登録日:2010/12/15 Wed 22:49:11
更新日:2025/10/02 Thu 22:03:45
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今までの主人公達の例に漏れずに名前に遊の字が入り、髪型は伊勢海老である。
ちなみに遊馬をデザインした
高橋和希はこの髪型を思いついたとき「自分ながらスゴイ!」と思ったとか。
まあ初代主人公の
武藤遊戯からして冷静に考えると凄まじいのでカズキングのセンスがすごいのは今更ではあるが。
遊戯王シリーズの主人公は伝統的にスゴイ髪型だが、遊馬の赤い鎌が2本跳ねたような前髪というデザインは衝撃的であった。もはや毛というか硬い素材で作られた刃を差し込んでいるのではないかと疑うレベル。
しかし落ち込んだ時にはヘタったり、強風を受けてなびいたりしているのでやはりれっきとした毛である。
次はどんな髪型の主人公になるかと期待されており、結果は
こちら。
ファンからの愛称は海老、UMA等
ちなみに声優の畠中祐氏は、当時高校生だった。
これは遊戯王DMを意識したキャスティングともいえる。
【人物】
姉、祖母と3人で暮らす中学1年生の少年。
幼馴染の
観月小鳥や親友の
武田鉄男など、多くの友人を持つ。
放送当時はシリーズ最年少主人公で、二枚目の多い主人公の中では珍しく三枚目。
そのためファンからは「不良じゃない
城之内君を主人公にした様な感じ」と評される事も。
矢最豊作のゲスト回では
巨人の星の星飛雄馬みたいな顔になるなど顔芸も多い。第26話も変顔になることが多かった
これも城之内っぽい。
似たような歴代キャラにはデュエルを心から楽しむ明るい人物として
遊城十代がいるが、彼よりも幼さが垣間見える。
BS版放送後の
漫才フェイズではしょうもないシモネタを吐いたり女の子にモテたがったりと本編よりも更に子供っぽい。
作中では学校の女子から「可愛い」と言われる場面はあるが、恋愛対象としては見られていない模様・・・・・・常に隣に小鳥ちゃんがいるからという事情もあるが。
1話冒頭、遊馬は顔の付いた謎の「
扉」に問いかけられる「変な夢」を見る。
その「扉」は第2話の
神代凌牙(通称:シャーク)とのデュエルの最中、突如遊馬の前に幻影として出現する。
「この扉を開く者には無限の力を与えるが、その代償に一番大切な物を失う」と語りかける扉を、胸から下げた父の形見「皇の鍵」で解錠する。
気がついた遊馬のもとに出現したのは、謎の生命体でありかつ凄腕の決闘者
アストラルと、
No.39 希望皇ホープという1枚のモンスター・エクシーズ。
そして同じくナンバーズの力を得ていたシャークさんの姿が眼前にあった。
アストラルは何か大事な使命を受けてこの世界に来たのだと言い、ナンバーズとして飛び散ったその記憶を取り戻さなければならず、更にナンバーズを賭けたデュエルで敗北すると消えてしまうのだという。
かくして、
アストラルの記憶の欠片である
ナンバーズを賭け、遊馬は自身にしか視認できない謎の存在アストラルと共に、数々のデュエリストと激しいデュエルを闘いぬくことになる。
劇中でよく「トンマ」と呼ばれている通り、デュエルの腕は当初非常に低かった。
また、脚本の都合なのか一時期だが物忘れを繰り返させられたこともあった。
一方で運動神経はよく、軽やかな宙返りを見せたことも。
また、祖母手製の「デュエル飯」という拳より巨大なオニギリを一口で飲み込む能力を持つ。危機に陥ってもこれを頬張ることで頭がさえて集中力が戻るGXカイザー戦以来の食事フェイズの復活である。
ちなみに何でも良く食べるがトマトが苦手。作中で克服するが。
メンタルの強さにも定評があり、歴代主人公の中でも随一と評される(後述)。
一度デュエルした者は誰でも仲間という信念を持ち、どんな相手であろうと決して見捨てることはしない。たびたび
闇堕ちしそうになるシャークには何度も説得を試みている。徳之助に対してはハートピースの偽造という明らかにクロな悪事を働いたにもかかわらず、見逃してもらうために己のデュエリスト生命をかけてまでゴーシュとドロワとのデュエルに挑んでいる。
お人好しどころではない呆れるほどの彼の優しさと懐の広さであるが、この信念は終盤に思わぬ形で真価を発揮することになる。
カタカナの横文字には非常に弱いが、
四字熟語などの漢字には強い。
遊馬を語る上で欠かせないものがこの『
かっとビング』。
かっとビングとは“常にチャレンジすること”という意味らしく、彼の信条であり父からの教えである。
デュエルチャンピオンになるという夢を持った遊馬であるが、幼い頃にその夢を友達に馬鹿にされ、落ち込んでしまう。
憂鬱な気持ちの遊馬。だがそんな遊馬の心を見透かしたように、彼の父親である一馬は言う。
「本気で目標に向かって努力すれば、周りの目なんて気にならない。チャレンジし続ければ、きっと楽しい世界に行ける。だから常に目標に向かってチャレンジし続けるんだ!」
そんな父の言葉に遊馬は心から感銘を受け、上記の“チャレンジし続けること”を表す父の口癖『
かっとビング』を自身も信じて生きているのだ。
自らのアイデンティティーである為か、
Ⅲ戦で
かっとビングを奪われた遊馬はまるで別人と化した。
一人称が「僕」となり、消極的かつ極めて臆病であり、鉄男から「デュエリストの恥」とまで評されている。
普段の遊馬とのギャップの大きさに視聴者は驚愕し、語感でネタにされてきた
かっとビングの大切さを印象付けた。
遊馬自身、「
オレからかっとビングを取ったら何も残らねえ」と豪語するほどである。
【使用するカード】
デッキは行方不明となった父親の形見なのだが、モンスターのネーミングが全体的にナウい。
エクシーズ召喚特化型の構築なのだが、当初は肝心のモンスターエクシーズが1体もいなかったため、本来の力を発揮できていなかった。
決闘庵での闇川戦の後、手に入れた秘伝デッキを用いて新しくデッキを改造した。
その後も物語の節目節目にデッキの調整を行なっているシーンはちょこちょこ挟まれているが、肝心のカードの入手経路は余り描写されていない。
一方、謎のパワーで突然新しくカードを手に入れる場面は歴代でも群を抜いて多い。
尚、ZW等のシャイニングドローで引き込むカードは基本的に口上通り既存カードを書き換える形で使っているためか、デュエル後に元のカードに戻っているようで調整シーンでも映っていない。
また、なぜか初期は異様に使いどころが限定されたピンポイントなカードを使いまくっていた。
■主なモンスター
◆
クリボルト(初期のマスコット
[[ベビー・トラゴン]]「解せぬ」。でもすっかり見なくなった。と思ったら・・・・・・?)
◆ズババナイト(初期の切り込み隊長。だが不遇。効果使ってやれよ。)
◆
ガガガマジシャン(過労死。レベル変動効果?
知ら管)
◆
ガガガガール(後輩。アイドル)
◆アチャチャアーチャー(ドジっ子だが最低限の仕事はする)
◆ゴゴゴゴーレム(有能だがかませ気味)
◆ゴゴゴジャイアント(アタッカー兼ホープ
フラグ)
◆ガンバラナイト(なんで?ガンバラナイトが召喚されている!)
◆ドドドウォリアー(序盤のアタッカー)
◆
ゴブリンドバーグ(ホープ
フラグその2)
◆カゲトカゲ(ホープ
フラグその3)
◆虹クリボー(遊馬の父一馬のカード。アストラル世界で手にして以降様々な局面で遊馬を助けている。)
◆
No.39 希望皇ホープ(名実ともにエース。はいはいホープホープといわれるのは御愛嬌)
◆
CNo.39 希望皇ホープレイ(はいはいホープレイホープレイ……と言われてきたのだが、Ⅱになってからは逆に登場が喜ばれることも)
◆その他のナンバーズ<出番をくれ~←出番を与えた結果ごり押しに…(後述)
■魔法
◆
死者蘇生
◆ダブル・アップ・チャンス(逆転
フラグ)
◆破天荒な風
◆ワンダー・ワンド
◆各種ランクアップマジック
■罠
◆ハーフ・アンブレイク(ホープレイフラグ)
ナンバーズ以外のエクシーズモンスターは、初期はウラから貰った
ベビー・トラゴン1枚のみだったが、
WDC編から「魔人」と名の付いた、楽器をイメージしたモンスター達を使用するようになった。
その他、
ガガガガンマンや隻眼のスキル・ゲイナー、
ゴーシュから貰った
H-C エクスカリバーなども所持している。また、最終話にてガガガザムライも追加された。
とくに
エクスカリバーはもらったカードという大いなる
フラグのする立場のカードでありながら
「トーテム・ポール?
アーマード・エクシーズ? 何それおいしいの?」レベルで活躍している。
元持ち主のゴーシュとは当初敵対していたが、エクスカリバーを譲り受けるデュエルはWDC編でも
トロンと
フェイカーの企みがいよいよ本格化、ナンバーズも大きく関わって話がダークになってきた頃であった。
そんな中で行われた汚い企みの絡まないゴーシュとのデュエルは遊馬・視聴者にとって純粋に楽しい・印象深かいものだった事もあり、活躍が特に喜ばれている。
アストラルが皇の鍵の外に出ている時にのみ、No.がエクストラデッキに入っている。
一応習得しているナンバーズカードは全て使えるはずだが、
No.39 希望皇ホープ以外の
ナンバーズの使用頻度は少ない。
もっとも、OCG版とアニメ版では
ナンバーズモンスターの召喚条件や素材用のカードの効果が違うため思ったほど他のカードを出せるという局面が少なく、中盤以降はそもそも明確に遊馬のデッキ自体がホープを戦略の核に据えているのもあるため、合理的な話ではある。
当然相手がナンバーズやカオスエクシーズ持ちでない場合はナンバーズの攻撃そのものが危険を伴うため、積極的に召喚しに行く事はしない。
また、素材に指定のないレベル4×2体で出せるのはホープ以外だと、終盤で手に入れる
No.44 白天馬スカイ・ペガサスのみ。
レベル変更効果で様々なランクの
エクシーズ召喚を可能とする
ガガガマジシャンも、アニメでは相方たる
ガガガガールにレベル変動効果がない為その能力を生かしきれない。
ついでに言えばランク4を3体で出せるナンバーズとして、アニメでは効果が非常に強力なコートオブアームズなんかも所有しているが、あちらはあちらで「明確な怒りの感情を溜め込むことで使用できる」という設定があったりするので実は遊馬が扱えるかは怪しかったりするため使用しないのは当然とも言える。
また、ナンバーズの絡まないデュエルではランク3の「魔人」エクシーズモンスターの出番が多い。
Ⅱでは実際に他のナンバーズを使ったのだが、ワンショットキルどころか相手に何もさせずにワンターンキルしかけてしまっていた。
その回ではガガガマジシャンが自身の能力をフル活用していた。
なお現在は遊馬が使うカード群一部を除きオノマトという形でカテゴリー化しており、基本はレベル4エクシーズもといホープをサポートする形のモンスター達となっている。
【デュエリストとして】
デュエルスフィンクスタクティクスは、切り札たるエクシーズモンスターを所持していなかったことを差し引いても、序盤の時点では歴代主人公はおろか全てのデュエリストの中でも最低ランク。
もっとも遊馬は成長型の主人公であり、アストラルと二人三脚でデュエルするというのが本作のミソであるためこの点は仕方ないだろう。歴代の主人公は皆デュエルの天才であり、本作ではその役目を当初アストラルが担当していること、視聴者への説明や印象付けという点も無視できない。
ドジで早とちりな性格も災いして、次のターンの戦略を考えることも少なく、カードの知識なども余りない。
例:「オレも『トラップ』カードを伏せてターンエンド!!」
酷いときには伏せカードやエースモンスターの効果を忘れる。
しかし、ダブル・アップ・チャンスの効果を活かせないかとずっと考えており、《ホープ》を手に入れたシャークとの最初のデュエルではムーンバリアとのコンボをその場で思いついて逆転しており、再序盤から素質があることを見せている。
その後、アストラルとの邂逅を経てナンバーズやその他エクシーズモンスターを所持してからは徐々にではあるが確実に成長していく。
現にキャットちゃんこと
キャッシーとのデュエルでは単独で突破口を閃いたりしている。
シャークとのタッグデュエルでは自分以外のモンスターでも蘇生できるという《
死者蘇生》の性質を活かして勝利に結びつけた。
主人公必須スキルである、ここぞという時のドロー力や、アストラルも驚く常識を覆す戦術をとっさに繰り出すなど、デュエルセンスはあるのかもしれない。
カードの引きに勝るものは無いとは言ってはいけない、が遊馬には後述するシャイニングドローがある。
その後もトラップの発動し忘れ等のうっかりミスを時折見せているが、ナンバーズの離反や紋章の力による封印等でアストラルの助言を得られない場合でも、強敵を相手に善戦する程の成長ぶりを見せた。
そして、WDC本選ではアストラルの指示がなくとも勝利を掴めるまでに成長した。
(とはいっても以前に対戦したカードの効果を忘れるなど精進は必要な様だが)
ZEXALⅡに入ってからは更に進化しており、事前に得た情報から相手の戦法にメタを張ったり、墓地の内容からデッキの残りカードを推察した上でコンボを展開したり、相手の戦術やモンスター効果を逆手に取った戦法を披露したりと、初期の頃からは考えられない程の成長を遂げている。
作中の登場人物からも「既にアストラル無しでも一流のデュエリスト」と称されるほど。
銀河眼の効果忘れちゃったりするけどね!
シャークさんもこの頃には鉄男に対して「せめて遊馬より強くなってこい(意訳)」と言っていたりする辺り、WDC編のデュエルを経て大きく成長したと言えるだろう。
加えて、タッグデュエルでのサポート能力は歴代最強クラス。
初めから協力関係にあったシャークさんはまだしも、Ⅲ&Ⅳ戦で遊馬もろともダメージを与えるなどパートナーを完全に無視していたカイトや、
飛男&海美戦で、遊馬のモンスターを勝手にエクシーズ素材にしたりリリースしたりとやりたい放題やらかしていたアンナを、
時には自分のライフを犠牲にしてまで的確にサポートし最終的に勝ちに持っていくその姿は、視聴者から非常に高い評価を受けている。
因みに、ホープのマジックコンボやホープレイの効果から、全主人公中トップのワンショットキル(一撃で相手のライフを0にすること)率を誇る…と思われがちだが、
実は事前にダメージを与えていることも多々ある為、相手のライフを一撃で4000から0にしたことはあまりなかったりする。
一応、大会時の選手データのデッキタイプは「エクシーズ1キル」となっている。
Ⅱになってからはワンターンキルやワンショットキルも増えてきている。
そしてエリファス戦にて歴代でも最高ダメージの『58900』をたたき出した。
ナッシュ戦では効果で破壊も除外もできず、攻撃もできない状況で珍しく
世界に広がるビッグな愛☆No.11 ビッグ・アイを出して奪うというクレバーな戦法をとった。
第7話では
死者蘇生を2枚いれていることが確認できる。
作画ミスの可能性もあるが、初心者故の過ち……なのだろうか?
(尤も、アニメとOCGではルールが異なる上、
死者蘇生が制限カードと明言されたのは原作及び初代デュエルモンスターズのみなので
この作品の世界では
死者蘇生は準制限、あるいは無制限カードの可能性もある)
アストラル「遊馬と、私自身で、オーバーレイ!!」
カイト「どういう…ことだ…?」
第24話ではなんと
アストラルと合体した。放送開始から僅か半年である。
その姿は
エビフライだとか、
海老天だとか、あるいは
海老座の聖闘士だとか色々言われている。
そんなのありかと突っ込んだ人もいるだろうが
遊戯王ではよくあry。
多くの視聴者を置いてけぼりにしたのは言うまでもない。
合体して
ZEXAL化すると、その場に応じたカードを
創造する
シャイニングドローやドローしたカードを相手に公開しながら書き換える
リ・コントラクト・ユニバースを使用可能になる。
この力を結構な回数使ったためか後年の「ARC-V」にも本人は登場しないにも関わらず「
特殊カード変質理論」という理論がエクシーズ召喚コースのカリキュラムに登場している。
これは
シャイニングドローの項目を参考にしてほしいが、あまりにもご都合的になるという点で批判的な声も上がる。
だが、
シャイニングドローの記事を見れば意外と細かい弱点があるということがわかる。
さらに言えば
ZEXALを含めてこの力は異世界でしか使えないのであまり気にせずに行った方が良いかもしれない……と思っていたら、最終話に至っては遊馬単独で異世界じゃなくても
シャイニングドローをやってしまった。
まぁ同時にその回で明かされた遊馬自身の秘密を鑑みれば、
シャイニングドローしても違和感がない状況だと分かるのだが。
ちなみに異世界由来の力ゆえ、主人公の必殺技ポジションであるにもかかわらず
これを使って来る相手が存在し、諸刃の剣的側面も描写された。
最終回まで観るか否かで印象が違って来る技でもある。
【ちなみに】
TシャツのDはDuelのDとの事。ドアホでも鈍感でもドケチでも無いし、ドスケベでなければ
どうでもいいでも、ドヘタでもない。
どうでもならないワケでもなく、どうにも残念でも無い。
大好き
ブルーノちゃんでもデステニーでもない。あとディフォーマーでもない。
【遊馬先生】
ネットでの遊馬の愛称。
一度デュエルした相手は誰でも仲間という信念を持つ彼は、どんな相手とデュエルする時でも真っ向から対話を試みている。
重暗い背景を持つ大ボスクラスの強敵相手であってもその姿勢は崩さず、熱い言葉を投げかけて説得し続け、やがて相手の心の核心を突くことで遂には改心させてしまう。
ダークサイドに落ちたシャークを何度も救い、タッグデュエルをすれば相手のことを気遣いながらうまくアシストし、
心の闇に落ちた相手とでも真摯にぶつかりやがて改心させていく遊馬をみた視聴者がこう呼んだ。
遊馬のメンタルケア力の高さ、
かっとビングの万能具合を指し、
デュエルカウンセラー、あるいは
遊馬先生と呼ばれている。
ちなみに放送開始後こそ皮肉のように呼ばれていたが、その評価も変化していく。自分を裏切り罠にかけ、その後も悪役らしい立ち居振る舞いを続け、シリーズでもトップクラスの悪辣さを発揮した
ベクターに対しても、かつて仲間だった頃の姿を信じていると言い続ける。しまいには「俺を信じてるなら一緒に死んでくれよ!」と言い放った彼に対して「いいぜ、お前と一緒ならどこまでも行ってやる」とまで返し、非道の限りを尽くした彼の心も動かされた。
それ以来、いつしか視聴者の呼ぶ「遊馬先生」のニュアンスが皮肉から尊敬へと変わっていったのだった……。
なお、アストラル世界ではカオスを排除し過ぎて生きる気力を亡くしたアストラル人に触れる事で生気を取り戻させるシーンがあり、「遊馬先生の外科手術」と呼ばれる事も。
また忙しくしている姉の明里や祖母の春に授業参観のことを話さない、
小鳥にエスパー・ロビンの正体を敢えて明かさないなど周りへよく気配りする一面もある。
/|/|
ト-´W`-イ
≧(゚ω゚ )≦
/ `ヽ. かっとビング増やしておきますねー
__/ ┃)) __i |
/ ヽ,,⌒)___(,,ノ\
父親が大学で教師をやっていたこともあるので、ガチで先生への道もあり得そうである。
【メンタル】
遊馬を語るうえで外せないのが、13歳にしてはあまりにもタフすぎるメンタル面である。
遊馬のメンタル面は13歳にしては非常にすさまじい物がある。
もちろんいくら彼とてあらゆる場面でデタラメにメンタルが強い訳ではない。シャークとの2戦目では敗北を恐れるあまり事前にしていた約束を破って
No.を使ってしまったり、ミザエルとのデュエル後にはアストラルを守れるか不安になり、積極性に欠けたデュエルをするようになるなど、人並みに弱い部分もしっかり描かれている。
彼の最大の魅力は、困難を前にして時には落ち込んだりへこたれたりしながらも、自分の弱さや目をそらしたくなる現実に向き合い、それに立ち向かうことで克服するかっとビング精神である。
- 「デュエルは繋がり」と考えており、相手が何か問題を抱えていたり塞ぎ込んでいる時には対話を試みる。相手の事情を汲んでわざと負けようとすることもあった。一方で、デュエルを破壊や復讐の道具にすることには強く反発しており、そう言った相手には何度拒絶されようが必死にぶつかっていく。
- そうして本気のデュエルで語り合った相手が窮地に助けに来てくれる展開も多いが、それゆえに終盤ではその仲間たちがバリアン七皇相手に次々と散っていくため、辛い想いをする事も・・・・・・
- 真月零は76話から96話までのおよそ20話の間、親友として遊馬の側にいた。
その正体暴露時(通称真ゲス)の遊馬への嘲笑は視聴者ですらショッキングなシーンであった。
しかし遊馬本人は真月の正体のことよりもむしろ仲間の巻き添えに動揺していた上、小鳥ちゃんの激励により精神的ダメージはかなり減った。
巻き込まれたとはあるが、実際仲間の内ナンクラは勝手についてきただけなので巻き込まれたのは自業自得なのかもしれない。ただしこの時鉄男は前線で共に戦っており、小鳥ちゃんは「自分のせいで遊馬の足を引っ張りたくない」と奮闘すべく他のナンクラを引っ張る
というより、真月が死んだと思い込んでいた時の方が珍しく(?)デュエルで復讐しようとするなど精神状態が良くなかった。
真月が敵だったこと自体はそれほど引きずらず、次の回では普通に
ベクターと呼んでいる。
この回でダメージを受けていたのは寧ろアストラルの方であり、この辺の経緯はそれぞれの項目なども参照のこと。
一時的にアストラルとの絆が壊れてしまったものの、それを結び直す事に成功、辛くもベクターを撃退した。
その後何度かベクターとは遭遇したが、最終局面前で遂にベクターの真の記憶に触れ・・・・・・
そして最終的にあのベクターすらも根負けさせた。
こうして最終回ではベクターも遊馬の仲間として登場。
ベクターのねじ曲がった性格までが変わったわけではないが、そんなひねくれ者のベクターがそのまま仲間となったというのがまたエモい。
「誰でも心のなかじゃ、良い心と悪い心が戦ってるモンじゃねぇのかよ!
でも、そっから逃げ出さなきゃ、きっとどんな事だってやり直せる!誰とだって分かり合える!
一人一人の苦しみも見ないで!何も知らないで!本当のランクアップなんて、出来っこねぇ!!」
- ナッシュとの最後のデュエルでは「お前を犠牲にする未来はいらない」と、答えが見つかるまで攻撃を耐え続けると宣言。
詳しくはナッシュの項目を参考にしていただくとして、結果的にはナッシュを失ってしまうことになったが、遊馬のそのまっすぐな思いが、人間界とアストラル世界を救うカギとなった。
ちなみに偶然ながら遊馬のその異常に強すぎるメンタルがクローズアップされたZEXAL3年目とほぼ同時期に
某女児アニメでも同様の
凄まじいメンタルの強さを誇る主人公が登場しており、二人揃って「
菩薩メンタル」の持ち主と称えられている。なお、二人とも
中学生。人間できすぎである。
【主な台詞】
「いくら失敗したって、いくら笑われたって!今まで俺がかっとび続けてきたのは、俺は俺を信じてきたからだ!」
「諦めたら人の心は死んじゃうんだよ!!」
「諦めなきゃいつだってかっとべるんだよ!」
「あれはハクションなの!」※フィクション
「笑うなあぁぁぁl!!何がおかしいんだ…!負けるのが怖くて、何がおかしいんだ!!」
「だからこそ思う、もう絶対にデュエルだけには、嘘をつきたくないって!シャークだってきっと同じだ。だからシャークのデュエルは、本物なんだ!!」
「相手がどんな卑怯な手を使っても、俺たちは正々堂々戦って勝つ!!」
「オレのデュエルスフィンクスはすげえ上がってるんだぜ!」※タクティクス
「俺にとってデュエルは勝ちも負けも関係ない。それは、うまく言えないけど……俺にとってデュエルは繋がりなんだ」
「いいじゃんかよ!好きなら好きで!」
「自分の未来を決めるのは自分だけだ!」
「デュエルは復讐のための道具でも、人を傷つける道具でもねえ!」
「やめろー!」(シリアス回予告の定番台詞)
「あいつら(Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ)はみんな、あんた(トロン)がいなくてさみしかったんだよ!不安で、泣きたくて、一生懸命だったんだよ!」
(確かあのカードは、墓地に送られなかったはずだ……)
「ホープは……アストラルと俺の、最初の絆だ! どんなやべェデュエルの時でも、いつも必ずホープがいた! ホープは、俺達と一番長く一緒に戦ってきた、希望の仲間なんだ!」
「くだらねぇ……くだらねぇよ! そんな理想の世界なんて、いらねえ! みんなバラバラで、いろんな奴がいるからいいんだ! そりゃ時には失敗や間違いだってするさ! でも間違えたら、誰かが教えてやればいいんだ! そのために友達が、仲間がいるんじゃねぇか! 仲間がいて、一つになって、そんで2倍も3倍もすっげェ力が生まれるんだ! みんながいるから楽しいんだ! おもしれェんじゃねぇのかよ!!」
「何でだよ…?それって逃げてるだけじゃんか!何で戦おうとしないんだよ!?
戦わねぇから、この世界の人たちはみんな弱ってるんじゃねぇのかよ!?」
「何だよ、限界を超えるって!?それってかっとビングと同じじゃねぇのかよ!?
だったら選ばれなかった魂はどうするんだよ!?それがエナと一緒にいた人たちってことなのか!?ああいう人たちはどうなってもいいってことなのかよ!?優等生ばかり選んであとは切り捨てる!みんなおんなじように可能性を持てねぇってことじゃねえか!そんな世界、俺は絶対認めねえ!」
「お前は世界が限界を超える為にランクアップが必要だって言うけど、そうじゃねえ!もしランクアップが必要だって言うのなら…それは生きている人の為だ!アストラルはお前なんかとは全然違う!
あいつは…いや、あいつだけじゃねえ!!
カイトやシャーク、俺がデュエルで出会ってきた仲間全部、そいつらは一人一人いつも苦しんでいた!自分自身と必死に戦っていた!」
「だったら…だったら、もう一回信じる! 心が無いなら、心が出来るまで、俺は信じる! それが俺の、
かっとビングだ!!」
「ホープと共に戦ってきたオレ達の絆、希望皇の力! 今こそ見せてやる! 必殺の、ファイナル・ホープ剣スラッシュ!!」
「そうだ、今のままじゃ俺が俺でなくなっちまうんだ。俺はいつか誰とも分かり合える、笑ってデュエル出来る日が来るって信じて戦ってきた。だけど、俺がヌメロン・コードを手に入れるためには、俺があいつの命を奪わなくちゃならねえ。俺にとっちゃ、あいつは今でも大切な仲間なんだ。その仲間を犠牲にして手に入れる未来でいいのかな?」
「後悔はしねえ! 俺が俺であるために、仲間は誰も見捨てない! それが俺の
かっとビングだ!」
「どんだけ不器用でクソ真面目なんだよ、お前は! 笑ってやる、お前に勝って心の底から!」
「俺は未来を切り開く! ホープ剣・フューチャースラッシュ!!」
以下ネタバレ
遊馬の正体は、アストラルと
ドン・サウザンドとの戦いで二つに分かれたアストラルの半身の生まれかわり。
回想シーンにおけるアストラルと
ドン・サウザンドとの戦いのラスト、天に上りいかにもオーバーレイしそうな赤と青の光が分かれていったが、
実は赤い方の光は対戦相手の
ドン・サウザンドではなく、後の九十九遊馬だったのである。
実際、恐らく初見では分からないと思うが実は作中多くの箇所に「遊馬がただの人間であるなら決して説明がつかないシーン」が仕込まれており、彼が初期も初期から何かしらの人外であるのはかなり示唆されている。
- 序盤でNo.96にアストラルが乗っ取られてしまった際。皇の鍵を鉄男に託した状態にもかかわらず、ナンバーズを持っていても精神に悪影響が出ていない。
確かに皇の鍵を手放した瞬間にこのような事態が発生したわけだが、体こそ自由が効かなくなっているものの、この時点で皇の鍵を持っている鉄男かつホープですら精神に悪影響を与えかけたにもかかわらず、遊馬には一切の影響が及んでいないのである。
- 2クール終了時の総集編で、人間であるならば動けなくなる状態に一時的に世界が止まった際にも影響を受けていない。アストラルがいるから、と思いがちであるが特殊な力そのものがない遊馬であるならやはり引っかかる描写である。
- アストラルとオーバーレイネットワークを構築しZEXALに変身できることそのもの。なぜこのシーンがおかしいのかと言われるならば、アストラル世界の思想及びエリファスの台詞にヒントがある。
アストラル世界はランクアップのためにカオスを切り捨てた世界であり、アストラル世界が生み出した使者であるその純粋な存在であるアストラルが態々そんなカオスを確実に持ち込むであろう人間と合体できるほうがおかしいにも拘わらず、彼らが合体が出来ているということ。
さらに言えばアストラル世界自体「清らかな魂がたどり着く世界」のようにランクアップしている魂がたどり着くようになっている存在であるならば、エクシーズ召喚の概念を考えれば「遊馬とアストラルが同じレベルで構築する」ということ自体人間ならおかしい話になるのである。
- アストラルがNo.96の悪あがきで一時的にいなくなり、皇の鍵を失っていたにも拘わらず、最低でも50枚以上あるナンバーズ達の影響を一切受けていない。
本編途中から何かしらの能力によりナンバーズの悪影響を受けない人物ばかりがナンバーズを使っていたため忘れていた視聴者も多いと思うが、ナンバーズは普通の人間であるならば基本的に悪影響を受けてしまう代物である。
にも拘わらずそんな代物を大量に持っていてもそのような特殊な訓練であったり能力を個人で持たない筈の遊馬が一切影響を受けないというのは明らかにおかしいはずである。
- アストラル世界で自力でシャイニングドローを発動させたこと。理由は言わずもがな。本人曰くアストラルが貸してくれた力というがつまり正体を考えれば歴然としている。
こちらも初見では分からないと思うが、このデュエルでのエリファスやエナの発言を見れば発動させたことで遊馬の正体を理解されたということである。
ZEXALとは、実質的には完全なアストラルの状態(加えて遊馬自身の力)をプラスした状態といえる。(また、彼らがこれを行う際に放つ光は分離した描写の光と一致する)
また
最終回でエクシーズ召喚した
FNo.0 未来皇ホープの口上から、遊馬の馬には天馬の意味もありそうだ。
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最終更新:2025年10月02日 22:03