地雷震

登録日:2011/12/27(火) 01:01:44
更新日:2018/05/08 Tue 16:04:53
所要時間:約 6 分で読めます



◆地雷震

『地雷震(じらいしん)』は高橋ツトムの漫画作品。
92年から99年まで、講談社の「月刊アフタヌーン」誌上にて連載された。
氏のデビュー作であり、出世作品となった『スカイハイ』等に通ずるハードボイルドな世界観は既に此処で完成している。
勿論、本作自体も連載当時の「アフタヌーン」誌を代表する人気作品の一つであった。

現在は約10年振りとなる続編の『地雷震 ディアブロ』が「good! アフタヌーン」にて掲載中。

特徴的なタイトルは作者の友人が参加していたロックバンドからだったらしい。

また、当時人気絶頂にあった漫画家の冨樫義博が自作『幽☆遊☆白書』にて出したクロスワードクイズの解答が本作であった。



【概要】

東京警視庁新宿署の刑事・飯田響也を主人公に、
彼の遭遇する様々な事件と、犯罪者達の姿を浮き彫りにする。

尤も、物語の主軸となるのは飯田響也ら警察関係者では無く、
事件を起こす犯罪者側であり、この事から「犯罪コミック」と紹介される事が多い。

初期には1話完結の物語も多かったのだが、
後には単行本一巻で一つの事件が終わる形態が定着化した。

作風的には、飯田響也の相棒役が八巻剛志から相沢江理子に代替わりした部分で前期と後期に分けられる。

90年代後半の、重大事件の発生に併せてか、
少年事件や海外マフィアの犯罪事件等もテーマとして取り上げられていた。



【主要登場人物】

◆飯田響也

新宿署の刑事。左利き。
本作の主人公で、年齢不詳の黒い男。
作中の情報から、本作の時点で30代半ばから40才前後と推測される。
愛煙家で、ショートホープを2箱ずつ買う(唯一の例外はN.Y旅行の際のみ)。
個人所有と思われるハンドガンを常に携帯しており、
リアルな世界観にも関わらず、大概の犯人は射殺してしまう。
※これについては、後に小説版で「殺人刑事」と糾弾される等のツッコミが入った。
過去に関しても一切の情報が不明であったが、辛うじて父親も警官であった事が明かされている。
尚、続編でも殆ど容姿に変化が無い。


◆八巻剛志
通称ハチマキ。
飯田の後輩で、年齢は30前後と思われる。
中盤までの飯田の相棒役だが、
常に常識外れで型破りな行動を取る飯田の諫め役には力不足であった。
飯田を恐れつつも、強い憧れを抱いていたが、ある中国人絡みの殺人事件にて殉職する。
妻の名はゆかり。
死と同時に長男が誕生しており、
飯田によりハチマキの名が付けられる事になった。


◆相沢江理子
後半からの相棒役で、本作のヒロイン。
初登場時の年齢は25歳。
数カ国語を操る才媛で、エリート会社員の恋人が居たが、飯田と共に過ごす内に一人前の刑事となって行く。
物語の終盤、ストーカー事件を契機に恋人との結婚を決意するが……。
飯田との関係は微妙な距離感により結びついた独自の物であったが、結局は解答は示されなかった。



◆成田
通称とっつぁん。
飯田の上司で、飯田の父親との関係から飯田の保護者役でもあった。
過激な行動を取る飯田を守る役目を担っていたが、物語の中盤に定年により退職。
終盤の展開は読者に大きな衝撃を与えたと思われる。


◆成田敦子
成田の一人娘。
職業は塾の講師。
初登場時には恋人との結婚を迎える間近にあったが、ある理由により御破算となる。
実は幼い頃から見ていた飯田を愛していたが……。


◆中原
年齢は40歳前後位か。
監察医も務めていた優秀な外科医で、飯田と成田とは職務を越えた友人同士であった。
飯田に扱っている事件についてのアドバイスも与えた。
中盤にて、最新の生体肝移植の技術を学ぶべくN.Yに渡る。
続編にも登場しているが、飯田と違いすっかりと老け込んでいる。



【その他】

◆小池彩
初登場時は9歳。
同級生の男児を自殺に追い込んだ魔性の幼女であったが飯田に救われ改心。
……したかに思われたが、3年後には別の意味でヤバい成長を遂げていた。
続編『ディアブロ』のヒロイン。


◆煙草屋の爺さん
飯田の通う煙草屋の女装した主人。
情報屋でもある。
恐らくは大陸系であり、
台湾マフィアの抗争事件の際には、飯田の力となった。



【主な事件関係者】


◆庄野久
FILE1に登場。
飯田を愛した庄野あずさの弟。
復讐の為に飯田を狙う。


◆アレキサンダー・フォン・デア・ヒューネン
FILE5に登場。
通称デアカルテ(氷の目)
オッドアイの持ち主で、ドイツの犯罪組織の大物。
愛する女を巡り飯田と対立する。


◆篠見千秋
FILE9に登場。
通称MAO。
ミスズコーヒーの社長で、
自らを拒絶して来た社会の破壊を目論む催眠術の使い手。


◆北野勝海
FILE13に登場。
通称カイ。
国無島の若き指導者。


◆クラープ
FILE13に登場。
カイの手先となって働くロシア人。
クラープとは蟹の意。


◆戸倉裕
FILE14に登場。
人気ニュースキャスターであったが、
一人息子のたかしが彩との出会いにより自殺を選択した事を契機に破滅に向かう。


◆張
FILE16に登場。
上海の若者で、上海の実力者・李の面子に関わる殺人の実行犯として日本に渡る。


◆王南
FILE16に登場。
李の愛人。
李の面子を潰した夫の殺害を計画した張本人。


◆アンドリュー・ジョンソン
FILE17に登場。
横須賀米軍基地の軍人。
親交のあった彫り物師の娘の復讐の為に、連続殺人を起こす。


◆小佐野浩樹
FILE19に登場。
元大蔵大臣・小佐野郁夫の息子で若手流行作家。
自らの自殺予告を演出し、一躍社会の寵児となるが……。


◆リサ・ルイス
FILE20に登場。
中原の勤める病院の看護士だが、
裏では赤子の人身売買に手を染めていた。
外国人の飯田を愛する。


◆斎木一也
FILE23に登場。
著名な元・戦場カメラマン。
名声を得た後も、生と死の瞬間の緊張感に魅せられていた。


◆鈴木明
FILE25に登場。
警察官を父に持つ。
ある事件にて報道された「少女A」に恋した事で殺人者となった少年。


◆天海ケイ
LAST FILEに登場。
ある人物の心臓を移植された事により命を救われた女殺し屋。
その影響により、飯田に強く惹かれる。








追記、修正は犯罪者と同じ境地に立ってからお願いします。

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