A・O・J カタストル

登録日:2012/01/01 Sun 01:20:13
更新日:2025/04/11 Fri 07:43:13
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―神は死んだ。神は死んだままだ。我々が神を殺した



A・O・Jカタストル

シンクロ・効果モンスター
星5/闇属性/機械族/攻2200/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:このカードが闇属性以外の表側表示モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。そのモンスターを破壊する。


【概要】

DUEL TERMINAL‐シンクロ覚醒!!‐で登場したモンスター。
素材に縛りが無いレベル5のシンクロモンスターであり、闇属性、機械族とあらゆる面で優秀である。

何よりこのカードには強力なモンスター効果がある。それは……
このカードが闇属性以外の表側表示モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。そのモンスターを破壊する。


……えっ?


つまりこのモンスターは、攻撃さえできれば闇属性以外を問答無用で破壊できるという強力な効果を持っているのだ。
効果破壊なので《オネスト》なんぞ怖くない。《DNA移植手術》を組み合わせれば圧倒的当たり範囲を持つ。
どこぞの《F・G・D》とは違うのである。

そもそもA・O・Jはワームを倒すという目的で結成された組織。
その設定どおり、戦闘面ではワーム魔轟神をフルボッコにできる。

コイツだけで。

……が、敵の屍を利用するA・O・Jのやり方に異を唱えた《霞の谷の雷神鬼》に逆パカされてしまった。
イラストでは無残にも破壊されたカタストルの残骸が握られている。
しかし、OCGで両者が戦闘を行うと、破壊されるのは《霞の谷の雷神鬼》である。
一応味方だったから、カタストルの機能が作動しなかったのだろうか?

もちろん、この効果はOCGでも大活躍した。
カード」だろうと、攻撃力の上がった《神炎皇ウリア》や《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》だろうと破壊できる。
しかも、対象を取らないオマケ付きである。

【弱点】

非常に強力な効果の持ち主であることは間違いないが、しっかり弱点もある。

  • 攻撃反応罠に無力
強力な効果といえど、戦闘を介する必要があるため、《聖なるバリア −ミラーフォース−》などの攻撃宣言時に発動する効果には弱い。

  • どちらかが裏側守備表示だと効果で破壊できない
「闇属性以外の表側表示モンスター」と明記されているように、裏側守備表示モンスターに攻撃した場合は効果が発動しない。
ややこしいのだが、破壊効果が発動するのは「ダメージステップ開始時」で、戦闘を行う裏側守備表示モンスターがリバースするのは、その次の「ダメージ計算前」である。
つまり、リバースした時には破壊効果の発動タイミングを過ぎているのである。
「ダメージステップ開始時」を過ぎたカタストルは何の効果もない2200打点なので、《和睦の使者》や《収縮》といったカードを使われると、戦闘破壊さえできないことも。
同じ理由で、裏側守備表示になったカタストルが闇属性以外のモンスターに攻撃された場合も、破壊効果は発動しない。

  • 闇属性だけは効果で破壊できない
闇属性はメジャーであるため、汎用性が高く強力なモンスターやカテゴリも多い。それらのみ破壊できないという穴は結構大きい。
例外として、《光と闇の竜》や《ダーク・シムルグ》など、他の属性としても扱うモンスターは問題なく破壊できる。
もっとも、前者の場合は一度無効効果を使わせただけでは打点で負けてしまうので、カタストルを強化するか別のカードを無効化させて攻撃力を下げておく必要がある。

  • 効果は強制発動する
「鬼畜モグラ」の異名をとった《N・グラン・モール》との戦闘でよく見られた弱点。
どちらも「ダメージステップ開始時」に発動する効果を持つが、カタストルの効果は強制的に発動するのに対し、グラン・モールの効果の発動は任意である。
これにより、お互いが効果を発動した場合は必ず、強制効果であるカタストルがチェーン1、任意効果のグラン・モールがチェーン2になり、逆順処理でお互いにグラン・モールの効果でバウンスされる。
当然カタストルの破壊効果は不発となり、再びシンクロ召喚しても同じ手順でEXデッキに戻されてしまう。

  • 機械族メタが刺さる
カタストルに限った話ではないが、《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》によって墓地に送られる可能性がある。
また、【クリフォート】が猛威を振るっていた時代は、その対策として採用された《システム・ダウン》に巻き込まれたことも。






え? このカードの値段?


ハハハ……
あのKONMAIなんだからこんな優秀なモンスターを安く売るはずが……

店A「レアですか?200円です」

店B「100円です」

店C「ノーマルですね?50円です」

店D「10円です」

プレイヤー「なん…だと……?


KONAMI「ハハハハハ!!これがオレのファンサービスだ!!」

プレイヤー「GJ!!」


このカードだが、なんとかなり安値で入手できた。

登場当初はDUEL TERMINAL出身ということで相応の値段だったのだが、GOLD SERIES 2010での再録により上記の値段に落ち着いた。

そのため、かつてはシンクロ召喚を採用するデッキのエクストラデッキには9割方入っていた。
つまり、相手のエースモンスターでも、レベル5シンクロできればで倒せるチャンスを掴む事ができるのである。
選考会での採用率2位は伊達ではないのだ。


……で、それ以降の使用率はどうかというと、残念ながらかなり下がっている。

エクシーズ召喚のようにEXデッキを使う召喚法が登場し、15枚というエクストラの枠が圧迫されるようになってきた。
それ以外にも、場を繋ぎ止める能力が低いという点が大きい。
突破力は高いので攻める分には役立つものの、除去耐性はなく、相手にターンを渡すとあっさり除去されてしまうという状況が頻発する。
甲虫装機】のような除去に長けたカテゴリの登場以降は、戦闘を介さないと除去できないこのカードでは力不足になっていったのだ。


なんというインフレ……


余談だが、デュエルターミナルでこのモンスターを出すと
強力な破壊効果からは想像出来ない様な小さいビームで攻撃してくれる。


【関連カード】

  • 《ヴェルズ・ゴーレム》
効果モンスター
星5/闇属性/岩石族/攻2150/守1250
1ターンに1度、フィールド上に表側表示で存在する、闇属性以外のレベル5以上のモンスター1体を選択して破壊できる。

既存のモンスターを取り込むことで有名なヴェルズだが、彼(?)もヴェルズ化してしまった。
攻守もヴェルズ特有の端数が付いている。

効果モンスターとなったためアドバンス召喚が必要になり、破壊できる対象の条件が闇属性以外かつレベル5以上と少し制限されたが、こちらは戦闘を介する必要がない。
さらに岩石族になったので《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》などの機械族メタが効かなくなり、《E-HERO ダーク・ガイア》の融合素材にできるようになった。

派生カードというよりは、全く別物として考えるべきだろう。

  • 《カタストルの影霊衣(ネクロス)
儀式・効果モンスター
星5/水属性/ドラゴン族/攻2200/守1200
「影霊衣」儀式魔法カードにより降臨。
「カタストルの影霊衣」以外のモンスターのみを使用した儀式召喚でしか特殊召喚できない。
「カタストルの影霊衣」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードを手札から捨て、自分の墓地の「影霊衣」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(2):自分の「影霊衣」モンスターがエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。
そのモンスターを破壊する。

影霊衣」の手により装備品として復活し、儀式モンスター化も果たした。
ドラゴン族である《影霊衣の戦士 エグザ》に装備されているので、種族もドラゴン族に変更された。
自分の「影霊衣」モンスターがEXデッキから特殊召喚されたモンスターと戦闘する際、その相手を破壊できる効果を持つ。
ただ、影霊衣には《クラウソラスの影霊衣》《ユニコールの影霊衣》《ブリューナクの影霊衣》などEXメタが豊富で、戦闘を必要とするこちらの優先度は低め。

手札での効果は「影霊衣」モンスター1体の蘇生。
「影霊衣」儀式モンスターは儀式召喚でしか特殊召喚できないので、アタッカーとなる《影霊衣の戦士 エグザ》を蘇生することになるか。





追記・修正はカタストルで神のカードを倒してからお願いします。


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最終更新:2025年04月11日 07:43