侵入する電脳者 アリス

登録日:2014/12/07 Thu 22:28:59
更新日:2025/02/06 Thu 20:37:40
所要時間:約 11 分で読めます






全ての情報は私の手の内にあるのよ、あんたの足りない脳ミソの中身も全てね。




侵入する電脳者アリス」とは、TCG「デュエル・マスターズ」のクリーチャー。
「エピソード3 デッド&ビート」に収録されたアウトレイジの一枚。

解説

侵入する電脳者(コードブレイカー) アリス C 水文明 (5)
クリーチャー:アウトレイジ 4000
自分のアウトレイジが攻撃する時、カードを1枚引いてもよい。
自分のコスト7以上のクリーチャーが攻撃する時、カードを1枚引いてもよい。そうした場合、自分の手札を1枚、山札の一番上に置く。

アウトレイジの例に漏れず体の一部を武器化する能力があり、彼女の場合ヘッドギアや大量展開した3次元ディスプレイがそれ。
爆走鬼娘 モエル・ゴー》と同じく、ヘッドギアのバイザー越しに眼が見えている。

自分のアウトレイジとコスト7以上のクリーチャーにアタックトリガー能力を追加する常在型能力を持つ。
1つ目の能力により、アウトレイジが攻撃するほど手札が増やせる。アリス自身もアウトレイジであるため、自分の攻撃にもトリガーする。
2つ目の能力は、ガチンコ・ジャッジなどデッキトップを参照する能力と相性がいい。同弾に収録された《無限皇 ジャッキー》や《灼熱の斬撃 テスタ・ロッサ》のアタックトリガーとは相性良好。おそらくデザイナーズコンボだろう。
反面、どちらの能力も対象が限定されているためアウトレイジデッキ以外には入れ辛いのが難点。アタックトリガー能力というのも若干のタイムラグが生じるためやや不安定。最悪、能力が不発に終わることも有り得る。
そのため、ある程度アウトレイジが出揃ったところで召喚するのがベストな運用となる。

そしてとても重要なことがある。
ズバリ、






非常に可愛い。






というか美少女なのだ。



それも女性用スーツを着こなし、さらに黒ストッキング装備の青髪ロングヘアーという、なんともフェチ心……もとい男心をくすぐる出で立ち。なお、胸は慎ましやか
アウトレイジにおける《日曜日よりの使者 メーテル》と双璧をなすアイドルクリーチャーとして有名である。
(もちろん、対を為すオラクルのアイドルはコットンちゃんである。みんなしってるね)


派生カード



戦いを繰り返すことで、知識も増えていくのよ。

電脳決壊の魔女(カオス・ウィッチ) アリス R 水文明 (4)
クリーチャー:アウトレイジMAX 1000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、カードを3枚引いてもよい。そうした場合、自分の手札を2枚、山札の一番上または一番下、もしくはその両方に好きな順序で置く。
テスタ・ロッサを助けるために全能力を開放し、アウトレイジMAXへと覚醒した姿。
ヘッドギアが取り外され素顔が晒されている。やはり美少女。どうやらヘッドギアが能力を制御するためのリミッターの役割を果たしていた模様。
また、頭からは羽が生えて両手から魔方陣を展開している等、その名の通り「魔女」的な意匠が追加されている。

この形態でいるのは寿命を縮める恐れがあるようで、実際《侵入する電脳者》よりもパワーが大幅に落ちており、能力発動も「バトルゾーンに出た時」のみの使い切りになっている。
しかしその分コストは1軽くなり、そして能力は格段に強化されている。
確実に手札を1枚増やせる上に、山札操作を行えるため汎用性が非常に高く使い勝手がよい。《侵入する電脳者》のように、デッキトップ参照能力に活かすもよし、引いても腐ってしまいそうなカードをデッキボトムに埋めて山札圧縮するもよし、あるいはその両方を一度に行うことも可能。
能力発動がcip能力であるため、タイムラグや発動前に除去される心配が無くなり、確実に能力を使用できるというのも心強い。
どんな状況で召喚しても堅実に働いてくれる優秀なクリーチャーである(ただし《ローズ・キャッスル》といったパワー低下には注意)。

何気に、女性型クリーチャーとしては初のフルフレームイラストである(ただしロボも含めてカウントした場合、彼女の方が出は早い)。
開封してこのカードを初めて目にした時、「あれ?俺、デュエマのパック開けたんだよな…?」と一瞬混乱した人は少なくないだろう。
というか、後にタカラトミーから発売されたTCG「selector infected WIXOSS」の中に混じっていてもあまり違和感がない


電脳の女王(ハックイーン) アリス P 水文明 (3)
クリーチャー:アウトレイジMAX 3000
このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から3枚を見る。そのうちの1枚を手札に加え、1枚を墓地に置き、残りの1枚を山札の上に置く。
不埒な再侵入(プラチナ・ハッキング) P 闇文明 (7)
呪文
S・トリガー
相手のクリーチャーを1体破壊する。
自分の山札の上から3枚を墓地に置いてもよい。

《電脳結界》と同時期の姿と思われる、闇文明呪文を得たアリス。カード全体としては水/闇の多色となる。破れたストッキングから覗く生足がとてもえっち

クリーチャー面は、水単色になりマナに置く動作がデッキトップ固定になった《天災 デドダム》という趣。
向こう程馬鹿げたアドを稼げるわけではないが、単色であるが故に安定して3ターン目に着地できるのはデドダムに無い利点。《不死妖精 ベラドアネ》や《眼鏡妖精 コモリ》と共に5枚目以降のデドダムとして採用する事も十分考えられる。

呪文面は《デビル・ハンド》の相互互換。
「ハンド」カテゴリに入らないがツインパクトの性質上汎用性ではこちらが上回る。

どちらの面も【墓地ソース】との相性が非常にいい。《暴走龍 5000GT》の存在下でも使える防御札というのもポイント。
墓地ソにおける新たな定番札として活躍できるだろう。


無法(むほう) アリス-1(ワン) C 水文明 (2)
クリーチャー:アウトレイジ/ディスタス 1000
このクリーチャーが破壊された時、カードを3枚引き、その後、自分の手札を2枚、山札の上に置く。
ササゲール1(ディスペクターを召喚する時、コストを1少なくしてもよい。そうしたら、このクリーチャーを破壊する。そのディスペクターのコストは0以下にはならない)

王来篇にて《龍魂珠》に支配されテスタの前に立ち塞がったアリス。
他のディスタス同様肉体の一部が陶器状のパーツに置き換わっているが、このアリスの場合置き換わっているのはよりによって髪の毛、つまり頭部
優れた頭脳が自慢たるアリスにとってはこの上ないディスペクトである。テスタは強く生きろ。

能力はというとササゲールによるコスト軽減とpigによる手札、山札操作。
ササゲールによって能動的にpigを起動できるほか、同じくディスペクトされたアウトレイジ仲間である《勝災電融王 ギュカウツ・マグル》とはシナジーを形成する。
他にも山札上から踏み倒すディスペクターは多く、デッキを組む際には考慮されうる。


戦慄の魔女(ムジカマギカ) アリス R 水文明 (4)
クリーチャー:マジック・アウトレイジMAX 3000
このクリーチャーが出た時、カードを3枚引いてもよい。そうしたら、自分の手札を2枚、山札の上または下に好きな順序で置く。
ラスト・バースト(このクリーチャーが破壊された時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい)
神にも届く旋律(ゴッド・ノレッジ) R 水文明 (6)
呪文:マジック・ソング
S・バック:アウトレイジ (アウトレイジを自分のシールドゾーンから手札に加える時、そのカードを捨ててもよい。そうしたら、コストを支払わずにこの呪文を唱える)
アウトレイジ・メクレイド8する。

マジックの名称カテゴリを得て帰ってきた。
クリーチャー面はテキストこそ微妙に異なるが《電脳結界》の上位互換で、生命がみなぎっているのかパワーが上昇しラストバーストを得ている。
このことで破壊に対するささやかな牽制に。

そのラスト・バーストで唱えられる呪文面はS・バックを持ちメクレイドでコスト8以下のアウトレイジを踏み倒すシンプルなもの。
しかしかの《飛翔龍 5000VT》を筆頭に強力なアウトレイジは数多く捲れたカード次第だが受け札としての性能は高い。

キャラクターとしてのアリス

初出は「デュエル・マスターズ 1stデッキBOOK」掲載の漫画「ストーリー・オブ・デュエル・マスターズ」。この時は名前も不明だった。
ゾロスター&オルタナディブ戦でテスタやパルサーと共に1コマだけ戦闘形態をとるも、それ以外は非戦闘形態である普通の女の子の姿をとっていた。
そのため「え、この女の子本当にカード化するの?」「いや、漫画オリジナルキャラでしょ?」という具合に期待と困惑の渦に巻き込んだ。

百万超邪 クロスファイア》達のチームに所属し、チームのブレイン役。というか他のメンバーは喧嘩っ早いバカとか真面目すぎるバカといった具合に、基本的にバカしかいないので、頭脳作業は彼女頼りにならざるを得ないのだ。
水文明クリーチャーでありながら火文明の街に住んでおり、「文明」間よりもアウトレイジ同士やオラクル同士といった「種族」間の繋がりが強いエピソード3の世界観を象徴しているとも言える。

性格は非常にクール。そして《侵入する電脳者 アリス》のフレーバーテキストからも分かるように、相手を「バカ」と容赦なく罵る毒舌家。ぶっちゃけドS。我々の業界ではご褒美です。なお、デレ要素はない。
「ストーリー・オブ・デュエル・マスターズ」でも、クロスファイアの賭け試合を「(必ず勝ってしまい賭けとして成立しないため)はっきり言ってつまらない」と切り捨てたり、クロスファイアやテスタ・ロッサに対して面と向かって「バカ」と言い切るなど、思ったことはオブラートに包むことなくはっきりと言ってしまう。

彼女(及びテスタ・ロッサやクロスファイア)の最後については、漫画版と背景ストーリーで展開が大きく異なっている。
「ストーリー・オブ・デュエル・マスターズ」では、アウトレイジ殲滅作戦を開始した《神人類 ヨミ》との戦いで負傷しながらも、テスタを含めた街の住人全員を安全な場所に空間転移した。同時に、火文明の最終兵器「問答無用砲」にアクセスし、クロスファイアと協力してヨミを道連れに命を落とした。最終決戦後はクロスファイアやパルサーと共に復活し、建設現場の現場監督に携わっている。
背景ストーリーでは、エピソード3最終エキスパンションDMR-12「エピソード3 オメガ∞クライマックス」にクロスファイア、テスタ達と共に登場していないため、3人とも最終決戦前に死んでしまったか、あるいは死んではいないが戦闘不能に陥ったと思われる。
実のところ死んでいたのは本当だが、アウトレイジの矜持を命がけで守ったテスタに恩義を感じた《不死帝 ブルース》が、その身を犠牲に蘇生させていたことが後年明らかになった。

また、美少女キャラということもあり、同じ人間型アウトレイジで美少年キャラテスタ・ロッサとの関係がよく話題にあがる。
エピソードシリーズより恒例となったリア充バカップル枠である。
アリスがテスタのために命を賭してまでアウトレイジMAXへと覚醒したことからも、その関係性が窺える。
エピソード1プリン姫リュウセイが「姫と従者」、エピソード2鬼丸モエルドラゴン・サーガグレンモルトアイラが「幼馴染」であるのに対し、アリス&テスタの関係は「先輩後輩」と言えるだろう。爆発すればいいのに
なお、二人の年齢については特に公表されていないため、それを良い事に中には「おねショタ」であると取る人もいるととかいないとか。
オラクルからアウトレイジに移籍したばかりで何も知らない純粋無垢なテスタに、あんなことやこんなことを手取り足取り教えるアリス…というだらしねぇ妄想が働いてしまうのは仕方ないね

オラクル・アウトレイジ連合軍VSサバイバーが終結した以降の戦乱を描く「コード:ベスティ」においては主人公に抜擢。
平和を嚙み締めつつも、「生きたまま生命が機械と同化する」という奇怪な現象が頻発していることを知り、調査に赴く。
その影には古の時代から再動した機械仕掛けの神が蠢き、アリスもまた抵抗の為に歌の力をその身に宿すこととなる


アニメでの活躍

ビクトリーV3では《侵入する電脳者 アリス》を主人公の勝太が使用。主に《無限帝 ジャッキー》の能力を発動させる下準備に用いられた。
同作でキャラクターとして活躍した《霞み妖精ジャスミン》や《特攻人形ジェニー》と同様に実体化を期待されていたが、実体化どころか声すら無く、カードのみの存在でしか出番がなく、多くのアリスファンが落胆した。
だが翌年のデュエル・マスターズVSにて奇跡は起こった。多くの(主に大友DMP達の)期待に応え、ついに「動いて喋るアリス」が登場したのである。
登場回は第25話「ぶっちゃけ&エリカッチュっ!ひと秋の恋っ!!」。そう…{デュエマアニメ史上最も公式が病気回だった}ともいわれたあの第25話である。
作中ではぶっちゃけvs襟斗偉色戦にて、アイドル皇帝(カイザー)こと襟斗先輩のエースカードして《電脳決壊の魔女 アリス》が登場。
声は同作の登場人物であるヘレンを担当している冨岡美沙子氏が兼任。
なお、襟斗先輩の一押しアイドル「モーコリゴリ娘。」のメンバーをイメージして投影しているため実際のアリスの性格とは異なり、「基本的には無表情キャラだがここぞという時には笑顔を振りまく」という、アイドルらしいあざとい可愛らしい性格。「これはこれで可愛い」という意見も多い。

エースカードということもあり、能力で手札を増やしたりシールドブレイクを行ったり黒パンストに包まれた御御足がアップで映ったりと、八面六臂の活躍を見せた。エリカッチュとのバトル…という名の「叩いてかぶってジャンケン」では、エリカッチュのハリセンを顔面に受け敗北してしまう。美少女アイドルキャラにも顔芸を強いる番組スタッフの鬼畜っぷり(というか「顔が命」のアイドルに対しての顔面攻撃は確実に炎上事務所間での裁判沙汰干されるコース直行である。どちらもドルオタのイメージであったことが救いか。
なお、後述するように絵師が同じクリーチャー同士の対決だったのだが、クリーチャーの姿ではなくアイドル(のイメージ)の姿であったため、あまり意味は無かった。
最後は、ぶっちゃけにダイレクトアタックを決めて勝負を制した(この時の可愛いあざといダイレクトアタックは、多くの視聴者のハートにもダイレクトに届いたとか。アリス…恐ろしい子!)。
「VSRF」第20話では彼女をモチーフにしたキャラクターである有栖川が登場。こちらの声優も冨岡氏が担当。


余談

  • アリスのイラストを手掛けたイラストレーターはAyaki。このAyaki氏、何を隠そう『艦隊これくしょん -艦これ-』の参加絵師の一人・彩樹氏である。
    登場時期がほぼ同時であった、同作にて氏が手掛けたキャラの「天龍」とアリスとの服装&ポーズが似通っていたため、当時は話題になった。胸の大きさまで一緒でなかったのは仕方ないね
    Ayaki氏はデュエル・マスターズにて、アリス以外にも 《暗黒皇女アンドゥ・トロワ》や《歌姫の面 エリカッチュ》、《爆鏡 ヒビキ》、《血塗られた信徒 チリ》 といったアイドルクリーチャーのイラストも手掛けている。

  • 新章ドラゴン・サーガにおいては、ドラゴン・サーガ限定戦に対応した《電脳決壊の魔女 アリス》の色違いverがデュエルロード会場限定で存在するが、背景ストーリーには関わっていない。
    テスタ・ロッサと共に新たな姿での登場を望むファンは多く、王来篇で幾つもの新規が登場した時にはファンが歓喜の声を上げた。


  • 2024発売のDM24-EX1 「超感謝祭;ファンタジーBEST」で同じくアリスの名を冠するファイアー・バード《アリス・ルピア》が登場している。こちらの元ネタは「不思議の国のアリス」で、当項目のアリスとは無関係。



追記・修正を繰り返すことで、知識も増えていくのよ。―― 電脳決壊の魔女 アリス

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最終更新:2025年02月06日 20:37