登録日:2014/03/22 Sat 07:29:18
更新日:2024/11/18 Mon 09:35:01
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ヒカルドとは、『
キン肉マンⅡ世』に搭乗する超人の一人である。
初登場は超人オリンピック・ザ・レザレクション編。
【プロフィール】
【概要】
スラリとしたボディに派手すぎない装飾を身にまとった、特撮ヒーローのような出で立ちをしている。
摩天楼や
イリューヒンのようなイロモノ揃いの
正義超人の中では、明らかに地味だった。
【能力】
関節技を得意としており、ついた異名は「関節技アーティスト」
だが、派手な技の少ない関節技使いという事が、更に地味さを増してしまっている。
しかしその実力は本物で、非常に柔らかい身体を利用した多彩な関節技を駆使して戦う。無論、相手の関節技からの脱出も得意。
逆に落下技の衝撃を抑えられるほどに鍛錬された、強靭な彼の首は「鋼鉄の首」の異名で呼ばれている。
『Ⅱ世』の
正義超人には残虐な奴が多いが、ヒカルドも例外ではない。
相手をわざといたぶるようなファイトスタイルを見せたり、
魔天楼との戦いにおいて彼を真っ二つに引き裂いておきながら、顔色一つ変える事は無かった。
「クケケケ~」という笑い声も、彼の不気味さを引き立てている。
得意技
ヒカルドの代表的な技。
両足で相手の膝関節を固めたままダブルアームに近い形で両腕を極め、
上空より自分の頭からマットに突き刺さる荒業。
上述の「鋼鉄の首(アイアン・ネック)」を保有するヒカルドならではの
必殺技と言える。
その破壊力は絶大であり、この技を受けた摩天楼やパシャンゴは股から真っ二つに裂けてしまった。
また、ジェイドは真っ二つこそ回避されたが、腰が横に裂けるという重傷を負う。
初登場時はトーチャー・ストレッチという名前だった
立っている相手の首、両腕を締め上げながら、大きく背中を反らせる技。
相手を地に倒す事無く、いためつけるために使用する。
アラーニャは蜘蛛のこと。
相手の手を脚で踏みつけ、両足を掴んで相手をエビ反りにさせる。
奇抜な名前であり、掛け声か何かかと思った人も多いのではなかろうか。
相手の足をイケナイ方向に折り曲げ、ひざを破壊する技。
【主な戦績】
○摩天楼戦(決勝1回戦)
序盤は摩天楼の巨体に押されるも、その攻撃を全て受け切り、トーチャー・スラッシュで摩天楼を真っ二つに引き裂いて勝利。
その際、マスクにひびが入って…
○
ジェイド戦(決勝2回戦)
マスクのヒビも完全に直して戦いに挑む。
得意の関節技でジェイドと一進一退の好勝負を繰り広げた。
ちなみにジェイドは赤ポーナー。
●
万太郎戦(準決勝戦)
リングの中央に無数の刃が生えた(アニメでは刃の代わりに高圧電流が流れていた)「パニッシュメントX」という凶器の中で試合を行う。
だが、パニッシュメントXを使わずに試合を行い、クリーンなファイターであることを印象付けた。
追記・修正は関節技をかけながらお願いします。
【真の姿】
上記のヒカルドは
オーバーボディをまとった仮の姿。
真の姿は、巨大な二本の牙にノコギリのような鋭い歯、頭部の左に鎖が付いた大きな角を備えた化け物である。
元の姿より体格が大きいうえに、角や腕のブレスレットがどう考えてもオーバーボディにしまえなさそう。
あと、
コイツ同様、下半身がすっぽんぽんに見える。
中途半端にフードを被ってるため、全裸というわけではないのも質が悪い。
上の叫びは彼特有の口癖(呼吸音?)のようなものであり、決してフィギュア大好きな俺らと同類というわけではない。
【人物】
ヒカルドの真の姿は、
悪行超人だったのだ。
普段は正義超人としての姿をしているが、
一度血を見たり、オーバーボディが破壊されてしまうと、この本性が露わになる。
ただし、オーバーボディを着ていても(とはいえ万太郎の攻撃で罅が入ってはいたが)相手を甚振るようなファイトをしたりする一方、
悪行超人の姿でもジェイドにトドメを刺したことを悔いていたり、ハッキリと別れているわけではないらしい(演技かもしれないが)
元の姿が関節技を得意とする「サブミッションアーティスト」だったのに対し、
悪行超人らしいラフプレイ、凶器攻撃を多用する残虐なファイトから、「暗黒の主」の異名をつけられる。
また、あまりにも変わりすぎな性格から、「多重人格超人」とも呼ばれた。
悪行超人の姿を晒した事で観客や他の参加者からは蛇蝎の如く嫌われるが、観客として来ていた二人の若きブラジルの超人からは物凄く慕われるようになった。
悪行超人だったヒカルドの両親は、
「光と闇があわさり最強に見える」と考え、まだ幼いヒカルドにオーバーボディを着せて正義超人「パシャンゴ」の元へと修行に出す。
しかし、修業の中で次第に関節技の楽しさに惹かれたヒカルドは、自分の本来の目的を忘れていった。
やがて大きくなったヒカルドの耳に入ったのは、d.M.pの壊滅の知らせ。
それはつまり、彼の両親の死を意味した。
しかし、彼は涙を流す事は無かった。
もはや顔も覚えていない両親より、ずっと自分を育ててくれたパシャンゴの事を慕っていたのだ。
だが、そんな日々も突然崩れてしまう。パシャンゴとのスパーリング中、オーバーボディの一部が欠けてしまい、ヒカルドの真の姿に気付いたパシャンゴが、正義超人としてヒカルドを倒そうとしたのだ。
「自分は正義超人だ」というヒカルドの叫びも空しく、パシャンゴはヒカルドに襲いかかる。
ヒカルドも防衛の為に戦うが、その時にトーチャー・スラッシュでパシャンゴを殺害してしまった。
パシャンゴの「誰にでも分け隔てなく優しかった」性格のせいか、正体を知った瞬間弟子であるヒカルドに裏切られたと思った事が弟子たちの口から明らかとなる。
上記の場面もアニメでは生存しているものの再起不能に追い込まれ、敗北のショックの中で失意のまま死ぬ。
それも「冷酷で無頼な悪党」と最期までヒカルドの事を悪行超人と見なしたままという救いのない結末に。
直後にヒカルドに何度も踏みつけられるが、マスクが完全に破壊されて素顔を晒していたため、歯止めが利かなくなっていたのかもしれない。
万太郎に敗れた後は、両親の幻に「中途半端に正義の力を学んだから負けた、悪の道に邁進すればより強くなる」と言われ、
悪行超人として強くなると言い残して、一切登場しない。
(ただし、アニメでは決勝において万太郎を応援する姿が描かれている)
最後に二人の超人だけは付いてきてくれるが、万太郎を初めとする正義超人たちは、その背中をただ見送るだけだった。
この辺りも、「昨日の敵は今日の友」が売りのキン肉マンにおいては珍しい展開といえる。
ボーン・コールド同様、再登場を望む声は少なくは無い。
得意技(真)
ノコギリのような鋭い歯で相手にかみつく。
どう考えても長い方の牙が邪魔な気がする。
腕に付けられたトゲと鎖付の腕輪。
鎖は頭の角とつながっており、自由自在に操る事ができる。
相手に投げつけたりリングに突き刺したり、いろいろとズルい…じゃなくて便利な使い方をする。
ピラニアンブレスをマットに突き刺して引っ張る事で、マットに鋭い突起を作り出す技。
どう見ても返しのついてないトゲでどうしてここまでマットを引っ張れるのか不思議である。
【戦績】
○ジェイド戦(決勝2回戦)
試合の途中から真の姿で戦い、残虐ファイトでジェイドを圧倒する。
リングの外から凛子の手によってジェイドのタオルが投げられ、ギブアップの意志を示したのを確認するも、
その上でジェイドにトドメを刺して勝利した。
●万太郎戦(準決勝戦)
試合開始時にはオーバーボディをまとって登場し、パニッシュメントXも使わずにフェアな戦いをしていたが、
結局は戦いの中でオーバーボディが破壊され、暗黒の主状態に。
そこからはパニッシュメントXをフル活用した戦いをするが、
パシャンゴの遺品を持って現れた兄弟弟子に集中を乱され、万太郎のマッスルミレニアムに敗れ去る。
悪行超人の血を持ちながら、その本能に抗い、正義超人であろうとしたヒカルド。
正義超人の技と心を備えた彼は、はたして正義超人か、悪行超人か。
彼に流れる「血」で彼の「心」を否定した正義超人たちは、はたして正しかったのか。
どこかで何かが一つでも違っていれば、ヒカルドの運命は大きく変わっていたのかもしれない。
追記・修正お願いします。
最終更新:2024年11月18日 09:35