登録日:2015/11/15 Sun 13:28:50
更新日:2025/03/24 Mon 17:19:19
所要時間:約 11 分で読めます
2009年にはニンテンドーDSにて『サガ2 秘宝伝説 GODDES OF DESTINY(GOD)』としてフルリメイクされた一方、GB版が『Sa・Ga COLLECTION』の収録作品としてNintendo Switch、Steam向け作品およびスマートフォンアプリとして移植されている。
プロデューサーは前作から引き続き
河津秋敏。
音楽担当は一部を植松伸夫が担当している以外は、まだ新人だった伊藤賢治が作曲。
師匠植松の言葉に従い、少ない素材を目一杯に活かしたイトケンサウンドが楽しめる。
DS版はプロデューサーに田中弘道。
監修にシリーズの生みの親である河津秋敏。
音楽はイトケンが『ミンサガ』に続き、自身の作品(+師匠)のアレンジを手掛けている。
【物語】
(BGM:伝説は始まる)
……秘宝……
世界を作った古き神々の
残して行った遺産
それは素晴らしい力のシンボル
秘宝をめぐって多くのものが争い
あるものは秘宝を手にし
またあるものは敗れ去り消えて行った
そして今 新たなる戦いの
物語が始まろうとしている……
【概要】
■GB版
前作のシステムを引き継ぎつつ、より設定に沿う形で洗練された。
シナリオのボリュームと併せて初期3部作では最高傑作との意見が根強い。
前作のヒットによる期待感からか、発売前から多数の特集記事が組まれた他、発売時には全国で売り切れによる品薄が続いたとの事。
そうした経緯や熱狂もあってか、売上こそ前作には及ばなかったものの、本作をGB史上最高のRPGと熱弁するファンも少なくない。
■DS版
2005年の
PS2版『
ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』(ミンサガ)に続く初期
サガシリーズ3Dリメイク第二弾。
『ミンサガ』発売時の
賛否両論の意見を受けてか、キャラクターデザインのアレンジの癖が抑えられ、元のデザインも活かされている
(※ただし、それでも文句は出た……やはりオリジナルの藤岡勝利のイラストに魅せられたかつての少年少女が多かったのだろう)。
イベントが詳細に描写されるようになったのに併せてか、以前から指摘されていたシナリオ上の
説明不足が補完された部分も。
オリジナル要素も、突き詰める気が無ければ元のシナリオを邪魔しない事が評価された。
新要素のミューズと運命の糸は便利だが、使ってしまうと
ラスボス戦にて影響が……。
他の
サガシリーズ同様にシンボルエンカウント方式となり、最大だと50体近くと戦う羽目になる。
反面、連携による全体攻撃や連携昇華…等、戦闘のテンポがかなり良いのも特徴であり、余りストレスを感じさせない様に調整されている。
【用語解説】
■秘宝
世界に77個が存在すると言われる伝説の宝物。
主人公が父親から託される精霊の鏡の他、装備により能力強化出来る○○のマギ系統や、あらゆる属性攻撃に耐性を付けるイージスの盾…etc.がある。
女神の像なる究極の秘宝があれば世界を手に出来るとか……。
■新しき神
秘宝を手に入れた事でまさしく神の如き強大な力を得た者達(アシュラ、ビーナス、アポロン、
オーディン)の事。
他の世界にまで戦乱を広げたり、自らの理想郷を実現した者も居る。
■ガーディアン
世界の維持の為に秘宝の悪用を防ごうとするレジスタンス。
新しき神の動向を注視し、場合によっては敵対もしている。
本編時点ではその活動を広く知られているが、故にアシュラなど秘宝目当てでガーディアンを狙う者まで出始めている。
■いじわるなダンジョン
終盤の始めに登場する糞長い
ダンジョン。
出現する敵も強力で、充分な強さが無いと踏破もキビシい。
尚、目的の秘宝は入り口付近に一つだけである。
入り口にその事を教えてくれる“親切な妖精”が居るが……。
■天の柱
様々な世界を繋いでいる次元を跨ぐ柱。
……その中枢部には何が……?
※DS版より。
■ミューズ
人間に近い12人の女神達で、知り合った後で各々の好み(司る属性)の戦い方をする事で恩恵を与えてくれる。
詳細は
当該項目へ。
■運命の女神
サブタイトルにもなっている女神三姉妹。
連携攻撃やサブイベントに必要な運命の糸を生み出し、紡ぎ、断ち切る力を持つ。
尚、全ての運命の糸を使える様にするには最低でも2周が必要である。
名前と設定は
ギリシャ神話のモイライに由来。
■運命の糸
パーティー内の人間関係を強化出来る糸。
力持つ者(新しき神)の近くに存在している“それ”を女神に解放して貰う事で購入する事が出来るようになる。
全8種類で半分ずつプラスとマイナス方面の人間関係を紡ぐ糸があり、どちらに傾いているか、或いはどの関係を紡いでいるか、で会話パターンが変化したり、どのフリーシナリオが発生するのかが決まる。
尚、フリーシナリオはクリアーする事で貴重なアイテムが入手可能。
■冥界
死せる強者や、封印されし者達の魂が待ち構える孤高の領域。
強者達を倒す事で強力なアイテムを得れる。
ボスと単発バトルができる「亡者の闘技場」も大概だが、「魂の暗域」は別格で、
本編よりも遥かに強力な敵が集団で登場する、ハードになった本編の攻略よりも更にハードなやり込み要素。
【キャラクター】
※前作より成長率が抑えられ、アイテムによる能力の
カンストが不能になった。
■にんげんおとこ
■にんげんおんな
前作同様に様々な武器と装備を使いこなす。
体力が高く、戦闘で使用した各種武器系統に応じたパラメーターを成長させる事が可能になった。
今作では○○の書や、サイコ系装備を使用させる事で魔力を上げる事も可能に。
銃火器は強力だが、使用してもパラメーター類は上がらないので注意。
■エスパーボーイ
■エスパーガール
人間に比べて魔力が高い反面、それ以外の能力が低いのが特徴。
戦闘で覚える特殊能力や○○の書により、魔力を中心とした育成がメインになる。
だが、特殊能力や相性を覚える事が可能で、装備に頼らずとも能力を育成出来る長所があり、一部の固定敵を利用し強力な能力を覚える事も。
しかし、魔力と防御力以外の数値の成長が遅めで、力は絶望的。
それを補う為か、今作ではサイコ○○等の魔力を利用した武器も登場している。
※DS版では素早さも人間より上がりやすい。
■メカ
今作から登場した新種族で、装備品によってのみ強化される。
成長の概念が無く、武器を装備する事によってHPやパラメーターが変化するのが特徴。
メカの装備した武器は使用回数が半分になる代わりに、特殊能力の様に宿屋等で使用回数が復活する様になる。
それらの特性上、銃火器類の装備に適した種族と言える。
資金(と効果的な成長パターンの把握)さえあれば直ぐに強く出来る上に、状況に応じて育成タイプを変えられるので、最強との意見が根強い。
ただし、魔力が上がらないので属性攻撃には弱いので注意。
※DS版では魔力補強も可能になったが、当然相応の装備を割く。
■モンスター
前作同様に敵の落とした肉により、変身を繰り返しながら強力な個体へと成長していく。
上手く
食べ合わせを考える事で強力な個体への変化を狙いたい所。
装備品が使えず、特殊能力と相性頼みなので、その他の種族に比べて制約が多い面も。
前作とは違い、仲間と遭遇する敵のランクに差が無くなった。
※GB版では最高ランクのモンスターにするには綿密な計算が必要だった。
※DS版では変化後の姿が予め解る様になった他、通常よりも強力な変異種なる個体が仲間専用として登場した。
【補足】
DS版ではモンスター以外の種族を4つのモデルに4つのカラーリングで選択する事が可能。
また、モンスターも個体毎のバリエーションが増えた事でより設定のイメージに近くなった。
【主な登場人物】
■父親
主人公の父親で、ある夜に秘宝「真実の鏡」を託して旅に出た。
実はガーディアンの重鎮で通称は大佐。
主人公達は冒険を続ける中で父親の真の姿を知る事に(※村の大人達は普通知ってましたが)。
2度、仲間になってくれる。
過去に聖杯、聖櫃、4つのクリスタルを守ってきたらしい。
旅に出る際は、いつも窓から出て行くらしい。
※『サガ3』(GB版、DS版共に)にも一家総出で出演。ある重要アイテムをくれる。
■母親
主人公の母親。
気丈な性格で、父親を探しに行きたいという主人公を快く送り出した。
■先生
主人公達の学校の先生で、村の守り主でもある腕利き。
GB版では「何で
スライムやねんw」て意見が多かったらしいが、DS版にてスーパースライムであると設定された。
……そして、他にもスライム人が増えまくりであった。
最序盤に仲間になってくれるが桁外れに強い。
※DS版『サガ3』でも近縁者(?)と共に出張中。
ロマンシングな方のサガ2にも旅行中。
■覆面
ガーディアンのメンバーで、父親によく似た謎の人物。
父親の変装かと思われたが、エンディングで…
■カイ
癒やしの力を持つ神官。
実は生まれながらに体内に秘宝を宿しており、それをアシュラに狙われる事に。
バトルハンマー装備の可憐な乙女で雷の魔法が得意。
後々、アシュラに体の中をアレコレされる。
「きずをかいふくしましょう はい! おわり」
■リン
母親と二人暮らしをしている中国拳法使いの可愛い娘。
主人公をある理由から激しく動揺させる。
2度、仲間になってはくれるが、ぶっちゃけ弱い。
■オリビア
ビーナスの大都会に住む、美しいが自主性に欠ける娘。
■アンソニー
足が不自由になり追放された青年。見た目は完全にパンツ一丁。
パンツ一丁で主人公を延々ストーキングした挙句、秘宝を奪い取って逃走する。
その様は「お前、どこが足悪いねん!」…とツッコミを入れたくなる位に元気。
「オーリービーアー!」
■ユリウス
ビーナスによってオリビアの結婚相手に選ばれた男性。
オリビアに思いを寄せており、ビーナスから結婚相手に選ばれた時には調子のいい発言もあったが、実際には小心で気はいいやつ。ので、アンソニーに後ろめたさを感じている。
悪魔系モンスターの姿。モテるらしい。
■お玉
大江戸で父親の後を引き継ぎ、岡っ引きをしている娘。
威勢は良いが仲間としてはイマイチ。
■伝八
お玉の父の代からの子分。亀系モンスターの姿。
GODでは岡っ引き姿の亀に。
3D化された結果、布団に隠れる場面が爆笑ポイントに。
■ローニン
謎の侍。
ステータスが高く、禄に育成していないと主人公達より遥かに強い場合もあり得る程。
…無口なキャラクターの割に意外にも積極的。
■女神
最後に仲間になるキャラクター。
全てのステータスがカンストしており、装備も含めてサガ世界最強と紹介されていた。
DS版では最終決戦でのとあるイベントでやらかしてしまい、ネット上で「だめがみ」という仇名を付けられてしまった。
※DS版より。
■天使スライム
三女神に仕えており、主人公達をミューズの楽園や運命の女神の下へと導く。
■悪魔スライム
強者を求める者を歓迎して「冥界」に導く。
■密売人
アイテムを下取りし、次周でも取り扱ってくれる、周回プレイ御用達の商売人。
■倉庫番
宿屋でアイテムを預かってくれる。サガシリーズ版デブチョコボ。
【新しき神】
各エリアのボスキャラクターでもある、秘宝を手に入れ、神を名乗る様になった者達の事。
■アシュラ
前作の大魔王とは別人。
一匹の
ゴブリンが秘宝の力で腕6本、顔3つの怪物に生まれ変わった。
「砂漠の世界」から主人公達の世界にまで配下を送り込み混乱を齎していた。
直接攻撃に優れ、属性魔法を受け付けない。
※DS版ではグラ通りに腕4本と数えられている。
■ビーナス
強大な力を手に入れ、美しい者だけが住める理想郷「大都会」を作り上げた。
反面、醜い者や弱い者は容赦なく外の世界へと追放する外道。
「いまのアンタがいちばんみにくいぜ!」
属性攻撃を防いでくる上に身体も固く、混乱や火炎攻撃を得意とする難敵。
※DS版ではイージスの盾が追加され、ひとたび構えられたが最後、状態異常さえ効かなくなる。
■オーディン
死者の魂が集う「バルハラ宮殿」に住む。
冒険半ばで命を落とした主人公達を「いつか自分と戦う事」を条件に復活させてくれる孤高の老戦士。
相対するまでに一度でも死んでいるか、いないかで関連イベントの印象が全く違ってしまう。
一度でも死んで復活させてもらった場合は約束通り戦うことになる。そして勝った暁には主人公たちの健闘をほめたたえ秘宝の正宗を託して名残惜しまれながら息を引き取る。
一方で一度も死んでいない場合はGB版だと互いに無口で交戦し撃破後も台詞が無いが、DS版だと「一度も死んでないだと、臆病者め!」「なんだと、こちとら引き際を見極めながら勝ち進んできたんだ、ふざけんな!」とけんか腰になりそのまま主人公側がノーコンティニューで勝つと「新しい神には碌なのがいないな・・・」というボヤキまではいってしまう。
秘宝マサムネを持つ他、極めて強力なドロップアイテム、グングニルの槍を持つ(※上手くいけば2本入手出来る)。
尚、願い通りにオーディンを倒すと、これ以降の戦いでは本当に復活(コンティニュー)出来なくなる。
■アポロン
如何にも胡散臭い「新しき神のテーマ」が似合う紳士。
主人公達には妙に協力的だったが……。
言わずもがなですね。
本作を代表する悪役であり、とんでもなくHPが高い。
※DS版ではHPがさらに増えたうえ、攻撃がいっそう苛烈に。
マサムネの切れ味はオーディン戦で味わってるんですがやっぱりカンベンして下さい。
■大御所
息子である将軍を傀儡として「大江戸」を影から支配していた。
名前からか「新しき神」とは呼ばれていないものの、ほぼ同質の存在。
強力な
無属性攻撃“たつまき”を操る。
ガーディアンが大御所の存在を知っていたかは不明だが、大江戸には監視の為のエージェントが派遣されており
何気に新しき神とガーディアンが同じ世界に存在しているのはここだけである。(覆面はアシュラ討伐の為にやってきたばかり)
【その他】
■しゃちほこ
江戸城の屋根で話しかけると戦える。
弱いパーティーでは全滅必須。
DSでは左右で色と得意分野に個性が加わった。戦利品目当てで何度も破壊される、江戸城の明日はどっちだ。
■はにわ
最終
ダンジョンに出現するレアモンスター。
GB版では
ラスボスよりも強かった。
七支刀を隠し持つ。
DSの“魂の暗域”最深部では、恐怖の上位種が待ち構えている。
※DS版『サガ3』でもフリーシナリオにて戦闘可能である。
【余談】
※GB版は前作同様にバグが多いが、矢張りそれを活かした攻略法が存在している。
※DS版ではオリジナル要素の連携が有用で、全体的に敵がGBより強めに調整されているのに快適な戦闘が楽しめる……が、ゲーム中で一度でも連携を使っていると、ラスボスが“とんでもなく強化(究極合体)”されてしまうと云う弊害が発生する。
追記修正は涙を拭いてからお願いします。
- ちちおやとふくめんは別人だよ。EDでリンの家に行った時にちちおやとふくめんが一緒にいるので、ふくめんがリンの親父だと分かる -- 名無しさん (2015-11-15 15:01:25)
- リメイクでもGB版の攻略本がそのまま使えるという再現っぷり -- 名無しさん (2015-11-15 18:11:59)
- テンポに関しては全RPG一番だと自負できる。原作・リメイク両方ともに。 -- 名無しさん (2015-11-15 20:26:34)
- パーティを紹介準で作成しないと親が… -- 名無しさん (2015-11-15 22:19:32)
- 主人公の父親はおそらく前作主人公だから、何度死んでも甦るのはある意味前作のシステム通りなんだよな -- 名無しさん (2015-11-16 07:36:35)
- ALLモンスタークリアは結構楽しい -- 名無しさん (2015-11-16 17:21:36)
- ↑4 それに、せめて究極合体がなければ……; -- 名無しさん (2017-11-13 18:03:14)
- リメイク版はそこそこ強くしてったつもりだったのに究極合体の前にゼロからやり直しする羽目になったのはいい思い出。 -- 名無しさん (2017-11-13 18:32:21)
- ミニドラゴンに第二世界にいるねずみおとこの肉を食わせてたな -- 名無しさん (2019-10-14 20:44:57)
- GB版エスパーガール=エロい リメイク版エスパーガール=かわいい こんなイメージ -- 名無しさん (2020-10-01 23:50:26)
- リメイク版の話だけど、主人公が丸型ロボットに変身するとセリフがシュールになるんだよな。アポロン倒した後の「バカナヤツデス…」には少し笑ったわ -- 名無しさん (2021-08-11 20:36:50)
最終更新:2025年03月24日 17:19