスルGで一方を倒しても、もう一方に技の直後の隙をつかれ負ける」ということで新技開発が必要になった。


Wキン肉バスター

一人で二人の相手に対してキン肉バスターをかける荒業。
カオスが興行の際に使用。


マッスル・エボルシオン

万太郎とカオスがそれぞれマッスル・Gとジャパニーズ・レッグクラッチホールドで相手を捉え、
カオスがキングジャーマンスープレックスの要領で万太郎を掴み、ドッキングしたまま同時に地面に叩きつけるタッグ技。
『究極の超人タッグ編』で2000万パワーズ及びマシンガンズを撃破し、レジェンドに二連勝を果たした。


スコーピオン・バスター

2003年発売のワンダースワンのゲーム『キン肉マンII世 超人聖戦史』にて、主人公のザ・マスクが習得可能なオリジナルバスター。
通常にキン肉バスターから相手の体だけ逆向きにしたターンオーバー・キン肉バスターに対して、体の上下をひっくり返して相手の喉を肩に乗せ、両手で相手の足をブリッジをさせるように引っ張り上げるキン肉バスター。相手の両手は自分の肩口の後ろに通すことで肩から上に上がらないように身動きを封じ、文字通りサソリの尻尾のように反り返らせたバスター。
自分から見て後ろ方向に帆を張るマッスルグラビティ。


ちなみに、『銀魂』には、長谷川バスターなるものが登場する。


現実におけるキン肉バスター

派手な見た目からフィクション限定の技と思われがちなキン肉バスターだが、実は現実にも存在する
メキシコのプロレス「ルチャ・リブレ」で使われていた古典技「ラ・マテマティカ」がその原型である。
元々は相手を抱え上げたままの体勢でゆっさゆっさと相手の関節を締め上げるジャベ(間接技)であった。

日本では、メキシコにプロレス留学していたサムソン冬木が持ち帰り、独自の改良を加えた上で「サムソン・ストライカー」の名で使用。
相手を抱え上げてそのまま尻餅をつき、一気に相手の体を破壊するという技になった。
キン肉バスターは、現在でこそ天高く飛び上がったり、壁に着地したりといったアクロバティックなイメージがついているが、初出のウォーズマン戦では
ほとんどジャンプしておらず、このサムソン・ストライカーの形に非常に近い。

なお、ゆでたまごはマテマティカから着想を得たのではなく、独自に考案したと主張している。
のちに実在すると知った時は非常に驚いたとか。

後には、リアルでもモハメド・ヨネ(ゆでたまご公認)やサモア・ジョーといった『キン肉マン』世代のレスラーが漫画へのリスペクトを込めてフィニッシュに使用しているが、如何にレスラーとはいえ二人分の体重をモロに背骨にかけてしまうのは危険なので後ろに倒れ込むような形で使用される場合が多い。
そんな中で女子プロレスラーで元スターダム所属のジャングル叫奈は、原作と同じお尻から落ちるキン肉バスターを自身のフィニッシュホールドにしている。

他作品におけるキン肉バスター

『キン肉マン』という作品を代表する必殺技ということもあって、後年の漫画やアニメ、ゲーム作品などでもパロディ・オマージュとしてキン肉バスターが使用されており、特にジャンプ系の漫画だとよほどゆでに失礼でなければセーフ判定がおりやすいようだ。例えば『銀魂』に出てくる長谷川バスターなど。
特に鉄拳シリーズのキングやデッドオアアライブシリーズのバースといった3D対戦格闘ゲームのプロレスラーが有名か。
(両者ともにゲームシステムの都合上、スカートを穿いた女性キャラにも容赦なくバスターを仕掛けることが出来る。ひでえ。)

一方、喰らう相手が独特の体勢になることから、わざわざ別の画像を用意する必要のある2D対戦格闘ゲームではあまり見かけないが、
無い訳ではなく、有名どころでは『龍虎の拳2』のテムジンが「蒙古雷撃弾」の名前で使用している他、他のやられ絵を流用してキン肉バスター"風"の投げ技を使うキャラもいる。
多いのはダウン状態のグラフィックを流用しての「アルゼンチンバックブリーカーに固めて、キン肉バスターの要領で勢いよく着地」。NIKU→LAPとは別の意味でロビン王朝と合流してる
もちろん先人たるスグルたちへのリスペクト、すなわちゆでへのリスペクトとして、先述のテムジンのような一部の例外こそあれ、こういった技の名前は多くが「〇〇バスター」となる。
スグル同様使用者本人の名前から「ポチョムキンバスター*5」「ジーナスバスター*6」などのことが多いが、プロレス技らしさを重視して「アルマゲドンバスター*7」なんて命名も。

また、キン肉マンが参戦しているDSゲーム『JUMP ULTIMATE STARS』ではバトルキャラとして参戦している全てのキャラクターにキン肉バスターを喰らった際の演出が用意されている。芸が細かい。
ただしより後年のジャンプオールスターゲーではまさに「参戦キャラすべてに喰らった時の演出を要する」点から『キン肉マン』自体の収録が困難になっていることが指摘されており(例として超人と見なしてもかなり特殊な体形となる殺せんせーのようなキャラ、少年期悟空のような「ミートくんとほぼ同頭身で作画される」など担ぎ上げるの自体が困難になるキャラ)、あくまでそういったキャラの参戦がいないというかサポート限定だったU STARSだからできた施策であることも指摘されている。

(「基本的に地球人と似たような体格・体形のキャラしか出ない」「原作で放ったシーンがある」として『銀魂』単体のゲームだとキン肉バスター…と同型の技を使えるものがあった模様?要検証)


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最終更新:2025年03月14日 19:43

*1 正確には下記のクァドラプル・バスター

*2 これは、上でバスターを掛けられているブラックホールが400㎏という途轍もない体重を持っているからでもある。小柄なザ・フィッシャーズ(50㎏)とか細身のルピーン(78㎏)だとこうはいくまい。…ただ、このタッグ編では「鎧の重さで落下速度が上がる」というゆで理論が出てくるので、もしかするとゆで世界では合体して全体の重さが増すことで落下速度が上がるのかも…

*3 ぶっちゃけ自分が下敷きになりながらパワーボムするのと変わらない……

*4 上記の仮説のように、全く偶然に似た技を考案した可能性が高いと思われるが。

*5 『ギルティギアシリーズ』ポチョムキン

*6 『痛快GANGAN行進曲』シン・ジーナス

*7 『アルカナハートシリーズ』大道寺きら