トイ・ストーリー2

登録日:2010/07/11 Sun 11:09:33
更新日:2025/04/12 Sat 08:46:21
所要時間:約 6 分で読めます




映画『トイ・ストーリー』の続編。公開は前作から4年後の1999年。

トイ・ストーリー』のアフターストーリーとして制作され、元々はOVAとして発表される予定だったが、
そのクオリティの高さから制作途中でディズニー側が劇場映画として公開することを決めた。
だがピクサー側は劇場公開するにはまだクオリティが低いと判断し、急遽本編の作り直しを敢行。
しかし、本来ピクサーでは3、4年かけて一本映画を作るところを9ヶ月程度の時間しか残されていなかったためかなりギリギリの状況で製作され、
徹夜で作業をするスタッフに幻覚が見えてしまったり(実話)、誰かが本編の映像データを丸々消してしまったり(実話)、トラブルの連続だったが、それでも無事完成し、前作以上の評価を得た。

時系列的には上記の通り前作のその後を描いた話で、前作は自宅での日常シーンが主だったが、今回はオモチャ屋や空港など外での活躍が多くなった。

バズが一作目のウッディの活躍を語るシーンの背景に地球が映るシーンがあるが、アメリカ国内版に限り地球ではなく星条旗になっている。
当初は国外版でも星条旗になる予定だったが、アメリカを過度に賛美しすぎているとして地球に変更された。

スタッフロール時にNG集が収録されており、カオスな内容となっている。



あらすじ
前作の物語で、無事親友となったウッディとバズはいつものように他のおもちゃ達と一緒にアンディと仲良く遊んでいた。そんなある日、誤ってウッディの片腕を取ってしまったことが原因で、ウッディを一緒にキャンプに連れて行く予定だったアンディは、彼を置いて行ってしまう。
そんな時、アンディのママがフリマを開催。ウッディは売りに出されそうになったウィージーという玩具を救出するが、同時に謎の男に見つかってしまう。「アル」という名の男は、何故かアンディのママにウッディを譲ってほしいと交渉するが、息子の大切なおもちゃである事に気づいたママは売るのを拒否。すると、アルは隙をついてウッディを強奪。車の中に入れてウッディを連れ去ってしまったのだ。
実はウッディは超レアな玩具であり、アルはウッディを博物館に売り飛ばして、大金持ちになろうと企んでいたのである。バズ達はウッディを助ける為に、みんなで協力して冒険に行く事を決意。一方、アルの自宅に連れてこられたウッディは、かつて持ち主にガレージセールで売りに出された悲しい過去を持つカウガール人形の「ジェシー」や彼女の愛馬である「ブルズアイ」らと出会う。彼女に同情したウッディは、一度博物館に行く事を決意するが、「おもちゃは子供に愛されてこそ、生きる喜びがある」という事実を思い出す。考えを改めたウッディは、ジェシーとブルズアイを連れてアンディの家へ帰る事を提案する。しかし、誰よりも博物館で保管される事を望む玩具の「プロスペクター」は己の野望を貫く為に、ウッディの意見を全く聞き入れずに彼の邪魔をする。バズ達もウッディを追いかけてエレベーターに乗るが、そこには何とバズの宿敵である「ザーグ」がバズを倒す為に待ち構えていた。
アル、プロスペクター、ザーグ・・・3人のヴィランズに行く手を阻まれる中、果たしてウッディはどうなってしまうのか?ウッディ救出に向かうバズ達の運命は!?



■登場玩具
(NEW)は2から初登場
他の玩具の詳細は『トイ・ストーリー』を参照。

  • バズ・ライトイヤー(CV:ティム・アレン/所ジョージ)
主人公。アンディのお気に入りの玩具。今作では前作と違い、自身がおもちゃであることを自覚している。そのためヘルメットも外している。
相棒であるウッディが盗まれた為、救出チームを率いて命がけで彼を助けに向かう事となる。
活躍シーンが前作以上に増えたり、ウッディが日本の博物館に行くから帰らないと言った時は本気で叱る等、今作はウッディよりも彼が主人公に近い役回りをする事が多くなった。NGシーンで一番の被害者でウッディによくイタズラされている。

  • ウッディ・プライド(CV:トム・ハンクス/唐沢寿明)
もう一人の主人公。バズに並ぶアンディのお気に入りの玩具。腕が取れたり、危険を冒して仲間を助けたものの、自分がプレミア価値な玩具だと知っているアルに盗まれる等、色々悲惨な目にあっている。
腕が取れてしまい、アンディに壊れたから捨てられるのではと不安に思っている。
物語中盤の彼が修理されるシーンは多分みんなが好きなとこ。

  • ジェシー(NEW)(CV:ジョーン・キューザック/日下由美)
ウッディ主演の人形劇に登場するカウガールのお人形。
本来の役柄ではウッディの相方に相当する。
明るく振る舞っているが、かつて持ち主であるエミリーに売られた過去を持ち、結構やさぐれている。
長い間倉庫に居たらしく、ダンボールに入るのが怖くなっている。
ちなみに没設定だがエミリーはジェシーを捨てた後に交通事故で亡くなったという話がある。

  • ブルズアイ(NEW)
馬の玩具でウッディ主演の人形劇ではウッディの愛馬。馬なのでしゃべれない。犬や豚や恐竜はしゃべれるのに。
本来の役柄ゆえかウッディとは初対面の時点からかなり懐いており、ウッディがアンディの家に帰ろうとした時は彼が一番寂しがっていた。離陸時の飛行機に追い付けるぐらいの脚力を持つ。

  • プロスペクター(NEW)(CV:ケルシー・グラマー/小林修)

ツルハシを持った恰幅の良い白髭の老人の玩具。
人形劇の中では陽気なおとぼけキャラだが、彼自身のパーソナリティは極めて理知的。
喧嘩したウッディとジェシーを仲裁したり、家に戻ろうとするウッディの意思を尊重しつつも諭すなど穏やかな性格をしている。
人形劇仲間の中では唯一箱詰めの状態で自由に動けないこともあり、ジェシーやブルズアイが彼の行動を度々補助している。
NG集では双子のダンサー風バービーと談笑していたが、その際の「トイ・ストーリー3に出してあげるからね」という台詞が問題になったようで該当シーンは後に削除された。
どう見ても新人女優に次回作への出演を斡旋する見返りに性接待を要求するベテラン男優の図だったからしょうがないね。それもバービーという女児向け玩具の大御所相手に。

  • もう一人のバズ・ライトイヤー(NEW)
アルの玩具屋に居たニューアクションベルト付きのバズ。
初期設定のままなので、前作のバズと同じような性格。その言動にアンディのバズ自身も

「私もこんな調子だったのか…」

と呆れていた。
アンディのバズを規則違反として空箱に閉じ込めるが、後に空箱から抜け出したアンディのバズに事情を説明され、謝罪。その後はウッディ達の味方となって、ザーグと戦う。
こちらもCVは所ジョージ。

  • ザーグ(NEW)(CV:アンドリュー・スタントン/佐々木梅治)
バズ主演アニメの悪役で、一応彼も本作のディズニー・ヴィランズ。
右腕にイオンブラスター、もといスポンジ玉をスポスポ連射するギミックを装備。明らかに本体に収まり切らない数を撃っているのは内緒。
彼も自分が玩具だと気付いていない様子で、上記のバズとエレベーターの上で戦い、追い詰めるが、レックスの尻尾で叩き落とされる。実はバズの父親。この設定どっかで見たような…。
映画では割と平和的なラストを迎えるが、小説版では落下時に死亡しバズに埋葬されるというかなり衝撃的な結末。

  • バービー人形(NEW)
アルのオモチャ屋でダンスや水泳などをして遊んでいたお人形。その中の1人であるツアーガイド風のバービーは、ポテトヘッド達の乗った車に乗りこみアルの玩具屋を案内した他NG集にも登場している。

  • ミセス・ポテトヘッド(NEW)(CV:エステル・ハリス/楠トシエ)
前作名前だけ登場したミスターポテトヘッドの奥さん。心配性。
愛称は“スイートポテトちゃん”。

  • ウィージー(NEW)(CV:ジョー・ランフト(台詞) ロバート・グーレ(歌)/佐古正人(台詞) 鈴木康夫(歌))
ペンギンの人形。声が自慢らしいが、壊れたまま棚の上に放置されていた。
バザーに売られてしまいそうになるがウッディに助けられる。
後に修理され、その美声で物語のトリをペンギンだけに飾った。

  • SNES(NEW)
海外のスーパーファミコン。劇中ではレックスやハムがバズのゲームをプレイしていた。スーファミとは思えない程映像が綺麗。

  • ボー・ピープ(CV:アニー・ポッツ/戸田恵子)
羊飼いの玩具で、ウッディの恋人。
ウッディが盗まれた時は「何故ウッディを盗むのか」と悲しんでいた。

  • ミスターポテトヘッド(CV:ドン・リックルズ/名古屋章)
ウッディ救出チームに参加。
ウッディ不在シーンが多いため、数少ないツッコミ役。
奥さんであるミセス・ポテトヘッドと暮らして以降は髭を取った状態で暮らしていたが、ウッディの救出に向かう際は気合入れのためか再び付け直してる。
アンディの遊びでは手足が取れる事を利用して殺人猿にバラバラにされた惨殺死体という衝撃的な役回りをさせられていた。

ウッディ救出チームに参加。
バズのゲームに夢中になっており、臆病な性格のくせに冒険にワクワクしている。
玩具屋でザーグを倒す方法を見つける。ハムにニセゴジラと言われたり、走って玩具車を追いかけるシーン*1など何気にネタが多い。

  • ハム(CV:ジョン・ラッツェンバーガー/大塚周夫)
ウッディ救出チームに参加。
貯金箱故にアンディの貯蓄6ドルを持ったまま冒険に出かけるが、慣れない長距離の歩行でよくお金を落とした。
アンディの遊びでは悪役Dr.ポーク・チョップという新しい役回りを初披露した。

  • スリンキー・ドッグ(CV:ジム・ヴァーニー/永井一郎)
ウッディ救出チームに参加。
よく伸びるバネの胴体は救助にも拘束にも使える優れもの。
NGシーンで後ろ部分の方も、自我がある事が発覚した。ウッディがヤードセールの箱に入った時は「アンタはもっと高いぜ」と言っていたので、彼の価値を知っていたのかも知れない。

  • リトルグリーンメン(CV:ジェフ・ピジョン/桜井敏治
ピザプラネットの車にいたぬいぐるみ三人組。ミスター・ポテトヘッドに助けられ、命の恩人と慕う。その後はポテトヘッド夫婦の養子にされた。
イノチノオンジン、カンシャエイエンニ

  • フリック&ハイムリック(CV:デイブ・フォーリー、ジョー・ランフト/宮本充、島香裕)
まさかの『バグズ・ライフ』からのゲスト出演。NGシーン集のみ。フリックはてっきり『バグズ・ライフ2』の撮影だと思っていたらしい。
道中でバズにはたき落とされた虫は彼らとの事。
ちなみにアルのトイ・バーン内でも、背景にカブトムシのディムと思われる玩具が陳列されているシーンがある。



■登場人物

  • アンディ・デイビス(CV:ジョン・モリス/北尾亘)
前作と変わらず玩具大好き少年。
ウッディとキャンプに行く事を楽しみにしてたが、ウッディの腕が取れてしまい、ショックを受けて置いていくことにする。

  • アル・マクウィギン(CV:ウェイン・ナイト/樋浦勉)
本作のディズニー・ヴィランズ。玩具屋を経営する眼鏡のオヤジで金の亡者。
金払いこそ良いものの、金に物を言わせて他者に無理難題を押し付けようとする強引な性格の持ち主。
アルのトイ・バーンという玩具屋を経営しており、自身もニワトリの着ぐるみを着てCMに出演している。
日本の玩具博物館に売るために探していたウッディの人形を盗みだす。
しかし、結局プロスペクターは別の乗客の手に渡り、ウッディ達にも逃げられてしまったため、最終的に業界での面目を失ってしまったようで、彼の玩具屋は閉店セール(全品たった1ドルの投げ売り価格*2)の末路を迎えるという、金持ちになるどころか、貧乏にまで落ちぶれる自業自得の結果となった。
しかしその後もウッディを諦めていなかったのか、後のスピンオフで彼がネットオークションに出品された際は2000$も出して落札した*3

  • バスター(CV:フランク・ウェルカー)
前作のラストシーンにアンディにプレゼントされた子犬。
玩具たちの強力なライバルになるどころかウッディにとても懐いており、彼がどこに隠れていようともすぐに見つけ出す。
一方アンディにはあまり興味がない様子。

  • 玩具修理のおじいさん(仮称)(CV:ジョナサン・ハリス/佐々木梅治)
芸術家肌の修理屋。アルに強引に修理を依頼され、渋々ながらも腕の壊れたウッディを新品同様にまで直してみせた実力者。
名前は不明だが、ピクサーの短編アニメ「ゲイリーじいさんのチェス」に登場していたおじいさんと非常によく似ている。



■作中で登場した作品

  • 『ウッディのラウンドアップ』
ウッディ主演の人形劇。放送当時かなり人気があったらしく、関連グッズもたくさんあったらしい。
アルはこのコレクションを日本の博物館に売るため、色々と集めていた。
途中で打ち切りに遭い、話が未完結のまま終わっている。

  • 『スペースレンジャー バズ・ライトイヤー』
設定上では存在するバズ主演のアニメ。実際に『トイ・ストーリー2』公開後にスピンオフアニメとして放送された。ただしバズの声が変わっている。



■舞台

  • アンディの部屋
前作のラストで引っ越してきた家の2階にあるアンディの自室。
アンディの玩具達にとって、この部屋こそが自分達の帰る場所である。
引っ越し前の家とは異なり、アンディの部屋以外の家の描写は階段か庭先くらいしかないので詳しい間取りは不明。

  • アルのトイ・バーン
アルの経営する玩具屋。
アンディの家より21ブロック先にあるらしく、高速道路出口付近の大通りに面している。
トイ・バーン(玩具の納屋)の名の通り、農場をモデルにした外観が特徴的。
実は前作でもテレビCMに名前だけ登場している。

  • 高層マンション
アルのトイ・バーンの大通りを挟んで正面に建つ23階建てマンション。
アンディの住む街でもかなりの高層建築物らしくアンディの部屋の窓からもかろうじて見える程。
マンションの最上階にアルの入居する部屋があり、この場所で囚われたウッディがラウンドアップの仲間達と出会うこととなる。
他にもバズの率いるウッディ救出チームが入り込む給気菅やエレベーターなど、マンションの各所が物語中盤の冒険の舞台となった。

  • トライ・カウンティ国際空港
アルがウッディ達を連れて東京へ向かうために訪れた国際空港。
職員たちのモラルが大変なってなく、「割れ物注意」のステッカーが貼られた荷物も平然とぶん投げる。
この空港の手荷物コンベアーや滑走路にてウッディ達の最後の救出劇が幕を開ける。


追記、修正は頭を使うんだ。































「心配か?」

「アンディの事?全然!今を目一杯楽しむのさ。」

「それでいいんだ、カウボーイ。」

「それにだ、その時 が来ても、オレのそばには相棒のバズがいる。無限の彼方へ・・共に行こう。」


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最終更新:2025年04月12日 08:46

*1 ジュラシックパークのパロディ。

*2 日本円にしておよそ150円

*3 ジェシーの活躍によりまたしても手に入れられなかったが。