マジンガーZ(アニメ)

登録日:2009/09/07 Mon 21:14:04
更新日:2024/07/18 Thu 15:47:02NEW!
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マジーン・ゴー!!

パイルダー・オン!!



『マジンガーZ』は永井豪原作のテレビアニメ作品。
東映アニメーション制作で、フジテレビで1972年(昭和47年)12月3日から1974年(昭和49年)9月1日まで全92話が放送された。

コミカライズに関しては永井豪のものはマジンガーZ(漫画)を、桜多吾作のものはマジンガーZ(桜多吾作版)参照。


概要

「巨大なロボットに人間が乗り込み操縦する」という、現在ロボットアニメと呼ばれるジャンルの最大の主流たる「有人機もの」という概念を生み出した史上初の作品。

鉄腕アトム』『鉄人28号』に続く革命的ロボットアニメであり、
以降の『機動戦士ガンダム』から始まる「リアルロボット」をも含めた全てのロボットアニメの原点とも言うべき存在である。
話数が多く、敵はいろんな作戦を行い、主人公側も様々な手段でそれに対抗するため、
「ロボットアニメへの大抵のツッコミ*1はすでにマジンガーZ本編で取り扱っている」という意見もあるほど。

本作での敵である機械獣軍団は組織としての統一性もさる事ながら、その名称から来るイメージの秀逸さが受け、
以降のロボットアニメにて「○○獣」という名称の敵ロボット、或いはその類の敵キャラクターが多く設定されることになった。

「マジンガーZのパワーアップアイディアと機械獣のデザインや設定に特許を申請しておけば、それだけで永井豪は巨万の富を築けた」
などとネタにされる程の影響力を持つ。


続編に『グレートマジンガー』『UFOロボ グレンダイザー』が存在する。
また、現在でもゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』での登板や各媒体でのリメイクにより、マジンガーZ自体の活躍は続いている。
2018年1月13日にはテレビアニメシリーズの10年後を舞台にした続編『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』が公開された。

2013年には、ギャグパロディ路線にリメイクした『マジンガーZIP』が日テレ系の『ZIP!』で放送された。

その人気は非常に高く、当時『アップダウンクイズ』(毎日放送)という強力な裏番組があるなか高視聴率をキープできていた。
同作放映中に発売された、劇中設定を活かした玩具「超合金」を始めとしたヒット商品が売りに売れまくったことが
同系統の作品に於けるマーチャンダイジング商法の始まりでもあり、「超合金」は未だにロボット玩具の象徴的な名前となっている。

水木一郎による主題歌もあまりにも有名で、アニソン歌手としての氏の地位を大きく固めることになった。
元々は『Zのテーマ』が使用される予定だったが、パンチ力が欲しいという要望で急遽1日で制作されたという。

「永井豪作品=デビルマン世界」の図式が有名だが、実はこの作品もデビルマンの影響を受けている。


物語

ミケーネ文明の古代遺跡の調査チームの一員だったDr.ヘルは、偶然にもミケーネ人が用いていた巨大ロボット群を発見した。
これを使った世界征服を企み、他の調査員たちを殺害するヘルだが、兜十蔵博士には逃げられてしまう。
十蔵はDr.ヘルの野望を阻止するため、密かに建造した超合金Z製・光子力で動くマジンガーZを孫の甲児に託す。
このロボットを受け継いだ高校生・兜甲児が、世界征服を狙う悪の科学者・Dr.ヘルが送り出す機械獣と戦う。


主な登場人物

光子力研究所関係者


兜甲児
石丸博也
主人公。やけに凄いモミアゲの高校生。祖父・兜十蔵からマジンガーZを託され、悪逆非道の機械獣軍団に挑む。
抜群の運動神経を持ち、鍛え抜かれたオートバイテクニックを応用してZの性能を余すところなく引き出した。
性格はやや直情径行気味でおっちょこちょいな面もあるが、正義を愛し、悪は決して許さない江戸っ子気質の熱血漢。

・弓さやか
声:松島トモ子→松島みのり→江川菜子
弓教授の一人娘でアフロダイA・ダイアナンAのパイロット。
お転婆で勝気な性格。甲児に好意を寄せるが、素直になれず喧嘩することが多い。
一度だけマジンガーZに乗って戦ったことがある。
なお、甲児は普段学校に通いながらパイロットをやっているが、さやかはパイロットに専念するため学校には通っておらず、甲児をうらやましがる事もあった(アニメ版での設定)。

・ボス
声:大竹宏
甲児のケンカ友達で、文字通り東城学園の番長(ボス)的存在。
短気で腕っ節が強いのだけが取り柄の愛すべき馬鹿で、季節を問わず常にオレンジ色の半袖シャツを着用している。
中盤からはボスボロットのパイロットとして戦闘に参加。

・ヌケ/ムチャ
声:富田耕生/田の中勇
ボスの舎弟。
ボスがボスボロットに乗るようになってからはサブパイロットを務めるが、操縦したことはない。

・兜シロー
声:沢田和子
甲児の弟。やんちゃだが兄思い。

・弓弦之介
声:八奈見乗児
光子力研究所の所長でさやかの父。元々は兜十蔵博士の一番弟子で助手を務めていた。
頭脳明晰のみならず精神面も優れており、常に冷静沈着で、悪に屈しない強い心を持っている。
アフロダイA・ダイアナンAを開発し、マジンガーZに数々のパワーアップを施した。
後のアニメにも影響を与えた所謂「おっぱいミサイル」を先駆けて開発した人物。
娘へのロボットデザインも含めて若干独特なセンスの持ち主と言える…かも?

・三博士
せわし、のっそり、もりもりの三バカ博士。この三人も兜十蔵の弟子。
趣味はボウリング。

・兜十蔵
甲児とシローの祖父で、グレートマジンガーの開発者・兜剣造の父。
光子力の平和利用を考え、Dr.ヘルの野望に対抗するべくマジンガーZを建造していた。
なお、Dr.ヘルとの関係は一説によれば、青年時代の大学の同期生にして親友とされる。
第1話で死亡。
見るからにマッドサイエンティストっぽかった漫画版と違い、アニメ版では見た目や性格がマトモな人。*2


Dr.ヘル一味

・Dr.ヘル
声:富田耕生
地中海のバードス島で古代ミケーネ文明の遺跡を発見。
そこに残されていたロボットを元に作り上げた機械獣軍団を率いて、
72歳という放映当時としては高齢の年齢設定ながら若き日からの夢である世界征服を狙う。
総じて冷酷非情だが部下の人間関係に苦労し、あしゅら男爵の報告に頭を悩ます。
それが災いし、『マジンガーZ対デビルマン』では「あしゅら男爵が血相を変えて報告しに来る=負けた」という図式が出来上がっている様子も見せた。
桜田吾作の短編『戦え!! Dr.ヘル』では、その鬱屈した半生や兜十蔵との因縁のルーツが描かれた。
『INFINITY』の小説版ではヘルではない本名があると設定されている様子。

あしゅら男爵
声:柴田秀勝・北浜晴子
元祖仮面ライダーWにして男の娘(!?)
Dr.ヘルが古代ミケーネ人の夫婦のミイラを組み合わせてサイボーグ化した幹部で鉄仮面軍団を率いる。
本人から見て右半身が女、左半身が男。
エクストリーム謝罪を得意とする。

・ブロッケン伯爵
声:滝口順平
元ナチスの鬼将校。
Dr.ヘルの手でサイボーグとして甦り、彼の部下となる。
首が胴体から離れて浮遊し、大抵は首のない体が脇に抱えている。
あしゅら男爵とは仲が悪い。
飛行要塞グールを指揮し、ナチスの兵士をモチーフにしたサイボーグ・鉄十字軍団を率いる。

ピグマン子爵
大男の体の首から上の部分から小男の上半身が生えている呪術を使う幹部。
「ケーケケケケケケ」と不気味な声で笑う。
……後年のリメイク作品で何故か彼だけほとんど顧みられないのは、たぶん(人権的な意味で)ネタにしようがないその容姿のせい。

・ゴーゴン大公
ミケーネ闇の帝王のスパイ。
虎の背中から人間の上半身が生えている怪人、空を駆けることもできる。
機械獣よりも強力な妖機械獣を保有している。
プライドの高い野心家であるが意外と仲間思いな一面もあり、死を覚悟したあしゅら男爵に粋な計らいをしたこともある。

登場メカ

マジンガーZ
(くろがね)の城と謳われる搭乗型巨大ロボットの元祖。
超合金Zで身を固め、光子力エンジンで駆動する。
主な武器はロケットパンチ、光子力ビーム、ルストハリケーン、ブレストファイヤー。
バイオレンスジャック』では擬人化して盲目の無敵の格闘家Z(アフロで黒人)に転生している。
グロくなるのでロケットパンチは禁じ手。

・アフロダイA
弓教授がジャパニウム採掘のために建造した非戦闘用ロボット。
なぜか女性型。
武装は両胸から発射する光子力ミサイル(通称「おっぱいミサイル」)。
基本的には噛ませだが、時折意外な活躍を見せる。

・ダイアナンA
弓教授が建造した戦闘サポート用ロボット。
アフロダイAの後継機で女性型。
武装はスカーレットビームと光子力ミサイル(ダイアナンミサイル)。
スペック的にはアフロダイAよりも強いはずなのだが、何故か噛ませ度は更に上がってしまった。

ボスボロット
時代を先取りしすぎたコメディロボット。今ではスパロボでもお馴染み。
マジンガーZをうらやましがったボスが専用ロボット欲しさに三博士を恐喝し、拉致監禁して建造させた。
材料は自動車等のスクラップで、特殊能力らしい特殊能力は無いが、パワーとギャグキャラ補正を活かして戦う。
大型ダンプカーのようにハンドルを回して操縦する。
忘れられがちだが本当の名前は「ボスボット」であり、「ボロット」は愛称である。

・機械獣
Dr.ヘルがバードス島の地下で発見した巨大ロボット群。
ギリシャ人の先祖、ミケーネ人の遺した伝説の存在で、Dr.ヘルはこれを改造、世界征服の先兵として送り込んで来る。
幹部に与えられたバードスの杖によりコントロールされ、如何にも永井豪的なフリーキーなデザインが特徴。
「獣のように動くロボット」であることから「機械獣」と呼ばれる。弓教授がそう名付けたのだが、どうやらDr.ヘル的にも正しい名前だった様子。
発掘した物ばかりでなく、Dr.ヘルが自ら製作した物も含まれる。

・妖機械獣
助っ人・ゴーゴン大公が保有する進化した機械獣。
巨大サイボーグである戦闘獣(『グレートマジンガー』)と機械獣の中間に当たる存在で、より生物的な意匠が特徴。
従来の機械獣を大きく上回る戦闘力を持ち、ホバーパイルダーを溶解させたり、アフロダイAを大破させるなど大きな戦果を挙げた。

・ミネルバX
兜十蔵がZのパートナーとして設計していた自立型の女性ロボット。
Dr.ヘルにより刺客として復活させられるが……。
甲児がZ、さやかがアフロダイに乗った状態で、ミネルバを交えた恋の鞘当てを演じたのは有名。
「何やってんだ」と思う方も居るだろうが、シナリオはしっかりした名編である。

後にスピンオフ漫画『マジンガーエンジェル』で主役側の一機として復活。
マリア・フリードが搭乗し、「妖鳥シレーヌ」形態に変化までする。
さらに『真マジンガーZERO』では等身大の美女アンドロイドとして登場する。
だが、ロボットガールズZでは男だ!


余談

マジンガーZは無敵のロボットという設定だが、
作劇上ではマジンガーZより能力の高い敵に対していかに甲児とZ、仲間たちが立ち向かうかを主題として描かれていた。
これは、知恵や勇気で困難に立ち向かうヒーローの姿を描くためで、以降のロボットアニメも概ねこのパターンを踏襲していく。

……しかし、これは物語のワンパターン化を招き易く*3
他の類似作品が登場したことや本作でテクノロジーによる暴力を正面から描いたことが、
次作『グレートマジンガー』に思わぬ影を落とす結果にもなってしまった。


1985年にはアメリカ進出しているが、名称を『トランザー(ズィー)(Tranzor Z)』とされた。
マジンガーという名の響きが「ドイツ製の拳銃のようだ」と嫌われ、未来的で車っぽい響きの名に変更した経緯があるとか。
また、人名がアメリカナイズされたり、子供向け規制でおっぱいミサイル(を発射するカット)がカットされたり、話数が2/3程度にカットされたりしていたらしい。

2022年10月4日には放送50周年を記念してTOKYO MXで毎週火曜日夜7時30分の放送でスタート。
しかもなんとその30分前には『新世紀エヴァンゲリオン』が放送され、こちらも同じ10月4日に放送が開始された。*4
日本のロボットアニメ、いや、アニメ史にも大きな転換点になった名作2作品が同じ日に始まり、連続で地上波のゴールデンタイムに放送されるというまさかの展開となった。


追記、修正お願いするゼェェェェェット!

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最終更新:2024年07月18日 15:47

*1 「二足歩行ロボットのコクピットって振動やばくない?」とか「ロボットが倒せないならパイロットを攻めればいいんじゃない?」とか。

*2 スタッフによれば漫画版通りの外見にすればDr.ヘルとどちらが敵かわからず視聴者が混乱するから変えたとのこと。

*3 有り体にいえば本作の物語は「研究所防衛」オンリーであり、この物語でマジンガーZの人気が成立していたのは、機械獣がバリエーション豊富で様々な作戦が取れ、かつ鉄の城たるマジンガーZの魅力を最大限まで引き出していたのとマジンガーZが(十蔵博士の最期の言葉はともかく)万能戦闘ロボットとしてはまだ未完成=マジンガーZも成長できたという点が大きいと言える。

*4 ちなみに『エヴァ』の方では、10月4日と言うと、1995年に本放送が始まった日付である。同じ7時台にしたTOKYO MXは狙っていたのかもしれない。