登録日:2014/05/29 (木) 01:07:40
更新日:2024/07/15 Mon 21:31:42
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『
魔法少女リリカルなのは』は、新番組のタイトル。
『とらいあんぐるハート3』にて、「CMスポット」として予告が収録されている。
ストーリー
平凡に暮らす、ごくごく普通の女の子・
高町なのはの前に、魔法の国からやってきた黒い翼の女神様が現れる。
女神様の翼がすべて黒く染まってしまったら、地球が滅んでしまう……。
そんなわけで、なのはは
魔法少女となる。
恋に魔法に戦闘に……その他もろもろで大忙しな日々が始まる。
* *
* + うそです
n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
Y Y *
全部嘘なので本気にしないようにして下さい。
………いや、ほんとに。
概要
18禁PCゲーム『
とらいあんぐるハート3 ~Sweet Songs Forever~』(以下、「とらハ3」)の
ファンディスク、
『とらいあんぐるハート3 リリカルおもちゃ箱』に収録されたミニシナリオ。
全14話(
13話が最終話で、第14話はその後日談)の構成。
とらハ3の後日談にあたる作品で、前作の1年後が舞台。
前作の補完的な役割兼ねており、各ヒロインのルートに関する話題が出てきたりもするが、本作での恭也は誰とも結ばれていない。
後に制作された同名のアニメシリーズ(以下、「アニメ版」)については『
魔法少女リリカルなのは』を参照。アニメ版が本作のスピンオフ作品にあたる為、アニメ版と区別する場合、本作は「
原作版」と呼ばれる。
アニメ版には、登場人物や世界観や展開などに原作の名残が所々見受けられたが、
シリーズが進むにつれてそれらの要素は目に見えて無くなっていった。
スピンオフ先のシリーズは現在も続いているが、
今や完全に原作とは別物である。
最新作の一つである『
Force』に至っては、タイトルすらも変わってしまっている。
更に遡れば、『とらハ3』に収録された「CMスポット」の
嘘予告編が元ネタである(冒頭のネタがそれ)。
この嘘予告版は、フィアッセがリンディのポジションだったり、
アリサや士郎が普通に登場していたりと設定が大きく異なっており、
『とらハ3』の続編にあたる本作よりは後に制作されるアニメ版に近い、『とらハ3』から独立した世界観だった。
ストーリー
ある日なのはは妖精に導かれてレイジングハートを手にし、魔法少女となった。
謎の少年と思い出と時間を巡り、成長していく。
登場人物
〇
高町なのは
私立聖祥大学付属
小学校3年生。本作の主人公だが、攻略する側ではなく、される側。
リンディからレイジングハートを託されたことにより、魔法少女として活動する。
今作での魔法は想いと魔力を形にする魔法で、媒介になるレイジングハートがないと使えない。
強い魔力と強い心を持つこと以外は普通の女の子である。
中盤までは1回だけ修行したりと真面目に回収作業をしていたのだが、
クロノに恋をしてから料理を習いだしたりと、途中からリンディ共々完全に忘れてしまっている。
ちなみにイデアシードは、リンディがあまり役に立たないので半数以上はクロノに回収されていた。
最後はレイジングハートも壊れ、魔力も失うが、リンディが見え、S2Uのメロディーが聞こえるので僅かには残っているのだろう。
バッドエンドで彼女が傷つく事はない、しいて言えば
高町家全滅が示唆されるくらい。
〇
高町恭也
風芽丘学園をギリギリで卒業し、大学に進学した。
故障していた膝にも、奇跡的に回復の兆しが見えてきた。
今作で立ち絵が追加されたが、声は無い。
クロノとは美沙斗と一緒に茶飲み友達になった。その様子を見ていた忍とレンからは「親子のようだ」と言われていた。
今作でフィリスが攻略できるようになった。
〇
リンディ・ハラオウン
なのはにレイジングハートを託した妖精さん……ではなく人間。
大きすぎる魔力がこの世界に悪影響を与えるため、存在率を薄め30㎝くらいになっている。
本編中「魔力が大きいだけで魔法が苦手」という、アニメ版のクロノみたいな事を言い、正直役に立たず、影が薄い。
作中で魔法を使ったのは、夜中の病院に忍び込む時位。
アニメ版で言うと
ユーノポジなので勘違いしやすいが、
リンディのほうがミッドの法を犯した重犯罪者なので、むしろ
フェイトポジ。
フェイトが記憶を植え付けられ、母の為に知らずに世界を壊そうとしたのに対し、
クロノに記憶を消され、それでも世界を救うためにやって来たので正反対とも言える。
イデアシードの目的も災厄の事も知らずに来ている点では、フェイトと一緒である。
彼女のクロノへの愛は涙腺が崩壊する。
ちなみに、クロノとの関係は最終話で初めて明らかになる。
忘れがちだが、なのはの
リボンの片方はリンディが持っている。
〇
クロノ・ハーヴェイ
なのはと「イデアシード」を巡って争っている、凄く儚い少年。
争っていると言っても、イデアシードを造ったのも散布したのも彼であり、よく撤退するので初対面以降、まともに敵対していない。
それどころか、任務外で偶然出会った時には、
なのはは彼が対立している少年と同一人物とは気付いていなかった。更には交流を深める内に互いに惹かれ合っていく。
ミッドチルダ最高行政官だったリンディを失脚させたり、法を犯したリンディを捕まえようとしたり、むしろリンディと敵対している。
アニメ版で言うとフェイトポジだが、ミッドチルダの総意によって部下を率いて仕事で来ているため、フェイトと違い犯罪者ではない。
彼が犯した罪は地球に不法滞在していた事と、悲しい記憶を無断で頂いた事くらいであろう。保険証がなくて困っていた場面も。
記憶の大半を莫大なエネルギーに換えており、色んな事を忘れている。
この作品のバッドエンド=クロノの死だったりする。
詳しくは個別記事を参照。
〇
高町美由希(たかまち みゆき)
なのはの姉で、恭也の妹。実は従姉妹。御神流正当継承者候補。
実母の美沙斗との交流を深める。美沙斗の事は「母さん」と呼ぶ(ちなみに桃子の場合は「かーさん」)。
〇高町桃子(たかまち ももこ)
なのはの実母で、恭也と美由希の義母。翠屋店長。
今作では、過去の士郎さん視点で攻略が出来る。
なのはとクロノは9歳で大人の教育を受ける事になってしまった。
〇高町士郎(たかまち しろう)
恭也となのはの父親で、美由希の伯父。
こちらの世界では既に故人。
回想シーンにて、桃子との馴れ初めが描かれる。
〇
フィアッセ・クリステラ
「光の歌姫」の異名を持つイギリス人歌手。現在は喫茶翠屋の店員として働いている。
彼女が招待したのをきっかけに、クロノが高町家に通うようになった。
〇
城島晶(じょうしま あきら)
高町家の居候。私立海鳴中央3年。
明心館巻島流空手を習っており、男勝りな性格だが文武両道で、男女ともにモテる。
美緒に「萌えが足りない」と言われる。がんばれ晶、声は鳥居さんだ。
〇
鳳蓮飛(ふぉう れんふぇい)
高町家の居候。私立海鳴中央2年。
通称レン。中国人と関西人のハーフで、妙な関西弁を使う。
前作では心臓を患っていたが、手術が成功したようで、元気な姿を見せている。
なのはのリュックに「くーちゃんライドオンスペース」を作った。
〇
神咲那美(かんざき なみ)
久遠の飼い主で、美由希の友人。
八束神社で巫女のアルバイトをやっている。臨時で忍の
メイドもやっている。
〇
月村忍(つきむら しのぶ)
恭也と同じ大学に進学している。「夜の一族」の中でも名家の
吸血鬼。
恭也とは初対面時と同じく「高町くん」「月村」と呼び合っているが、
クロノに自己紹介した際には恭也の内縁の妻を名乗っていたりする。
嘘予告ではレイジングハート(初代)を造っていた。
〇ノエル・綺堂・エーアリヒカイト(ノエル きどう エーアリヒカイト)
月村家のメイドさん。正体は、シリーズ屈指の戦闘力を誇る自動人形。
起動当初は単にエーディリヒ式と呼ばれていた。
忍の「初歩的なミスをする癖」のせいで壊されかける騒ぎになった事があった。
〇フィリス・矢沢(フィリス やざわ)
海鳴大学病院に勤める、高町家全員の主治医。なぜか動物に嫌われる体質。
とらハ2に出てきたリスティのクローン。
つまり厳密には妹ではなく娘なのだが、自他共に姉妹という認識。
とらハ3では攻略できなかったが……。
〇
久遠(くおん)
神社に住む子狐。正体は300年ほど前に大暴れした妖狐。
本作では、「魔法少女の必需品のおともの得体の知れない動物」としてなのはをサポートする。
姿は子狐・子供・大人の3形態。雷を操る大人モードは恐ろしく強い。
また「夢移し」という能力がいくつかの場面で重要な役割を果たす。
クロノとまともに敵対するもすぐに懐き、気を遣いどんどん空気になっていった。
〇御神美沙斗(みかみ みさと)
士郎の妹で、美由希の実母。なのはと恭也の叔母にあたる。
前作では恭也や美由希と敵対していたが、本作では本来の穏やかな性格になっている。
休暇を利用して高町家にやって来た。
高町家を訪れる際にはどうしていいのか分からずに周囲をウロウロと彷徨っていたり、
美由希と一緒に風呂に入った時には美由希の身体を羨ましがったりしていた。可愛い。
用語・アイテム
●
レイジングハート
リンディから託された魔法少女の杖。
普段は赤い宝石だが、起動呪文で所有者がイメージする「魔法」の形になる。
なのはの場合、嘘予告の初代と同じ形状の、2対の白い羽と中心にピンクの
ハートの宝石がついた可愛らしい杖になる。
呪文を唱え、杖にしないとなのはは魔法を使えないが、終盤完全に通じ合ったことで呪文を唱える必要がなくなった。
アニメ版なのはと同じく意思があるが、光り輝くことでしか意思疎通ができない。
祈願実現型に分類され、持ち主の能力を高めたりできる。
ヒドゥンとの戦いで壊れてしまい、その後はなのはのネックレスとして、S2Uと共に思い出として大切にされている。
余談だが、『
魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st』のコミック版の扉絵で、このレイジングハートらしきシルエットが描かれていた事があった。
嘘予告で忍が造った初代は、魔法の杖と言うよりは物騒な兵器だった(ちなみに名前は出ていない)。しかも有料。
アニメ版なのはのレイジングハートについては、個別記事を参照。
●イデアシード
ミッドチルダにかつて存在していた遺失技術であり、アニメでいうとロストロギア。
「ヒドゥン」という災害に立ち向かうため、クロノ率いる開発チームが現代に甦らせた。海鳴への散布は実験も兼ねている。
生物に寄生してから一定時間が経過すると発動し、白い靄「ゴースト」が発生する。
魔力を持たない人間は見る事すら出来ず、強制的に眠らせていく。さらに周辺の生物を取り込み肥大化していく。
生物の記憶を莫大な超純エネルギーに変換する力を持っているが、
クロノが未来を含めた世界を守りたいので「悲しい記憶」だけを変換するようになっている。
しかし悲しい記憶だけで作られたエネルギーでも膨大な量で、クロノはイデアシードを少なくとも10個以上は造っている。
被害は個人規模なのでアニメ版の「ジュエルシード」より安全だが、
生み出すエネルギーは記憶の一部分だけでも相当なもので、クロノはこれをいつでも造れる。
ゴーストを結晶化させる事で使う事が出来る。しかし、無理やりな封印だと記憶を持ち主に還そうとしても出来ず、断片的な
記憶喪失になる。
イデアシードの色は封印者の魔力光で決まり、クロノなら青でなのはなら白になる。
●S2U
クロノが持つ高速計算法術杖。正式名称は「Song To You」
基本的に出番は無く、久遠に壊されるなど、ろくな扱いをされない。
出力リミッターがレベル7まで存在し、クロノの力を抑制している。
他にも法術を登録する機能があり、S2Uこそがアニメでのデバイスの起源である。
元々はリンディが贈った物を、クロノが改造しまくった杖である。
その名の通り、歌が歌えないリンディがクロノに贈った歌という意味であり、オルゴール機能が搭載している。
クロノが別れの際、なのはに思い出としてプレゼントした。
そして数年後……、特殊な人間しか聞こえない歌を流し始める。
アニメ版なのはでは、音声がリンディの声というファンサービスがあった。
シリーズが進むたびに名称が浮いて来てしまったのはご愛嬌。
●ミッドチルダ
リンディ達が住む世界。地球の並行世界で、時間の流れに差異はない。
最高行政官のリンディの職場がクラナガンという都市にあるそうなので、おそらくクラナガンが首都。
実際アニメ版だとクラナガンが首都だった。しかし可愛い行政官は出ない代わりに
厳つい中将が登場した。
アニメ版では普通に次元転移したり、原作でリンディが独断で地球に来たりしているが、異世界移動の技術は進んでいない。
「ゲート」の魔法で世界を渡るが、時空の歪みが発生するため、緊急時にしか使えない。
●ヒドゥン
時を壊す災害。
ヒドゥン自体は小さい嵐なのだが、世界に襲来するとそこを中心に広がり続けてしまう。
その効果は世界の因果律の崩壊。さらには時間の永久停止などの被害をもたらしてしまう。
ミッドチルダは時には数百人の犠牲で、時には一つの国を消滅させて、なんとか防いできた。
しかし、今回のヒドゥンは歴史上最大の規模で、複数の並行世界が対象になるほどだった。
最初はリンディの犠牲で防ごうとしたのだが、クロノがこれを拒み、拘束。最終的にクロノの犠牲で防ぐ事になった。
クロノにはリンディほどの魔力が無いため、イデアシードを開発する事になったのである。
追記も修正も、コメントも……、みんな、『好き』って気持ちから、始まるんだよ。
- TVアニメ版を見るまでは「なのは」でも恭弥兄さんがバリバリ活躍すんのかと思ってた(とらハもやったことないけど) -- 名無しさん (2014-05-29 21:51:58)
- INNOCENTは先祖がえりというか原点回帰してるわけか -- 名無しさん (2014-05-29 22:04:02)
- ↑ボーイミーツガールの恋愛ものしてたっけ? -- 名無しさん (2014-05-30 03:13:44)
- 魔砲少女から魔法少女的な意味なら確かにそう -- 名無しさん (2014-05-30 12:42:27)
- 天地無用のスピンオフと似た流れをとったわけだ。 -- 名無しさん (2014-05-30 16:42:57)
- クロノの人格はリリなの主人公組と比較しても図抜けて成熟しているよな。なのはと関係をもって少しはまともになったが -- 名無しさん (2014-05-31 22:16:56)
- 型月的に言うならsnに対するプリヤみたいなもんだったのか -- 名無しさん (2014-11-03 15:29:15)
- ↑まぁそんな感じやな -- 名無しさん (2015-01-04 01:03:28)
- アニメ版なのはシリーズが続くたび、どうしてこうなった…? と思う思いが強くなって行くのは俺だけか? -- 名無しさん (2015-01-04 16:56:10)
- ↑ここにもいる。少なくとも「喫茶翠屋の白い天使」や「喫茶翠屋二代目夫婦」の意味が分かっている人にとってはそう感じると思うよ。 -- 名無しさん (2015-01-12 23:44:22)
- ↑1-2 そう思うのならいっそのこと、自分で自分の気に入るような作品を作って、クリエイターデビューしちゃうという手もあると思いますよ。 -- 名無しさん (2016-05-09 16:28:53)
- ↑たとえ婉曲表現だろうと「文句があるならお前が作れ」っていうのは最低の返しだぞ。プロの仕事は世に出たら最後、その半分は客のモノなんだよ。 -- 名無しさん (2016-05-09 16:32:22)
- ↑ プロの仕事は世に出たらその半分は客のモノ、だからこそ、ですよ。誰かに言われるまでもなく自主的にああいう選択をした人も居なくはないですし。 -- 名無しさん (2016-05-09 16:44:03)
- とらハのSSはよく見かけるけど、リリ箱自体扱うSSは希少だな -- 名無しさん (2016-11-19 20:16:05)
- 今では劇場版からDOCKDAYSから フーカまで現れた謎シリーズ -- 名無しさん (2017-11-28 15:30:01)
- ↑から7番目 細かい部分では異なる部分が多いものの、「Fate」シリーズと共にエロゲーから脱却したシリーズという意味ではほぼ一緒なんだよなぁ、とらハシリーズ -- 名無しさん (2019-09-09 12:24:29)
最終更新:2024年07月15日 21:31