キメラテック・オーバー・ドラゴン(遊戯王OCG)

登録日:2009/07/19 Sun 12:35:03
更新日:2025/04/22 Tue 21:55:53
所要時間:約 5 分で読めます






これが生き残るための!俺の足掻きだァァッ!!

いでよ!キメラテック・オーバー・ドラゴォォン!!

キメラテック・オーバー・ドラゴン/Chimeratech Overdragon
融合・効果モンスター
星9/闇属性/機械族/攻 ?/守 ?
「サイバー・ドラゴン」+機械族モンスター1体以上
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードが融合召喚した場合に発動する。
自分フィールドの他のカードを全て墓地へ送る。
(2):このカードの元々の攻撃力・守備力は、このカードの融合素材としたモンスターの数×800になる。
(3):このカードは1度のバトルフェイズ中に、
このカードの融合素材としたモンスターの数までモンスターに攻撃できる。


概要

融合素材は《サイバー・ドラゴン》と他の機械族1体以上であり、攻撃力・守備力とモンスターに対する攻撃回数が増える効果を持つ機械族デッキの切り札。

攻撃力を4800にまで上げれば、マグニチュード4.8の地震が起こせるほど強力なカード。*1

機械族を中心にしたデッキで《サイバー・ドラゴン》が見えたら、こいつが入ってる可能性は非常に高い。
《サイバー・ドラゴン》と機械族一体以上という融合条件は比較的緩く、普通に融合してもアタッカークラスの攻撃力で活躍してくれる。

さらに墓地融合の《オーバーロード・フュージョン》に対応しており、ゲーム終盤では超攻撃力のこのカードを召喚することが出来る。

また、エラッタ前の《未来融合-フューチャー・フュージョン》と《オーバーロード・フュージョン》のコンボ(通称【未来オーバー】)が特に強力で

  1. 《未来融合-フューチャー・フュージョン》でデッキの機械族を大量に墓地に送る
  2. 《オーバーロード・フュージョン》で直ぐさま《キメラテック・オーバー・ドラゴン》を融合召喚

この方法なら一度に10枚以上も融合素材にすることができ、《リミッター解除》などのサポート無しでもワンキルにできる上、大幅なデッキ圧縮ができた。
ただし必然的にデッキに残るモンスターが少なくなるため、ワンキルを防がれこのモンスターを突破された場合はそのまま押し切られて敗北しかねない背水の陣でもあった。

ワンキル厨のカイザーは第5期当時に発売されたタッグフォースでもこの未来オーバーを仕掛けてくる。
その後《次元融合》に繋げてくる事も。
ここら辺はやはり1ターンキルに定評のあるカイザーである。汚いなさすがカイザーきたない。


後に《未来融合-フューチャー・フュージョン》はエラッタの上禁止解除されたが、融合召喚まで往復2ターンもかかるという大幅な弱体化と、先攻制圧や後攻ワンキルが横行し、往復1ターンで大勢が決する程のデュエルの高速化により、実用性がほとんどなくなる結果となってしまった。

しかし、《ヘル・テンペスト》と《サイバーロード・フュージョン》を使うことで似た展開は可能であり、

  1. 通常召喚した攻撃力1000以下のモンスター*2を素材に《転生炎獣アルミラージ》をL召喚し、攻撃力3000以上のモンスターに自爆特攻
  2. 《ヘル・テンペスト》でお互いのデッキのモンスターを全て除外する
  3. 除外状態のモンスターを融合素材にできる《サイバーロード・フュージョン》で除外状態の機械族を全てデッキに戻し、《キメラテック・オーバー・ドラゴン》を融合召喚

この方法によって、デッキから大量の融合素材を確保してワンキルしていた、かつての【未来オーバー】のコンセプトを再現できる。


なお《チェーン・マテリアル》などを使い、攻撃力8000オーバーの《キメラテック・オーバー・ドラゴン》を召喚。
《反目の従者》を装備させ、コントロールを相手に渡すことで、攻撃を介さずワンキルすることもできる。

《融合》はサーチカードが豊富で《反目の従者》も《アームズ・ホール》でサーチ可能なので、必要枚数の割には成功しやすい。

総じて強力なモンスターではあるのだが、耐性を持たず、融合召喚した直後に除去されるとフィールドががら空きになったり、《月の書》で裏にされると攻守0になったりする。
攻撃した相手モンスターによっては悲惨なことになったりもする。
また高攻撃力のせいで、《魔法の筒》や戦闘ダメージ反射などにも弱いので、召喚、攻撃の時は相手の伏せカードや反射持ちをしっかり除去しておく必要がある。
使い方を間違えるといろんな意味でフィニッシャーになってしまう。

とは言え、相手の妨害さえ突破出来れば、アニメGXさながらの怒涛の連打もしくは一撃必殺の打点でゲームエンドに持っていくことが出来るカードなので、まさしく切り札と言えるだろう。

原作・アニメにおいて

アニメGXにおいて、モンキー猿山のスカウトで地下デュエルを行い「マットドッグ犬飼vsカイザー亮」戦で丸藤亮が使用。
地下SMデュエルの終盤。
機械族デッキの天敵たる《酸のラスト・マシン・ウイルス》で壊滅的な打撃を受け、最後の望みとして召喚した《サイバー・エンド・ドラゴン》も《スライムホール》で破壊され、絶体絶命の状況の中、《オーバーロード・フュージョン》により融合召喚された。


嫌だ……俺は!負けたくないぃぃぃ!!!

分かったんだ、今やっと……。俺はエド戦以来誤魔化し続けてきた……
相手をリスペクトする俺のデュエル…それさえできれば勝ち負けは関係ないと……
だが違う!俺は飢えている…乾いている…勝利に!

お前の懐にある勝利を奪い取ってでも!俺はァッ!!

リビングデッドの呼び声》で蘇生した《プロト・サイバー・ドラゴン》*3を起点に6体除外により攻守共に4800という破格のステータスで召喚される。
そのままマルチプル・スライム破壊するも犬飼は破壊効果でスライムトークンを3体特殊召喚、更に伏せておいた《トラップ・トリップ》を発動し《酸のラスト・マシン・ウイルス》を回収、スライムが1体でも残ればそれを生贄にトドメを刺そうとする犬飼だが......

言っただろう…!このターンでケリをつけると!
俺は、勝ァつッ!!

『コストにしたモンスターの数だけ攻撃出来る』特性を利用し、スライム3体を破壊し2回分のダイレクトアタック。

エヴォリューション・レザルト・バースト!

グォレンダァ!!!!!(五連打!)

直前の《スライム・ホール》で加算された犬飼の15000ものライフを3体破壊の超過ダメージと直接攻撃分の2回で一気に削り切り、宣言通りこのターンで終わらせた。


しかし勝利に飢え、リスペクトデュエルを捨てたカイザー亮がヘルカイザーになるきっかけにもなってしまった。
この回でのカイザーの台詞やアニメの演出から推測するに、相手モンスターを戦闘破壊した後でも直接攻撃ができたようである。

その後も「ヨハンvsヘルカイザー」戦でも登場。
先攻1ターン目から《天使の施し》と《オーバーロード・フュージョン》のコンボにより、攻撃力2400のモンスターとして登場。
なお、遊戯王OCGではモンスターを攻撃したあとにダイレクトアタックをすることは不可能となっている。
OCGの効果はあくまで「融合素材にしたモンスターの数だけ、相手モンスターを攻撃できる」なのである。

攻撃名は「エヴォリューション・レザルト・バースト(+X連打)」*4

KONAMI的にもネタなのか、タッグフォース2以降ではヘルカイザー亮がこのカードで攻撃する際、「2連打」から「5連打」までの専用ボイスがある。
彼の所属するタッグ名もグォレンダが付くことから、コナミの本気がうかがえる。


まさかの原作再現


そしてこのカードの登場から約16年、HISTORY ARCHIVE COLLECTIONにて「グォレンダァ!」のシーンが必殺技カードとして選ばれてカード化された。

エヴォリューション・レザルト・バースト
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デッキから「オーバーロード・フュージョン」1枚を手札に加える。
このターン中に、「オーバーロード・フュージョン」の効果で6体以上のモンスターを素材として融合召喚した場合、
そのモンスターはこのターン、その融合素材としたモンスターの数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃できる。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分は魔法カードの効果でしかモンスターを特殊召喚できない。

ご丁寧にもイラストの背景が地下デュエル場の金網で、6本首のうち攻撃完了した1本を除いた5本の首だけが攻撃している、と細かく再現されている。

待望の《オーバーロード・フュージョン》のサーチに加え、6体以上を素材に融合した場合その数だけ追加攻撃を付与する効果により、アニメ通り相手プレイヤーへも攻撃出来る様になっているため原作再現が可能に。

発動後は魔法カードの効果でしか特殊召喚出来なくなるのでエクシーズやリンクを使用する場合は気をつけたい。


ちなみに

ヘルカイザー化した際に使用したカードなので裏サイバー流だと認識されることが多いが、キメラテックシリーズは表サイバー流のカードである*5


俺は、逸品な項目を完成させるのに飢えている
追記、修正、トゥァノンダァ!

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最終更新:2025年04月22日 21:55

*1 初登場話の本放送時、召喚シーンのタイミングで茨城で起きたM4.8の地震の速報が入っていた。

*2 ほとんどの場合、《サイバーロード・フュージョン》をサーチできる《サイバー・ドラゴン・コア》が使われる

*3 表側表示で存在する限りサイバー・ドラゴン扱いとなる

*4 Xは融合召喚に使った素材の数

*5 オーバー・ドラゴン初使用時の亮はアカデミア時代の表サイバーデッキを使用しており、まだ裏サイバーのカードを手に入れていない