マトリックス:リローデッド(映画)

登録日:2011/12/31(土) 08:18:34
更新日:2024/02/11 Sun 20:44:31
所要時間:約 6 分で読めます






衝撃を呼び覚ませ。革命(レボリューション)は近い。


―全ての存在には目的がある―


マトリックス:リローデッドは2003年に公開されたマトリックスの続編。
マトリックス:レボリューションズと対になるマトリックス3部作の2作目である。

この作品より採用された3部作構成と2作目と3作目を前後篇に分ける構成は、その後の映画に多く採用されることになる。

高速道路でのカーチェイスはこのシーンを撮影するためだけに建設された
その後この高速道路は解体されて低所得者向けの住居にリサイクルされたらしい。


[STORY]
救世主として覚醒したネオは、その力を使い多くの人間をマトリックスから解放してゆく。
しかし、機械軍はついに人類の最後の砦「ザイオン」を発見。
そこへザイオンの人口と同じ数25万のセンチネルを持って総攻撃を開始しようとしていた…。

苦境に立たされたネオ達は預言者によってマトリックスの中枢「ソース」に行くように告げられる。
しかし、預言者と別れた後、彼の前に現れたのは、かつて自らが倒したエージェント、スミスであった…。

数々の死闘の末ついにソースへ続く扉をあけるネオであったが、それは救世主の旅の終わりでありながら単なる6度目のリロードの始まりに過ぎなかった…


[登場人物]
※吹替については、「地上波版/ソフト版」と表記

◆ネオ
演:キアヌ・リーブス
吹替:森川智之小山力也
「選択、問題は選択だ」

本作の主人公、世界を救う「ように仕組まれた」救世主。
前作での覚醒によって「世界を書き換える」能力を身につける。
無数の銃弾を空中で静止させ超高速で空を飛ぶなど、もはやチートと呼べる能力を持っており、そのためか出番が削られることに。

預言者の導きによってソースへと通じる扉を開けるが、そこで衝撃の真実を知ることになる。


◆トリニティー
演:キャリー=アン・モス
吹替:戸田恵子/日野由利加
「侵入したわ」

ネオの恋人。
ところかまわずネオと馬鹿ップルぶりを披露する。
物語の冒頭でネオは彼女が近い将来死ぬ未来を予知し、最終的にそれが現実のものとなった時、彼はある選択を迫られることになる。


◆モーフィアス
演:ローレンス・フィッシュバーン
吹替:内海賢二玄田哲章
「だからこそ戦う、だからこそ死ねるのだ」

ネブカドネザル号船長。
相変わらずネオが救世主であると信じて疑わない。
ザイオンの市民に語りかけるその姿はカルト宗教の教祖そのものである。
修業を積んだのかエージェントと互角に渡り合えるだけの実力を身につけている。


◆リンク
演:ハロルド・ペリノー・ジュニア
吹替:鳥海勝美/大川透
「こんなゾッとする侵入は初めてだ…!」
前作と本作の間で戦死してしまったタンクに代わってネブカドネザル号のオペレーターになった。時の勇者は関係ない。
本作開始時に登場した際「あれ?タンクは?」「このドレッド誰だよ?」と思った視聴者も少なくないはず。
オペレーター歴は14年と長く、フリーウェイにいい思い出が無いらしい。


■スミス
演:ヒューゴ・ウィーヴィング
吹替:大塚芳忠/中田和宏

「我々は目的なしに存在しえない」
「わたし、わたし、わたし…」
「そして"わたし"」

前作でネオにプログラムを破壊され消滅した元エージェント。
マトリックスにおいて破損したプログラムは"ソース"へ還る決まりだったが、破壊された際にネオの一部が彼に上書きされたらしく、自分を他者に上書きする能力を手にする。

一人でかなわないなら大勢でと言わんばかりに数の暴力でネオに襲いかかるが…
ネオに「目的の意義」を説き、自らの目的がネオを倒すことだと語る。


■預言者
演:グロリア・フォスター
吹替:片岡富枝/此島愛子
「それが分からなければ大した預言者じゃないわ」

ネオ達を導く謎の大阪のおばちゃん。本作で人間ではなくプログラムであることが判明する。
ネオに世界を救うためにソースへ向かうように指示するが、その真意は…?

ネオと別れた後、彼女に(作中でもリアルでも)悲劇が襲うことになる。


■メロビンジアン
演:ランバート・ウィルソン
吹替:江原正士/中村秀利
「因果関係、そこからは逃れられない。我々は永遠にその奴隷」
「あらゆる言語を嗜むが、一番好きなのはフランス語だ…特に罵る言葉が」

システムの支配を逃れたプログラム「エグザイル」の中でも最古のプログラムの一人。
ネオがソースへと向かうための鍵を持つ「キーメーカー」というエグザイルを監禁している。
因果関係にこだわっておりネオ達に因果律についての講釈を垂れる。
ネオに「前任者たちの末路」という意味深な言葉を残すが…

中の人ネタでフランス大好き男と設定されており、興奮するとフランス語でしゃべりまくる。


■ツインズ
演:ニール・レイメント&エイドリアン・レイメント
吹替:福山廉士/保村真
「だんだん腹が立って来た」「あぁムカつく」

メロビンジアンに仕える双子のエグザイル。白ずくめの服装にドレッドヘアーが特徴。
なお、原語に於ける一人称は「We(俺たち)」。
上記の台詞も、原語では『We are getting aggravated.』である。
体を幽霊のように半透明にし、その間だけ物体をすり抜ける能力を持つ。
幽体化中はあらゆる攻撃が効かなくなるが、すり抜ける物体の指定ができないのか、移動体の中で幽体化すると壁もすり抜けてしまいそのまま置いて行かれてしまうというも場面もある。

元は古いバージョンのエージェントだったが、さすがに目立ちすぎると思ったのか新たなエージェントが作られお役御免になる。
おそらく身体の幽体化も、エージェントの弾丸をも避ける身体能力の旧版という事なのだろう。
演じた俳優はリアル双子で空手の達人である。


■アーキテクト
演:ヘルムート・バカイティス
吹替:中村正/有本欽隆
「希望。典型的な人間の錯覚、最大の強さの源泉であると同時に最大の弱さの源だ」

ソースへと通じる扉の前、マトリックスを監視する画面で埋め尽くされた部屋にいる存在。
マトリックスを設計したプログラムであり、おそらく最古にして最初の存在。
ネオにマトリックスの歴史と救世主伝説の真実を語る。

見た目は白髪の老紳士だが、非常に尊大で傲慢な人物。
「均衡と秩序」よりも「愛」を選んだネオを嘲笑する。



▼マトリックスの真実▼
かつて、最初のマトリックスが誕生した時、それは人類にとっての楽園、完璧な世界として設計された。

だが、この楽園はやがて崩壊することになる。
それは本質的に不完全である人間の精神は完全な世界を現実として認識できないために起きた悲劇であった。

「アーキテクト」は人類の歴史を忠実に再現した新たなマトリックスを設計するも、その世界もまた崩壊に至ってしまう。
…やがて一つのプログラムが解決法を導き出した。
それは人間の心理を元に未来を予測するプログラム「預言者」であった。
彼女の出した答えは明快だった。

「選択」

そのプロセスと結果のマトリックスへの反映によって、新たなマトリックスは人類の99.9%が受け入れるものとなった。
しかし、このシステムにおいては根本的な欠陥が存在していた。
この世界の真実に気付いた0.01%の人間たち、「アノマリー」の存在である。
やがて、このバグの蓄積は最終的にマトリックスにある特異点を生み出すことになる。
それが「救世主」の誕生であった。

一方で、このアノマリーの出現は予め予測された事態であり、機械はこのアノマリーの存在を許容し、一か所に集め管理することを考え出す。
これが人間の都市「ザイオン」の始まりであった。
そしてアーキテクトはマトリックスの欠陥の解決法を救世主に求めた。
この世界に発生したバグの統合体である救世主、は裏を返せば全ての問題点をその内に内包していることになる。
つまり、「救世主のコードをマトリックスのソースへと反映、既存の問題点を解決したマトリックスを新たにリロードする」という方法である。

この作業は5度にわたり繰り返され、その度にバグは削除された。つまり古いザイオンの破壊と新たなザイオンの再建である。この行為を確実にするために救世主伝説という物語が生み出され、救世主はこのストーリーに沿って最終的にソースへと向かいマトリックスはリロードを続けてきた。
つまり、人類は機械の手のひらで同じルーチンを繰り返すことを強いられているんだ!

しかし、6人目の救世主・ネオがソースへ続く扉に立った時、世界は変革の時を迎えることになる…






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最終更新:2024年02月11日 20:44