岩石男爵

登録日:2012/07/22 Sun 20:44:42
更新日:2024/12/11 Wed 23:39:20
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何じゃいそのザマ!まったく役立たずドジマヌケ!!


出典:仮面ライダーストロンガー/東映/第32話「必殺!超電三段キック!!」/1975年11月8日放送


◆岩石男爵
身長:192cm
体重:1700kg
声:山下啓介(27話)→沢りつお(31,32話)

岩石男爵(がんせきだんしゃく)」は特撮ドラマ『仮面ライダーストロンガー』の登場怪人。
後半からの強敵「デルザー軍団」の一員であり、軍団きっての愛すべきバカ。

しかし、ジェネラルシャドウからの評価は最悪で「救いようの無い単細胞、ガラの悪さ」との事。
欲深い上に他人の言葉の意図を察するということも知らないので、口先三寸で行動を操るにはうってつけで
「アレはアレなりに使い道はある」とも評されている。
独特の訛りで喋り「~なんよ」「~かや」等、妙に間の抜けた語尾が特徴。掛け声は「イワ~!」。

スフィンクスの子孫とされるものの、知恵で旅人を惑わした先祖とは大違い…と言いたいところだが、
実際のところ、スフィンクスもなぞなぞの内容が学問の女神ムーサからの受け売りだったり、オイディプスに正解を答えられた際には面子を潰されたショックで投身自殺したりと、ぶっちゃけ知恵の怪物と言えるかはかなり怪しいところがあるので、ある意味原典に忠実と言えないでもない。
なお、スフィンクスは岩の怪物ではなかったりする。

ちなみに彼の配下の戦闘員は岩石の様な顔で岩石になる能力を持ち、掛け声は「イワッ!」である。

目次

【人物】


全身が岩で出来た改造魔人で、なぞなぞで知られる先祖とは大違いの脳筋体育会系で根性論の信奉者。
豪快且つ、細かい事は気にしない性格の持ち主であり、ストロンガーが倒せる筈の無いドクロ少佐を倒したと知ったシャドウが「ストロンガーに新たな力が……」と訝しんでいる最中に
「細かい事考えてたってしょうがない、当たってみれば分かるじゃろ」と言ってのけた程。

シャドウ「……それが一番だが……」

【作中の活躍】


ドクロ少佐がストロンガーへの刺客として出撃していた後、シャドウに「ドクロ少佐の最期を見届けてこい」と言われて、馬鹿正直にそれを信じて二人の戦いを見物。
言いつけとは逆にストロンガーが追いつめられると手柄を渡すまいと勝負に横やりを入れ、力ずくで対ストロンガーの主導権を無理矢理奪い取る。…が、結局ストロンガーを取り逃がしてしまい、それが原因でドクロ少佐は超電子人間へとチャージアップしたストロンガーに倒されてしまう。

前述の通り、どうせストロンガーのまぐれ勝ちと大して気にも留める様子もなく出撃していったため、シャドウからはストロンガーが本当に新しい力を得たかどうかを探る為の捨て駒として扱われる事になるが、圧倒的なパワーに加え鋼鉄参謀と同様に電気技を反転させる特殊能力を持つ意外な強者ぶりを発揮した。
が、ストロンガーはシャドウの意図をおおよそ察しており、超電子ダイナモを温存したまま岩石男爵が捕らえた人質を解放して勝負を引き分けに持ち込む。

岩石「飽きずにいつも良いカッコつけちゃって。やい人質ども、見ておれ、俺のほうがつえぇつえぇ!」

この戦いの後で自分の戦闘員に施した特訓は、ある意味伝説。

岩石「回転降下50回!!」

岩石「なんじゃいそのざま!まったく役立たずのドジマヌケ!!見ちゃおれん!!!」

……この特訓の途中で、シャドウの追い落としを狙う狼長官から共闘を申し込まれている*1が、まんまと利用されているのは言わない約束。
最初に騙していたのはシャドウだし、狼長官も嘘はついていないのだが。

こうして何も知らない岩石男爵を他所にシャドウ・狼長官・ストロンガーの3つ巴の謀略合戦が開始され、シャドウに立花籐兵衛を人質に取られたストロンガーは、狼長官に手を組む条件として籐兵衛の救出を依頼。
岩石男爵は狼長官とストロンガーに使われる形でシャドウが誘拐していた立花籐兵衛の身柄を奪う。

岩石「秘密戦法・岩石粘土細工……細工は隆々じゃがね……見ておれ!」

自らの肉体から作り出した自称「藤兵衛そっくり」の粘土細工を残し、お使いを完了した岩石男爵だったが……。

シャドウ「……あの馬鹿、何を企んでるのか……こんな人形で俺が騙されるか」

全てを見抜いていたシャドウは騙されなかったばかりか、粘土人形は贔屓目にも似ていない。*2
……後、戦法ではない。

余りのバカさ加減にイラっと来たのか粘土細工に「食らえっ」とか言いつつシャドウ剣を突き刺すシャドウもシャドウだが、あっけなく狼長官の作戦は頓挫。

藤兵衛引き渡し現場に踏み込まれた狼長官が何とかごまかそうとしている横で空気を読まず自ら暴露。
二人揃ってシャドウから恫喝を受けている最中にストロンガーは藤兵衛を奪還。
誰も彼もが手柄の横取りを企んでいると逆ギレした岩石男爵はストロンガーに単独で挑むのであった。

ストロンガー「間抜けの岩石男爵、どこだ!」

圧倒的なパワーでストロンガーを押さえ込んでいた岩石男爵だったが、復活した藤兵衛の必死のタックルでピンチを脱すると、電気技の通じない岩石男爵に対し、遂にストロンガーは温存していたチャージアップ能力を解放する!

岩石「俺、頑丈なんよ」

ストロンガーの力を舐めきっていた岩石男爵に対し、チャージアップストロンガーは必殺の超電子ドリルキックを繰り出し首チョンパ
更に駄目押しとばかりに、既に死んでいる岩石男爵に“新”必殺技超電三段キックを叩き込み、一→二→三→の三段攻撃により肉体を順番に破壊する。
……と云う残酷コンボにより、岩石男爵を完全に爆砕したのだった。

シャドウ「……やはりストロンガーめ、パワーアップしていたのか。……油断できん。」

ただ、シャドウがストロンガーがパワーアップしたという事実を知るという目的は果たされ、
次なる手として獅子身中の虫たる狼長官をストロンガーにぶつけるべく策謀をめぐらすのであった。


【武器・能力】


本人曰く「俺、頑丈なんよ」という通り岩石で出来た頑健な肉体を持つ改造魔人で、ストロンガーを完全に力のみで押さえ込んだ圧倒的なまでのパワーと、岩石に変身する「岩隠れ」の能力を持ち、岩石製の棍棒を愛用する。頑強な肉体を使っての頭突き やジャンプして岩隠れの状態で落下する「岩石落とし」も強力である。
また、劇中では披露する機会がなかったが、高い再生能力も持っている。上記の残酷コンボもそれを防ぐために行った可能性もある。

同じ脳筋の鋼鉄参謀と比較すると、こちらは結構身軽であり、ストロンガーを素早く抑え込んだりするなど戦闘面はなかなかに強い。

ストロンガーをおびき寄せる為に、公園で配下の戦闘員共々岩に化けて、子供達を捕らえると云う効率が良いんだか悪いのか分からない作戦を取っていた。
岩石状態で体当たりも仕掛ける事も可能だが、こっちの方が遥かに効果的である事は言うまでも無い。

その他、肉体の一部を取り出した岩石爆弾や、前述の岩石粘土細工を使用する事も可能。
岩石粘土細工はこの手の能力によくある「魔力を込めるとそっくりになる」などという特性もなく本当にただの粘土細工である。

電気パワーでは全く有効打を与える事が出来ない程の頑健な肉体も大きな武器だが、流石に超電子パワーの前には自慢の岩石の肉体も紙細工同然であった。


【余談】


※最終展開にて唐突に登場した某巨大大首領と名前が丸被りしているが、特別な関係は勿論無い。


『新仮面ライダーSPIRITS』では、他の軍団員と共に復活。
本作では体を構成する岩を組み替えて変形したり、バラバラになっても岩の破片が元通りにくっついて再生したりする能力を見せた。
仮面ライダー達との交戦の末、仮面ライダーZXの「ZX(ゼクロス)穿孔(せんこう)キック」で体を粉砕され、同時に体に仕掛けられた「衝撃集中爆弾」で体内から爆破され敗北。
しかし僅かな破片が生き残っており、鋼鉄参謀に付き添っていた。参謀が仮面ライダー1号仮面ライダー2号に決戦を挑んだ際には、参謀が使っていた鎖付き鉄球を模した姿となり、参謀の武器となった。しかしダブルライダーの「ライダー時間差ダブルキック」の内1号側のキックで粉砕され、参謀も2号のキックを受け爆死した。



何じゃらけ何じゃらけ、オレの項目が立ったのに誰も追記修正しないってかい?


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最終更新:2024年12月11日 23:39
添付ファイル

*1 なお、この時狼長官から握手を求められているのだが、岩石男爵は律儀に手を拭った上でこれに応じてみせた。なんだかんだで育ちはいいのだろうか?

*2 この時藤兵衛の牢の扉を閉めてない、服も適当に被せただけ、おまけによく見ると場所も最初と違っているため。ぶっちゃけ似ていてもたぶんばれる。