冥府神ハデス(パルテナの鏡)

登録日:2012/05/20 Sun 12:29:06
更新日:2025/05/02 Fri 15:59:54
所要時間:約 8 分で読めます



※この項目には『新・光神話パルテナの鏡』のネタバレが含まれています。




















































蘇らせてやった恩も忘れたか。使えない奴めっ!!





冥府神ハデスとは、ゲーム新・光神話パルテナの鏡』に登場するキャラクター。

CV: 大塚芳忠(戦車の主と兼役)

概要

表向きのラスボスであった冥界女王メデューサより更に格上な、真の意味での冥府の主。
彼女が倒されるまで姿を隠していた、真の意味でのラスボス。

メデューサを倒し、いざエンディング……かと思いきや、スタッフロールに指を突き刺して止め、そのまま引き裂くという前代未聞の登場の仕方で、ピット女神パルテナ、そしてプレイヤーを驚愕させた。
それと同時に、メデューサは復活などしておらず、その強烈な恨みのパワーに目を付けた自分が、彼女の思念を操っていただけだと明かした。

神界においても指折りの実力者で、本気を出したハデスは1日で星の半分を焼き付くす力を持っている。
戦闘でもその巨体を生かした体術や、体のあちこちから砲台を生み出して一斉発射させると言う規格外な強さでピットを追い詰める。
更に心臓を貫かれようが、下半身を切断されようが、顔を吹き飛ばされようが、平然と再生してのけて戦闘を続行する。
冥府の神の名は伊達ではない。

過去に神すらも食い物にする生命体を人工的に生み出したことがある。
しかしハデスも手を焼く失敗作だったようで、自然軍がある拠点に封印した。
が、その拠点はパルテナ軍と自然軍の衝突によって陥落し、後にパルテナ軍と世界へ文字通り混沌をもたらすきっかけになった。

また、人間を自滅させるために「願いのタネ」の噂を利用するなど、メデューサにはなかったズル賢さも。パルテナも「力任せのメデューサとは違う」と評している。
更に更に死した兵士や生物の魂を使って冥府軍を作れる。すなわち他の勢力が戦えば戦う程ハデス率いる冥府軍が強大になっていくと言う事である。本人がこの事を解説すると、自軍の事ながら嬉しいのか「まさに勝ち組」と口走ってしまうほど有益な能力らしい。
ぶっちゃけ反則である。


まさにラスボスに相応しい、血も凍るような恐ろしい存在であろう。





ハデス様、ハデス様〜!追記・修正いたします〜♪

この項目が面白かったなら……おっと、待って下さいよ。




















































お待たせしましたねぇ。冥府神ハデス、ここに参上!



……うん、何一つ間違った事は記していない。前述した活躍や実力は本物である。
だがしかし、そんな実力に見会わない程に性格や口調が軽い。超がつく程に軽いのだ。
戦う理由も気分やノリで決めてしまう事が多い。
大ボスよろしく滅多に出てこず、ボケツッコミがほとんど無かった*1メデューサと違いほとんどの章に登場する。
ただ、生命の源である魂に対しての恐ろしくドライな価値観や、勝利の為なら手段を選ばない冷酷さ、ピット達が苦しむ様子でさえふざけて言うので人によっては逆に怖い
非常にピーキーなバランスでシリアスとギャグが混ざり合っている独特な人物像であり、新パルテナの鏡を象徴する人気のあるキャラクターである。一部はMAD素材目当てだが

性格

上記の通り性格も口調も軽く、気ままで享楽的。
真面目で悪役らしい冷酷な場面も一応あるが、ふざけた言動の方が圧倒的に多い。普段の中の人なら冷酷な渋いボイスで言いそうな台詞もふざけた時と同じトーンで話す為、ギャップが凄まじい。
敵対しているピットやパルテナ、自然王ナチュレとも、天界漫才とでも言うべき軽妙な掛け合いを見せている。
倒す理由を見失いそうになるくらい面白いオッサンである。

とはいえ、時折垣間見える冷酷さも紛れもない本物。
「このハデスさんがいるからこそ死せる者の安寧は保たれるのだよ?」と語る一方、冥府軍を率いて地上界や天界の他軍勢に攻撃を仕掛け、混乱を招いている。
また、生命やその源である魂に対しての価値観も恐ろしくドライであり、
  • 脳も体もない魂には尊厳もなく、生命から採れる「単なる素材」に過ぎないと断言する。
  • 転生したり天に召されたりすべき死者の魂を「大好物」と称して食らう。
  • ピットとの最終決戦を盛り上げる景気づけ感覚で、地上界の国をひとつ滅ぼそうとする。
など、その根本的な価値観は決してピットたちと相容れることはない。
作中終盤でも、「一人勝ちできる可能性がある唯一の存在」「魂を独占するために暴走している」「自分たちの力をつけるために戦いを重ね、魂の正しい循環を乱している」と、彼を倒すべき理由が改めて語られる。

ハデスさんのマジヤバでちゃけぱねぇ作中でのご活躍


9章
登場の仕方は上記に書かれているが、この時点で既にハデスさんのキャラクターが確立されている。
「お見事お見事。おじさん、びっくりしちゃった。」
「重要なのは!このハデスさんが冥府軍のみなさんとともに!みなさんにちょこちょこっとちょっかい出させていただきますよ、ということで。」

10章
宣言通りさっそくパルテナ軍にちょっかいを出す。
やはり言動は軽いが、メデューサにはなかった狡猾な一面が判明する。
「うまくあおれば、人間たちもほどよく自滅していくかなぁと思って。」
「お疲れちゃん、バイバ~イ♪」

11章
ここで初登場となるナチュレがメインのため残念ながら出番なし。

12章
ナチュレ率いる自然軍にもちょっかいを出すが、ハデスさんからしたら動機は面白半分である。
「楽しませてくれなきゃ、泣いちゃうよ?」
「そうよ。いわゆるおたわむれ。楽しければそれでOK。」

13章
残念ながら出番なし。

14章
下記のようにどこの方言と言わんばかりの砕けすぎたセリフや自然軍最強幹部をたん付けしたりと彼の軽すぎるキャラクターの真骨頂でもある。
ちなみにパルテナ様も真似している。
「タナトスさんチョーホンキ出したらマジヤバでちゃけパねぇわけよ。」
「エレカたんも手強いねぇ。」 

なお、タナトスの復活にハデスはノータッチ。復活には莫大なエネルギーを使うが、死を司る神のタナトスは例外だという。

15章
自然軍との戦いの最中、突如未知の軍勢であるオーラム軍が侵略。パルテナ軍、自然軍と一時休戦して共闘。
終盤の三神+ピットが織り成す天界漫才は必見。「お前ら本当に敵同士か?」と疑いたくなるほどに仲が良い。一応ラスボスなのに…
ただ、冷静に考えてみると最終的にクッパ、デデデの様な「良きライバルポジション」になるメデューサが共闘していないので、それを差し置いてそれよりも格上のラスボスが共闘する事態になっているとも言える。
このシチュエーションは他の任天堂のゲームでは絶対ありえないことであり、例えるならカジオーやゲラコビッツがクッパを差し置いてマリオブラザーズと共闘したり、ナイトメアウィザードがデデデを差し置いてカービィと共闘するようなものであると言えばいかに珍しいシチュエーションであるかお分かりいただけるだろうか?
ワリオがクッパを差し置いてマリオブラザーズと共闘したり、ウルフがアンドルフを差し置いてスターフォックスと共闘している?あれはクッパやアンドロフよりも格下だからまだ許容範囲なんだよ。

道中に登場するミミッ子に対し、パルテナから言及された際この時は否定していたが…。
「冥府軍もテキトーにやりましょうかねえ。動く物はぜーんぶ敵。OK?」
「ご冗談を、誰得?」
「ノリがいいねぇ~。」
「おたくのピット君は強いねぇ。よくがんばるね。」


16章
引き続きオーラム軍との戦い。
戦いのどさくさに紛れて、オーラムの戦艦を接収する。
侵入経路がないためにピットが地上戦に移行できない状況に陥った際は、接収した戦艦を迷わず特攻させ、侵入経路を作る英断を見せた。
この珍しく男気溢れる大胆な一手に、ナチュレも思わず「ちょっと惚れそうじゃ」と反応している。
出番は地上戦序盤で終了したものの、要塞外部では接収した戦艦で同士討ちを誘発し、オーラム軍の戦力を削いでいた。
また、15章に登場したミミッ子は彼からのプレゼントであった。
「ピンチこそ最大の好機よ!」
「ピットくんに愛情一本!!って思ってね。」
「ワ~レ~ワ~レ~ハ~」
「開かぬと不平を言うよりも!すすんで扉を開きましょう!!」

17章
オーラム編ラスト。敵対してるはずの自然軍と一緒に、本作のラスボスなのにさも当たり前のように味方のような振る舞いをしていた。
「侵略者どもを宇宙に追放せよ!」
「昆虫なみの行動原理。強さの割に、下等でいいねぇ」

18章
残念ながら出番(ry

19章
オーラム編後の登場であり、改めて敵のポジションに戻った。
メタ発言するわピットの名前を間違えるわでやはりいつも通りである。
(ジグザグ坂道、転がってくる岩、避ける用のジャンプ台を見て)ドンキーコングって、知ってる?」*2
「プットくんを落としてしまえ!」
「雅だねぇ~!」

20章
上記に書かれてるように混沌の遣い誕生の経緯を話した。
「全ての命が望まれて生まれてくると思ってんのぉ?」
「おっと、ムイムイ(ビートルのこと)が落ちてるよ!」
「やったね☆」
「得物の調子をチェックしとけよ!な~んつって!」

21章
残念ながら(ry

22章
上記に書かれている通り冥府軍の仕組みを教えているが、冥府神だけにえげつない一面を覗かせている。
だが終盤、久々に登場したある冥府軍ボスの真の姿にさすがのハデスさんも驚愕していた。
「魂には考えられる脳も無ければ、行動できるカラダもない。どう見ても素材でしょ?」
「戦えば戦うほど、冥府軍だけが大きくなれると。まさに勝ち組!世の中って、楽勝!」
「誰だっけ?」

23章
いよいよピットと直接対決。ここで今までの軽い言動が嘘のような恐ろしい実力の片鱗を見せる。
…と思いきや、すぐにいつも通りの軽い言動を繰り返し挙げ句の果てに下記のような小学生染みたセリフまで言う始末である。
命に関するドライな価値観も再び覗かせ、ピットが生物の魂と転生について語っても別の存在になった時点で根絶と同じと一蹴する有様だった。
しかし、日頃の軽い言動のせいかグラインドレール場面のやり取りでピットからハデスさんも神様だという事を忘れられていた模様。
ちなみにクリア後に三種の神器の有無を選択できるが、無しにして彼と対決すると…。
「たーのしいねぇ、ピットきゅん!」
「こうなったら、アレだ。物凄い勢いでピット君をウンチにしてやる!」
「このハデスさんも神様なんだけど。忘れちゃった?」
「ウンコぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

24章
残念(ry

25章
正真正銘これが本当の最後の戦い。
最後もどこか言動が軽いが、上記のように冥府神としての実力をフルパワーで遺憾無く発揮。今までのふざけた態度も途中でかなぐり捨てる。
激闘の末、下半身を両断されながらも真・三種の神器を破壊し最大級の一撃としてピットにトドメを刺そうとするもメデューサの執念の妨害により失敗。項目冒頭の台詞はその際のもの。
その隙にピット&パルテナ&ナチュレの三位一体の攻撃を妨害しようとするも遂に敗れ跡形なく完全に消滅した。
「いざ、勝負!」 
「戦う天使に敬意を表して、最大級の一撃をお見舞いしよう!」
「この星の塵と化せ!ピット!」




ちなみにエンディングの《THE END》の画面でしばらく放置していると…?
肉体を失ったハデスさんの約2分間のボヤきが聞ける。人によって解釈が変わるようだが、「実体がなくなり復活もできない」「続編もでない」などの事から続編は無いと思われる。その他について是非実際にプレイして体験してほしい


余談


ディスクシステム版から登場している「プルトン」という敵キャラがいるが、元ネタのギリシャ神話においてプルトンとはハデスの別名である。あれっ?
ちなみに本作にもプルトンは出演している。あれあれ?
しかし残念ながらそのことが作中で触れられることはなかった。

大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』ではスピリットとして登場。スピリッツボードにしか出てこないので注意。
乗り移っているファイターは超ジャイアント化したガノンドロフ*3
腕攻撃やスマッシュ攻撃の威力が増加しており、さらに時間経過でパワーアップするので原作と同じく圧倒的なパワーでねじ伏せられるのでカウンター持ちのファイターで早期決着を狙いたいところ。

スピリットとしての性能は、防御属性スロット2で階級ACEと優秀。このままでも強いが、超化が可能。
超化させると、原作でピットとの最後の戦いで見せた本気の姿「怒りのハデス」に変化する。
アドベンチャーモードの初見プレイで超化の説明の時にネタバレされるが気にしてはいけない
階級はLEGENDで最初から30%のダメージを負うが、攻撃力が増す「代償攻撃強化」のスキルが加わる。
ジャイアント化のサポーターを付けてパワー系ファイターに装備させれば、圧倒的パワーで並のスピリットはゴリ押ししやすくなるので、入手したら育てておきたい。





タナトスきゅん、追記・修正、キツイ?
ぜ、ぜんぜんオッケーデスよ!

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最終更新:2025年05月02日 15:59

*1 ※6章において、ブラックピットが冥府軍に入っていないことを訝しむ「様子がおかしい」というメデューサの台詞への、ピットの「あんなキザなセリフ僕には言えない」というズレた返しに「そういうことではなくてだな」とツッコミを入れるなど、ゼロというわけではなかったが

*2 ちなみにMAD動画においてこのセリフはハデスの別のセリフと組み合わせた時の相性がとてもよく、おかげで某所からの風評被害を喰らってしまうことになった…

*3 しかもこのガノンドロフ、サンダーのハズレで同じく超ジャイアント化したプレイヤーよりさらに少し大きめになっている。