ボガート(ハリー・ポッター)

登録日:2016/06/11 Sat 20:49:00
更新日:2024/10/15 Tue 11:59:08
所要時間:約 4 分で読めます






ハリー・ポッターシリーズに登場する魔法生物。綴りは「Boggart」。

魔法使いの前に出ると、各人の一番怖いものに変身する。

退治するには、怖くない姿に変えさせる必要がある。
呪文は「リディクラス、ばかばかしい(riddikulus)」。
恐怖心を拭えないまま唱えても効き目がなく、作中ではモリーが震えながら唱えた際は別の怖いものに変わるだけで、撃退することができなかった。
また初登場の授業回は生徒の呪文を何度も受けても形を変えられながら生き延びていたが、三校対抗試合の迷路で遭遇したハリーやブラック家でルーピンが退治した際は完全に消滅させており、
退かせるだけでなく完全に消滅させるにはある程度の力量が必要な模様。

個々人の一番怖いものに変身することから、複数人で挑めばボガートが何に変身するべきか分からず、こちらが有利になる。
場合によっては怖いもの同士を中途半端に混ぜた、最初から"ばかばかしい"姿になってしまうとか。

作者曰く、ヴォルデモート卿を知っている人物のボガートは基本的にヴォルデモート卿になるという。

暗くて狭い所にいるのが好きらしいが、ボガートが誰にも見られていない時にどのような姿をしているのかは知られていないらしい。
アラスター・ムーディの魔法の目は孤独なボガートを視認できるので、彼なら真の姿を見られるのだろうか?
(戸棚に隠れているボガートを確認する場面があるが、どんな姿かは教えてくれなかった)

ちなみに、日本語版では、
ルーピン「まね妖怪のボガートとはなんでしょう?」
ハーマイオニー「形態模写妖怪です。」
と、「最初から答えを言っているじゃないか!」という問答がなされている。

原書では
“…,what is a Boggart?”(ボガートとは何?)
“It’s a shape-shifter,”(シェイプシフター(様々な姿に変身する妖怪)です)
で至って問題はない。



各人のボガート一覧

吸魂鬼(Dementor)
最初はヴォルデモート卿を思い浮かべたが、その後に列車で吸魂鬼に襲われたことを思い出したことでこの姿になった(吸魂鬼が恐怖そのものと言える存在だからである)。
またボガートはハリーが守護霊の呪文を練習する際の仮想敵にも使われた。

大蜘蛛(Giant spider)
昔いたずら好きの双子兄にテディベアのぬいぐるみを蜘蛛に変えられたことがトラウマになっているらしい。
アラゴグの所に行く際も気が進まなかった模様。
退治に成功すると足がもぎ取られる。
映画版では足をスケート靴に変えて滑らせていた。

マクゴナガル先生に「全科目落第」と言われること
学期末の試験で判明。しばらく取り乱していた。
なお、以前ロンが「君のボガートは10点中9点しか取れなかった宿題みたいになるかな?」とからかっており、鋭い洞察であったことが分かる。
作者曰く「失敗への大きな不安と恐怖を抱いている」らしい。

セブルス・スネイプ
スネイプが授業でネビルをいじめるため、ネビルは魔法薬の授業で普段の10倍もへまをしてしまうという。
退治に成功するとネビルの祖母・オーガスタの姿(ハゲタカの帽子・緑のドレス・赤いハンドバッグ)になる。
そんな彼も7巻では死喰い人が制圧するホグワーツでレジスタンス運動の中心になるほど勇敢になっており、このころにはスネイプも怖くなくなっていたのではないだろうか。

  • パーバティ・パチル
ミイラ(mummy)
退治に成功すると包帯が解かれていく。
映画版では蛇に変更されており、退治に成功するとびっくり箱になる。

  • シェーマス・フィネガン
バンシー(banshee)
退治に成功するとバンシーの声が出なくなる。

  • ディーン:トーマス
切断された手首(severed hand)
退治に成功するとネズミ取りに挟まれる。

  • ラベンダー・ブラウン
ネズミ(rat)、ガラガラヘビ(rattlesnake)、血走った目玉(bloody eyeball)のいずれか
授業で出たこの3つは誰のボガートか明言されておらず、彼女のボガートがこの3つのどれかだと思われる。
なお、残りの2つは名前の出ていない謎のクラスメイトのものだと思われる。

妹アリアナの死体
最強の魔法使いとされる彼も、若い頃に自分の欲を優先させたがために死なせてしまった妹のことは一生のトラウマになっており、全く克服できない模様。
おそらくボガートと対面したらかなり取り乱すのではないだろうか…

満月(full moon)
ボガート退治の授業中にヴォルデモートを映し出しそうになったハリーをかばう際に判明。
狼男に変身するのはかなりの苦痛であるらしい。
光輝く球体だったため水晶玉だと思った生徒もいたが、ハーマイオニーにはきちんと見破られていた。
ルーピンが恐れているのは正確に言うと「月そのもの」よりも「月を見て変身すること」であるためか、授業中とはいえ対峙したときの姿勢にも比較的余裕が見られる。
また満月に化けたボガートと向き合いながらも特に苦労もなく箱に押し込んでいることから、「ボガートの化けた満月」では変身しないらしい。ハゲ頭を催眠で「満月を見た」と思い込んで変身したどこぞの男狼とは大違いである。
物理的な脅威にはなりにくいものの、狼人間は魔法界で警戒・差別されている存在なので月を恐れると知られることは正体を晒すことにもなりかねず、
ひっそりと暮らす狼人間にとって外でボガートと遭遇することは相当な危機であるとも言える。

  • モリー・ウィーズリー
家族やハリーの死体
第五作で判明。やはり家族愛の象徴である彼女ならではといったところか。
兄弟を死喰い人に殺されたのも影響しているのかもしれない。
ヴォルデモート復活後にボガートと対面したモリーは近しいものを失う恐怖をぬぐいきれず、自力で退治することはできなかった。

自分の死体
原作者の発言にて判明。
不死に近づくために分霊箱をいくつも作るだけのことはある。

  • ニュート・スキャマンダー
書類だらけの机
『ファンタスティックビースト』シリーズ主人公の怖いものは、映画第二作の回想シーンで判明。
書類やデスクが怖いというより「机にかじりつく仕事」が怖い(というより嫌い?)模様。
退治に成功するとドラゴンの形に変形する。

  • リタ・レストレンジ
謎の白い布
ニュートの学友で後に彼の兄テセウスの婚約者となる彼女の前に現れたのは、頭上から舞い降りる白い布。
布には何やらくるまれているようにも見えるが…?



追記・修正は「リディクラス!」と叫んでからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ハリー・ポッター
  • ボガート
  • まね妖怪
  • 形態模写妖怪
  • リディクラス
  • トラウマ
  • みんなで挑めば怖くない
  • 妖怪
  • 魔法生物 ハリー・ポッター
  • ボガート
  • まね妖怪
  • 形態模写妖怪
  • リディクラス
  • トラウマ
  • みんなで挑めば怖くない
  • シェイプシフター
最終更新:2024年10月15日 11:59