登録日:2012/09/02 Sun 12:57:15
更新日:2025/04/12 Sat 13:19:17
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『バグズ・ライフ』は、ディズニー&
ピクサーにより制作された
アメリカ合衆国のフルCGアニメーション映画。1998年公開。
『
トイ・ストーリー2』のNG集にキャラクターのフリックとハイムリックが出演している為、見たことある方も多いのではないだろうか。
擬人化された虫の物語であり、小さな視点から見た自然の世界が描かれている。
その為、製作に当たっては『
トイ・ストーリー』の十倍もの処理能力を持った最新式コンピュータが採用され、霧や雨、稲妻や炎、キャラクターの動き等がよりリアルに表現されている。
特に雨の描写は、小さな視点ならではの迫力ある映像に仕上がっている。
また、ランディ・ニューマン作曲の "A Bug's Life Suite" は名曲であり、ピクサーの予告編やバラエティ番組でもしばしば使用される。
【ストーリー】
アリの国、アントアイランドを脅かす、ごろつき
バッタのホッパー達から仲間を守る為、一人
用心棒探しの旅に出たフリック。町に飛び出した彼が連れて帰ったのはなんと個性豊かなサーカス団だった!
サーカス団を勇者だと思いこんでいる仲間達の期待を裏切らない為、一発逆転の奇策でホッパー撃退作戦に挑むフリック。
ところが仲間達に勇者の正体がサーカス団だとバレてしまう。
そして出された結論は、フリックを追放する事だった。
フリックの運命は、そしてバッタから仲間を救う事は出来るのか?
【登場虫物】
<アントアイランド>
アリの国の青年アリ。働きアリは全員雌なのでは?というツッコミは無粋。
発明を好み、穀物を収穫する機械や露と葉っぱで作った望遠鏡等を作るも、その発明を認められる事は1匹を除いて、無い。
ちょっぴりドジだが、まっすぐな信念を持ち、「役に立ちたい」という人を思いやる気持ちを持つ。実はアッタ姫に好意を抱いている。
- アッタ姫(ジュリア・ルイス=ドレイファス/土井美加)
アリの国の王女(現実のアリ的に言えば繁殖期の羽アリだろうか)。まだ見習いで、アクシデントに慌てたり、的確な判断が出来ない事から自信が持てずにいる。
そんな焦りからフリックにきつく当たってしまったりもしたが、本来は聡明で美しく、国民の信頼を得ている。
アッタ姫の妹で、フリックの発明品を認めた唯一の少女。彼女に限らず、本作のアリの子供達はイモムシではなく小さい羽アリの姿である。
小柄で羽が未成熟の為、飛ぶことは許されていないが、気が強く勇気がある。
アント・アイランドの老女王。経験豊富で統率力も高く、国民からの信頼も厚い。
<サーカス団>
舞台俳優を目指すが、現在は道化のナナフシ。
曲者だらけのサーカス団の中では冷静で常識人だが、枝に近いルックスのせいで小道具扱いされる事を気に病んでいる。
食いしん坊で太った芋虫。動くと奇妙な音が鳴る。
何か食べているシーンが多く、客の食べ物を取ったりもする。まあ芋虫は常に食べ続けていないといけないので仕方がない。
クライマックスでは蛹になり、遂に念願叶って蝶へと羽化……したはずが、何故か小さな翅が生えた以外は元の姿のままだった。
見た目はメス、中身はオスな
テントウムシ。そのコンプレックスのせいかガラが悪い。
だがアリの子供達と触れ合い母性が目覚めていく。…父性じゃなくて?
- マニー・ジプシー夫妻(ジョナサン・ハリス、マデリーン・カーン/小山武宏、相沢恵子)
老マジシャンのカマキリのマニーと、アシスタントの蛾(ニシキツバメガ類と思われるが種類不明)のジプシーという夫婦。
マニーは常に謎めいた口調で話す。
- タック&ロール(マイケル・マクシェイン/水野龍司)
双子の団子虫。常に喋っている言葉は、ハンガリー語。「お前クビ!」というフレーズが気に入ったのか、劇中では連呼していた。
巨大な青い
カブトムシ。気は優しくて力持ち、そして臆病。
ディムの母親替わりでありパートナーの蜘蛛。姉御肌で、面倒見が良く人情にも厚い。
因みに「Blackwidow(黒後家)」だけに未亡人。夫を食べたのだろうか?
- P.T.フリー(ジョン・ラッツェンバーガー/岡田吉弘)
サーカス団団長の蚤。団員をクビにしたり体を張った芸で一儲けしようと企む。劇中ではもっとも余計な事を仕出かす。
本作のディズニー・ヴィランズ。バッタ一味のボスで、持論は「アリは食べ物を集め、その食べ物をバッタが食べる。そしてそのバッタを鳥が食べる」という「自然の摂理」。
「アントアイランドを外敵から守る」という建前で自分達に食べ物を毎年用意するようアリ達に脅迫している。
粗暴なゴロツキだが頭が切れ、自分達より遥かに数の多いアリ達が反乱を起こせば、自分達バッタなどひとたまりもないことをよく知っている。実際自然界じゃアリの餌だし。
最期は鳥に食い殺され、自分が持論として語った「自然の摂理」をその身で体現するという皮肉な末路を迎えた。
某ヒーローのイメージもあって日本人にはバッタが悪役というのは少々ピンと来ないかも知れないが、
「蝗害」という言葉がある通り、アメリカやユーラシアなど大陸のバッタは大群で農作物を食い荒らすうえに性格も凶暴と来ているので、洒落にならない災害である。
日本で蝗害が起こりづらいのは、平原が少ないためバッタが大量繁殖する余地があまり無いからだとか。
ホッパーの弟で、自称副社長。お調子者で憎めない三枚目。
手下のバッタ達からも微妙に舐められがち。ホッパーに殴られない理由は、母親の遺言があるかららしい。
「兄貴のそういう優しい所大好きだよ☆」
「黙れ!」
兄とは対照的に最後まで生き延び、サーカス団の新入り兼雑用係となった。
痩せこけたホッパーの部下で、言葉を発せず奇声を上げ続ける凶暴に狂ったバッタ。
NG集では実にプロフェッショナルな姿を見せていた。
ちなみにバッタ達はヴィランである事を視覚的に分かりやすくするためか、デフォルメの効いた他の虫達に比べて手足や体表の質感などがリアル調のデザインをしている。
【余談】
本作のピザ・プラネットのバンは虫の町であるトレーラーハウスと連結されて登場する。
ピクサー恒例のNG集は今作からスタートしており、ホッパーに向かい爆笑するアッタ姫や『トイ・ストーリー』の名台詞を高らかに言うフリック、常識人なホッパー等が見られる。
また『トイ・ストーリー』のウッディがスタッフ役として出演している。
同時上映は
ゲイリーじいさんの
チェス。
『トイ・ストーリー2』で登場した玩具修理のお爺さんが、主役として登場している。
ちなみに日本版のCMは4人の芸能人(ユースケ・サンタマリア、千秋、ヒロミ、IZAM)が仲間と一緒にこの映画を観て、仲間から登場虫との共通点を指摘される…というものだった。
虫の世界に行きたくなったら、追記・修正お願いします。
- いつになったら2やるんだろ -- 名無しさん (2014-04-21 11:16:55)
- アンツでもそうだけど、働き蟻は全員雌だなんて突っ込みは無粋だよね -- 名無しさん (2014-12-15 01:51:25)
- ↑実は主役は「男の娘」なんだと脳内で変換すれば・・・。 -- 名無しさん (2014-12-15 09:02:58)
- アリたちの手のひら返しの速さは異常。あと続編が出来るならサーカス団中心になりそう -- 名無しさん (2014-12-15 11:12:28)
- ドラえもんの今年の映画の冒頭もこんな感じだったな -- 名無しさん (2015-04-26 14:29:16)
- トイ・ストーリー2のNG集でハイムリックとフリックがバズから強烈なチョップで潰されている -- 名無しさん (2015-04-26 14:43:54)
- フリック「無限の彼方へさあ、行くぞー!」 「ゴメン、言ってみたかったんだ」 -- 名無しさん (2015-07-18 17:47:27)
- ディズニー&ピクサーで喰い殺された悪役って後にも先にもホッパーぐらいしかいないのでは? -- 名無しさん (2015-07-18 19:01:18)
- バッタがヴィランなのは日本人にはピンと来ないかもだけど、向こうのバッタって群れるとマジで凶暴なんだってね。それにしたってカマキリのマニーと蜘蛛のロージーはもうちょっと頑張れよ、本気出せば多分バッタより強いだろお前ら -- 名無しさん (2015-07-18 21:13:36)
- ホッパーの最期は軽くトラウマ。 そうだよな、俺らから見たらあの鳥はかわいいけどコイツらから見たら肉食怪獣だもんな… -- 名無しさん (2015-07-18 21:47:24)
- え?今から17年前ってマジ?バグズライフ2はよ -- 名無しさん (2015-07-18 22:15:22)
- ↑3正直ある一定の条件が整って超凶暴化したバッタはかなりヤバい。翅は伸び集団で片っ端から植物を喰いつくし腹が減れば共食いもして海を渡った例もある。沖縄でも一度条件が整って超凶暴化したこともあった。例え怠慢でも超凶暴化したバッタの前ではカマキリや蜘蛛が勝てるわけがない。 -- 名無しさん (2015-07-18 22:56:55)
- マニー「ああ!もういい何も言うな。我々には関係ないね」アリの子供が退散した後「何だってフリック?」ここはもうポカーンとするしかなかった -- 名無しさん (2015-07-21 21:17:17)
- 勧善懲悪のいい例 -- 名無しさん (2015-07-21 22:16:01)
- ↑ホッパーの死に様は何とも痛々しいが… -- 名無しさん (2015-11-16 01:42:08)
- ↑4 厳密にはバッタの親戚だがイナゴもヤバい。三国志とか見るとよくわかる。なんたって「蝗」という字は「虫の皇帝」って書くんだからな -- 名無しさん (2016-03-28 22:59:11)
- 本編でのカリスマ・知的さといい、NG集での苦労人感といいホッパーさんほんと好き -- 名無しさん (2016-08-11 22:38:19)
- 水の玉を吸っていたのが印象に残ってる -- 名無しさん (2016-11-21 01:13:24)
- フランシスはディズニー・ピクサー系では初(かな?)のセクシャルマイノリティのキャラじゃないかな -- 名無しさん (2017-04-07 20:50:17)
- ハイムリックの羽化に吹いたwww -- 名無しさん (2018-03-25 19:10:25)
- 映画のCMに出てたタレントが豪華だった -- 名無しさん (2019-05-09 23:58:30)
- 俺は間抜けか? -- 名無しさん (2019-05-10 00:07:17)
- ホッパー「俺はマヌケか?」アッタ「そwwうwwよwwww」ホッパー「NG、15回目だよ…もう勘弁してくれよ…。」 -- 名無しさん (2019-06-20 09:16:23)
- ↑8 蝗害を引き起こすのはイナゴではなくバッタなのだよ。「蝗」の字を当てられるのは誤解のため -- 名無しさん (2019-06-20 09:22:04)
- ジプシーが妙にエロカワイイので好き -- 名無しさん (2021-01-29 10:26:56)
- NG集でサンパーがめっちゃ真面目な役者なのが笑える -- 名無しさん (2021-10-23 13:17:29)
- 同じアリ映画のアンツでもそうだったけど、同じ巣に住むアリは全員一匹の女王から生まれて来た姉妹なわけだから同じ巣の中でロマンスなんて起きようがない(繁殖期も別の巣の雄アリと交配する)…とツッコむのは野暮だよね -- 名無しさん (2021-12-05 18:38:27)
- ある意味NGシーンが本編 -- 名無しさん (2022-08-04 06:21:02)
- NG集の鳥が機械であることを考えればとりあえずホッパー役本人は食われたシーンの後のお疲れ様~で口から脱出してるんだろうなと -- 名無しさん (2022-08-17 10:24:44)
- 鳥のやってることは人間からしてみればごく普通のことだけど虫にとっては命を脅かす存在だからある意味本編のヴィランのホッパーより恐ろしい存在 -- 名無しさん (2022-12-11 12:00:36)
- NGでアッタやモルトに笑われる当たり、ホッパーさん普段は悪役なんて似合わない奴なんだろうな -- 名無しさん (2023-06-12 21:07:52)
- NGシーンでフランシスの鼻から出てたのは結局何だったのかwww -- 名無しさん (2024-07-05 01:27:47)
- NGシーンのホッパーの無愛想だけど、根は優しいベテラン役者感がすごい。15回もNG出されてるのにやれやれって感じでいられるのは中々の度量だと思うよ -- 名無しさん (2024-07-05 02:00:09)
- 今思うと、バッタとの決戦後に国民、最低でも王族によるフリックへの謝罪と感謝があればなぁと思った。確かにトラブルメーカーで、大事件の発端となったキャラだが、彼が行動しなければ国民達は立ち上がらなかった訳だし、アッタからの永久追放を宣告され -- 名無しさん (2024-09-13 12:43:16)
- (失礼しました。続きです。)たが、故郷のために戻って来て、ホッパーにボコボコにされながらも果敢に立ち向かった英雄に、せめて謝罪シーンは欲しかったなぁと思う今日この頃。 -- 名無しさん (2024-09-13 12:45:20)
最終更新:2025年04月12日 13:19