交響魔人マエストローク(遊戯王OCG)

登録日:2012/10/08(月) 22:00:36
更新日:2025/04/08 Tue 19:33:42
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《交響魔人マエストローク》とは遊戯王OCGでのモンスターカードの一枚。

本項目ではこのマエストロークについて解説する。

【能力】

交響魔人マエストローク
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/悪魔族/攻1800/守2300
レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、相手フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを裏側守備表示にする。
また、このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上の「魔人」と名のついたエクシーズモンスターが破壊される場合、代わりにそのモンスターのエクシーズ素材を1つ取り除く事ができる。

【概要】

一見したらステータスは非常におとなしい様に見える。
しかし、その効果はやや頼りない攻守をカバーして余りある程凄まじい。

その《交響魔人マエストローク》の効果を簡単に言えば、『生ける破壊耐性持ち月の書』である。

それ以上でもなくそれ以下でも無い効果なのだが、月の書が制限カードだった当時においては、『どんなデッキにも入る、どんな相手も裏守備に表示変更にできるカード』と言うのは非常に便利であり優秀だった。
ツクヨミ?カエッテキテタナ、ソンナン

嘗ての環境において採用者は非常に多く、メインが闇属性悪魔族で《暗黒界の門》などのサポートをある程度共有する【暗黒界】やレベル4のモンスターを展開する事に特化した【ガジェット】等を筆頭に、様々なデッキで採用されていた。

特に立たれたら本当に鬱陶しい《ヴェルズ・オピオン》や《インヴェルズ・ローチ》を筆頭に、現実に多くの同ランク以下のエクシーズやレベル5〜6の《A・O・J カタストル》や《大地の騎士ガイアナイト》など多くのシンクロを簡単に倒せるので、それらのメタカードとしても重宝されていた。

一方で、破壊耐性も悪くは無い。

No.12 機甲忍者クリムゾン・シャドー》よろしく、自身を含む「魔人」を破壊から守る効果はなかなか相手にすると厄介。
「破壊じゃない……『墓地送り』にさせてもらう!」とばかりのブラック・コーン号の除去等には対応できないが、普通に戦闘破壊できないのはなかなか相手にしてみたら鬱陶しいのである。
また、地味に守備力が高ランクのエクシーズや高レベルモンスター並みの2300もあり攻撃力もそんな高くは無いので、《ダーク・アームド・ドラゴン》等強力なアタッカーと《交響魔人マエストローク》が並んでる場合は《地割れ》《地砕き》が本命で無く破壊耐性持ちの《交響魔人マエストローク》に飛んでいきやすく、鬱陶しさに拍車をかけている。

ちなみに、魔人エクシーズならなんでも破壊から守ってくれるので《竜魔人 クィーンドラグーン》等も守ってくれたりしてくれる。

さてさて、そんな汎用性が非常に高いこのカードだが、レア度こそパックを箱買いして探しても本命がなかなか当たらない事でお馴染みのスーレアではあるが、《交響魔人マエストローク》が収録されてるのはスターターのおまけ。

つまり、おもちゃ屋さんに1000円持っていけば誰でもサイクロンやホープと一緒に手に入る。

そんな訳で、《交響魔人マエストローク》やサイクロン目的だけでスターター2012を買いに求めた決闘者は少なくなかった。

ちなみに完全に余談とも言える話だが、《交響魔人マエストローク》は入手の容易さに反する使い勝手の良さから、単価がホープより高く、1枚500〜600円程とスターターのおまけの枠のカードとしては高値で取引されていた時期もあった。
しかし登場時はもっとひどく、場持ちの良いオピオン等のメタとして非常に評価されまくり、天敵ブリューナクが現役だったにもかかわらずこのカード1枚の値段がスターター1箱より高くなっていた時代もあったりした。

現在は《No.101 S・H・Ark Knight》や《鳥銃士カステル》に仕事を奪われ、残念ながら採用率が激減してしまった。
特に後者はこのカードの上位互換効果まで持っている(もっともバウンス効果が目玉なのであまり使われることはないが)。
もちろん《交響魔人マエストローク》が弱いのではなく、単に上記連中が凄まじすぎて相対的に候補から外れたにすぎない。
要はいつものコンマイ環境インフレのあおりを受けた形である。

ただし、悪魔族エクシーズという観点で見れば強力な性能である事実には変わりなく、種族あるいは「魔人」であることを活かす事さえできれば活躍は可能である。

また、耐性効果はX素材をコストではなく効果で墓地に送るという違いがあり、一部モンスターの効果のトリガーを満たせるという特徴がある(例:《シャドール・ドラゴン》や《BKグラス・ジョー》など)。
実はこの方法で素材を切れるランク4は割と少なく、これを有効活用できるデッキならばあえて《交響魔人マエストローク》を採用する理由にもなるだろう(ちなみに《No.101 S・H・Ark Knight》の耐性効果でも同様のことができるが、あちらは基本的に素材にしたモンスターをコストで即座に切ってしまうのでこのコンボは狙いづらく、差別化はできている)。

今後このような点がメリットとなり得るようなカードやテーマが登場しさえすれば(もともと優秀なモンスターであるので)このカードの再評価もあり得るかもしれない。


【アニメ】

メロメロメロディやムズムズリズムにテンテンテンポと言った魔人エクシーズと違って、こいつだけアニメで九十九遊馬が使用していない。指揮者(多分)なのに…。

まあアニメに出れない理由としては、主人公側の主要キャラクターが使うには強すぎるからと言うのが大きいのだろう。
……そこ、どっかのチーム5D'S&満足の使うカテゴリー自体が揃ってわりとガチだったろとか言わない。

まあとにかくそんな訳で、《交響魔人マエストローク》のアニメの登場は、遊馬が何故かゴーシュドロワのタッグ戦以降魔人エクシーズをエクストラから抜いた事も重なって余計に視聴者から諦められている。

……まあ堅い除去耐性で居座りつつ、相手の切り札のエクシーズを裏守備で一方的に無力化してドヤ顔する展開が面白いかといわれればなんともいえないので、アニメに出れないのも仕方ないだろうが。

他の魔人達は後にオービタル7とのデュエルにて使用されたが、やはりこのカードは登場していない。
だが、同デュエルで登場した魔人サポートの魔法カード「復活のマーチ(リボーン・マーチ)」のイラストには姿が描かれている。

以上のように、アニメで遊馬に使われていないにもかかわらず、「デュエリストパック-遊馬編2 ゴゴゴ&ドドド-」ではレアとなって再録されている。

ちなみに最強ジャンプ連載の遊戯王Dチーム・ゼアルでは遊馬が使用している。



追記・修正はアニメ出演フラグまで裏守備表示にして除去してからお願いします

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最終更新:2025年04月08日 19:33