クリスタル・ツヴァイランサー

登録日:2015/01/01 Thu 19:47:50
更新日:2024/09/01 Sun 10:01:42
所要時間:約 8 分で読めます





あれから200年。


旅路の果てに、双槍は究極の鋭さを手に入れた。
*1


クリスタル・ツヴァイランサー》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャー。
DM-14「転生編(ジェネレート・ギア) 第1弾」にて収録。レアリティはスーパーレア。
DMX-19「スーパーレア100%パック」でも久々に再録された。

あの《クリスタル・ランサー》が転生したクリーチャー。


スペック

クリスタル・ツヴァイランサー SR 水文明 (8)
進化クリーチャー:リキッド・ピープル 13000
進化-自分のリキッド・ピープル1体の上に置く。
このクリーチャーはブロックされない。
T・ブレイカー

簡単に言うと、クリスタル・ランサーの上位種的クリーチャー。

アンブロッカブルや種族及び進化元の条件に変更は見られない。
コストが上がり、それに伴いパワーやシールドブレイク数も大幅に上昇している。

当時の水文明ではあまり見られない大型クリーチャーになっている。

相手にブロックされずにシールドを三枚も割れるという点は強力。
パワー的にも文句のつけようは無く、フィニッシャーとしては十分な大きさである。

しかし、その大きさが仇になってしまっている。

まずコストが非常に高い点があまりにも痛い。
リキッド・ピープルは、基本的には小型クリーチャーや軽量進化クリーチャーによる戦法を得意としている。
そのため、致命的に種族との噛みあわせが悪い。

ツヴァイは、水文明クリーチャーとしてはコストが重すぎるのだ。
普通に召喚するにはマナブーストなどが必要となってくるため、ビートダウンや速攻にも向いていない。
今でこそ水文明の重量級もサポートが増えて無理なく出せる時代ではあるが、転生編当時のカードプールでは猶更苦しい物があった。

しかも環境のインフレに伴い強力なライバルが登場。

特に《クリスタル・アックス》の登場が致命的となってしまった。
ビートダウンでは1ターンの速さがゲームの勝敗を分ける。
アックスはパワーも十分で、ツヴァイより1コスト軽いことから、ビートダウン系デッキでツヴァイは完全に敬遠された。

しかし、シールドブレイク数などの攻撃力自体はアックスより上。
パワーもアックスより高いため、バトルにも強い。
順調にいけば2回ほどの攻撃で敵のシールドを壊滅させられるので、そこで差別化を図りたい。

一応、今現在でも水文明では上位に入るパワーの大きさであることも事実ではあるので、そこを活かせるかが今後のツヴァイのカード人生を握る鍵となる。


関連カード

クリスタル・ランサー UC(R) 水文明 (6)
進化クリーチャー:リキッド・ピープル 8000
進化-自分のリキッド・ピープル1体の上に置く。
このクリーチャーはブロックされない。
W・ブレイカー

DM-02で登場した本家。
高性能・低レアリティの代表例みたいなクリーチャー。
DM初期の環境において、アンブロッカブル能力を用いて暴れまくった。
残念ながら、転生版であるツヴァイは本家ほどの活躍を環境で見せられなかった。
…本当に調整って難しいなぁ。

詳しくは個別項目を参照。

クリスタル・アックス VR 水文明 (7)
進化クリーチャー:リキッド・ピープル 11000
手札進化‐水のクリーチャーを1体自分の手札から選び、このクリーチャーをその上に重ねつつバトルゾーンに出す。
このクリーチャーはブロックされない。
W・ブレイカー

DM-32で登場した大型手札進化リキッド・ピープル。
ツヴァイよりもパワーは下がったが、コストも下がり進化条件も手札進化となった。
この程度でランサーの後継などと」とツヴァイに言わんばかりである。

このカードの存在が、ツヴァイの使用率をさらに引き下げる結果となった。
ツヴァイはパワーや進化条件の違いで差別化していきたい。

詳しくは個別項目を参照。

超神龍ザウム・ポセイダム P 水文明 (7)
進化クリーチャー:ポセイディア・ドラゴン 13000
進化-自分のドラゴン1体の上に置く。
このクリーチャーはブロックされない。
T・ブレイカー

蒼神龍ザウム・ポセイダム R 水文明 (7)
進化クリーチャー:ポセイディア・ドラゴン 13000
進化-自分のドラゴン1体の上に置く。
このクリーチャーはブロックされない。
T・ブレイカー

誤植で別の存在と化したという噂の進化ドラゴンの方々。

…何か気が付いた人もいるのではないだろうか。
実は、単純に能力だけ見ればツヴァイの上位互換と化している。

だが進化元に関して言えば、ツヴァイの方にまだ有利。

真槍電融 ソウル・ヴァイラックス SR 水/火/自然文明 (7)
クリーチャー:ディスペクター/リキッド・ピープル/フェニックス 13000
このクリーチャーを召喚する時、自分のクリーチャーを1体手札に戻してもよい。そうしたら、このクリーチャーの召喚コストを2少なくする。
EXライフ
スピードアタッカー
マッハファイター
T・ブレイカー
このクリーチャーは、出たターンの間、ブロックされない。

DM23-BD1で登場したツヴァイのディスペクター。《太陽王ソウル・フェニックス》と“電融”させられている。
ターン限定時のアンブロッカブル持ちのT・ブレイカーとツヴァイの要素が色濃く出ている。
ただし、イラストでは「ツヴァイが2体に増えた上で上半身のみがソウル・フェニックスの双剣の柄に接合させられ、更に両腕ごと槍を取り上げられて代わりにソウル・フェニックスの双剣の刀身を接合される」姿となっており、槍を2本に増やしたツヴァイに対して「ツヴァイ自身を2体に増やした上で槍を取り上げる」と言う特大のディスペクトが窺える。
効果もツヴァイの転生前からの特徴であったアンブロッカブルが召喚ターン限定になっていたり、散々コストが重いと言われてたツヴァイに対してコスト軽減を所持しているなど、見方によってはツヴァイを嘲笑っている様にも見える。


デュエル・マスターズ プレイス



2本の槍受け止められるかな?


クリスタル・ツヴァイランサー SR 水文明 (8)
進化クリーチャー:リキッド・ピープル 13000
進化-リキッド・ピープル
G・ゼロ:バトルゾーンに自分のリキッド・ピープル4体以上
T・ブレイカー
ブロックされない。

んん??
DMPP-06 第6弾「超獣の転生 -INVINCIBLE RAGNAROK-」にて収録。
バロムやアルカディアスの件から「もし実装される時はマナやスタッツ面でなにからしらの再調整があるんだろうな~」とは思われていたが、
なんと唐突にG・ゼロが追加されており、その条件もリキッド・ピープルが4体以上いれば無料召喚が可能という超絶な強化を遂げた。

リキッド・ピープルは元々軽量種族故に展開がしやすいのでG・ゼロの達成条件は容易に満たせる。
特に《アクア・スクリュー》の進化クリーチャーに反応するドローとは相性が抜群であり、運が良ければ複数体の連鎖的な展開も可能であるという点からプレイスのゲームスピードを一気に高速化させた。
登場時点では理論上は最速3ターンで降臨するが流石にこれはかなり運が絡む。
しかし4~5ターン目にブロッカーで受け止められないパワー13000のT・ブレイカー持ちが下手すれば数体襲ってくるとなるとS・トリガー以外での対処は困難。
本家における《零次龍程式 トライグラマ》を思い出すとの声もあるが、トライグラマと違って進化元を多く消費しない。しかもそのトライグラマがドラゴン・サーガ時期のカードであると考えると以下に滅茶苦茶なスペックであるかが分かる。
スクリューとの組み合わせが上手く機能した場合の展開力は、本家でインフレの象徴と言われる《“轟轟轟”ブランド》を思い出すとの声もある。
こんなんでも出る前にリキッド・ピープルが並ぶのを阻止されたり、S・トリガーを派手に踏んでお陀仏したり、そもそもこいつを引けずに事故るなんてことは起こるので環境デッキの一角ではあるものの一強にはなっていなかったりする。

本家では登場当時から微妙な扱いだったことを考えると、プレイスでの扱いは雲泥の差と言えるだろう。
まあ、同じ転生獣の《悪魔神ドルバロム》や《聖霊王アルファディオス》が未だにトップクラスの性能を誇っている事を考えると、本来はこれくらいのスペックである方が案外自然なのかもしれない。
がしかし...

2022年6月23日新パックにより強化されたことでツヴァイランサーデッキの勝率が公式の想定を超えるほど高くなってしまい結果ナーフを受けることになった。
ナーフの内容は以下の通り

クリスタル・ツヴァイランサー SR 水文明 (8)
進化クリーチャー:リキッド・ピープル 13000
進化-リキッド・ピープル
G・ゼロ:バトルゾーンに自分のリキッド・ピープル5体以上
T・ブレイカー
ブロックされない。
G・ゼロの条件が一体増えただけと、かなりシンプルな調整を受けた。
相変わらずツヴァイランサーを連続で出せることには変わらないが、そもそも1体目を出す手間が増えたことから大幅な弱体化を余儀なくされた。それでも爆発力は変わらないため今も環境で時々見かけるデッキとなっている。


背景ストーリー

背景ストーリーでは、転生編時期の超獣世界における超獣復活の実験で登場。
水文明の中心都市である「アカシック」でクロスギアの開発が緊急で行われていた一方で、伝説獣のバージョンアップが進められていた最中に誕生したらしい。
この伝説獣バージョンアップと言う事実は、奇策に頼っていた水文明が力業による強引な攻めに転じることを意味していたとのこと。

だが、同時期に復活した《悪魔神ドルバロム》のように印象に残る活躍は描かれていない。
この時期の水文明自体が特に大きく動いていた訳でもないのでしょうがないと言えばしょうがない。


補足

名称になっているツヴァイ(zwei)だが、これはドイツ語で『2』を表している。
本家の時点であったランサー(lancer)は英語で槍騎兵の意味である。
カードイラストではその名の通り槍を2つ装備していることが確認できる。
…が実際のツヴァイは(トリプル)T・ブレイカーなので何とも言い難い奇妙さがある。

上述したように、基本SR収録のDMX-19でもSR代表の一枚に選ばれて再録された。
しかし、パワーインフレの加速したDS時期での再録のため、ハズレ枠に近い意図での再録だったと思われる。
明確なハズレ枠兼ファンサービス枠の基本セットの連中よりかは使い道はある程度はあるが。
一応、DSシリーズでは派生種族のリキッド・ピープル閃がフィーチャーされていたため、その辺との組み合わせも考慮したのだと思われる。

DMX-19版は、フレーバーテキストも再録に伴って新規の文章に変更された。それがこちら。


その二本の槍は、貫通の槍。
名うての防御網を数々打ち破り、今もその名を歴史に残す。


アンブロッカブルであることを強調した結構カッコいい文章だが、歴史に名を残しているのかは微妙。
どちらかと言うと、様々な防御網を打ち破って歴史に名を残したのはそれこそ本家クリスタル・ランサーの方だろう。
もしかしたら、この文章はゲーム上の事ではなくて超獣世界での歴史に関する文章なのかもしれない。
デュエプレ版では最初期の本家以上の脅威となったため歴史に名を残したと言えるかもしれない。




閉鎖から××年。編集の果てに、Wiki篭りは究極の知識を手に入れた。

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最終更新:2024年09月01日 10:01

*1 画像出典:Twitter イラストレーターおつまみ氏 @_otumami_ 2023年12月18日掲載 https://x.com/_otumami_/status/1736719571200229393 ©Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids