魔装機関車デコイチ

登録日:2011/05/11(水) 20:58:38
更新日:2025/03/20 Thu 20:45:08
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《魔装機関車 デコイチ》とは、遊戯王OCGのブースターRISE OF DESTINYにて初登場した効果モンスターである。

星4/闇属性/機械族/攻1400/守1000
このカードがリバースした時、デッキからカードを一枚ドローする。
自分フィールド上に「魔貨物車両ボコイチ」が存在する場合、その枚数分更にドローする。


悪くないステータスを持ち、種族や属性も優遇されている。
効果も、表になれば取り敢えず一枚のドローは約束されているし、コンボカードである《魔貨物車両 ボコイチ》に依存しなくても活躍出来る比較的優秀なモンスターである。


リバース効果で単発ドロー出来るモンスターは他に
《スケルエンジェル》
《暗黒のミミック》
が存在するが、ステータスが一番高いのはやはりこの《魔装機関車 デコイチ》である。
ただ一歩劣るとは言え、《スケルエンジェル》は天使族、暗黒のミミックは悪魔族のサポートをそれぞれ受ける事が出来るので差別化は十分可能。

※他にリバース発動するドローモンスターとして
ワーム・リンクス
デス・ラクーダ
などが存在するが、ロックを必要としたり、反転召喚がトリガーだったりして方向性が異なるので割愛する。



まぁ、それなりに優秀……とは言っても所詮は発動の遅いリバース効果モンスター。
まぁまぁな攻撃力も、リクルーターラインである1400と同じな事から

1.リクルーターと《魔装機関車 デコイチ》が戦闘して相討ち
2.リクルート効果が発動して相手モンスター特殊召喚
3.追撃\(^O^)/

と痛い目に遭ってしまう嫌な数値だったりする。


悪いモンスターでは無いが、機械族主体かデッキ圧縮が必要なコンボデッキでしか、お目にかかる事はまず無いだろう……



この項目を追記・修正した時、アニオタはカードを一枚ドローする。




















外人「Can I draw?foooooooooooooooo!!」



驚くべき事に、海外ではこのカードが


ネ申(GOD)


の如く扱われているのである。
殆どのデッキに三枚積みされ、セットされたモンスターをめくれば大体《魔装機関車 デコイチ》といった状況であった。

外人「《魔装機関車 デコイチ》オープン!イ゛ェェァァァァアアアアアア!!アイキャン1ドロー!!」

テーマデッキの普及により今では多少落ち着いたが、現在でも《魔装機関車 デコイチ》を愛用する海外決闘者は多い。


何故こうまで《魔装機関車 デコイチ》が評価されているのかというと、
このカードが外国で登場した時点では日本で使われていた優秀なサーチ、デッキ圧縮系カードが軒並み未発売だった事が大きい。
要するに、アドを失わずにデッキ圧縮が可能で、戦闘も何とかこなせる《魔装機関車 デコイチ》さんの登場は外国の決闘者にとって朗報だったのである。
感覚としては日本でのガジェットや《E・HERO エアーマン》に近いだろうか?


こうして、外国のハンドアドバンテージを重視したプレイ環境と能力がマッチした《魔装機関車 デコイチ》は脚光を浴び、人気者となったのであった。

……コンボカードである《魔貨物車両 ボコイチ》は見向きもされなかったが。



余談であるが、海外ではハンドアドバンテージ重視の環境からかドローカードが異様に評価される。
例えば、《デステニー・ドロー》が日本ではそこまで活躍していなかったのに現在制限の憂き目に遭っているのは、海外での影響が強い。

売る側もそれを知っているのか、ドロー効果のあるカードは海外発売の時にレアリティが格上げされる。
大抵ウルトラかシークレットで収録される為に、海外の決闘者は大枚はたいてドローカードを手に入れているのだ。


まぁ、何故かF1は格下げ収録だった訳だが……
これに関してはおそらく孔明の罠と思われる。





追記・修正は海外の決闘者に抹殺の使徒を使った方にお願いします。













……さて、もう一つ続きをば。

実はこのカード、中々に面白い使い道が存在する良カードなのである。

このカードを語るのに欠かせない相棒が2枚(正確には3枚か)が存在する。それをご紹介しよう。
ブラック・ボンバー
チューナー(効果モンスター)
星3/闇属性/機械族/攻 100/守1100
このカードが召喚に成功した時、自分の墓地から機械族・闇属性・レベル4のモンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

カオス・インフィニティ
通常罠
(1):フィールドの守備表示モンスターを全て表側攻撃表示にする。
その後、自分のデッキ・墓地から「機皇」モンスター1体を選んで特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。

おまけ
機皇兵ワイゼル・アイン
効果モンスター
星4/闇属性/機械族/攻1800/守 0
(1):このカードの攻撃力は、このカード以外のフィールドの「機皇」モンスターの数×100アップする。
(2):1ターンに1度、このカード以外の自分の「機皇」モンスターが
守備表示モンスターに攻撃宣言した時に発動できる。
その戦闘でその自分のモンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。


さて、このカード群を見ただけでピンときた方、
《魔装機関車 デコイチ》がただのリバースモンスターではなく、デッキの中核となり得るカードとなる事に気付いたのではないだろうか?

まず《ブラック・ボンバー》。
墓地から《魔装機関車 デコイチ》を蘇生、そのまま星7の《月華龍 ブラック・ローズ》や《ブラック・ローズ・ドラゴン》に繋げるも良し。
また、《魔装機関車 デコイチ》は機械族なので、《カラクリ将軍無零》のS素材の縛りをクリアできる。
デッキからレベル3カラクリチューナー展開で《天穹覇龍ドラゴアセンション》、レベル4カラクリチューナー展開で《星態龍》を展開、なんてことも可能になる。

《ブラック・ローズ・ドラゴン》のリセットや無零からの展開など、たった手札1枚から様々な戦術につなげられる。

《カオス・インフィニティ》は場のモンスターを強制的に表向きにする。つまり、《魔装機関車 デコイチ》の1ドローを能動的に使用できる点がシナジーしており、
さらにデッキから「機皇」と名のついたモンスター1体を特殊召喚できる。ここで同じく《ブラック・ボンバー》の対象に出来る《機皇兵ワイゼル・アイン》を持って来ると…?

そう! 闇属性2体だから《No.66 覇鍵甲虫マスター・キー・ビートル《ヴェルズ・タナトス》《ヴェルズ・ナイトメア》が展開できるだけでなく、
また、どちらも機械族であるため《魔装機関車 デコイチ》と《機皇兵ワイゼル・アイン》から《ギアギガントX》を特殊召喚できるのだ。
《ギアギガントX》でX素材の《魔装機関車 デコイチ》を墓地に落としながら《ブラック・ボンバー》をサーチすることで、その後の展開にさらに繋がる。


見て分かるように、《魔装機関車 デコイチ》《ブラック・ボンバー》《カオス・インフィニティ》の3者は割とこの3枚だけで完結している。
そのため、この《魔装機関車 デコイチ》を中心としたシナジーを利用したデッキを組むと中々に面白いことになる。

更にギアギアなどの機械族カードで固めた純正機械のデコイチデッキもオススメしたいところだが、
やはりこのギミックを搭載するのなら【幻想機構】デッキを是非一度試して遊んでもらいたいと願ってやまない。
このデッキは《幻想召喚師》+《カオス・インフィニティ》のコンボからガイアドレイク様などの凶悪なモンスターを展開するデッキなのだが、
ここに上記のギミックが入るとまたちょっと違ったテイストを醸し出し始める。

特に上記の《天穹覇龍ドラゴアセンション》展開コンボを取り入れる場合は、
必然的にカラクリチューナーである《カラクリ参謀 弐四八》が入ることになるのだが、
このカード実はとにかく《幻想召喚師》および《魔装機関車 デコイチ》と相性がいい。

もっと言うと《浅すぎた墓穴》と組み合わせることで1ドローしつつ《天穹覇龍ドラゴアセンション》したり、《地天の騎士ガイアドレイク》様の降臨が可能になる。

カラクリ参謀 弐四八
チューナー(効果モンスター)
星3/地属性/機械族/攻 500/守1600
このカードは攻撃可能な場合には攻撃しなければならない。
フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードが攻撃対象に選択された時、このカードの表示形式を守備表示にする。
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、フィールド上に存在するモンスター1体の表示形式を変更する。

以上のように《魔装機関車 デコイチ》入り【幻想機構】はファンデッキとは言えども、
上記のような網目状に張り巡らされたカードのシナジーもありその完成度の高さ・使っていての面白さに唸ること必至だ。
このデッキでは《魔装機関車 デコイチ》が意外と活躍してしまったりするので、、たまにはこういうデッキを使ってデュエルを楽しんでみるのも良いのでは無いだろうか?


追記・修正は1ドローしてからお願いいたします。

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最終更新:2025年03月20日 20:45