ジェネラルシャドウ

登録日:2012/07/13 Fri 04:42:57
更新日:2025/04/05 Sat 23:29:48
所要時間:約 7 分で読めます





推奨BGM:「仮面ライダーストロンガー(インストゥルメンタル)」


一つ目タイタンとの激しい戦いは終わった。

しかしストロンガーにとって、安らぎの日はない。

それは、ブラックサタンが送った次なる大幹部
ジェネラル・シャドウの出現であった。

大空に舞う無数のトランプカードは何を意味するのか?
新たなる敵シャドウの恐るべき計画は、着々とストロンガーに迫る!

戦え、ストロンガー。自由と平和のために!


次回!


謎の大幹部   

  シャドウの出現!

に、ご期待下さい。






俺の名前を知らぬとは、おまえも余程うかつな男

出典:仮面ライダーストロンガー/東映/第38話「出現!ライダー1号2号!!」/1975年12月20日放送


◆ジェネラルシャドウ

演:河原崎洋夫(現・河原崎洋央)/声:柴田秀勝


「ジェネラルシャドウ」は、特撮ドラマ『仮面ライダーストロンガー』の登場キャラクター。

初登場は第14話「謎の大幹部シャドウの出現!」(※実際には第13話ラスト)で、ブラックサタンの2代目大幹部として、城茂=仮面ライダーストロンガーの最大のライバルとして立ち塞がった。

初代大幹部である一つ目タイタンとは真逆のカラーリングをした白い怪人であり、白いタイツに皮膚が剥がれて筋肉や血管が剥き出しになった顔面を透明なフードで隠した姿が不気味であった。
背中には何故か背ビレがあるが理由は不明。26話ラストでデルザー軍団を結成した後には背ビレがなくなりマントを着用するようになり、新技マントフェイドを使うようになった。

モチーフは奇術師や魔術師との事で、トランプを利用した攻撃や幻術、更にはシャドウ剣なる剣術を得意としている。
占いも得意で、オマケに良く当たる。
最終決戦では自らの死すら予言していたが、プライドを賭けて出陣している。





目次

【仮面ライダーストロンガー】


実はブラックサタンには打倒ストロンガーのために雇われていただけの外様幹部であり、本来は「魔の国」に棲むデルザー軍団の改造魔人の一人。

後にデッドライオンの着任によりブラックサタンとの確執が生じた事で26話でクーデターを起こし、ブラックサタンの壊滅を呼び込むと共に、デルザー軍団を地上に呼び寄せた。

歴代の『仮面ライダー』シリーズで言えば大幹部のみで構成された最強チート集団であるデルザー軍団の中でも屈指の強豪であり、本来の実力的には間違いなく軍団最強(劇中描写でも)。
しかも、一癖も二癖もある上にプライドも高い他の魔人達を力で抑え付けるのではなく、巧妙に操り、手駒として操る策士としての一面も持っており、この策士としての一面は復活したタイタンやブラックサタン壊滅の為に宿敵ストロンガーを利用した際にも発揮している。


元来の戦闘能力に加え、電気人間殺しなる特殊能力によりストロンガーとの戦いを優位に進めていたシャドウとデルザー軍団だったが、ストロンガーがチャージアップ能力を手に入れた事で力関係が逆転。
歴代ライダーの助けも得たストロンガーにより魔人達が次々と個別撃破されていく事になる。

腹心のヘビ女までもが敗れ、追い討ちをかけるかのように軍団でも高位にある半機械魔人のマシーン大元帥と腹心のヨロイ騎士磁石団長が復活。
遂には実権を力づくで奪われてしまう。

……それでも自ら敗北を装いストロンガーに情報を漏らしたり密かにマシーン大元帥の作戦を邪魔する等、自らの野望を叶えるための行動を取っていたが大元帥には見透かされており、その罪を問われストロンガーとの決闘を命ぜられる。

ブラックサタン、デルザー軍団。
2つの組織を翻弄し続けたトリックスターは、遂にそのツケを払うが如く全てを失い、最後に残った執念でストロンガーとの決戦に挑む。
電キックをいなし、超電子の力を解放したストロンガーのドリルキックにも耐え、背中から火花を吹き出すシャドウパワーを行使して最後の空中交錯。シャドウ剣による一突きで胸を貫き誰も破れなかったチャージアップストロンガーも撃破した……かに見えたが、同時に超電稲妻キックの直撃を受け敗北。

「デルザー軍団、万歳!!」の言葉と共に壮絶な爆死を遂げた。

しかし、超電子ストロンガーをエネルギー切れの戦闘不能に追い込むという、これまで誰も成し得なかった戦果を命と引き換えに挙げた。





【人物】


魔導に堕ちたジプシーの魔術師の子孫と言われる改造魔人で、由緒正しい伝説の怪物や魔物の子孫であるデルザー軍団の魔人達の中では、かなり珍しい出自を持つ。
二度の世界大戦で活躍し、敵味方共に一目置かれる存在だったが、激戦・連戦で体が持たなくなる度に自身に何度も改造手術を行い続けた結果、魔の国へ身を落としたという経緯を持つ。
事実、自らの血統に誇りを持つ狼長官や磁石団長らからは「成り上がり」と呼ばれており、現在の地位は有無を言わせぬ実力で得たと云う事が解る。

ストロンガー打倒を第一に考える武人気質…と思いきやタイタンを蹴落とすための作戦妨害やストロンガーへの情報リーク、自身も人質作戦を取るなど、何を考えているか分からないトリックスター。

自身を重用せずにタイタンの死後にデッドライオンを頼る大首領への憤りはあれど、ストロンガーとブラックサタンの双方を巧みに利用しクーデターで後者を壊滅、更にまたデルザー軍団でもストロンガー殺しによるリーダーの取り決めでメンバー同士の争いを誘発しつつ暫定リーダーの座に収まり、自らの手を汚さずストロンガー抹殺を目論む。
こちらではブラックサタン時代とは異なり軍団員の誰がストロンガーを殺しても構わない様子であり、リーダーの座に頓着は無いのか、あるいは上手く言い包めるつもりだったかは不明。

超電子の力を得たストロンガーの反撃に不信を抱き探りを入れるも時すでに遅く、第二陣のマシーン大元帥らに実権を握られ、今度は自分が使われる側となる。

腹いせに例によってストロンガーへの情報漏洩を行うもそれすらマシーン大元帥は計算済みであり、ストロンガーとの決闘を強いられてしまう。
謀略を尽くしたシャドウが最後の最後で逆に策謀の餌食となり、残ったのは打倒ストロンガーの執念だけだった。

最終的にはマシーン大元帥に実権を奪われた末に鉄砲玉としてストロンガーとの戦いを強いられたが、マシーン大元帥も自らを妨害していたシャドウを無理やりに処罰しようとはしなかった事からも解る様に、その実力を高く評価していた。

児童番組の為に大っぴらには語られていないが、腹心のヘビ女はシャドウの実力に惚れて情婦になった存在と云う説が実しやかに語られている(一人だけ階級が無いのも、本来は貴族であったのにシャドウの為に捨てたとも言われる)。

劇中最強のチャージアップストロンガーを最も追い詰めた存在であり、シャドウより高位の筈のマシーン大元帥ら3人の半機械魔人が物語の展開上ライダー軍団の“かませ”扱いされた事もあり、事実上の第一期ライダーシリーズ最強の大幹部として紹介されている場合も多い。
当時の児童書にも最強の幹部と書かれている物がある。

【武器・能力】


腰に挿しているレイピア「シャドウ剣」やトランプショットやトランプフェイドなどのトランプを使った技、シャドウ分身(27話を最後に使わなくなる)などの手品を思わせる技を使う。
トランプ関係の技を使う時は、「スペードのキング」を用いることが非常に多い。おそらく好みの絵柄なのだろう。
また予備の武器としてナイフを所持。19話では、ロープウェーから爆弾を投下して攻撃した事も。
ストロンガーとの最終決戦では五枚の巨大なスペードのキングを出現させ、口から火炎を放射する技を使用。

仮面ライダーSPIRITS


やはり、デルザー軍団を率いて登場。
他の復活怪人と異なり、生前の記憶を持っていたため、ストロンガーを驚かせた。
本作でも、そのトリックスターぶりは健在であり、ストロンガーにタックルの再生体をぶつけるというえげつない作戦を取る一方、
ストロンガーの復活に「それでこそ我が宿敵」と歓喜するなど、以前と変わらず打倒ストロンガーへの執念を燃やしている。


デルザー軍団は、どいつもこいつも自分を倒したストロンガーへのリベンジに燃えているが、シャドウもストロンガーに再会した際の台詞から、相当執着していることが分かる。
TV版のように、他の改造魔人に「より多くの仮面ライダーを葬った者が実権を得る」と提案しているが、尤もらしい理由で改造魔人達の標的がストロンガーに集中しないようにしているとも取れる。
あと、デッドライオンとは久々の再会を果たしているが、共闘は断っている。
また、マシーン大元帥のことも、敬語は使っているがTV版の一件を根に持っているのか、

元帥登場、シャドウ「やはり大物の登場は最後ですかな?」

遅れてジェットコンドル参戦、元帥「お前、大物は最後って言ってなかったか?」

シャドウ「そんなこと言ってましたっけ?」

大体、こんな感じでおちょくっている。

また、大首領からは「孤高の存在故に油断すると裏切りそう」という理由ですっげぇ気に入られている。
実際に裏切った暗闇大使への大首領の評価はただの道具扱いだが、あいつは単に調子乗り過ぎて頭かちわったら「今度は俺が利用する側に回ってやる」とか言って裏切ったヘタレだから仕方がない

実際の行動は献身的と言えるほど大首領復活に尽くし続けており、常に日に陰に、戦況の要にいながら次なる戦いの下準備をするかの如く手を打っていく。その策動のため物理的に身体を費やしてもいる。


デルザー軍団が次々と仮面ライダー達に倒されていく中、シャドウの働きが実りついに大首領は牢獄次元を脱して現世日本に現れる…
…が、続いてZXも大首領を出口に帰還を果たし、全ライダーが結集した「オペレーション ライダーシンドローム」は完全成功。
更にはライダーマンの秘策によってZXは大首領から分離し、マシーン大元帥を討滅。ジェネラル以外のデルザーは全て撃破された。

ZXに力の一部を奪われ撤退した大首領はうたかたの眠りにつき、1人残されたデルザーとなった夜、ジェネラルは本心をタイガーロイド=三影に漏らす。

「ここで終わらせてはつまらぬ」

「神と争える程に人間は進化したのだ」
「火種を絶やしてはならないと思わないか」

進化した人間、仮面ライダーとの総力戦のために・・・・「裏切りの血」によりデルザー軍団は三度現世に揃った。


【仮面ライダー11戦記】


秘密結社ガイストの幹部としてブラック将軍、ドクトルGと共に復活。
ブラック将軍が倒された後、ドクトルGと共にKD(キングダーク)計画の指揮を執る。
だが地下工場周辺を警備していたナマズギラーや奇っ械人エレキイカが、手柄目当てにライダー達を攻撃して返り討ちにされたり、宿敵の風見志郎を発見したドクトルGが無断でネオキングダーク1号機を出撃させたりと、部下や仲間の勝手な行動に振り回され、手下のスプレーダー、黄金ジャガー、カマギリジンらも工場に乗り込んできたライダー達に倒され、結局KD計画はライダー達に潰されてしまった。
その後は新たに幹部に加わったアポロガイストと共にライダー達との最終決戦に参戦。
原作とは異なり、仮面ライダーのような強化態に変身し、剣やトランプを使わずに己の肉体で1号を負かし、捕らえた1号から得たデータを元に、自分のクローン6体を改造したガイストライダー軍団を作り上げてライダー達に差し向けた。
ガイストライダー達が倒されると自ら戦ってライダー達を苦しめる。
だがリベンジを挑んだ1号によって、その強大な力を逆に利用した投げ技・ジュードーバスターをかけられて敗北、自爆して、プレゼントとしてその爆風で1号のエネルギーを充填させた。



【その後】


そのデザインや強さ、柴田ボイスから元々人気が高い敵キャラクターであり、ゲームなどにも登場していたが『仮面ライダーディケイド』と、その映画作品である『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』で平成の世に旧シリーズの幹部怪人がゲスト出演する様になると早くから登場が待望されていた。

そして、『HERO SAGA』の『MASKED RIDER DECADE EDITION -ストロンガーの世界-』を経て『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』にてHERO SAGAでのアレンジを受けたデザインで復活。
同作では幹部怪人でも最も目立つ役回りであり、更には『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』にも再登場。
矢張り(ネタ的にも)幹部怪人でも優遇された扱いを受けている。
ふたりはダブルシャドウ(迫真)。


ライダージェネレーション』では1面ボスとして登場。
ストロンガーへの執念は相変わらずで、正面からの戦いを好む原典通りの人物像となっている。
平成ライダーとの絡みも多く、トランプ絡みでブレイドやWに対して妙なライバル心を見せたり、5のスリーカードを引き当てた事でファイズにまで絡む等、色んな絡みを見せる。




【余談】

●白を基調としたデザインは、黒を基調としたタイタンと対になるものであり、黒をイメージカラーとするブラックサタンの中で異質な存在であることを表現している。

●スーツはゴム製のマスクの上に透明フードを被っているため、スーツアクターは呼吸しづらかったという。

●デルザー軍団の登場に伴うパワーアップも検討されていた。
番組が1年間の放送を予定していた段階では、シャドウは軍団内の内紛で殺され後任と交代する予定であったが、放送期間の短縮により終盤まで登場することとなった。『ストロンガー』のロケ撮影はシャドウとの決戦シーンが最後となっており、スタッフからの愛着が強かった。(そのお陰で最強幹部の評価を守れたあたり結果オーライ?)

●上記の平成映画版ではマシーン大元帥らが登場していない事もあるが、シャドウがデルザー軍団(ブラックサタン含む?)の代表の様に扱われている。

●特撮ファンには柴田ボイスの迫力もあり、代表的な敵キャラクター、名悪役として人気であったが、本人は演じた事を忘れていたらしい
余談だが柴田氏は本作の4年後、アニメ『ザ☆ウルトラマン』後半で科学警備隊2代目キャップ役を担当。結果的に藤兵衛(演者が元科学特捜隊キャップ)と合わせ過去と未来のウルトラシリーズ隊長経験者が本作で対面する事に。

●『仮面ライダーストロンガー』放映時はゼネラルシャドウと表記されていた。

●愛用するトランプのスペードAのカードにはNINTENDOのロゴが入っている。

●前述通り、HERO SAGAにも登場したが、ストロンガーに変身しようとしない茂にこれ幸いと襲いかかる等、卑怯なやり口が目立つ単なる悪人になっている。
というか、この世界の幹部達はみんな原典と性格が異なる。

●ヒーロー戦記ではオカマキャラだった(見た目からの連想?)。
分身した際には光太郎が甚く気持ち悪がっていた。
後に本拠地を風見に壊滅に追い込まれた挙句、光太郎から無情の言葉を突き付けられ、精神崩壊の後、自爆するという凄惨な最期を遂げた。




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最終更新:2025年04月05日 23:29