登録日:2014/05/03 Sat 10:44:18
更新日:2024/11/23 Sat 21:44:49
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エキスパンション
- DM-14「転生編 第1弾」
- DM-15「転生編 第2弾 神滅奥義継承」
- DM-16「転生編 第3弾 魔導黙示録」
- DM-17「転生編 第4弾 終末魔導大戦」
概要
聖拳編に続く4番目のシリーズ。
このシリーズの新ギミックはなんと言っても第3のカードタイプ、「
クロスギア」であろう。
戦国編まではクロスギアサポートもクロスギア自体も、さらに言えばクロスギアメタカードもこの弾にしか収録されていなかったため、活かすにも殺すにもこの弾のカードが必要だった。
…それでも売れなかったのはクロスギアが一部を除いて動かしにくかったから、とも言えなくもない。
相手が使わないなら対策する必要もないため、メタカードは更に価値が落ちる。
クリーチャーに装備するカード、というギミックは後に
ドラグハート・ウェポンという形で再利用される事になる。
他にも大きな特徴として「転生」の名前の通り、人気クリーチャーをリメイクしたカードがいくつか登場する。
カードパワーも大きく派手な物となっていて、カードパワーが地味と評される転生編においてインフレの要素を匂わせてくれている。
評価
デュエル・マスターズの苦難の時代を象徴するセットとして、続く不死鳥編と共に並び称されるセットでもある。
理由は明白で、「売れなかった」こと…だと指摘されるが、実は売上関係に関しては売れなかったというのは明確に誤りである。
前シリーズの聖拳編が好評だった余波+劇場版アニメの成功によって新規プレイヤーの増加もあり、むしろ売上の数字だけで見れば一定の成績を納めている……というか実は売上自体は聖拳編より上である。
しかし、数字上はそれなりの成績だったが売上の流れは明確に下降線を辿っており、次シリーズの状況も重なって商業的に苦難の幕開けだったことは否定できない。
さて、転生編の最大の問題点として指摘されることは、
「新規カードの質」だろう。
まず、大半のカードパワーが地味。多色カードが
DM-17の進化クロスギア以外一枚も収録されず、またデュエルの後半にならないと活かされない「
メタモーフ」など、
かなり
上級者向けだったり、当時のカード
プールではそもそも活かしきることが不可能だったりした。
そんな中で一部の優秀なカードはもれなく
ボルバルマスターズか
サファイア地獄を推し進めるようなカードであった。
とはいえ、《ヘブンズ・ゲート》を筆頭に、《セブンス・タワー》や《
パクリオ》《
天真妖精オチャッピィ》といった当時から優秀と言えるカードはそれなりに存在しており、《怨念怪人ギャスカ》《フェアリー・ギフト》や《進化設計図》《盗掘人形モールス》《
ドリル・スコール》などカードプールの充実とともに凶悪になったカードも多く、大器晩成のシリーズと言える。
また、第三のカードタイプとして売り出した新要素・クロスギアが環境的に高評価を得られなかったことも転生編の評価に大きな悪影響を与えた。
クロスギアというカードタイプ及びシステムには様々な問題点があり、全くファンが付かなかったという訳ではないが、一部のカードを除いて環境で使われることはなかった。
クロスギアは後年のシリーズでも強化が試みられるが、結局あまり上手くテコ入れが出来ない状況が続き、一種の禍根を残してしまうことになる。
因みにDM-17は「終末ナスオ大戦」の元に「《ダンディ・ナスオ》(コモン)以外はただの紙」という言説がまかり通っていたが、ぶっちゃけるとこれは当時の環境的な観点から見てもかなりの暴論である。
上述した《オチャッピィ》の他にも《デュアルショック・ドラゴン》、《マインド・リセット》等は当時から一定の評価を受けていたし、S・バックサイクルは後のドラゴン・サーガ期に注目を浴び一部は環境でも使われた実績を持つ。
まぁ余りカードパワーが高いセットでは無かったのは事実だし大半のカードは見向きもされてないけど
そもそもの話、当時のデュエル・マスターズの主要層は皆が皆環境レベルで戦うガチプレイヤーではなく漫画やアニメのキャラクターになりきりたい低年齢層なので環境視点でのみ評価するのは適切とは言えないという意見も多い。
尚、「終末ナスオ大戦」の出処は一昔前のDMwikiで使われていた身内ネタがサイト外にも広まっていった模様。
背景ストーリー
あらすじ
同じ頃、各文明で名の知れた超獣を再生する試みが行われ、かつての超獣が《
クリスタル・ツヴァイランサー》や《悪魔神ドルバロム》などへと転生することに。
闇文明はかつての
バロムがドルバロムとして復活したことを契機として、少しずつ地上に領土を広げていく。
一方の光文明も《聖霊王アルファディオス》を生み出すと、霊装(=《ペトリアル・フレーム》)を纏って他文明へと侵攻を開始する。
クロスギアの研究を怠った闇文明は返り討ちにされて地下に戻るはめに。
光文明に負けず火文明もかつての英雄《
超竜バジュラ》の力を持つクロスギア《バジュラズ・ソウル》を開発、動きを見せない水文明を侵攻し壊滅的被害を与えると、そのまま光文明に攻撃を仕掛ける。
いつしか光と火に世界は二分されていた。光は《
ヘブンズ・ゲート》からの大量展開や《インパクト・アブソーバー》などで猛攻を凌ぐが、光が実験中に汚してしまった仙界から怒れる3体の超竜が蘇ってしまう。
こうして開いた隙をついて他の文明はクロスギアの研究を続ける。
しかし、畏敬を忘れて研究を続けた
その結論は―――
ストーリーの特徴
完全に地続きだった聖拳編までとは異なり、前シリーズとの間に200年に及ぶ物語の空白期間が生じている。
とは言え、超獣世界の住民は寿命が長い連中が多い様で、あまりリセットされている感じはない。
物語の各所にも、聖拳編における最終決戦の傷跡を匂わせる要素が出てきている。
世界背景的には、文明軽視の風潮が強くなっていた聖拳編とは異なり、再び文明間戦争に回帰している。
多色クリーチャーは200年の間に姿を消していったのか、姿を見せることはない(王の遺産を生かした多色に関する力を使う存在はいる)。
また、物語には各文明で大きく力を誇ったクリーチャーが新たな姿で復活しており、物語に深く関わっていく。
物語のキーワードとしては「魔導具の探索・開発」「転生したクリーチャー」「王の遺産探し」が強調されていると言える。
物語のラストは自業自得の要素を持つ
バッドエンドで締められており、シリーズでもトップレベルに後味が悪くなっている。
ラスボスも存在はするが、明確な意思を持った存在とは言い難く、この点も後のシリーズと比べて異色的。
このラストによって世界観を大きく一新することで、不死鳥編への繋ぎへとしている。
そのことから物語的には一区切りとなっていて、「基本セット~転生編」というサーガにまとめられることが多い。
勢力別の動き
《ペトリアル・フレーム》や《インパクト・アブソーバー》を開発したり《
ヘブンズ・ゲート》から超獣を展開したり、《聖霊王アルファディオス》を蘇らせたりとその持つ科学力を最大限に発揮。
しかし科学実験のために仙界を汚したことが彼らにとって良くない結果をもたらす。
《悪魔神ドルバロム》を蘇らせると地上世界へ侵攻。しかし《
従獄の凶獣ドルベロス》をやられてしまうなど、詰めの甘さを見せる。
何気に音楽を楽しむなど、珍しく闇文明の破壊衝動以外の文化が描かれる。
光文明程ではなかったがクロスギアにおいて技術力を発揮。
パワーと
仙界の竜たちによって光文明と争う。
今回は最初から動きを見せず、その隙を狙われて火文明に壊滅的被害を与えられる。
追記・修正お願いします。
- 今なら超次元獣を呼ぶクロスギアとか来てほしい -- 名無しさん (2015-12-17 16:44:17)
- 16弾は絶版の時も売れ残ってたのに今やトップメタが多数存在する人気弾に大出世したな。奇数弾は外れというより、偶数弾に当たりが多いんだな。 -- 名無しさん (2016-01-16 16:24:40)
- 自然文明ェ… -- 名無しさん (2017-06-06 12:42:44)
- オチまで書いて欲しい -- 名無しさん (2020-04-04 15:23:28)
- 今のアラサー世代はこの位の時で辞めた人多かったな -- 名無しさん (2020-04-21 13:17:12)
- 17弾ストーリーに出てた「ゲリラ」ってストライク・バックの事だったのかな -- 名無しさん (2021-03-05 08:15:17)
最終更新:2024年11月23日 21:44