戦後の戦争(機動戦士ガンダムUC)

登録日:2014/05/11(日) 23:04:34
更新日:2018/07/19 Thu 07:11:09
所要時間:約 2 分で読めます




機動戦士ガンダムUC」のエピソードのひとつ。元はPS3ゲーム版のDLCシナリオとして公開された物であり、また初回特典として著者の福井晴敏氏による小説が同梱されていた。
2017年にはUC本編同様、「バンデシネ」として大森倖三氏によってコミカライズされている。


本編開始の2年前に起こった「シナンジュ強奪事件」の真相が描かれており、付属の小説にはゲームシナリオの前後という形で事件の真相がより補完されている。


[あらすじ]
宇宙世紀0094年、シャアの反乱から1年後の事である。アナハイム社はこの時、シャアを失い烏合の衆と化していたネオ・ジオンに対しある取引を行おうとしていた。同じころ、連邦の中央情報局に属していたカルロス・クレイグ大尉が突如失踪。これにより、「取引」は当初の予定とは違う相を見せ始める。様々な思惑が重なる中、その「取引」は行われようとしていた…。



[主要登場人物]
  • カルロス・クレイグ
この物語の主人公ポジション。連邦中央情報局大尉だったが、今回の「取引」の情報を持ち出し突如失踪。そして「ウンカイ」に乗り込み行動を起こすが…。
かつて連邦とジオン残党による「出来レース」に関わったことがあり、それによって妻子を失っている。



  • ダコタ・ウィンストン
クラップ級巡洋艦「ウンカイ」MS隊隊長。カルロスから「取引」の話を聞かされ、彼から協力を仰がれる。一年戦争からのベテランであるが、結婚生活はうまくいかなかった。



  • ロッシオ・メッチ
中央情報局士官で、カルロスの上司。カルロスを説得するため彼の家を訪れるが、失敗する。しかし、事件後では…



  • ダグザ・マックール
本作ではロッシオの護衛として登場。終盤では彼からある言葉を投げかけられる。



  • ブライト・ノア
本作では事件後、真相を究明するため新たに配属されてきたキム中尉と共に調査活動に乗り出す。


  • アルベルト・ビスト
本作ではこの取引の対処をマーサによって任されることになった、ある意味黒幕ポジションでもあり、そして苦労人ポジションでもある。この話で彼がフロンタルに人一倍の恐怖を抱いていた理由が判明する。


  • アンジェロ・ザウパー
本作ではまだ中尉であり、機体もギラ・ズールが完成していないのでギラ・ドーガである(それでも専用機である上に重装型である。)。まだフロンタルに心酔しきっておらず、期待外れだったら殺そうとまで考えていた。しかし…。


  • キュアロン
アニメでは台詞がなかった彼だが、ゲーム中では結構喋ってくれる。アンジェロとはタメ口。機体は通常のギラ・ドーガ。なお彼らフロンタル親衛隊は本隊から良い顔はされていなかった上に、取引の真相も聞かされていなかった。


  • フル・フロンタル
本作では赤いギラ・ドーガに乗って登場。そしてシナンジュ・スタインに乗り圧倒的な強さと冷酷さを見せつけ、「赤い彗星の再来」を世に至らしめることとなる…。






ここから先は、作中の根幹に関わるネタバレです。


































この取引には、平たく言えば「連邦とジオンの雇用と経済を維持するために、ネオ・ジオンは脅威であり続けなければならない」という思惑の他に、「UC計画」を成功させるための意図も込められていた。つまり、ジオン及びニュータイプを一掃するという意味もあるこの計画にはジオン側にも体の良い人柱が必要としてフロンタルは容認されており、またシナンジュもニュータイプの脅威のひとつとされたサイコフレームを搭載していたのでネオ・ジオンに「強奪に見せかけた譲渡」がなされた、という理由である。




事件後、ロッシオはブライトになりすましこの事件の真相を調査。彼はこの事件後悪役に仕立て上げられたカルロスの名誉回復のためこうした行動を取り、苦労の甲斐あって何とか名誉は回復したものの、彼自身はフロンタルの華々しいデビューを演出してしまったとも考えていた。彼が予想した通り、フロンタルは「UC計画」に留まらない脅威を連邦に拡散させていくことになる…。



ちなみに、まったくの余談ではあるがこの話で「仕組まれた戦い」を演出したアナハイムと連邦だったが、ここから約30年後の「機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91」でも経緯や目的は全然違うとはいえ「仕組まれた戦い」を演出しており、やることはいつになっても変わらないらしい。



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