登録日:2015/08/06 Thu 21:57:42
更新日:2022/07/21 Thu 14:08:20
所要時間:約 8 分で読めます
■概要
『GOD W(`・ω・´)RLD ――ごっど・わーるど――』とは、
富士見ファンタジア文庫から出版されている
ライトノベル。全2巻。
著者:吉村夜
イラスト:早川ハルイ
前作と似たタイトルで、前作と同じく王道路線の
戦記物。
作者曰く自分なりの『
ドラえもん』を書きたいとの事で、そのため本作は何でも願いを叶えるヒーローの物語。
……が、僅か2巻で
打ち切られてしまった。
2巻の
あとがきによると1巻の売り上げが悪かったそうで、不完全燃焼であるが終わらざるを得なかったそうだ。
ただしその2巻自体は明らかに3巻に続く! という終わり方をしており、全2巻では完結するようにはなっていない。
というのも吉村夜氏のブログによると新シリーズとして企画されていたらしく、
1巻が発売する前に2巻の推敲を始めている段階であり、既に発売時期も決定していたようだ。
……つまり売り上げが悪くても2巻を出す事が出来たのは当初から決まっていた事だからであり、
それ故に2巻の内容を変える事が出来なかったと思われる。
正直編集部は決断が速すぎる。1巻は序章の段階なのに……。
■あらすじ
スポーツチャンバラに明け暮れる少年・坂上大樹は、
幼馴染の三浦会音と中学卒業の翌日に中学時代の締めくくりの試合をする事に。
しかし大樹がいくら待っていても会音はやって来ない。そんな時、大樹は異世界へと飛ばされてしまう。
謎の神殿にいた大樹は突如現れた王女に問われる。
そっ――そういう『設定』だけど、なんで知ってるの?
話を聞くに大樹は魔神ナタスに脅かされる異世界『タイタン』を救う『神』として召喚されたらしい。
そして大樹は『俺の考えた最強の剣』『俺の理想の英雄』を創造し、
先に来てダジュラを召喚するように王女に頼んでいた会音と共に戦乱の世を駆けていく――
■登場人物
▲アンデル王国
この物語の主人公。中学を卒業したばかり。負けず嫌いで、強くなる事を望んでいる。
会音とはスポーツチャンバラで知り合って以来二人でのめり込み、会音のブレーキ役として過ごして来た。
スポーツチャンバラに小学生時代はテレビのヒーローの設定を反映していたが、
中学時代からは自身が作った
設定を反映させて遊んでいた。
『闘神ダジュラ』は大樹と
阿修羅を掛けた名前で、次元を渡り歩く闘神……という設定だった。
『魔剣エリアカッター』はダジュラが創造した武器。その切れ味は空間を切断するほど……。
という設定だが、大樹が創造する時に使った神粘土のグレードが低かったので、
大概の物質を豆腐の様に斬れると言う単に凄い剣になった。
鞘は宙に浮いて主の腰付近を自動追尾してくれる特別性。
大樹が高品質な神粘土(グレードA2)から創造した超美少女英雄。
電気を操る事が出来る。
設定上は闘神ダジュラに仕える108の英雄の1人で、
天界でもお転婆な姫だったがダジュラの力に惹かれ仲間入りしたことになっている。
実際に創造したパリエルにも反映されているのか、かなり気が強く、
創造されたばかりで自分の命は自分の物、創造主に従う義理はないと
神に反抗してしまう。
パリエルは思春期の大樹の
性欲思想が丸出しなため、
服装が体のラインが分かる密着型のスーツとなっている。その辺も不服だったようだ。
好物はカツカレー。
男を創ろうとしたが神粘土の感触が
おっぱいを連想させた事から、つい創ってしまった美少女英雄。
太陽の力を持った英雄で、
光の弓や光で他人を癒したり出来る。
設定ではダジュラの元に弟子入りしに来た爽やかな少年だった。
中途半端な気持ちで創造してしまったからか、気弱な性格。
本作のヒロイン。ナタスに対抗できる神として召喚された大樹の幼馴染で唯我独尊を地で行く美少女。
スポーツチャンバラでは薙刀を使っており、タイタンでも薙刀を使っていく。
幼い頃から
魔法少女などの正義の味方に憧れており、悪は決して許さない。
そのため元の世界では退屈しており、神となった現状はカイネにとっては暴れまわる絶好の機会。
基本的に自分勝手で我が強く、相手の意見を聞くようするのは、
正義の味方と言うポーズで、話を聞かない人がいたら最後は腕力で解決しようとするトラブルメーカー。
現在の状況が魔神ナタスの横暴が原因であるにも関わらず、
『アンデル王国』を『大正義カイネ神国』に改名する等と好き勝手にしている。
織田信長の大ファン。「ノブさん」と呼んでいるほど憧れている。
そのため会音の最終目的は異世界タイタンの統一。
ナタスとやっている事は大して違わない、邪神街道まっしぐらなヒロイン。
『天意の薙刀』はカイネが創造した武器。持つと瞬発力と持久力が向上する他、
攻撃すると効果音が鳴り響く。
カイネが創造した猫耳幼女の英雄。
名前の由来は小学時代に気に入っていた白猫の名前から。
創造術の核となる神粘土を探す力を持つ。
『大正義カイネ神国』……もとい『アンデル王国』の王女。
現国王が病で倒れているので事実上の最高権力者……もっとも現在は神々の次の権力者だが。
魔神ナタス率いる『ナヴレス皇国』の侵略に抵抗する事を決め神々を召喚した。
しかし召喚した神はナタスに対抗できそうだが、
自分勝手さも匹敵する女神と、優秀ではあるもののヘタレな闘神なため先行きを不安視している。
神を召喚した者の責任として神が邪神へと堕ちた場合、力を持ちすぎるとヤバいためリリーに監視させている。
アンとしては『ナヴレス皇国』をダジュラ達に倒してほしいけれど、ナタスを打倒できるほどの力を持たれると困る。
そのため周辺国との共同戦線を強めて講和を結ぶための時間稼ぎをしてくれれば……。
と考えているため、世界に覇を唱えようとしているカイネとは気が合わない。
アン王女の従妹で王族。
ダイジュ達の世話役だが、力を持ちすぎないように監視役も兼ねている。
一緒に過ごす内に二人に陶酔し、二人を全面的に強化しナタスを倒すべきと考えるようになる。
平民出身の兵士長。
結構優秀な男で、会音に気に入られている。
▲ナヴレス皇国
ナタスが創造した高位の英雄。下位の英雄と兵士を引き連れアンデル王国に侵略しに来た。
特殊攻撃・斬撃
無効化の能力を持つ全身甲冑に覆われており、力も強い。
その代り醜い容姿を持って生まれてきた。
ゼイモラと共にアンデル王国にやって来た英雄。
四本の腕を持ち、頭の裏側にも目を持つ乱戦用に創造された英雄。
カイネと戦う事になったが酔い潰れていたため劣勢になった。
赤い複眼と6枚の翅をもつ英雄。
巨大な蜂の群れを従える事が出来るが、本人の戦闘能力は低い。
大鎌を自在に操る女性の英雄。
太陽光が苦手だが、夜間では身体能力が向上するという
吸血鬼の特性を持っている。
昼間であってもゼイモラと互角と言う基本能力が格段に高い。
ナタスに最初に創造された英雄でナタスの愛妾だったが、現在ではその地位をヴィルシャに取られてしまう。
ナタスへの愛は変化なく、現在はお腹に子供を宿している。
ナヴレス皇国の王が長く生きたいが故に条約を破り召喚した神。
大人しかったが豹変し、神粘土を求め他国に侵略を開始した。
手に入れた神粘土で優秀な英雄を複数創り、自身も強化しているため普通の人間ではまず勝てない。
■世界観
かつて創造神タイタンは世界の土台を作った後姿を消した。
以降人々は他世界から神を召喚し、協力を得る事で発展して来た。
現在存在する動物や植物、人などは全て神々の創造物の末裔達。
時に邪神が召喚され世界の危機に陥った事もあったが、乗り越えてきた。
しかし本編200年前に神によって大戦争が勃発、人々は疲弊しついに『否神条約』を結び神に頼らない生活を始めた。
異世界から召喚された存在が変化するもの。
身体能力が英雄並に高まり創造術という力を授かる。
召喚石という神粘土を用いて召喚するが、
その際に「タイタンに助力してくれる神が来て」と条件を付けるため協力してくれない神が来る事は無い。
が、他国を侵略したい王が「悪神よ、来い」と願う事もあり、善神ばかりがタイタンに来る訳ではない。
しかし、それ以上に召喚時に協力する気満々の神が力に溺れ邪神に変貌、好き勝手する事が多い。
元の世界に帰る際には帰還石を使うらしい。
発光する鉱石、神が使う事で万物を創造出来、これを創造術と呼ぶ。
グレードがS~Fまであり、そこから3段階にさらに別れる。C1はBに近くC2は普通、C3はDに近いなど……。
高ランクな神粘土は効果が非常に高いが希少で、DやF等は見つけやすいが日常品しか創造出来ない。
英雄などを創造するにはA~Bが必要で、魔法道具の場合A~Cは必要。
神が持つ創造能力。神粘土を使う事で万物を創造出来る。
しかし幾つか条件が存在し、神粘土のグレードに合った物しか創造出来ず、
神粘土を増やす力を持つ英雄や道具を創造する事は出来ない。
神の想像力と神粘土があればどんな物でも創造出来るが、
生命を創った場合、自由意思を得るため神の言う通りになるとは限らない。
奴隷だけは創る事が出来ないのだ。
創造物にも特徴があり、B2の神粘土から火を操る英雄と火を出す弓を創造するとして、
一見同じに見えるが生命体は成長する事が可能なため長い目で見れば英雄の方が良い。
しかし魔法道具は貸し与えたり出来るし、神に反逆しないと言うメリットが存在する。
またB2から火を出す弓と、一時的に火を出す事が出来る薬を創った場合、
前者は恒久に使えるが後者はその名の通り一時的なものとなる。
その代り一時的なものは二段階上の神粘土に匹敵するほど効果が上昇する。つまりA3クラスの火を操る事が可能となる。
さらにB2から火を吐く魔獣と、同じく火を吐くが水に弱い魔獣を創った場合、後者の吐く火の方がB1に匹敵するほど強力になる。
つまり創造物に弱点や制限を付けることで一段階だけ強化することが出来る。
ただしいくら制限を付けても上限は一段階だけ。
なお創造主に故意に弱点を付けられて創造された生命体は、
その事を快く思わない場合が多いため、その辺を理解しておかないと大変な事になる。
神によって高品質のグレートから創造される存在。
人から魔物、非生物など姿・形は何でも良いらしい。それぞれが何かしらの能力を持っている。
上記の創造術も英雄に与える事が可能だが、神より低品質の物しか創造する事が出来ない。
自由意思を持つため神に従うか、背いてどこかに行くかはその英雄しだい。
追記・修正は神としてタイタンに降臨された方がお願いします。
- この作者 ホントに不遇だな… -- 名無しさん (2015-08-07 10:52:20)
- 某ラ・マンタの神「似たようなアトモスフィアを感じますね」 -- 名無しさん (2015-08-07 20:00:46)
- はぁ… -- 名無しさん (2015-08-09 07:47:55)
- 前期アニメのオーバーロードみたいに主人公が正義の味方じゃなく魔王だったら人気出たかも -- 名無しさん (2015-10-31 00:28:06)
- ろーぷれ並の可能性は感じたんだがなぁ。三巻分くらい様子を見ても良かっただろうに。ろーぷれも方向性がハッキリしてきたのその辺りからやろ -- 名無しさん (2015-11-03 14:35:21)
- ラノベで破天荒な人の話聞かない暴力ヒロインはいらない -- 名無しさん (2016-10-04 14:47:42)
最終更新:2022年07月21日 14:08