バーハラの悲劇

登録日:2014/06/27 Fri 20:52:04
更新日:2020/03/30 Mon 06:16:45
所要時間:約 7 分で読めます




バーハラの悲劇とは、『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』5章クリア後のイベント。
多くのエムブレマーに多大な絶望を与えた、みんなのトラウマでもある。


以下、先のイベントで負ったトラウマに直接塩を抉りこむような展開につき注意。



これまでのあらすじ

主人公・シグルドは、王子殺しの汚名を着せられながらも自らの無実を証明するため、
大陸最高戦力であるグランベル正規兵を相手に最後の戦いを仕掛け、父バイロンから聖剣ティルフィングを継承し、
同じ聖戦士の末裔である仇敵のランゴバルド卿、宰相レプトールに勝利する。

かつてシグルドに銀の剣を与え、レプトールとの戦いの時にも加勢してくれたアルヴィス 率いるヴェルトマー軍。
その側近であるアイーダの手筈のもと、シグルド軍は念願だったバーハラ王都への入城を達成する。

ここまでの道のりは決して勝利の勢いのまま進んでいたわけではなかった。シグルドは勝利の度に大きな犠牲を生んでいた。

自身にとって唯一の肉親であるバイロン卿を失い……
共に国を担うものとしての将来を誓い合ったキュアン、さらに妹であるエスリンを失い……
戦渦に巻き込まないために、子供のオイフェとシャナン、息子セリスを疎開させる別離……

仲間たちも最愛の人との幸せを噛みしめつつも、悲報の数々に動揺を隠せなかった。
大切の人を想う反面、どこか不安を抱えながらもシグルドと共に王都バーハラへとついに凱旋を果たす。


※ここから先は悲劇が待っています。
知りたくない人、心の準備ができていない方はブラウザバックして下さい。


刺激が強すぎる恐れがあります、本当に覚悟はいいですか…?































――バーハラ城
バーハラ王都では全軍をもってシグルド軍を温かく迎え入れてくれた。
シグルドは、主君であるグランベル王アズムールに戦いの真相を伝えようとするが、
国王は病気で動けず、側近であるアルヴィスが全ての代理を引き受けると言い出す。

あとで王宮で直接お詫びを申し入れようとして、そのまま凱旋式は何事もなく終わるはずだったのだが――


「それにはおよばぬよ」


「えっ?」


突如として自軍の周りにいたバーハラ王国の同盟軍(緑)の色が変わり、敵軍である赤色に染め上がる。
アルヴィスは、シグルドを反逆者と決めつけ、弁明の余地もなく攻撃を開始した。
さらに、今まで行方不明となっていた妻ディアドラが、今倒さなくてはならない敵将の妻として再会する。
しかし、彼女は今までの記憶を失っていた。
アルヴィスはこれ以上、元の夫であるシグルドと逢わせることに本能的な危険を感じ、すぐに城内へと戻そうと焦らせる。

冷静さを取り戻したアルヴィスの指揮の下、自軍全体に降り注ぐ隕石を落とす炎魔法メティオによる殲滅戦が始まり、王都バーハラは戦渦に包まれた。


「アルヴィス……きさま!」


大将のシグルドと仲間たちは分断された状況で戦いは開始され、指揮系統は乱れるも善戦した。

聖戦士の末裔の一人であるアルヴィスは神の炎とも呼ばれるファラフレイムをいきなり放つ。
数々の死闘に勝利してきたシグルドと聖剣ティルフィングを以てしても、急には避けられず大きなダメージを受けてしまう。


「シグルド、もはやこれまでだ」


薄れる意識の中でアルヴィスに深手を負わせるも、
シグルドは複雑に感情が入り混じったまま再び炎に包まれ、聖剣を残して絶命してしまう。
その他にもチート神器フォルセティを持って挑んだレヴィンが、全ての元凶である大司教マンフロイに挑むも敗北している。
シグルドが討ち取られたことでシグルド軍は敗走。仲間たちはほとんどが戦死、および生死不明となってしまう。

大陸の象徴でもあり、絢爛豪華な王城を舞台に行われたこの一戦は後にバーハラの悲劇と呼ばれ、語り継がれることとなった………


●プレイヤーに与えた影響

今まで苦労して育ててきたユニットが全て次の章から使えなくなってしまうこと(一人だけ例外あり)。
そのため、お気に入りやエース級だろうと強制的に物語上から離脱してしまうので、感情移入は大きくなる。

NTR、裏切り、そして全てを失ったまま主人公が死亡してしまう展開。

主人公+伝説の武器による最強の組み合わせの敗北。

まるで映画ワンシーンのように長いBGMが自動セリフに合わせて流れる演出。

赤く染まる画面とセピア色に変わる画面の色による悲劇性の強調。

それこそ、バッドエンドと見間違えるような、重苦しい展開の数々……

ちなみにこのイベントはエンディングの扱いとなるため、スタートボタンでスキップすることはできない。
ゲーム全体を通してもこれほど悲劇性を強調したイベントはそう簡単には見つからない。

このイベントは本作のテーマの一つである『戦いのむなしさと悲惨』を、今まで育ててきたユニットが物語上全滅する形で強烈に伝えている。
次の戦いからは再びレベル1から始まる子世代編に移行することも相まって、セーブデータを間接的に消去するような絶望感も同時に味わうことになる。

また、リアル世代のエムブレマーには衝撃すぎる結末に「泣いた」との報告がいろいろな場所で聞かれている。


●物語に与えた影響

当代の聖戦士の血族が敵味方問わず、ほとんどが戦死してしまったこと。
真の謀反人であるランゴバルド、レプトールの二名もかつて世界を救うために戦った正義の聖戦士の末裔であり、
言い方を変えればライダーバトルのような戦いによって次々と倒れていったのだ。

◇バーハラの戦いで犠牲になった聖戦士の血族
シグルド(バルド直系・聖剣ティルフィング)

ブリギッド(ウル直系・聖弓イチイバル)

アンドレイ(ウル傍系)

レックス(ネール傍系)

アゼル(ファラ傍系)

ランゴバルド(ネール直系・聖斧スワンチカ)

レプトール(トール直系・雷魔法トールハンマー)

レヴィン(セティ直系・風魔法フォルセティ

クロード(ブラギ直系・聖杖バルキリー)

◇先の戦いで倒れた聖戦士の血族
エルトシャン(ヘズル直系・魔剣ミストルティン)

エスリン(バルド傍系)

キュアン(ノヴァ直系・地槍ゲイボルグ)


合計で10人もの聖戦士の血族が、そのうち神器を継承した直系に限っても8人と半分以上が戦いの中で命を落としている。

なお、形式上はアイーダに話しかけてクリアなのだが、
実はこの章の勝利条件は『バーハラ城の制圧』であるため、本当は達成できていない。
しかも、アルヴィスの治めているヴェルトマー城も制圧していない。この章は、ゲーム的に見ても本当の意味での戦いには負けているのである。

グランベル王は、仮病ではなく本当に病に伏せて動けなくなっていた。
バーハラの悲劇によって、国を治める成人の有力者がいなくなったことで数少ない生き残りであるアルヴィスが全権を握るようになった。

特にこれから総仕上げに制圧する国の大半も、シグルド軍が先に戦っていたことが仇となってしまい、
守備軍はボロボロで国力も疲弊しきっており、今や無敵のグランベル軍を止められるはずもなく制圧されてしまう。
大陸全土がグランベル軍によって統治され、王国はグランベル帝国へ名前を変えた。

そんなアルヴィスにも弱みがあり、大陸を絶望に陥れた暗黒神の末裔の血を実は引いており、そのことを世間に暴露されることを一番恐れていた。
暗黒神の秘密を握る暗黒教団を表向きでは抑えつつも、裏では完全に踊らされていたのであった。



傷ついた体でバーハラ城内に戻り、ディアドラの治療を受けるアルヴィス……。
この二人を見てほくそ笑む暗黒教団

多くの人々は誰も気づいていなかった…悲劇の裏側では暗黒神の復活が近いことを、
そして、大陸が再び絶望の闇に包まれようとしていることも――――――




そして、は……… …



追記・修正は親世代達の装備継承を吟味してからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/