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転生編(デュエル・マスターズ)

登録日:2014/05/03 Sat 10:44:18
更新日:2026/05/03 Sun 13:46:10
所要時間:約 5 分で読めます



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持つ者だけが、世界に平和を与えることができる。




転生編(ジェネレート・ギア)とは、TCGデュエル・マスターズ」4番目のシリーズ。


エキスパンション

  • DM-14「転生編 第1弾」
  • DM-15「転生編 第2弾 神滅奥義継承(シークレット・オブ・ヒドゥン・ギア)
  • DM-16「転生編 第3弾 魔導黙示録(オリジン・オブ・パーフェクト・ギア)
  • DM-17「転生編 第4弾 終末魔導大戦(ジ・オーバーテクノクロス)

概要

聖拳編に続く4番目のシリーズ。

このシリーズの新ギミックはなんと言っても第3のカードタイプ、「クロスギア」であろう。
戦国編まではクロスギアサポートもクロスギア自体も、さらに言えばクロスギアメタカードもこの弾にしか収録されていなかったため、活かすにも殺すにもこの弾のカードが必要だった。
…それでも売れなかったのはクロスギアが一部を除いて動かしにくかったから、とも言えなくもない。
相手が使わないなら対策する必要もないため、メタカードは更に価値が落ちる。
クリーチャーに装備するカード、というギミックは後にドラグハート・ウェポンという形で再利用される事になる。


他にも大きな特徴として「転生」の名前の通り、人気クリーチャーをリメイクしたカードがいくつか登場する。
カードパワーも大きく派手な物となっていて、カードパワーが地味と評される転生編においてインフレの要素を匂わせてくれている。

評価

デュエル・マスターズの苦難の時代を象徴するセットとして、続く不死鳥編と共に並び称されるセットでもある。

理由は明白で、「売れなかった」こと…だと指摘されるが、実は売上関係に関しては売れなかったというのは明確に誤りである。
前シリーズの聖拳編が好評だった余波+劇場版アニメの成功によって新規プレイヤーの増加もあり、むしろ売上の数字だけで見れば一定の成績を納めている……というか実は売上自体は聖拳編より上である
しかし、数字上はそれなりの成績だったが売上の流れは明確に下降線を辿っており、次シリーズの状況も重なって商業的に苦難の幕開けだったことは否定できない。

さて、転生編の最大の問題点として指摘されることは、「新規カードの質」だろう。
まず、大半のカードパワーが地味。多色カードがDM-17の進化クロスギア以外一枚も収録されず、またデュエルの後半にならないと活かされない「メタモーフ」など、
かなり上級者向けだったり、当時のカードプールではそもそも活かしきることが不可能だったりした。
そんな中で一部の優秀なカードはもれなくボルバルマスターズサファイア地獄を推し進めるようなカードであった。

とはいえ、《ヘブンズ・ゲート》を筆頭に、《セブンス・タワー》や《パクリオ》《天真妖精オチャッピィ》といった当時から優秀と言えるカードはそれなりに存在しており、《怨念怪人ギャスカ》《フェアリー・ギフト》や《進化設計図》《盗掘人形モールス》《ドリル・スコール》などカードプールの充実とともに凶悪になったカードも多く、大器晩成のシリーズと言える。

また、第三のカードタイプとして売り出した新要素・クロスギアが環境的に高評価を得られなかったことも転生編の評価に大きな悪影響を与えた。
クロスギアというカードタイプ及びシステムには様々な問題点があり、全くファンが付かなかったという訳ではないが、一部のカードを除いて環境で使われることはなかった。
クロスギアは後年のシリーズでも強化が試みられるが、結局あまり上手くテコ入れが出来ない状況が続き、一種の禍根を残してしまうことになる。

また、「ハーフデッキ」シリーズが発売されたのもこのエキスパンションから。
というか転生編と不死鳥編でしか発売されていないのだが。
「ハーフ」が示す通り通常の構築済みデッキの半分である20枚しか収録されていないが、その分安価になっており、残り20枚をもう1つ同じのを買って完成させるかエキスパンションからカードを調達して完成させるかはプレイヤー次第となっている。
だが、このシリーズで発売された3種類の内2つは同じデッキを2個買いしても3積みカードがある都合デッキとして成立しない上にデッキコンセプトか迷走気味*2で、限定収録の切札カードの性能も悪くはないが別に強くもないというレベルなので初心者向けとは言い難い商品だった。
一応残る1つの「ヘルブースト1/2デッキ」はマナブースト連打から最速で《ロスト・ソウル》を唱えるという明確なコンセプトのある除去コントロールデッキな上に収録カードも多くて2枚積みなので2個買いしたらフィニッシャー不在ながらちゃんとデッキとして成立するし、全種類再録カードは当時のカードプールで考えるとそこそこ優秀だったのでデッキパーツ集めには便利と言えば便利だったので、ある程度カードプールとデッキビルドの知識があるプレイヤー向けとしては悪くはなかったのだが。

因みにDM-17は「終末ナスオ大戦」の元に「《ダンディ・ナスオ》(コモン)以外はただの紙」という言説がまかり通っていたが、ぶっちゃけるとこれは当時の環境的な観点から見てもかなりの暴論である。
上述した《オチャッピィ》の他にも《デュアルショック・ドラゴン》、《マインド・リセット》等は当時から一定の評価を受けていたし、S・バックサイクルは後のドラゴン・サーガ期に注目を浴び一部は環境でも使われた実績を持つ。
まぁ余りカードパワーが高いセットでは無かったのは事実だし大半のカードは見向きもされてないけど*3
そもそもの話、当時のデュエル・マスターズの主要層は皆が皆環境レベルで戦うガチプレイヤーではなく漫画やアニメのキャラクターになりきりたい低年齢層なので環境視点でのみ評価するのは適切とは言えないという意見も多い。

尚、「終末ナスオ大戦」の出処は一昔前のDMwikiで使われていた身内ネタがサイト外にも広まっていった模様。


背景ストーリー

あらすじ

龍炎鳳エターナル・フェニックス》が消滅してから200年後。
平和な世界になり復興を遂げた各文明は古代遺跡の魔道具を発見する。
それらを改良し、各文明は「クロスギア」として運用し始めた。

同じ頃、各文明で名の知れた超獣を再生する試みが行われ、かつての超獣が《クリスタル・ツヴァイランサー》や《悪魔神ドルバロム》などへと転生することに。
闇文明はかつてのバロムがドルバロムとして復活したことを契機として、少しずつ地上に領土を広げていく。
一方の光文明も《聖霊王アルファディオス》を生み出すと、霊装(=《ペトリアル・フレーム》)を纏って他文明へと侵攻を開始する。
クロスギアの研究を怠った闇文明は返り討ちにされて地下に戻るはめに。

光文明に負けず火文明もかつての英雄《超竜バジュラ》の力を持つクロスギア《バジュラズ・ソウル》を開発、動きを見せない水文明を侵攻し壊滅的被害を与えると、そのまま光文明に攻撃を仕掛ける。
いつしか光と火に世界は二分されていた。光は《ヘブンズ・ゲート》からの大量展開や《インパクト・アブソーバー》などで猛攻を凌ぐが、光が実験中に汚してしまった仙界から怒れる3体の超竜が蘇ってしまう。

こうして開いた隙をついて他の文明はクロスギアの研究を続ける。
しかし、畏敬を忘れて研究を続けたその結論は―――

ストーリーの特徴

完全に地続きだった聖拳編までとは異なり、前シリーズとの間に200年に及ぶ物語の空白期間が生じている。
とは言え、超獣世界の住民は寿命が長い連中が多い様で、あまりリセットされている感じはない。
物語の各所にも、聖拳編における最終決戦の傷跡を匂わせる要素が出てきている。

世界背景的には、文明軽視の風潮が強くなっていた聖拳編とは異なり、再び文明間戦争に回帰している。
多色クリーチャーは200年の間に姿を消していったのか、姿を見せることはない(王の遺産を生かした多色に関する力を使う存在はいる)。
また、物語には各文明で大きく力を誇ったクリーチャーが新たな姿で復活しており、物語に深く関わっていく。
物語のキーワードとしては「魔導具の探索・開発」「転生したクリーチャー」「王の遺産探し」が強調されていると言える。

物語のラストは自業自得の要素を持つバッドエンドで締められており、シリーズでもトップレベルに後味が悪くなっている。
ラスボスも存在はするが、明確な意思を持った存在とは言い難く、この点も後のシリーズと比べて異色的。
このラストによって世界観を大きく一新することで、不死鳥編への繋ぎへとしている。
そのことから物語的には一区切りとなっていて、「基本セット~転生編」というサーガにまとめられることが多い。

勢力別の動き

光文明

《ペトリアル・フレーム》や《インパクト・アブソーバー》を開発したり《ヘブンズ・ゲート》から超獣を展開したり、《聖霊王アルファディオス》を蘇らせたりとその持つ科学力を最大限に発揮。
しかし科学実験のために仙界を汚したことが彼らにとって良くない結果をもたらす。

闇文明

《悪魔神ドルバロム》を蘇らせると地上世界へ侵攻。しかし《従獄の凶獣ドルベロス》をやられてしまうなど、詰めの甘さを見せる。
何気に音楽を楽しむなど、珍しく闇文明の破壊衝動以外の文化が描かれる。
尚、クロスギア研究を怠っていたという背景ストーリー上の設定を反映してか、闇文明と水文明にはスーパーレアのクロスギアが1枚も登場していない。
ストーリー終盤ではこれまでちょこちょこ言及されてきた「血土」が関わってくるがその理由は……

火文明

光文明程ではなかったがクロスギアにおいて技術力を発揮。
パワーと仙界の竜たちによって光文明と争う。

水文明

今回は最初から動きを見せず、その隙を狙われて火文明に壊滅的被害を与えられる。

自然文明

……なにやってたんだろうね?
本シリーズではマジで自然文明の動向について言及されていない上に転生クリーチャーも登場していないので影が薄い。
ただし、スーパーレアのクロスギアが2枚登場しているあたりやることはやっていたようである。
尚、自然文明そのものの動向は全く語られない一方で「仙界」の言及はある(複数の文明が入り混じる場所らしいので自然文明の土地というわけではなかったりするが)。

おまけ

DM-18「ベスト・チャレンジャー」

転生編終了後に発売された初心者向けの再録パック。
DM-01からDM-09までのカードを選抜して収録された完全に再録カードオンリーのパックである。
多くの再録カードはイラストが描きおろされており、再録パックながら使い回し感は少ないのが特徴。
ナンバリングが特殊セットに与えられるDMCシリーズではなく本流セットのDMシリーズな事から恐らく兄貴分のMagic the Gathering基本セットをモデルにしたセットと思われるが、如何せんコンセプトも内容も悪かった
何故なら、
  • 2年間の間に出たカードから選抜されているため収録数が膨大。新シリーズ開始時の大型セットでさえ全120種類なのにこのセットは全150種類。
  • そもそもDM-01からDM-09は発売時点の2006年から3〜4年前のパック。当然当時の環境視点で戦えるカードは少ない。それでいて一応初心者向けセットというコンセプトがあるためか収録カードはバニラと準バニラばかり。
    • 更に当時殿堂入りしていたカードは未収録。
  • 数少ない環境視点でも戦える《アクア・サーファー》や《クリスタル・ランサー》といったカードも多くはレアリティ格上げをされたせいで封入率が低下*4
  • 上記した《アクア・サーファー》や《デーモン・ハンド》、《ナチュラル・トラップ》は再録されている一方で何故か《ホーリー・スパーク》がハブられており、《スパイラル・ゲート》や《フェアリー・ライフ》といった初心者向けカードも再録されないという疑問の残るチョイス。
  • 再録カードも偏りが多く、DM-01〜03辺りのカードがやたら再録されている一方でDM-04〜05と闘魂編のカードは非常に少ない。それでいて上記したように初登場時点でも力不足としか言えないバニラ・準バニラばかり*5
    • 高レアリティカードの再録チョイスも格差があり、何故か火文明だけ再録範囲がDM-01〜02のみ。しかもSRとVR合わせて5種類中3種類が当時まだ絶版ではなかったDM-01収録のカード。
    • 更に当時の公式にあった「T・ブレイカー」に対する過大評価が作用してしまい、再録範囲が広い癖に「T・ブレイカー」を持ったカードが1枚も収録されていないので派手さにも欠ける。
  • というか2ヶ月前に発売されたDMC-27「コロコロ・ドリーム・パック」も再録中心だった上に新規カードもあり、再録自体も優秀だった。*6
というように非常に問題点と批判の多いセットだった。
無謀にもほぼこのセットに収録されたカードのみで構成されたスターターセットも発売されたが内容と評価はお察しください。
どうも売れ行きも芳しくなかったのか公式でもこのコンセプトはウケないと判断されたようで、以降の再録パックは「コロコロ・ドリーム・パック」路線の「新規カード数種類+絶版エキスパンションから有用カードを選抜して再録。収録カード数も抑える。」を引き継ぎ、「基本的なカードや強力S・トリガーは構築済みデッキに複数枚収録して新規プレイヤーのカード資産もフォロー」という方針になった。

尚、このパックのコンセプトだったり転生編以降に収録されたカード限定環境のアフタージェネレートリーグの立ち上げだったり続く不死鳥編がこれまでの流れを大きく断ち切ったセットだったりした事から「ローテーションの概念とスタン落ちを導入しようとしていたのではないか?」と推測する向きもある。




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最終更新:2026年05月03日 13:46

*1 ただし通常弾はDM-18「ベスト・チャレンジャー」(再録セット)を挟んでいる。

*2 【赤単速攻】がコンセプトなのに中途半端に重いカードや除去範囲が狭い火力呪文が多い「スピードバーン1/2デッキ」とコンセプトとなるカードがそもそも存在せずドローとバウンス以外何をしたら良いのかわからない「イリュージョンブルー1/2デッキ」。

*3 尚、エピソード3辺りまでデュエル・マスターズの大型セットの最終弾はそのセットを通してプッシュした要素を尖らせまくった結果微妙なカードばかりになってしまうという傾向があった。

*4 当時のデュエマのパックは1パック内にレア以上確定封入仕様ではなかった。

*5 特にDM-01は発売当時まだ絶版になっておらず、普通に流通していたので余計に枠潰し感が強かった。

*6 《聖霊王アルカディアス》・《悪魔神バロム》《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》・《大勇者「ふたつ牙」》といった当時人気のあったカードの殆どがこちらに再録されている。おまけに新規カードに《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》まで収録されている。