本郷猛/仮面ライダー1号

登録日:2011/08/28 Sun 19:22:26
更新日:2022/04/09 Sat 20:42:44
所要時間:約 8 分で読めます







及ばずながら…私も全力を尽くして、人間の自由のために戦います!




本郷(ほんごう)(たけし)とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダー』の主人公。

秘密結社ショッカーに改造されたバッタの改造人間であり、始まりの男…そう、

仮面ライダー1号

である。


この項目ではTV版の本郷猛と仮面ライダー1号について記述する。

漫画やリファインなどの設定は以下のリンク先参照。




【概要】


演:藤岡弘、

仮面ライダー・本郷猛は改造人間である。

彼を改造したショッカーは、世界征服を企む悪の秘密結社である。

仮面ライダーは人間の自由のためにショッカーと戦うのだ!


造船技師の父とピアノ教師の母との間に生まれ育った。
深い愛情で育てられたが、17歳の時に父が事故死し、20歳の時に母が病死してしまい天涯孤独となった。
しかし、途方に暮れていたところを立花藤兵衛が親身になってくれたことでオートレーサーを目指すようになった。
IQ600スポーツ万能という羨ましいスキル持ち。
そのために、ショッカーに目を付けられ、拉致された後改造手術を受けバッタの能力を持つ改造人間にされてしまう。

しかし、緑川博士の助けもあって脳改造前に脱出することに成功する。
人間ではなくなり苦悩するが、世界の平和を守るためにショッカーと戦うことを決意する。

真面目な性格で熱さと冷静さを兼ね備えた男。
改造人間になった哀しみに苦悩しながらも戦っていき、ヨーロッパでの戦いを経て、戦士らしい顔つきにもなった。
しかし改造人間になった後もオートレースの世界グランプリ優勝のは捨てておらず、暇があればバイクの特訓にも励んでいる。


【仮面ライダー1号】



ライダー……変身!!


とうっ!!


本郷猛が変身した姿。上述のとおりバッタの能力を持った改造人間。
「1号ライダー」とも呼ばれ、人によっては「本郷ライダー」という呼び名まである。
また、バッタの能力と技の多彩さから「技の1号」の異名を持つ。

なお、当初は単に「仮面ライダー」であり、2号の登場後に識別の意味で「1号」と呼ばれるようになった。

後続のライダーと異なり、頼れるのはその身体能力のみ。
だが、その欠点は「鍛えて強くなれる」という強みでもあり、特訓によって数々の必殺技を編み出してはショッカーを葬ってきた。

企画段階では『スカルマン』という髑髏モチーフのヒーローだったが、スポンサーから大不評であり没。
しかしこれを諦めきれなかった石ノ森章太郎御大が「それほどドクロのイメージが離れないなら、造形の似たバッタではどうか」と提案。
「仮面ライダーホッパーキング」という初期案から、前半だけを取って「仮面ライダー」と命名された。



《旧1号》


■身長:180cm
■体重:70kg
■ジャンプ力:一跳び15.3m
■走力:時速30km(100mを12.5秒)

スーツアクター:藤岡弘、中村文弥、岡田勝、他

最初に改造された姿。黒いボディに真っ赤な眼黒いヒーローである。赤い正義のマフラーを巻いている。
活動エネルギーは風で、ベルトの風車に風圧を受けて変身する。この関係上、逆に風圧の無い場所では変身できないという弱点を持っていた。
そのため、後年のような変身ポーズはないが、旧2号の変身ポーズと同じ構えを取って「ライダーファイト!」と掛け声を上げることはあった。

この頃は藤岡氏本人(当時は長髪だった)がスーアクも兼任していたことや、マスクが分割方式ではなく上からすっぽりと被る方式を採用していたため、マスクから髪の毛が出ていたり首元が見えていたりするが、これは後のリメイク版や『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記』でもしっかり再現されている。

また、『仮面ライダー図鑑』では便宜上この姿が基本形態、新1号が強化形態という扱いになっている。
後述の通り後続作品では新1号がデフォルトという扱いが多いため、珍しいパターンと言える。
ちなみに解説で用いられている写真のスーツでもキッチリ髪の毛と首元が出ており、現在の東映公式では「そういうデザイン」という解釈となっている模様。

時代が時代だけに、近年のライダーと比べてもスペックは割と低い。

当初、ベーススーツはシカ皮、マスクはFRP樹脂で造形され、触角はラジオ用アンテナが使われていたが、第1話の撮影でいきなり破損してしまい*1、途中からベーススーツはビニールレザーに、触角は接合部を自転車のブレーキワイヤーに変更することで耐久性の改善が図られた。

藤岡氏曰く、レザー製ということでただでさえ動きにくい上に汗をかくと生地に体を締め付けられたり、吐く息でマスクの覗き穴が曇ったりとかなり装着性は劣悪だったらしく、またナイトシーンでは照明の乱反射で姿が見えにくくなったりと、第1作故に全てが手探りだった苦労が偲ばれる。


《桜島1号》

スーツアクター:岡田勝、中屋敷鉄也、他

スーツが新調され、ボディや複眼の色が濃くなっている。
ビデオ作品『仮面ライダー メモリアル』によれば「ヨーロッパ時代の第二形態」であり、「戦闘経験を積み重ねる事によって肉体が変化した」とされている。
日本を一文字隼人/仮面ライダー2号に任せていた時期にヨーロッパから何度か帰国し、死神博士の配下の怪人をダブルライダーの連携で撃破した。
この形態から2号のように首元や髪の露出が無くなり、完全に全身がスーツに覆われた。
ちなみに「桜島1号」という呼び名は、初登場となったロケ場所に由来する。


《新1号》


■身長:180cm
■体重:70kg
■ジャンプ力:一跳び25.0m
■走力:100mを1.5秒

スーツアクター:中屋敷鉄也、大杉雄太郎、前田登、渡辺淳、他

本郷猛が再改造を受けてパワーアップした姿。
この姿では後ろ髪や首がマスクから完全に見えなくなった他、配色も明るくなり、手袋とブーツが銀色に変更。
腕と脚のラインも2本となり、ベルトも赤色になった。
再改造については本編では触れられなかったが、わざと捕まり再改造された説*2や特訓によるパワーアップ説等、様々な説がある。
これにより、一文字とは異なるポーズと「ライダー……変身!」の掛け声で変身出来るようになった。
能力も大幅にアップしており、48の強力な必殺技で戦い抜いた。

ベルト左側にエナジーコンバーターが増設され、これを操作することで「ライダーパワー」という能力ブーストを行える。

後年の客演でも基本的にこの姿で出演しており、最もポピュラーな姿であると同時に仮面ライダー1号といえば恐らく最も多くの人がイメージすると思われる姿でもある。
なお、『仮面ライダーV3』の頃に一時的に黒っぽいマスクになった以外は新1号のマスクは基本ライトグリーンで固定されており、頻繁にマスクの色の変わる新2号と比べるとデザインは安定している。

スーツは新造で、ベーススーツの材料がビニールレザーから布(タイツ地)に変更されている。
マスクは当初は旧2号と桜島1号のものを塗り直して流用していたが、ショッカーライダー編からは旧1号からの型取り*3で新造マスクが導入された。


《1号(仮面ライダー1号)》

スーツアクター:岡元次郎

映画『仮面ライダー1号』にて披露した、新たな1号の姿。
2016年3月27日放送の『仮面ライダーゴースト』第24話にも登場。

現時点では固有の呼称はなく、「ネオ1号」「リメイク1号」「リブート1号」等と様々な呼ばれ方がある。
旧来のスリムな形態とは真逆の、2016年当時の藤岡氏の体形を反映したかのような筋骨隆々としたフォルムが特徴的。誰が呼んだか「力技の1号」
手足はモスグリーンの装甲に覆われ、複眼は赤、マスクは黒など、本郷猛の帰還という事もあって桜島1号を意識したカラーパターンとなっている。
格闘の際に手足に風のオーラを纏うのが特徴。

その戦闘力は凄まじく、ショッカー戦闘員のナイフさえ通さない強靭なボディ、強靭な四肢によるパワー、本郷自身の経験と精緻な格闘技能も合わさって、
最新鋭技術によって改造されたノバショッカーの強敵怪人とも互角以上に渡り合う戦闘力を発揮する。
必殺技は王道のライダーパンチとライダーキック。

劇場パンフレットによると、長年の戦いによるダメージや肉体の不具合、低下した機能を本郷本人が自分自身に補修や強化改造を施して至った姿とのこと。
45年の重みを感じられる形態である。
劇中最強クラスと言っても過言ではなく、ショッカー戦闘員、ノバショッカー戦闘員、更にショッカー怪人では最早相手にならず、
仮面ライダーゴースト仮面ライダースペクターと地獄大使が同時に挑んでも敵わなかったウルガアレクサンダーをも単身で対等以上に渡り合う程。
劇中における戦績もほぼ無敗であり、ボスクラスもほぼこの1号が撃破或いは撃破寸前まで追い詰めている。

尚、公式設定かは不明だがキャラクターランドで明かされた各種スペックは

パンチ力:100t
キック力:145t
ジャンプ力:一跳び20メートル
走力:100メートルを3.5秒で走る

……と、身体スペック限定ならば、かの凄まじき戦士究極の闇をも凌駕する化け物レベルであった。
さらにいえば1号はこのスペックこそが最大の武器。そら戦闘員やショッカー怪人じゃ相手にならんわ。
流石に走力と跳躍力は新1号よりも低下しているが、それでも十二分に能力値は高い。
平成・令和ライダー的に言うなら、本形態が1号の最強フォームと言えるかもしれない。

【必殺技】

1号は48の必殺技を持っているため多くの技を劇中で披露している。
以下は技の一部である。

《主な技》

  • ライダーパンチ:新1号は100㎜の鉄骨をも曲げる。ライスピでは旧1号の時点で戦車砲を捻じ曲げていた。
  • ライダーキック:新1号は戦車すら破壊できる。
  • 電光ライダーキック
  • ライダースクリューキック
  • ライダーポイントキック
  • ライダー反転キック
  • ライダー稲妻キック
  • ライダー月面キック
  • ライダーパンチ
  • ライダーチョップ
  • ライダー反転ダブルパンチ
  • ライダー投げ
  • ライダー返し
  • ライダーシザース
  • ライダーヘッドクラッシャー
  • ライダーニーブロック
  • ライダーきりもみシュート:相手を掴んで回転させて投げ飛ばす。

《2号との協力技》

  • ライダーダブルキック
  • ライダーダブルパンチ
  • ライダーダブルパワー
  • ライダー車輪


【専用マシン】

ライダーの名の通り専用の高性能オートバイを使用する。
普段は通常のバイクの姿をとっており、変身した際に本来の姿を現す。
テレビ作品中では製作者は語られておらず、書籍などでも以下のように諸説ある。

立花藤兵衛が製作。これに対し、後述の新サイクロン号が藤兵衛の初めて手掛けたライダーマシンであるとする文献もある。
緑川博士が製作。ショッカーからの脱走用に密かに準備していた。
緑川博士の設計に基づき、ショッカー科学陣が製作。仮面ライダーとの連動をコンセプトとしていた。
『キャラクター大全』2書では藤兵衛・緑川・ショッカーの3説を挙げて詳細は不明としている。

《サイクロン号》

1号が最初に使用していた超高性能バイク。ベースはスズキ・125。
劇中では頻繁にウィリー走行しているが、藤岡氏曰くこれは車体後部の大きなマフラーが鉄パイプで造形されており、重心が後方に寄っていたことが原因の模様。

《改造サイクロン号》

本郷が日本を守る一文字に託したバイク。ベースはホンダCB350。
再び本郷が日本の守りについた後も使用している。
…一部の客演時も大人の事情で何故か使っている。

《新サイクロン号》

今までのサイクロンの全ての能力を凌駕する。
カウルの両側のウィングを展開することでグライディング飛行が可能。
急制動用にパラシュートを装備している。ベースはスズキ・ハスラー。
新1号が使用し、後に新2号用のバイクも開発された。
普段使い用の形態には、それまでなかったフロントカウルが追加されている。

『仮面ライダー対じごく大使』ではに乗ったこともある。

《ネオサイクロン号》

仮面ライダー1号にて、立花レーシングクラブ跡地で眠っていたスーパーマシン。
製作者は言うまでもないが、立花藤兵衛。
従来のサイクロンよりも力強いフォルムが特徴的で、各種スペックも新サイクロン号をも大きく凌駕する。
そのパワーは凄まじく、単なる吶喊で瓦礫を容易く粉砕し、ノバショッカー戦闘員やウルガアレクサンダー、バッファルをも軽々と吹っ飛ばす程。
詳細は不明だが、サイクロン号を藤兵衛が強化改修したマシンとの事。
「仮面ライダー図鑑」ではネオサイクロンという名称で記載されている。


【客演】

本郷猛を演じた藤岡弘、氏が警視総監役としてゲスト出演し、氷川誠らG3ユニットの面々とたまたま同席していた津上翔一

「今の俺に出来ないことを君たちがやってくれ」

と2人の後輩ライダーに激励の言葉を送った。
藤岡氏によると「本郷猛本人と見ていい」との事。

終盤、大ショッカーの軍勢に苦戦する仮面ライダーディケイド達を救うため、新サイクロンに乗って歴代ライダーと共に駆けつける。
敵を蹴散らし、太陽の子天の道を行き総てを司る男の攻撃で怯んだ隙に2号とのライダーダブルキックでガラガランダを倒した。

この作品以降は滅多なことがない限り稲田徹氏が声を当てている。

仮面ライダー生誕40周年記念作品にメインの仮面ライダーとして登場。
1971年に2号と共にショッカーと戦っていたが、歴史改変により誕生したショッカーグリードに敗れて洗脳されてしまい、ショッカー最強の怪人として仮面ライダーオーズ達の前に立ちはだかる。
終盤では人々の思いによって復活した歴代ライダー達と共に戦い、2号と共にショッカーグリードに再戦し必殺のライダーダブルキックが炸裂、見事リベンジを果たした。

ショッカーを倒すまでは…仮面ライダーは死なん!!

この映画では1号の声を藤岡氏本人が演じている。
ライダーファン歓喜である。

伝説の7人ライダーとして登場。
声は稲田氏が担当する。
※リンク先参照。

同じくヒーローの頂点であるアカレンジャーと対決するが…。
※リンク先参照。

昭和ライダーのリーダーとして登場。葛葉紘汰を「ひよっこ」と断じ、平成ライダーに戦いを挑むが、その真意は…。
藤岡氏が声の出演以外で、38年ぶりに本郷猛を演じた事も話題になった。
※リンク先参照

まさかの45年ぶりの主演映画。
当然、演者は藤岡氏。
新1号から更に進化した、新たな1号に変身する。
45年の経験やライダーとしてのパワーアップもあって、現行ライダーのゴーストやスペクターをも凌駕する戦闘力を見せるが……。
仙人は「一番初めに誕生したライダー」と紹介しており、1号以外のライダーはゴーストとスペクター以外*4この世界に存在しない扱いのようだが、劇中で仙人がショッカーについて説明する際には、「歴代ライダー」という台詞が存在はしているため、2号~ドライブも設定上存在する。

演者は藤岡氏。
終盤の決戦時に旧1号の姿でアカレンジャーと共に参戦。
仮面ライダーブレイズと共にライダーワルドを葬った。


演:藤岡真威人
1971年当時の本郷が登場するが、藤岡弘、氏の実子である藤岡真威人氏が演じている。
そして、演技指導は藤岡弘、氏


仮面ライダー1971-1973

TV版とは似て非なる世界で戦う姿が描かれている。
詳しくは別項目にて。
なお、こちらでは原作のように後輩達は一切登場せず、西暦2009年でも仮面ライダーは本郷猛唯一人である。


仮面ライダーSPIRITS

旧1号時代を番外編として描かれている。
自身と同じ改造人間達と戦う苦悩や一文字を助け仲間にした後悔など、本郷の心情を知る内容となっている。
視聴者側からすれば、昭和ライダーで限定してもさらに10人目の道連れが現れる事が分かっており、そして平成を終え令和に至る現在まで仮面ライダーが増える事になるので尚更報われない。

そうだ一文字…
俺は強くあり続けるはずだった…
改造ベッドに横たわるお前を…もう一人の俺を見る時までは
だが…俺は孤独に敗れ…仲間を求めてしまった…
まるで人間のように…
地獄の道連れと解っていて…
スマン…スマン一文字


俺はお前を助けなければよかった



戦いを長引かせたのもお前を戦いに巻き込んだのも…
すべては…この弱き力と心ゆえに…
だが…それでも俺は
戦いを続けるしかなかったのだ


9人もの男達を地獄の道連れにしてでも…


【余談】

  • 放送当時はスーツアクターという概念が稀薄で、仮面ライダー1号のスーツアクターを本郷猛役の藤岡弘、が担当していた。
    しかし、第10話の撮影中に藤岡弘、が大怪我をしてしまうという事態が発生。それにより本郷猛をショッカーの海外拠点を叩きにいくという名目で退場させることに。そして急遽生まれたのが一文字隼人/仮面ライダー2号である。


  • ウルトラマンVS仮面ライダー』では初代ウルトラマンと共演し巨大化したことがある。
    なお、元々初代『仮面ライダー』も『ウルトラマン』のような「巨大ヒーローと怪獣が戦う作品」にする案も浮上していたが、石ノ森御大が等身大のヒーローに拘った事で現在まで続く今の形になったという。




時代が望む時、仮面ライダーは必ず蘇る―

俺の…俺達の名は……

仮面ライダー










ライダーは、いつも君たちのそばにいる。

何があっても、君たちと一緒だ。

生きて、生きて、生き抜け。

ライダーは、君たちとともにいる。




貴様らの項目、追記・修正してみせるぞ!


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最終更新:2022年04月09日 20:42

*1 そのため、よく見ると第1話の時点でスーツに補修跡が見える

*2 テレビランドの記事ではこちらが解説されており、プロデューサーの平山亨氏からも了承を得ている

*3 旧1号のスーツは旧2号に改造され、その後前述の通りマスクが新1号に流用されたので、正確には旧2号ベースの新1号のマスクの型

*4 映画には登場しないが、テレビを含めればネクロム。