オロミドロ

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オロミドロ - (2023/10/19 (木) 01:51:06) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2021/05/12 Wed 23:20:29
更新日:2023/12/29 Fri 21:51:42
所要時間:約 11 分で読めます






放蕩がえりの泥遊び

地より出づるは 憤怒の翁

帰れ 帰れと 轟く悪罵

仙境立ち入るべからず



___________
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
   泥土の隠者   
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モンスターハンター』シリーズに登場するモンスターの一種。
初登場は『モンスターハンターライズ』(MHRise)。

種族:海竜種
別名:泥翁竜(でいおうりゅう)
危険度:★7

目次

◆概要


主に湿地帯に生息している、泥を操るモンスター。
泥にまみれた地味な色合いや特徴的な髭など、別名の通り老人を彷彿させるような風貌をしており、性質や戦闘能力も『老獪』そのものである。

泥を攻撃手段として使うモンスターは他にもボルボロスやジュラトドスなどがいるが、彼らとは違い自身の能力(後述)で更に精密かつ豪快に泥を操る。
また巨体揃いの海竜種の中でもトップクラスの長躯を誇っており、同作に登場するタマミツネイソネミクニより一回り大きく、ロアルドロスと比べるとその差は歴然。
これらの常識離れした要素とその強さから、MHXのラギアクルスと同じく「古龍に片足突っ込んでる」などと言われる事も。

その生態通り、大社跡や水没林等に存在する湿地を縄張りとしているが、泥沼が僅かに点在する程度の乾燥地帯である砂原でも出現するので、環境適応力はかなり高いようである。

本来オロミドロは縄張り意識が強いため人目に付く場所で活動することはないらしいが、ゲーム本編ではカムラの里で起きた「百竜夜行」に影響されたせいか、生息域を大きく広げて里の近くでも生息するようになってしまい、緊急クエストとしてオロミドロを狩猟することになる。


◆戦闘能力


上述の通り泥を使った攻撃を頻繁にするが、そのバリエーションは多岐に渡り、自身の周囲に撒き散らすだけに留まらず、
  • 泥の中に潜行して素早く突き上げる
  • 巨大な泥の壁を目の前でいくつも生成して足止めさせる
  • 広範囲にわたり濁流を発生させる
  • 超巨大な泥の塊を尻尾に付着させ豪快に振り回す
等々、非常に多彩かつ器用である。
ここまで泥を自由自在に操れる理由は尻尾にあり、ここから分泌される黄金色の溶解液によって地面を溶かして泥を大量に生成している。
この能力によってオロミドロはたとえ冷え乾いた砂地だろうと問題無く泥を生み出し操っており、ここまでくると泥のある所にオロミドロがいるのではなくオロミドロがいるから泥があるというレベル。
そして全身の赤い毛束を器用に動かす事で、生み出した泥を巧みに操作している、という事らしい。肝心の「操れる理由」がテキトーだが、モンハンにはよくある事なので……

泥攻撃の強力さについては上記の通りだがでは泥のみの一芸かというとそうではなく、巨躯を存分に生かした質量攻撃・鋭い爪による小技と全方位に隙が無い。2連前脚叩きつけ、俗に言う「お手」までも繰り出す多芸さである。
体長の凡そ半分を占める長大な尻尾を強力な武器としており、叩きつけ・振り払い・突き出しとまるで扇でも振るかのように扱う。ここに泥が加われば回避は困難を極める。
また攻撃の予備動作がどれもこれも分かり辛く、広範囲にわたるものばかりなので避けきるのはかなり難しい。

怒り状態になると溶解液の分泌量が増えるため、操る泥が金色に光りだすが、地面に落ちたこれに触れると猛毒並の速さで体力が減っていくので注意。
スキル説明には書かれていないが、泥雪耐性をLv2積めばこのダメージは無効化される。

因みにオロミドロが操る泥は『黄金色の泥土』と呼ばれ、武具の素材(主に黄色く光るライン等)にもなる加工屋垂涎の逸品らしい。なお泥なのでアイコンはアレ

主な弱点部位は頭と尻尾だが、どちらも微妙な高所にある上、常にクネクネ動くのでかなり当てにくい。
おまけに弱点部位以外、特に前足は異常なまでに硬いので半端な斬れ味だと弾かれてしまう。
ちなみに尻尾は二回破壊で先端をちょびっとだけ切断可能だが、何分上記の通り攻撃しづらい部位でもあるため意外と知らないプレイヤーもいるとか。

泥を絡めた攻撃の厄介さと肉質のあまりの極端さから、MHRise産のモンスターでは珍しく多くのプレイヤーから苦手意識を持たれており、まさに「老獪」「曲者」といった評がピッタリである。

弱点属性は炎、氷の二つであり、物理肉質が硬い前脚には属性が通りやすいので、属性でゴリ押す戦法も有効。
長駆を貫く貫通火炎弾は対オロミドロ兵器と言える存在だが、コストが高く常用は厳しいか。
その他の対策としては、「泥雪耐性」スキルで泥による行動制限を無効化することや、長リーチの武器でゴリ押しすることが挙げられる。
また環境生物や操竜など、相手に左右されにくい攻め手も積極的に活用していきたい。
大社跡におけるメインの出没ポイントには属性コロガシがいるのでそれを使ったり、いっそエンエンクで他のモンスターを引っ張ってきたりするのもアリだろう。

また、武器によっては「慣れれば楽しい」と称するハンターもいれば「亜空間タックルで有名なガノトトスよりも嫌い」と称するハンターも多い。
時には、他の新モンスターは好評なのに対してオロミドロだけは「MHRise最大のクソモンス*1」とまで言われる始末。
武器や戦法との相性が良くも悪くも如実に出てしまった。

MHRiseの超大型拡張コンテンツ『サンブレイク』ではマスターランク個体が登場するが、行動パターンがやや変更されており、地中から突き上げる攻撃の頻度が大幅に低下した。
代わりにMRからの新攻撃がいくつか追加されているため相変わらずの難敵。

本作のエンドコンテンツである傀異クエストでは傀異化したオロミドロがEX★3から狩猟でき、固有素材として「傀異化した爪」が手に入る。
他に傀異化した爪を入手できるモンスターは肉質が極悪すぎてダレやすいヤツカダキ、アシラ系骨格のせいで傀異核が狙いにくい上に攻撃の半分以上が致死的な威力を持つゴシャハギ、速い・硬い・強いの三拍子が揃っているせいでクソモンス呼ばわりされがちなイソネミクニ亜種といずれも屈指の強敵ばかりなため、良くも悪くもRise時代からあまり変わってないオロミドロが爪周回に選ばれやすいというまさかの事態が起こっている。


◆亜種


サンブレイクでは溶岩洞に生息する亜種が新たに登場している。別名「溶翁竜(ようおうりゅう)」。
アグナコトルの立場を事実上奪っている。

泥を扱う原種が散々な言われようだったのに対し、溶岩を扱う亜種は原種ほど立ち回りが阻害をしてくる攻撃は多くなく、地中に潜ると全身が赤熱化し肉質が大きく軟化するので、慣れてしまえば原種より立ち回りで苦労することはあまりないだろう。ますますアグナコトルと被ってしまっている。

もっとも、マスターランクのモンスターなので攻撃が通常種以上に強力で、扱う物質も直接的にダメージを与えてくる溶岩なのでとにかく攻撃が痛い。特に大技の爆発攻撃はあのテオ・テスカトルのスーパーノヴァに引けを取らない程である。
そのため、なんでコイツ古龍じゃないんだと思わずツッコむハンターも多い。

余談だが狭く足場が不安定な溶岩洞で戦うことへの配慮なのか、原種より体長が5mほど縮んでいる。


◆武具


作中で散々「老獪」だの「翁」だのジジくさい単語が使われたことから、オロミドロから作られる武器や防具もさぞかし地味な見た目なのだろう…



かと思いきや、を基調とした、光り輝く黄色のラインが眩しい、
まさかのスタイリッシュかつ機械的なデザインの武具が生産画面に現れる。
武器の名前も「セツ=D」「D=ブレイク」といったやはり特徴的なものが揃う。
因みに武器の名前は初期段階では武器種にまつわる字+Dで「泥」の字が入った単語*2、最終強化ではDがイニシャルの英単語*3という法則がある。

武器は現時点で太刀双剣スラッシュアックスガンランスライトボウガンの6種類が登場しており、いずれも攻撃力がかなり低めだがスロット数と水属性値に優れているという共通した性能を持つ。
特に太刀やハンマーはなんと50前後とG級武器も真っ青な水属性値を誇る。
泥翁竜武器の専用百竜スキルに「弱点特効【属性】」があり、水属性が効きやすい部位を攻撃すると属性値が1.3倍に強化される。条件はかなり厳しいが発動すれば更に属性ダメージを上げることが可能。
加えてガンランスは貴重な拡散型Lv5の砲撃持ちなので砲撃主体の戦法でも重宝する。

しかしどの武器もかなり癖が強く、近接武器は匠スキル込みでも青ゲージ止まりと斬れ味がやや微妙。
匠スキルが非常に重かった初期環境はあまり気にならないデメリットだったが、アップデートが進む毎にかなり痛い欠点になってきている。
ライトボウガンは主力になるLv3の弾が一切装填できない上に速射対応弾も0、
弓は強撃ビンが装填不可能な上にデフォルトで溜め3が使えないなど、ガンナー武器二種に至っては悪い意味で常識外れな性能をしている。
良くも悪くも属性頼りな武器という印象になりがち。

最大の問題点として、MHRiseに登場する水属性が第一弱点の強豪モンスターがかなり少なく、せっかく作っても活躍できる状況があまりない。
しかしかなり硬い物理肉質と脆い水属性肉質を持つテオ・テスカトルがいるだけまだマシなほうだろう。

MHR:Sではマスターランク昇格でオロミドロ武器もランク相応に強化できる。
上位段階で最高峰だった属性値だが、大半の武器種でついに70台に到達しており、属性ダメージの比重が大きい双剣や弓ですら50~60台にまで強化されている。
また上位時点での最大のネックであった低い攻撃力と斬れ味も、平均やや下程度の310で長めの白ゲージとまともになっている。
総合的に水属性武器のくくりでは最高峰の性能になった。

マスターランクでは亜種武器にも派生することができ、そちらでは原種武器の属性をそっくりそのまま火属性に替えたような性能になっている。
また亜種武器の名前は原種武器の命名法則をそのまま(よう)とYに置き換えたものとなっている*4

防具は一式で高速変形、回避性能、強化持続、業物といったスラッシュアックスと非常に相性がいいスキルが揃っている。終盤に登場するモンスターの防具だけあって防御力も高い。
特に上位頭防具は高速変形Lv2とLv2スロット×2という非常に優秀な性能をしているため、スラアク使いにとって呪いの装備と化している。
頭を外すためには非常に中毒性の高い高速変形に頼らない過去作に準じた立ち回りをするか、防具を凌ぐスキルレベルとスロットを併せ持った神おまを運よく引き当てなければならない。
あまりにも頭が外れないせいで、逆にオロミドロを「オロミド様」と崇拝するという奇行に走るスラアク使いも多い。
アップデートで全ての重ね着装備が解放されても重ね着を使ってオロミド装備にするという者もいるとか…
なおこのオロミドSヘルム、ボルボロスのドロと頭殻も必要になるのだが、高確率で頭殻が剥ぎ取れるボルボロスの頭は打撃じゃないと破壊できないため、最後の壁がボルボロスの頭殻になったというハンターも少なくない。

MRに入っても相変わらずオロミドXヘルムがSヘルムの完全上位互換と言った感じの性能になっているため、やはりスラアク使いからは愛用される*5事に。そしてまたも立ちはだかるボルボロスの頭殻
また、スラアク使い垂涎の百竜装飾品である変撃竜珠の作成にオロミドロ亜種の素材が必要になる絶対分かっててやってるだろ

ちなみに旧DEMO(Switch版Ver.2/Steam版)や武器紹介動画でのスラッシュアックスの装備もオロミドシリーズ+フー=Dのガッチガチの見た目だけオロミド装備。
もちろんスラアク使いがここまでこの兜やネコミミフードに付き合う事になるとはこの時誰も気づいていなかった。
見た目がオロミドロのイメージとかなりかけ離れているので、装備がお目見えした当時は甲虫種や鋏角種に新しいモンスターが出るのかと予想していたハンターも少なくなかった。鋏角種は実際に新規組がいたのだが

もちろんオトモ武器・防具も存在しており、こちらはハンターの武具以上に衝撃的な見た目となっている。
ガルク防具はバイクのような意匠が見られる機械的なデザインだが、どこをどう見ても生身の部分が存在しない。中のガルクはどうなっているのか…
アイルー武器の「オロミドネコラーマ」は戦闘中常にアイルーの周りを滞空するという前例がないものとなっている。説明文によると自動狩猟武器として設計されたらしいが未完成らしい。
もし実現していたらますますロボットアニメじみたものになってしまうだろう。


◆余談


  • MHRiseの新モンスターは日本に存在する妖怪や伝承がモデルとなっているが、インタビューなどでオロミドロは「泥田坊」という妖怪がモデルである事が言及されている。
    また明言はされていないが、容姿の特徴から「大百足」*6もモデルに取り入れられているのではという声もある。
    公式設定資料集によると企画時は「筆」「イタチ」「書道の達人」がコンセプトで、泥を墨に見立てるなど試行錯誤しながら泥田坊をモデルにしたようだ。

  • ゲーム中にてビシュテンゴとの縄張り争いを見ることができるが、危険度で大きく劣るはずのビシュテンゴに先手を取られてダメージを受ける展開となっている。モンスターの強さと危険度が必ずしも一致するとは限らない好例と言える。直後泥にぶち込みボコボコに叩きのめしているが。

  • 水没林に落ちている手記を全て集めると、雑貨屋のカゲロウからオロミドロを模した木彫りを貰え、自宅に飾ることができる。

  • その特異な生態と戦い方のせいなのか、百竜夜行では登場しない…はずだったが、アップデートでオロミドロも登場するようになった。 

  • 泥壁の生成の処理が複雑なためかバグが発生することがあり、最悪操作不能になるという事態に陥ることがあったが、2度の大型アップデートでようやく改善された。


  • スラッシュアックスとの関わりは上記した通りだが、MHR:Sの盟勇同行クエストにて、スラアク使いのロンディーネが同行するクエストの初戦の相手はオロミドロである。絶対分かってて(ry

  • MHRiseはバイオハザードシリーズのRE版と同じく「REエンジン」を搭載しており、関連性は不明だがオロミドロの泥は妙にバイオを思わせるドロドロした質感。


追記・修正は泥を光らせた人がお願いします。

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